イベントEVENT
2015 2

企画展『寄らば斬るぞ! 新国劇と剣劇の世界』の世界
2015年1月31日(土)15:00〜(終了予定16:10)新国劇をアメリカから見る
2015年2月1日(日)15:00〜(終了予定16:10)玩具映画に見る日本剣劇史

TMD02講師:羽鳥隆英(早稲田大学演劇博物館助手)

 

『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』の封切に沸いた2014年、早稲田大学演劇博物館では企画展『寄らば斬るぞ! 新国劇と剣劇の世界』が開催された。『国定忠治』や『月形半平太』などを生み出した劇団「新国劇」を起点に、20世紀の日本芸能史を縦横無尽に貫くチャンバラ=剣劇の面白さを辿り直す試みである。
本講演では、剣劇映画についての映画『大殺陣 にっぽん剣優列伝』と神戸映画資料館が発掘した貴重な剣劇映画に挟まれつつ、企画展の問題意識や現時点までの成果、今後の課題などについて、統括者の立場から関西の皆様に発信したい。(羽鳥隆英)

 

[関連上映] [チャンバラ=剣劇の魅力]

羽鳥隆英
早稲田大学坪内博士記念演劇博物館助手 
1982年生。専門:映画学。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。京都大学博士(人間・環境学)。共著に『映画のなかの社会/社会のなかの映画』(ミネルヴァ書房、2011年)、論文に「映画=テレビ移行期の映画スターに見る脱スタジオ・システム的共闘」(『演劇研究』、2014年)など。
researchmap

《参加費》 無料

主催:羽鳥隆英[若手研究B(25770068)]
共催:神戸映画資料館
協力:早稲田大学演劇博物館 企画展 特設twitter 関連書籍


『さらば、愛の言葉よ』公開記念レクチャー
ゴダールとマルセル・オフュルス
──戦争の記憶と映像の世紀

2015年2月22日(日) 13:30(終了予定15:30)

追加 参考上映
『サン・ジェルヴェ劇場での出会い』
La Rencontre de Saint Gervais(2011/43分/DVD上映/日本語字幕付き)

講師:堀 潤之(映画研究・表象文化論)

『映画史』Histoire(s) du cinéma (1988-98)以降のジャン=リュック・ゴダールは、映画史のみならず、20世紀の歴史への関心を前景化させる。なかでも、第二次世界大戦期の対独レジスタンスやホロコーストといった出来事は、『映画史』だけでなく、それ以降のゴダールのフィルモグラフィでも継続的に取り上げられている。

20世紀の危機的な瞬間のひとつに向けられたこのようなまなざしを介して、ゴダールの道筋は、たとえば『ショア』(1985)のクロード・ランズマンのそれと交叉する。実際、1999年にはベルナール=アンリ・レヴィの仲介で、ゴダールとランズマンが会食し、それをもとに一時間のテレビ番組を作るという未完に終わった企画もあった。

だが、『映画史』以降に取り結ばれた他の映画作家との関係のうち、最も興味深いのは、マルセル・オフュルスとの関係だろう。マックス・オフュルスを父に持ち、ゴダールより3歳年長で、当初からヌーヴェル・ヴァーグの近傍にいたこの映画作家とゴダールは、不思議なことにこれまであまり接点を持っておらず、ヴィシー政権下における対独協力を扱って物議を醸したドキュメンタリー映画『哀しみと憐れみ』(1969)に対しても、どちらかと言えば冷ややかな反応しか示していなかった。

ところが、近年、この二人の映画作家は、少なくとも二度にわたって公開対談をし、その一部は『サン・ジェルヴェ劇場での出会い』La Rencontre de Saint Gervais (2011)という記録映像にもなっている。ゴダールの遅ればせの「歴史」への関心の目醒めが二人を接近させたことは明らかだが、より具体的に、彼らの「歴史」へのまなざしはどのように重なり合い、どのようにずれているのだろうか。ゴダールとオフュルスの作品群の解説も交えながら、本講座では『サン・ジェルヴェ劇場での出会い』の内容をじっくりと読み解いてみたい。(堀 潤之)

堀 潤之(ほり じゅんじ)
1976年生まれ。映画研究・表象文化論。関西大学文学部教授。主な著訳書に、四方田犬彦との編著書『ゴダール・映像・歴史』(産業図書、2001)、菅原慶乃との共編著『越境の映画史』(関西大学出版部、2014)、コリン・マッケイブ『ゴダール伝』(みすず書房、2007)、ジャック・ランシエール『イメージの運命』(平凡社、2010)、レフ・マノヴィッチ『ニューメディアの言語』(みすず書房、2013)などがある。

協力:Les Films du Tigre

《参加費》 1000円(参考上映含む)


夜 展

2015年1月27日(火)〜2月23日(月)[水・木 休み]

arimura1527

有村真由子

会場:新長田ギャラリー(神戸映画資料館すぐ横)

 主催・問い合わせ  神戸プラネット(神戸映画資料館)

 企 画  椿崎和生、神戸プラネット

 協 力  新長田まちづくり(株)


これまでのイベント|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。