在りし日の映画館をさがして
勝手に映画館探訪(三宮編)
2020年1月24日(金)10:00〜17:00

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bick01参加費:1,000円
定員:15名(要事前申し込み)
集合場所:JR三ノ宮駅中央口前

「アクティブ・アーカイブ・プロジェクト」で作成してきた「神戸映画館マップ」を活用し、かつて三宮周辺に存在していた映画館の跡地などを訪ねます。映画産業の最盛期に生まれた大劇場から場末の地域密着の映画館まで、震災で傷を負った空間や復活した映画館をめぐり、歩いて歩いて、かつての映画文化をみんなで語り、甦らせます。ゲストに神戸出身のロック漫筆家・安田謙一さんにもご参加いただき、かつて通った映画館や街の記憶をお話いただく予定です。映画館があった街の風景を思い起こす資料も用意し、最後に元町映画館2Fで1日の行程を振り返る時間も設けて楽しんでいただきます。

ゲスト:安田謙一(ロック漫筆家)
1962年、神戸市生まれ。音楽を中心とした幅広い執筆活動とともにDJや作詞家としても活動。著書に『なんとかと なんとかがいた なんとかズ』(プレスポップ)、『神戸、書いてどうなるのか』(ぴあ)、辻井タカヒロとの共著『書をステディ 町へレディゴー』(誠光社)など。
ナビゲーター:田中晋平(神戸映画保存ネットワーク)、森本アリ・小山直基(シオヤプロジェクト)

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協力:シオヤプロジェクト、元町映画館

お申し込み
定員に達しましたので受付を終了しました[2020.1.17]


神戸発掘映画祭2019 上映時間

10月19日(土)
11:00〜12:00 連携:「映像は阪神・淡路大震災の記憶をどう継承できるか」[無料]
13:00〜14:30 ホームムービーの日[無料]
15:00〜16:00 アマチュア映画作家・中島長一郎A
16:30〜17:00 連携:下町芸術祭「オンブラ・マイ・フ」[無料]

20日(日)
11:00〜12:40 関学映研特集上映A
13:30〜15:00 関学映研特集上映B+トーク
15:20〜16:45 連携:NFAJ「ボーンデジタル映画の保存にむけて」[無料]
17:00〜19:00 連携:NFAJ『嗚呼 満蒙開拓団』

25日(金)
11:00〜12:30 『泥だらけの純情』
13:30〜14:40 神戸映画資料館 最新発掘[デジタル映像活用研究][無料]
15:00〜16:00 アマチュア映画作家・中島長一郎B
16:20〜17:41 朝鮮関連映像+解説

26日(土)
12:00〜13:18 連携:神戸芸術工科大学『Recreation』[無料]
14:00〜16:33 『愛と義務』特別会場:ArtTheater dB Kobe
17:00〜19:07 安部コレクションA+トーク

27日(日)
11:00〜12:30 連携:明治大正期の新派映画[無料]
13:15〜14:45 安部コレクションB+トーク
15:00〜16:30 『泥だらけの純情』
16:45〜19:00 『裸足の青春』+解説

 

 入場料金 
1枚で1プログラムご覧になれます

当日券 一般:1200円 学生:700円
前売券 1000円[プログラム指定/9月21日販売・予約受付開始]

特別プログラム『恋愛と義務』活弁+伴奏付き上映
当日券 一般:1500円 学生:1300円
前売券 1200円

*前売券は神戸映画資料館で販売。
予約による当日清算も可能[10月19日10:00 締め切り]
*当日券は1回目のプログラムの1時間前より発売。
*無料のプログラム有り

 

 会 場 map2019
メイン会場
神戸映画資料館
(JR新長田駅より南へ徒歩約5分)
神戸市長田区腕塚町5丁目5番1-201
アスタくにづか1番館北棟2F
電話:078-754-8039
http://kobe-eiga.net/

特別会場[26日(土)『愛と義務』のみ]
ArtTheater dB Kobe
(神戸映画資料館より徒歩約2分)
神戸市長田区久保町6丁目1番-1
アスタくにづか4番館4F

 

 お問い合せ 
神戸映像アーカイブ実行委員会 事務局
(神戸映画資料館内)
078-754-8039 info@kobe-eiga.net

KOBE Discovery Film Festival 2019
神戸発掘映画祭2019
10月19日(土)・20日(日)、25日(金)〜27日(日)

プログラム上映時間・料金・会場


English

神戸発掘映画祭2019 プログラム

 

ホームムービーの日 in 神戸

DSC9100s19日(土)13:00 [参加無料]

ちいさなフィルムのためのちいさな祭典!
世界で同時開催
みなさんのホームムービーを見せてください!

地域や家庭に眠るフィルムを持ち寄る上映会です。
個人的な記録(映像)が、地域の、そして時代の記憶を呼び覚まします。
この機会に、みなさんの思い出を映像とともに甦らせてください。
[上映]みなさんからお寄せいただいたホームムービー

上映フィルム募集中
フィルムをお持ちのかたは、事前に事務局(神戸映画資料館内)までご連絡ください。
お寄せいただいたフィルムは、傷みや内容を確認後、持ち主の方と上映のご相談をします。上映させていただいたフィルムは、その後も内容を簡単に確認できるようDVD化してお渡しいたします。

お問い合せ:神戸映像アーカイブ実行委員会事務局(神戸映画資料館内)
078-754-8039 info@kobe-eiga.net


HMD Japan Logo

NPO法人映画保存協会(東京)が〈ホームムービーの日〉の日本での普及につとめています

アマチュア映画作家・中島長一郎──1930年代の神戸

nakajima0219日(土)15:00
25日(金)15:00

1930年から1938年にわたり、家庭の日常生活や神戸を中心としたさまざまな行事を16ミリフィルムで撮影したアマチュア映画作家・中島長一郎(1897年生)の作品群を、ふたつのプログラムに分けて上映する。神戸映画資料館に収蔵されているこの「中島コレクション」は、約70本の16ミリフィルムからなり、近年の網羅的な内容調査によってその全容が把握できるようになった。これらの映像は、ひとりの映像作家の視点を通して、1930年代の神戸で起こった出来事を、プライベートとパブリックの境界を往来しながら振り返ることができる興味深いコレクションである。地域映像史的に興味深いのは、1933年の「みなとの祭」を記録映像である。今回上映するのは16ミリフィルムの鮮明な映像で、大倉山での神事祭典から夜のパレード(神戸ナイト)まで、祭の各プロセスを記録している。もうひとつの見どころは中島コレクションに数本含まれていた戦前のカラー映像であり、1938年5月の「鴨川をどり」は、「コダクローム」という当時最先端のカラーフィルムで撮影された。
A『倫敦軍縮会議若槻首席の神戸港に第一歩』『みなとの祭』『鴨川おどり』ほか
B『商工祭広告仮装行列』『第二次普選開始サル』『みなと.かうべ』ほか

企画担当:神戸映画資料館

前衛と闘争──関学映研特集上映

JISYU〈自主映画アーカイブ上映〉 vol.9

日本における自主制作映画、学生映画、個人映画の制作は戦前まで遡ることができる。映画のフォーマットも16ミリ、9.5ミリ、8ミリから始まり、1990年代にはヴィデオそして2000年代にはデジタル・ヴィデオへと移行してきた。〈自主映画アーカイブ上映〉では、フィルムを中心にかつて制作され、いまや忘れ去れられようとしている作品と〈自主映画〉の文化・歴史を発掘し、上映していきたい。
第9弾では、戦前から続いてきたとされる関西学院大学映画研究会で制作された1950年代末から70年前後のフィルム作品を上映する。第6回全日本学生映画祭で高い評価を得た山野浩一の『Δdelta(デルタ)』、のちの日活ロマンポルノで監督としてデビューする黒沢直輔や斎藤信幸が参加した『壁の中』、そして、68年の関学闘争を記録した『青の森』などを生んだ関学映研の歴史を辿り、学生映画の文化的変遷を浮かび上がらせる。

delta0120日(日)11:00
Aプログラム(上映95分)
『白と黒』(1959年/28分/16mm)
『Δdelta(デルタ)』(1960年/27分/16mm)
『壁の中』(1966年/40分/16mm)
Aプロでは前衛的作品を数多く発表した時代の関学映研を回顧する。一人称主観映画という方法で、雪山で転落した青年の内省を描いた『白と黒』。高名な競馬評論家、SF作家になる山野浩一が監督し、第6回全日本学生映画祭に日大映研の『椀』や京大映画部の『む』とともに出品され、佐藤重臣から高い評価を得た『Δdelta(デルタ)』。また密室で人類の幸福を願い研究を進める科学者たちを描いた『壁の中』のスタッフには、のちに日活ロマンポルノなどで活躍する黒沢直輔、斉藤信幸らが名を連ねている。

 

aonomori0120日(日)13:30
Bプログラム(上映52分+トーク)
『青の森 関学闘争の記録』(1968-69年/33分/デジタル上映)
『PALENOMA』(1970年/8分/16mm)
『闘争=映画は決意の物化である』(製作年不明/11分/16mm)
Bプロでは1968年以降の「政治の季節」の映画を振り返る。「近畿自主上映組織の会」が各大学に「反戦ベタ撮り映画」の撮影を呼びかけたことから、関学闘争の模様を記録することになった『青の森』は、その後映研に入部した者に必ず観せられたという。また、仮面を活用して匿名の存在と個のアイデンティティについて問いかける『PALENOMA』、そして、著名なある闘争映画とフィルムを繋げて上映されたらしい『闘争=映画は決意の物化である』を上映し、両作にかかわった池田俊己氏から当時の映研の活動について伺う。

上映後トーク
ゲスト:池田俊己
(映像グループ翔の会/元関学映研)、井上健(元関学映研)
聞き手:富岡邦彦(CO2運営事務局長/プラネット+1代表/元関学映研)、田中晋平

 

企画担当:田中晋平(神戸映画保存ネットワーク客員研究員)

 

日韓比較映画史──同じ原作、違う映画

藤原審爾の同名小説を原作とした『泥だらけの純情』は、吉永小百合と浜田光夫が主演する青春映画の「純情路線」を確立した作品であり、「無国籍アクション」とともに戦後の日活黄金時代を支えた。また、『裸足の青春』も、1960年代の韓国における青春映画の代表作となり、主演のシン・ソンイルとオム・エンナンの人気は、若い観客を映画館に呼び込む原動力となった。同一原作に基づきながら、それぞれに同時代の異なる社会、文化が見いだせる点は興味深い。タイトルの違いは、ラスト・シーンの差異に結びつく。

©日活

©日活

25日(金)11:00
27日(日)15:00

『泥だらけの純情』
(1963年/90分/デジタル上映)日活
監督:中平康 原作:藤原審爾 脚本:馬場当 撮影:山崎善弘 音楽:黛敏郎
出演:浜田光夫、吉永小百合、和泉雅子、滝沢修、小池朝雄、細川ちか子、武智豊子、清水将夫
 
チンピラの次郎(浜田光夫)に、不良に絡まれているところを助けられた外交官令嬢の真美(吉永小百合)は、逆に警察に捕まってしまった次郎を助け、二人は次第に親密になっていく。しかし、身分の違いは二人の交際を、前途多難に導いていく……。藤原審爾の同名小説を原作とした『泥だらけの純情』は、吉永小百合と浜田光夫が主演する青春映画の「純情路線」を確立した作品であり、「無国籍アクション」とともに戦後の日活黄金時代を支えた。監督の中平康は、石原裕次郎の初主演作『狂った果実』(1956年)を手掛け、「太陽族映画」の先駆として知られるが、晩年に韓国でも『青春不時着』(1974年)を監督している。同作は1977年の山口百恵・三浦友和主演の東宝版など、後年にもリメイクされた。

 

barefooted0127日(日)16:45
『裸足の青春』맨발의 청춘
(1964年/116分/デジタル上映)極東興業
監督:キム・ギドク 原作:藤原審爾 脚本:ソ・ユンソン 撮影:ピョン・インジプ 音楽:イ・ボンジョ
出演:シン・ソンイル、オム・エンナン、ツイスト・キム、イ・イエチュン
韓国映像資料院所蔵
 
チンピラのドゥス(シン・ソンイル)が、不良に絡まれた外交官令嬢のヨアンナ(オム・エンナン)を助け、お互いが親密になっていくが、身分の違いは二人を困難に導く……。同じ原作の『泥だらけの純情』とは、ショットの類似もみられるが、ラスト・シーンは大きく異なり、当時の韓国における社会的階層差の大きさを強烈に印象づける。同一原作に基づきながら、細部に日本と韓国の異なる社会、文化が見いだせる点は興味深い。『裸足の青春』は、1960年代の韓国における青春映画の代表作となり、主演のシン・ソンイルとオム・エンナンの人気は、それまで映画ファンの中核であった中高年女性に代わり、若い観客を映画館に呼び込む原動力となった。

 

企画担当・上映後解説:上田学(神戸学院大学准教授)

特集 幻の『アリラン』はどこに消えたのか?

生駒のコレクター安部善重コレクションと朝鮮関連映像

1926年に朝鮮で作られた羅雲奎(나운규、ナ・ウンギュ)監督の『アリラン(아리랑)』のフィルムを持っていると豪語していたコレクターの安部善重氏が2005年2月に亡くなり、旧生駒トンネルに隣接した自宅に保管されていた大量のフィルムは東京国立近代美術館フィルムセンター(現・国立映画アーカイブ)に収蔵されたが、残念ながら幻の『アリラン』は見つからなかった。日本のみならず韓国や北朝鮮を巻き込んだ幻のフィルム騒動の顛末を検証する。

senman0125日(金)16:20
朝鮮関連映像(上映81分)
『金剛山』(1928年/15分/サイレント)日活東京撮影所
『北鮮ところどころ』(1928年/5分/サイレント)横浜シネマ商会
『朝鮮の旅』(1931年/9分/サイレント)岡俊平、岡宗次郎 撮影構成:矢木榮
『満鮮のたび』(1932年/19分/サイレント)京都市小学校学事視察団
『TYOSEN』(1939年/13分/英語)国際観光局
『明太魚』(1940年/8分)三幸映画社 監督:山根幹人
『民族の絶叫』(1947年/8分/朝鮮語)国民文化映画
『特報 国民文化映画 マラソン王、東京に』(1947年/4分/朝鮮語)在日本朝鮮映画人協会、国際スポーツ映画社 撮影:李邦寧
神戸映画資料館所蔵(全てデジタル上映)
安部善重コレクションではないが、参考上映として神戸映画資料館が所蔵する日本統治時代から解放後の朝鮮関連映画を一挙上映する。文化映画、教育映画,個人撮影のホームムービー、在日を対象とした朝鮮語映画など。2013年に高麗大学韓国史研究所と韓国映像資料院による「世界に残存する映像の収集と内容調査」に協力し提供した作品を中心にプログラムした。朝鮮語には日本語字幕を付して上映。
解説:水野直樹(京都大学名誉教授)

 

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国立映画アーカイブ所蔵

26日(土)17:00
安部コレクションA(上映82分+トーク)
『肉付の面』(1922年/6分/サイレント/染色)牧野教育映画
『日活行進曲 曽我兄弟』(1929年/14分/サイレント/染色)日活
『夜討曽我』(1929年/14分/サイレント/染色)マキノプロダクション 監督:並木鏡太郎
*本プログラムを鑑賞された東舎利樹氏の指摘を受け、所蔵元の国立映画アーカイブに照会したところ、『日活行進曲 曽我兄弟』ではなく指摘の通り『夜討曽我』であることが判明しました。
『妙好人傳 大和の清九郎』(1932年/15分/サイレント/染色)東本願寺映画班
『腹籠りの聖教 信の巻』(1934年/16分/サイレント/染色)本派本願寺
『無限の寳』(1936年/31分)振進キネマ社 監督:井上麗吉
国立映画アーカイブ所蔵(全て35mmフィルム/不完全)
2005年4月に安部氏の自宅から4日がかりで搬出されたフィルムは東京国立近代美術館フィルムセンターで整理され、一部が新たなフィルムに復元され「発掘された映画たち2008」で上映された。今回はその上映プログラムの中から宗教映画を中心とした映画を多数上映する。NHK大阪局資料室在籍時から安部氏と交流があった大塚融氏と取材した小山帥人カメラマンに、謎の多いコレクターの人物像を語っていただく。
証言 対談:大塚融(元NHK大阪局資料室)・小山帥人(元NHK報道カメラマン)

 

rinjin0127日(日)13:15
安部コレクションB(上映45分+トーク)
『隣人愛の麗容』(1934年/45分/サイレント/16mm)
奥田商会 監督・岡崎蓮司
国立映画アーカイブ所蔵 上映協力:辛理華
記録映画『解放の日まで』や朝鮮通信使研究で著名な辛基秀氏が映画『アリラン』発掘の目的で安部氏訪問を重ねる中でようやく提供を受けた映画が『隣人愛の麗容』だった。朝鮮を舞台にした日鮮融和を説く無声の教育映画だが、発見後に大阪で上映されて以降、ほとんど上映されず眠っていた。さらに、生前の安部氏を何回も訪れインタビューし、単行本化を目指す映画評論家の山根貞男氏がその経験を証言する。
語り・伴奏:パク・ウォン、趙恵美、Lee Dong-Hee
証言 山根貞男(映画評論家)

 

企画担当:安井喜雄(神戸映画資料館館長)

 

甦る伝説の女優 ロアン・リンユィ

LOVEandDUTY1_0126日(土)14:00
特別会場:ArtTheater dB Kobe

デジタル復元版日本初上映
活弁・伴奏付き

『愛と義務』戀愛與義務
(中国/1931年/153分/染色/デジタル上映)
監督:卜萬蒼(プー・ワンツァン)
出演:阮玲玉(ロアン・リンユィ)、金焰(チン・イェン)
国家電影中心(台湾)所蔵

国家電影中心(台湾)所蔵

国家電影中心(台湾)所蔵

女学生のヤン・ナイファンは、大学生のリ・ジュイと相思相愛の仲になるが、親の薦める結婚を余儀なくされジュイと別れた。数年後、二人の子供に恵まれたナイファンは、偶然ジュイに再会する・・・。親子二代に渡る波乱万丈の恋愛模様が描かれるメロドラマの秀作。1990年代にウルグアイでフィルム(可燃性プリント)が発見され、2014年に国家電影中心(台湾)によってデジタル復元された(復元作業はボローニャにある映画修復の専門現像所であるイマジネ・リトロバータ)。一部分だけ修復が難しいフィルムの劣化箇所があるが、それ以外は封切当時の映像の美しさとシャープさを堪能することができる。主演女優の阮玲玉(ロアン・リンユィ)は当時上海映画のトップスターだったが、1935年に24歳の若さで自死した「伝説の女優」。[板倉史明(神戸大学)]

活動弁士:大森くみこ 伴奏:鳥飼りょう

 

企画担当:映画祭事務局

 

連携プログラム 発掘と研究

 

NFAJ ボーンデジタル映画のアーカイビング

20日(日)15:20 [参加無料]
ボーンデジタル映画の保存にむけて:学生映画・大学篇
私たちはボーンデジタル映画をいかに残していけるのだろうか? 映画関係者が直面している正解のないこの課題に対して、自主映画作品や学生映画の保存にむけたよりよい一歩をひろく進めていけるよう、国内の芸術系大学で行われている現実的な対策方法の紹介とディスカッションを行う。また、ボーンデジタル映画『嗚呼 満蒙開拓団』の長期保存に向けた国立映画アーカイブの試みも紹介する。
登壇:渡部眞(全国映画教育協議会 会長/名古屋学芸大学 教授)、橋本英治(神戸芸術工科大学教授)、元村直樹(国立映画アーカイブ客員研究員)、三浦和己(国立映画アーカイブ研究員)、岡本直佐(国立映画アーカイブ特定研究員)

 

20日(日)17:00
『嗚呼 満蒙開拓団』(2008年/120分/35mm)
企画製作:自由工房 監督・解説:羽田澄子 製作:工藤充 撮影:相馬健司
ピアノ:高橋アキ 解説:喜多道枝
manmou01 manmou02
満州事変以後、日本から満蒙地域に送り込まれた開拓団は、敗戦後、悲惨な運命をたどり多数の残留孤児も生み出した。大連で生まれ、引き揚げ体験をもつ羽田監督が、中国残留日本人孤児の国家賠償請求訴訟を見つめ、中国東北部に中国人が建てた「方正(ほうまさ)地区日本人公墓」への日本人ツアーに同行して歴史の現実を追う。ボーンデジタル作品を長期保存する観点から作製した35mmフィルム(24fps変換、3チャンネル化)で上映。

 

共催:国立映画アーカイブ
平成31年度美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業

 

神戸映画資料館 最新発掘[デジタル映像活用研究]

25日(金)13:30 [参加無料]
解説:佐崎順昭(映画史家)

saishin01マキノ省三を総帥に始まったマキノ映画の水脈は、日本映画史に確乎とした足跡を残しています。今回は、そうした時代劇の本流とは別に、原点ともいうべき牧野教育映画製作所の『山内一豊の妻』(1922年)や、俳優の山田隆弥が監督した『肉弾血笑記』(1928年)、マキノトーキー作品『瀧の白糸』(1937年)など教育映画や現代劇映画の残存映像でマキノ映画の拡がりを検証します。

 

共催:一般社団法人神戸映画保存ネットワーク
デジタル化協力:神戸芸術工科大学
平成31年度美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業

 

明治大正期の新派映画

27日(日)11:00 [参加無料]
解説:児玉竜一(早稲田大学教授/演劇博物館副館長)、上田学(神戸学院大学准教授)

nasanu01早大演劇博物館が所蔵する新派映画『朝顔日記』『生さぬ仲』は、2013年に東京国立近代美術館フィルムセンター(当時)で約100年ぶりに再公開されたが、今回は明治大正期の封切当時の編集順序を再現したバージョンで新プリントを作成し、本映画祭でお披露目する。あわせて国立映画アーカイブが所蔵する『噫無情 第一篇』(部分)も上映し、新派映画という忘れられたジャンルに見い出せる、東アジア映画史の連環について解説する。

上映
『朝顔日記』
(1909年/11分[12fps]/部分/16mm)Mパテー 出演:中村歌扇ほか
『生さぬ仲』(1916年/16分[12fps]/16mm)小林商会 監督:井上正夫、賀古残夢
『噫無情 第一篇[不完全版]』(1923年/9分[22fps]/35mm)松竹 監督:野村芳亭、牛原虚彦

 

共催:科研費「新派映画と「新派的なるもの」の系譜学」(神戸学院大学)

 

連携プログラム 地域と文化

 

エフエムわぃわぃ+関西学院大学

YY0119日(土)11:00 [参加無料]
映像は阪神・淡路大震災の記憶をどう継承できるか
話し手:金千秋(エフエムわぃわぃ代表理事)、山中速人(関西学院大学教授)

阪神・淡路大震災から25年が経とうとしています。震災の記憶をどう継承するか。今の神戸を生きる私たちへの問です。この問に答えるため、被災地の大学とエフエムわぃわぃは、震災を知らない若い世代に意識調査を行いました。その結果は、映像記録が重要な決め手になると教えています。調査結果を見つめつつ、映像による記憶継承についてトークします。

 

下町芸術祭

saf2019_logo0119日(土)16:30 [参加無料]
二脚の椅子とふたりのダンス
「オンブラ・マイ・フ」
出演:垣尾優、椙本雅子/神戸映画資料館所蔵映像
会場:神戸映画資料館ロビー

shitamachi01椅子に座ったまま、シンプルな身振り手振りのみで展開されるとても静かな小作品「オンブラ・マイ・フ」。
関西の伝説のダンスユニット<砂連尾理+寺田みさこ>が20年前につくり、ながらく日の目を見ることのなかったデュエット作品。この度、久々に掘り起こし、いろんなダンサーに手渡します。会場となるのは、自宅やコミュニティ・スペース。そこに住む/関わる人々の想いや歴史がさまざまに交差する場所に、アリアの美しい音色と静かなダンスが立ち現れます。今回は特別に、ダンサー、そして、神戸映画資料館よりスペシャル映像が踊ります。

ご予約(9月13日より):NPO法人DANCE BOX

 

共催:NPO法人DANCE BOX

 

神戸芸術工科大学学生作品

26日(土)12:00 [参加無料]
recreation01『Recreation』(2010年/78分/ビデオ)
監督・脚本・撮影・編集・音楽・製作:永野義弘
照明:吉賀淳哉、永野義弘 録音:吉岡真孝、矢形亨 スチール:吉賀淳哉
出演:橋本和志、コガケースケ、安武香菜、安武美菜、新堂洋平 ほか

福岡県春日市。高校2年生の晃は、同級生のカズと、双子の姉妹、杏と凛とつるんでは遊んでいた。口には出さないが晃にとって、自分にない不良性のあるカズは憧れの存在。カズにはどこか敵わないと思う晃は、自分より見劣る人物を仲間に入れようと思い、立花という男をターゲットに狙う。しかし、立花はストーカーとひったくりを繰り返す危険人物だったことから、取り返しのつかない事態を招いてしまう。高校生のひと夏から日本社会の縮図が見えてくる、衝撃のリアル・ドラマ。

受賞・上映歴
第33回ぴあフィルムフェスティバルPFFアワード2011入選(東京・神戸・京都・名古屋・福岡にて上映)
第30回バンクーバー国際映画祭 Dragon & Tiger Award SpecialMention(審査員特別賞)授与
その他、多数国内外上映

 

KOBE Discovery Film Festival 2019
神戸発掘映画祭2019
10月19日(土)・20日(日)、25日(金)〜27日(日)

プログラム上映時間・料金・会場


みんなで発掘・宝探し試写会
[終了]2018年8月18日(土)15:30〜
[終了]2018年11月18日(日)15:30〜
[終了]2019年2月11日(月・祝)13:30〜
[終了]2019年3月23日(土)15:30〜
 
神戸映画資料館には、1万5千本を超える収蔵フィルムがありますが、内容が未調査のものも多数あります。劇映画のほか、教育目的で作られたものやホームムービーなどなど。それらを実際に映写機にかけて上映し見ていきます。一口に映画フィルムといっても多様であることを知っていただく機会です。どんな映像が写っているでしょうか。宝探しの気分でご参加ください。
 

《参加費》無料   《会場》神戸映画資料館


神戸・京都の街と映画
第一部 2019年3月2日(土) 講演と映画上映
第二部 2019年3月17日(日) 新開地街歩き

神戸映像アーカイブ実行委員会では、昨年度から「アクティブ・アーカイブ・プロジェクト 誰でもアーキビスト」の事業の一環として、「神戸映画館マップ」の作成に取り組んでいます。地図という媒体を通じて、過去の映画館文化の存在を身近に捉えてもらう試みであり、また映画館に関連する写真やチラシ、ポスターなどのノンフィルム資料の保存を呼びかける企画でもあります。昨年は、日本映画観客動員数がピークを迎えた1958年(昭和33年)の神戸の映画館マップを作成し、地域にあった映画館の思い出を参加者に語ってもらうワークショップも実施して、大きな成果を得ました。今年度もプロジェクトの進捗状況をご報告するとともに、他の地域の映画館資料の活用方法について学ぶ催しを開催します。

田中晋平(神戸映画保存ネットワーク)

 

京都松竹座 1954年 提供:竹田章作

京都松竹座 1954年
提供:竹田章作

第一部 3月2日(土) 会場:神戸映画資料館

第一部では、立命館大学の竹田章作さんに映画資料についてご講演をしていただきます。竹田さんは、京都で映画館の看板やポスターを長く描いてこられた竹田猪八郎さんのお孫さんにあたり、現在は絵看板の画像やポスターなどの資料を活用して、京都映画館地図の制作にも取り組まれています。また「神戸映画館マップ」担当の田中晋平からは、阪神・淡路大震災が起きる前年、1994年の神戸の映画館マップの作成状況をご報告します。さらにその1990年代前半という時代、低迷していた日本映画の中でひときわ輝きを放った映画『お引越し』(相米慎二監督、1993年)をフィルム上映でご覧いただきます。映画の舞台であるかつての京都の街、そして、神戸も含めた当時の映画文化を回顧できる機会になればと思います。

13:00〜 講演
「京都の手描き映画ポスターと看板の世界」竹田章作
(立命館大学教授)
「1994年の神戸の映画館」田中晋平(神戸映画保存ネットワーク客員研究員)

新劇会館 1985年 提供:神戸映画資料館

新劇会館 1985年
提供:神戸映画資料館

14:55〜 映画上映

©1993 讀賣テレビ放送株式会社 原作:ひこ・田中「お引越し」

©1993 讀賣テレビ放送株式会社
原作:ひこ・田中「お引越し」

「お引越し」(1993年/124分/35mm)
製作:讀賣テレビ放送
製作:伊地智啓、安田匡裕
監督:相米慎二 原作:ひこ・田中
脚本:奥寺佐渡子、小此木聡
撮影:栗田豊通 音楽:三枝成彰
出演:中井貴一、桜田淳子、田畑智子、笑福亭鶴瓶
小学六年生のレンコは、別居を決めた両親の間で揺れ動きながら、少しずつ成長を遂げていく……。真夏の京都の街を、当時11歳で映画主演デビューを果たした田畑智子が駆け抜けた。キネマ旬報1993年度日本映画ベスト・テン第2位。

 

第二部 3月17日(日)13:00〜15:00 新開地街歩き
定員:10名(要事前申し込み) 集合場所:JR神戸駅
第二部では、実際に映画館マップを活用したイベントとして、新開地の街歩きを実施します。かつては「西の浅草」とも呼ばれた神戸新開地。戦前と戦後の黄金期、そして、現在の映画館マップを広げながら、新開地という街の記憶を訪ねて歩きます。過去にあった〈キネマ倶楽部〉や〈聚楽館〉、〈松竹座〉などの跡地をめぐりながら、現在の映画館〈CinemaKOBE〉、〈神戸アートビレッジセンター〉、〈パルシネマしんこうえん〉の館内の一部も見学させてもらいます。参加者には資料として戦前の「西の浅草」と呼ばれて繁栄した時代、1958年の映画の黄金期、そして、現在の新開地の映画館マップを配布する予定です。みんなで過去と現在の映画館文化を訪ねて歩きましょう!

街歩き・申し込み方法
申し込み:info@kobe-eiga.net まで以下の項目についてご記入のうえお申し込みください。折り返し受付確認のメールをお送りします。
① 氏名
③ メールアドレス
④ 電話連絡先
⑤ 職業
定員に達し次第締め切ります

 

《参加費》映画鑑賞・街歩き:各1000円 講演:無料


「神戸の映画」上映会
『竜巻小僧』
2019年1月5日(土)・6日(日)

以前実施した〈「神戸の映画」大探索〉プロジェクトで、神戸の街が登場する映画をリストアップしました。
〈「神戸の映画」上映会〉は、それらの映画を鑑賞し、街の歴史と魅力を再発見するシリーズです。

ⓒ日活

ⓒ日活

[上映]13:30〜、15:50〜

ⓒ日活

ⓒ日活

「竜巻小僧」
(1960年/86分/35mm)日活
監督:西河克己
原作:松浦健郎 脚本:松浦健郎、中西隆三
撮影:藤岡粂信 照明:森年男 音楽:池田正義
録音:宮永普 美術:佐谷晃能 編集:鈴木晄

出演:和田浩治、清水まゆみ、小高雄二、ジェリー・藤尾、二本柳寛、安部徹、由利徹、南利明、佐山俊二、夢路いとし、クレージー・キャッツ、坂本九

神戸を舞台に、“小僧” 和田浩治が、若さに任せて暴れまくる痛快娯楽アクション。

[映画に登場する神戸各所]
神戸港、六甲山、有馬温泉、中之坊旅館、夫婦滝、神戸市街、須磨海岸、須磨浦公園駅前、ゴンドラ、回転展望閣、回転展望室、リフト、須磨山上遊園

 

[トーク]15:00〜15:30 参加無料
ゲスト:三宅千佳(神戸フィルムオフィス)
神戸での映像作品のロケーション撮影の誘致や支援を行っている神戸フィルムオフィス。神戸の街を知り尽くした三宅千佳さんが『竜巻小僧』に登場する場所を解説してくださいます。

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ⓒ日活

《参加費》1000円
*当日12:30より整理番号付きチケットを発売します。
《会場》神戸映画資料館


神戸発掘映画祭2018 上映時間

10月20日(土)
13:30〜15:00 ホームムービーの日[無料]
15:30〜16:10 連携①神戸学院大学 湊川新開地の映画館街調査[無料]
16:30〜17:00 連携②神戸大学 報告:神戸から「夢」広がれ[無料]
17:00〜18:30 連携②神戸大学 討論:コンテンツツーリズムと神戸[無料]

21日(日)
11:00〜12:40 連携③神戸芸術工科大学 上映会[無料]
13:30〜15:00 『眠れる森の吸血鬼』+対談
15:20〜17:45 『夢で逢いましょう』
 
 

26日(金)
11:00〜12:00 研究①神戸映画資料館 最新発掘[小型映画][無料]
13:00〜14:10 研究②神戸映画資料館 最新発掘[デジタル映像活用研究][無料]
14:30〜15:20 研究③宗教と映画[無料]
15:30〜16:45 研究④琉球列島米国民政府(USCAR)映像作品の復元[無料]
 
27日(土)
11:00〜12:00 研究⑤修復研究事例[無料]
13:00〜14:00 研究⑥フィルムが語る──無声映画の「リコンストラクション」[無料]
14:30〜16:30 『オーラックの手(芸術と手術)』特別会場:ArtTheater dB Kobe
17:00〜18:20 『朝から夜中まで』

28日(日)
11:00〜12:16 『忍術 戸隠八剣士』『続水戸黄門 近畿の巻』
13:00〜14:11 『執念の毒蛇』
14:30〜15:48 『狂熱の果て』
16:10〜18:15  山際永三トークと参考上映

 

 入場料金 
1枚で1プログラムご覧になれます
当日券 一般:1200円 学生:700円

前売券 1000円[プログラム指定/9月21日販売・予約受付開始]

*前売券は神戸映画資料館で販売。
 予約による当日清算も可能[10月26日10:00 最終締め切り]
*当日券は1回目のプログラムの1時間前より発売。
*無料のプログラム有り

 

 会 場 map2018s
メイン会場
神戸映画資料館
(JR新長田駅より南へ徒歩約5分)
神戸市長田区腕塚町5丁目5番1-201
アスタくにづか1番館北棟2F
電話:078-754-8039
http://kobe-eiga.net/
 
特別会場
ArtTheater dB Kobe
(神戸映画資料館より徒歩約2分)
神戸市長田区久保町6丁目1番-1
アスタくにづか4番館4F
10月27日(土)14:30〜16:30『オーラックの手(芸術と手術)』のみ

 

 お問い合せ 
神戸映像アーカイブ実行委員会 事務局
(神戸映画資料館内)
078-754-8039 info@kobe-eiga.net

KOBE Discovery Film Festival 2018
神戸発掘映画祭2018
10月20日(土)・21日(日)、26日(金)〜28日(日)

プログラム上映時間・料金・会場


神戸発掘映画祭2018 プログラム

 

ホームムービーの日 in 神戸

 

ちいさなフィルムのためのちいさな祭典! 世界で同時開催
みなさんのホームムービーを見せてください!

2018年10月20日(土)13:30〜15:00
参加無料

地域や家庭に眠るフィルムを持ち寄る上映会です。
個人的な記録(映像)が、地域の、そして時代の記憶を呼び覚まします。
この機会に、みなさんの思い出を映像とともに甦らせてください。
[上映]みなさんからお寄せいただいたホームムービー

上映フィルム募集中[受付は終了しました]
フィルムをお持ちのかたは、事前に事務局(神戸映画資料館内)までご連絡ください。
お寄せいただいたフィルムは、傷みや内容を確認後、持ち主の方と上映のご相談をします。上映させていただいたフィルムは、その後も内容を簡単に確認できるようDVD化してお渡しいたします。
 

お問い合せ

神戸映像アーカイブ実行委員会事務局(神戸映画資料館内)
078-754-8039 info@kobe-eiga.net


HMD Japan Logo

NPO法人映画保存協会(東京)が〈ホームムービーの日〉の日本での普及につとめています

関西自主映画がみた夢:植岡喜晴特集

JISYU〈自主映画アーカイブ上映〉 vol.7
1970年代末の関西を起点に8mmフィルムの自主映画を数多く製作、劇場公開作品『精霊のささやき』も監督した植岡喜晴。当時の関西サブカルチャーシーンと深く交錯したその映画は、漫画家・ひさうちみちおやカルトクイーンと呼ばれたアリス・セイラーたちが天使や悪魔を演じる唯一無二の世界を構築していった。最初期から2000年以降の映画美学校で製作された作品まで上映、植岡映画の全貌を発掘する。

nemureru0110月21日(日)13:30〜15:00
「眠れる森の吸血鬼」
(1978年/60分/8mm)
監督:植岡喜晴 脚本:植岡喜晴、赤井敏夫
出演:赤井敏夫、市村圭子、植岡喜晴、ほか

1927年アーカムの街では、連続女性殺人事件が発生。恐怖に支配された街に悪魔祓い師=エクソシストが到着する。

対談:植岡喜晴+赤井敏夫(神戸学院大学教授)

 

yumede0110月21日(日)15:20〜17:45
「夢で逢いましょう」
(1984年/135分/8mm)
監督・脚本・撮影:植岡喜晴 製作:一瀬隆重、植岡喜晴
出演:ひさうちみちお、紀秋桜、あがた森魚、手塚眞、今井萌、紅萬子、辰巳琢郎、はりけーん・ばんび、上海太郎、神戸浩、矢野ひろみ、利重剛、村上知彦、川崎ゆきお、今泉了輔、森晴樹

愛する兄が失踪してから自殺未遂を繰り返す本町より子が、天国と地獄、夢と現実を裸足で駆けめぐる。

企画担当:田中晋平
共催:CO2、プラネット・プラス・ワン(大阪プログラム)

発掘と研究

 

①神戸映画資料館 最新発掘[小型映画]

kinugawa0110月26日(金)11:00〜12:00
講師:衣川太一(神戸映画保存ネットワーク客員研究員)
8mm・16mmといった個人撮影の小型映画の内容(被写体・撮影年代・撮影者)について、戦前のものを中心として調査を行っている。調査の方法や調査の過程で判明した事例をフィルム上映を交えて紹介する。

 

②神戸映画資料館 最新発掘[デジタル映像活用研究]

koinohobaku0110月26日(金)13:00〜14:10
講師:佐崎順昭(映画史家)
映画フィルムは、複製されるという特性を活かし、製作者の意図とは異なる次元で、版(バージョン)を更新し、断片化し、姿を変えてゆく。そうしたフィルムのあり方を考えると共に、日本各地で行われた映画製作と興行の痕跡をたどります。

参考上映
『恋の捕縄』
(1925年/3分[部分]/監督:清水宏)
『踊る名君』(1936年/15分[部分]/監督:井上金太郎)、ほか
デジタル化協力:神戸芸術工科大学

 

③宗教と映画

nabekaburi0110月26日(金)14:30〜15:20
解説:上田学(神戸学院大学准教授)、ユリア・ブレニナ(大阪大学講師)
『鍋かぶり日親』は、日蓮主義宣伝活動写真の依頼で牧野教育映画が製作した牧野省三監督作品。全12巻(約167分)とされる当時の記録に対し、現存は一部。『釈迦の生涯』は、大藤信郎の『大聖釈尊』前後篇(1949/1952年)を大藤没後に再編集したもので、神戸映画資料館所蔵は部分だが、『大聖釈尊』の一部である可能性も残される。
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参考上映
『鍋かぶり日親』
(1922年/20分[部分]/デジタル[原版9.5mm])
牧野教育映画 監督:牧野省三
神戸映画資料館所蔵 デジタル化協力:神戸大学
『釈迦の生涯(大聖釈尊)』(1961年/9分[部分]/デジタル[原版35mm])
三幸スタジオ 構成・作画・演出:大藤信郎
神戸映画資料館所蔵 デジタル化協力:神戸芸術工科大学

 

④琉球列島米国民政府(USCAR)映像作品の復元

ryukyu0110月26日(金)15:30〜16:45
解説:貴志俊彦(京都大学教授) 司会:板倉史明(神戸大学准教授)
戦後沖縄を統治した琉球列島米国民政府は、1960年代にテレビ番組を通してアメリカ人と沖縄の人々の友好関係を宣伝し続けた。上映する作品は、アメリカ国立公文書館に収蔵されていた映像・音声・ナレーション資料の各素材を元に、名嘉山リサ氏が復元を企画したもの。当時の沖縄の状況が克明に記録された貴重な番組である。

上映
『テレビ・ウィークリー: 新しく設けられた手芸品販売店』
(1967年/13分)
『テレビ・ウィークリー: アメリカ人による年末助け合い』(1967年/14分)
『人・時・場所: 日本の文化を学ぶアメリカの子供たち/文化クラス』(1970年/23分)
以上DVD上映
映像提供・復元:名嘉山リサ(和光大学准教授) 復元協力:新里勝彦(元琉球放送報道部カメラマン)

 

⑤修復研究事例

yoshioka0110月27日(土)11:00〜12:00
講師:吉岡博行(吉岡映像代表/映画フィルム修復師)、羽鳥隆英(新潟大学助教)
映像の「発掘」を支えるのは高度な専門的技術である。時間とともに劣化した映像は慎重に手当を施し、私達が見られるように修復しない限り、誰にも「発掘」され得ないモノのままである。映像修復の最前線を紹介する。

daitokai01事例に取るのは2015年、神戸映画資料館に現存が確認された映画『大都会・労働篇』(松竹蒲田、牛原虚彦監督、1929年)10分強の16㎜映像である。現存を確認したとは言え、辛くも読み取れた配役の字幕と資料の情報を照合し、題名を推定したに過ぎず、触れれば砕け散る本編の視聴は半ば諦めたままに約3年間が経過した今年、吉岡映像の修復作業を通じ、大部分が蘇生を果した。映像のお披露目とともに修復の過程や作品の重要性を報告する。
協力:松竹

 

⑥フィルムが語る──無声映画の「リコンストラクション」

tsuneishi10月27日(土)13:00〜14:00
講師:常石史子(オーストリア国立アーカイブ技術部長)
欧米では一本の映画に対し、不完全なプリントが複数残存していることが多く、これらをつなぎ合わせて最もオリジナルに近い版をつくりあげる作業を「リコンストラクション(再構築)」とよぶ。それぞれのフィルム素材にその出自や、生き延びて現在に至るまでの来歴を語らせ、どの素材を採用するのか、カットごとに判断を重ねてゆく。『ユダヤ人のいない街』(1924)および今回上映する『オーラックの手』の最新の復元事例を中心に、映像素材をふんだんに盛りこんで解説する。

 

①②⑤⑥
Bunkacho_web主催:一般社団法人神戸映画保存ネットワーク
平成30年度美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業

③ 共催:早稲田大学演劇映像学連携研究拠点平成30年度公募研究「マルチマテリアルを基礎とした立正活映作品の復元」

④ 共催:神戸大学「地域連携事業」

知られざる表現主義映画の傑作

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オーストリア国立アーカイブ所蔵

10月27日(土)14:30〜16:30
特別会場:ArtTheater dB Kobe

デジタル復元最新版ワールド・プレミア上映
「オーラックの手(芸術と手術)」
Orlac’s Hände
(オーストリア/1925年/110 100分/ブルーレイ上映)
パン・フィルム 監督:ロベルト・ヴィーネ 原作:モーリス・ルナール 脚本:ルイス・ネルツ 撮影:ギュンター・クランプフ、ハンス・アンドローシン
出演:コンラート・ファイト、アレクサンドラ・ソリナ、フリッツ・コルトナー
オーストリア国立アーカイブ所蔵

第一次大戦後のインフレに利を得て一時的に高揚したオーストリア映画産業の急激な凋落を押しとどめるために、ドイツからウィーンに召喚されたロベルト・ヴィーネが、自らの出世作『カリガリ博士』でチェザーレを演じたコンラート・ファイトを主演に呼び寄せ、自身のうちに宿る他者という主題と表現主義的な意匠に再び挑んだゴシック・スリラー。現存する3本のプリントからデジタル復元した2018年版のワールド・プレミア上映。

解説:常石史子
伴奏:鳥飼りょう(ピアノ)+越川雅之(打楽器)

 

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国立映画アーカイブ所蔵

10月27日(土)17:00〜18:20
「朝から夜中まで」
Von Morgens bis Mitternachts
(ドイツ/1921年/69分[18コマ]/35mm)
イラグ・フィルム 監督:カールハインツ・マルティン 原作:ゲオルク・カイザー 脚本:カールハインツ・マルティン、ヘルバート・ユットケ 撮影:カール・ホフマン
出演:エルンスト・ドイッチュ、エレナ・モレナ、ローマ・バーン
国立映画アーカイブ所蔵

ドイツ国内では商業公開される機会をみないまま散逸し、日本に残されていた素材が現存唯一のものであるが、挿入字幕が切除されていた。1993年にミュンヘン映画博物館が、フィルムセンター版とドイツの検閲記録をもとに字幕版を復元。今回上映するフィルムセンター(現国立映画アーカイブ)のプリントは、この字幕を2005年にミュンヘンから入手し、既存の版に反映させたもの。描かれた意匠や歪んだ線を多用する非写実的なセット、個々の名前を持たない定型化された登場人物など、表現主義の特徴をふんだんに盛り込んでいる。

解説:常石史子
伴奏:山川亜紀(ピアノ)

オーストリアとドイツのワインをお楽しみいただけます
10月27日(土)上映終了後18:10〜
出店:マイソムリエ 場所:神戸映画資料館ロビー
グラスワイン1杯¥500~

異系の時代劇
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国立映画アーカイブ所蔵

10月28日(日)11:00〜12:16
「忍術 戸隠八剣士」
(1937年/58分/35mm)
極東キネマ 監督:山口哲平
出演:雲井龍之介、市川壽三郎、綾小路絃三郎
国立映画アーカイブ所蔵

「続水戸黄門 近畿の巻」
(1940年/18分[部分]/16mm)
極東キネマ 監督:山口哲平
出演:雲井龍之介、綾小路絃三郎、市川壽三郎
神戸映画資料館所蔵(古林義雄コレクション)

1930年代後半に数多くの娯楽時代劇を製作して子供観客に圧倒的な人気を誇った極東キネマの数少ない現存作品。『忍術 戸隠八剣士』はトリック撮影を活用した忍術映画。『続水戸黄門 近畿の巻』は、偽の黄門一行が登場するほか、楠公建碑のエピソードも描かれる。2作品とも弁士の解説と伴奏音楽が吹き込まれた版。

 

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沖縄県立博物館・美術館蔵

10月28日(日)13:00〜14:11
「執念の毒蛇」
(1932年/71分/ブルーレイ上映)
監督:吉野二郎 撮影:鈴木京一
映像提供:沖縄県立博物館・美術館
弁士:高宮城実人
楽士:平良大(三線・笛)、仲大千咲(箏・太鼓)、与那嶺理香(ヴァイオリン)、新垣雄(キーボード)

沖縄からハワイへ移民していた渡口政善が企画し、沖縄でロケ撮影して制作した怪談映画。妻の病気を知った夫は、単身ハワイから沖縄へ帰って放蕩三昧。妻は夫を探しに沖縄へ来るが……。オリジナルは無声だが、今回上映するのは、2017年に弁士・伴奏音楽付で上演された時の音声を組みわせたバージョン。

山際永三監督特集
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国立映画アーカイブ所蔵

10月28日(日)14:30〜15:48
「狂熱の果て」
(1961年/78分/35mm)
佐川プロ 監督:山際永三 原作:秋本マサミ 脚本:山際永三、山田健 撮影:岡田公直
出演:星輝美、松原緑郎、藤木孝、奈良あけみ、柏木優子
国立映画アーカイブ所蔵

撮影所の崩壊を乗り越えもう一つのヌーヴェル・ヴァーグが生まれた。東京タワーがそびえ立つ直下の街に現れた六本木族を、新東宝最後の新人監督となるはずだった山際永三が鋭い感性で切り取った原色の青春映画。ジャズとみだらな遊戯、秩序のない愛撫。それは、青春の反逆か都会の恥部なのか。新会社大宝が配給したが、長く行方不明だった原版を監督自身の入念な調査により発掘、さらにその指示で作成されたプリントでの完全上映。

 

 

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参考上映
テレビ映画の監督として子供番組などで実力を発揮する一方、多くの実験的作品に強烈な個性と足跡を遺す山際の一つのピークとも言える『恐怖アンバランス劇場・仮面の墓場』(1969年製作)は、舞台作りの現場で起きる妄想と殺人。唐十郎と緑魔子、前衛的な二つの個性が激突するリリカルな異色作だが製作後にお蔵入り、深夜枠での放送(1973年)まで4年の歳月を要した。ジャンルを横断するべく撮られた『罠』(1967年公開)『炎1960~1970』(1969年公開)など16ミリ自主映画の短篇も貴重な発掘上映。神戸映画資料館が発掘した『狂熱の果て』予告編上映も。

 

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山際永三監督

山際永三トーク
聞き手:鈴木義昭(映画史研究家/ルポライター)
「私はテーマ主義者なんです。映像派じゃない。挫折した者への共感。それが、僕の全作品に亘る共通したテーマ」と言う山際永三とは、何者か。内田吐夢、並木鏡太郎らに師事しながら映画監督としての道を閉ざされ、多様な映像現場に挑戦した。『チャコちゃん』『コメットさん』で一世を風靡、ウルトラマンシリーズなどにもファンが多い。映画監督の著作権問題に長年取り組み、映画批評など執筆活動も。時代の先端を走り続けた86歳の軌跡と見果てぬ作品への思いを聞く。

解説・企画協力:鈴木義昭

関連記事
神戸映画資料館ウェブ・スペシャル 「山際永三資料室」

大学連携プログラム[参加無料]

 

①神戸学院大学

10月20日(土)15:30〜16:10
湊川新開地の映画館街調査
西日本を代表する映画館街であった湊川新開地。伝統と舶来、高級と低俗が入り混じったその独特な空間は、幅広い多くの映画ファンに愛されました。過去/現在の湊川新開地の映画館について、学生の調査成果を発表します。
発表者:亀田佳音、坂元錬、宮崎雄司、坂田翔虎、山口千穂(人文学部二回生)

 

②神戸大学

いまの大学生は「映画」とどのように関わっているのか。本プログラムでは神戸大学国際文化学部の学生たちが大学の枠を超えて主体的に関わっている活動例を紹介します。
10月20日(土)16:30〜18:30
報告:神戸から「夢」広がれ
カンボジアの子供たちに映画を届けるNPOの活動を、大学生の立場から支えるとともに、同世代の若者への普及活動を紹介。
発表者:薬師寺沙彩(国際文化学部生、World Theater Project Youth 神戸大学支部代表)
討論:コンテンツツーリズムと神戸
批評誌『夜航』(現在3号まで刊行)を編集・発行している国際文化学部生の企画で、映像メディアにおける「神戸」表象の特徴を振り返ったあと、近年における“観光×映像”の隆盛について、メディア論的な分析と議論を行う。
登壇者:
山村玲央(国際文化学部生、『夜航』メンバー)
中村徳仁(京都大学人間・環境学研究科大学院生、『夜航』メンバー)
林玲穂(神戸大学人文学研究科大学院生)
山崎晶(京都文教大学総合社会学部准教授)

 

③神戸芸術工科大学

10月21日(日)11:00〜12:40
「key」(2012/52分/ブルーレイ)監督:緒方恵里奈
出演:増井友紀子、佐竹良介、上田康人 ほか
2012年度卒業生の卒業制作作品。
女性の本音に迫る、リアルを追求した恋愛・青春ストーリー。彼氏に浮気され振られた彌生は男の浮気する心理が分からなく、自らが浮気相手となりその理由を探る。
【賞歴】カオス2012学長賞、E-ma Academix Vol.04『Film Battle Royal』最優秀作品賞

「SOUVENIR」(2016/45分/DVD)監督:佐野広道
出演:有井大智、佐野広道、田中太郎、濱谷章子、友田かずを、江上魁人、三野真奈
2016年度卒業生の卒業制作作品。
「死後も意識が数時間は存在する」という見方が流布する近未来の世界。研修医である渡辺の元に意識不明のひとりの若い青年が運び込まれた。死亡確認をするため、意識が完全に「あの世」に行くのを見届けることになった渡辺は、青年の脳内にダイブ。生と死の間で、青年が見ていたものとは・・・。
【賞歴】カオス2016学長賞、078kobe FILMにて上映

KOBE Discovery Film Festival 2018
神戸発掘映画祭2018
10月20日(土)・21日(日)、26日(金)〜28日(日)

プログラム上映時間・料金・会場


特別展示 アクティブ・アーカイブ・プロジェクト
2018年3月3日(土)〜
約1ヶ月[終了日未定]

「アクティブ・アーカイブ・プロジェクト」の2017年度の成果として、作成中の神戸映画館マップを展示します。また、今年度に整理した映画チラシのファイルも一部ご覧いただけます。

・神戸映画館MAP(1958年版)
・様々な映画チラシ

《会場》神戸映画資料館ロビー


みんなで作ろう! 映画館MAPの試み
2018年2月18日(日)

提供:松永文庫

提供:松永文庫

神戸映画資料館では、今年度から「神戸映画館マップ」の作成に取り組んでいます。
親しみやすい「地図」というかたちを通して、過去の映画文化を身近に感じてもらうこと、さらに映画館の写真やチラシ、ポスターなどの貴重な資料の保存を呼びかける企画です。
こうした映画館のマップは、既に全国各地でも作られてきましたが、今回は、かつて北九州市にあった映画館のマップを作成された松永文庫の取り組みについて、学芸員の凪恵美さんにご講演をしていただきます。また、市民のみなさまに参加していただき、過去の神戸の映画館についての思い出やエピソードを伺うワークショップも開催します。映画館文化に興味を持たれている方々のご参加をお待ちしております。

田中晋平(神戸映画保存ネットワーク)

 

第一部 13:30〜15:10
講演①:「北九州劇場分布図」の制作と展示 凪恵美(松永文庫)
講演②:「神戸映画館マップ」の取り組み 田中晋平(神戸映画保存ネットワーク)
 
第二部 15:30〜16:35
ワークショップ:「映画館の思い出を地図に貼ろう!」
参加者には、1958年(昭和33年)の神戸市のマップに、映画館に関する思い出やエピソードを記した付箋を貼ってもらいます。当時の映画館を知る方々はぜひお知恵を貸してください。過去の映画文化に興味がある方々からも質問を募り、みんなで地域の記憶を発掘します!
 
 

松永文庫について
門司在住の松永武が1997年に自宅を開放して無料公開を開始した後、2009年にすべての資料を北九州市に寄贈。現在は市の文化施設として、様々なテーマで資料展示を行っている。松永文庫の特性は、映画俳優を含む芸能全般に関わる人々の「生き方」に力点を置いて関係資料を収集していることであり、大正期から現在に至る関連資料は40,000点を超え、今も増え続けている。常設展示のひとつである「映画館マップ」は、郷土の映画隆盛期を伝える貴重な資料として広く活用され、人気である。
matsunagabunko01 matsunagabunko02

《参加費》無料   《会場》神戸映画資料館


※内容は予告無く変更する場合があります。