プログラムPROGRAM

年別アーカイブ: 2010

[貸館]神戸芸術工科大学 アスタ・アニメ上映会
2010年1月9日(土)17:00〜
毎月1回(2010年3月まで:予定)神戸映画資料館でアニメ上映会を開催します。
 

 
「だるまちゃん」シリーズ2本
「キャラ丸くん」2本

制作:エクラアニマル (計60分)
 
主催:神戸芸術工科大学
   

《料金》無料


ジョン・フォード連続上映 その1 フォード&ウィル・ロジャース3部作
2010年1月9日(土)〜11日(月・祝)
『駅馬車』(1939)、『荒野の決闘』(1946)、『黄色いリボン』(1951)などで知られる大映画監督ジョン・フォード。彼の代表作のほか、知られざる傑作も取りまぜ連続上映していく。
第1回目は、ユーモラスな個性と演技で人気のあったウィル・ロジャースと組んだ3部作を上映。この3作品は当時日本で公開されなかったが、後年の特集上映で再発見され大いに注目された。1935年のウィル・ロジャースの飛行機事故による死がなければ、さらなるコンビ作が作られたに違いない。
 
「ドクター・ブル」Doctor Bull
(アメリカ/1933/78分/16mm)
監督:ジョン・フォード 脚本:ポール・グリーン
撮影:ジョージ・シュナイダーマン
出演:ウィル・ロジャース、ヴェラ・エレン
田舎町で孤軍奮闘する医師を主人公にした人間喜劇。
後のフォード作品に数多く登場する「医師」の原型のひとつを見ることもできるだろう。
 
「プリースト判事」Judge Priest
(アメリカ/1934/84分/16mm)
監督:ジョン・フォード
脚本:ダドリー・ニコルズ、ラマー・トロッティ
原作:アーヴィン・S・コップ
撮影:ジョージ・シュナイダーマン 
音楽:サミュエル・ケイリン
出演:ウィル・ロジャース、ヘンリー・B・ウォルソール
南北戦争のしこりが未だ強く残る1890年ごろのケンタッキーの小さな町を舞台に、人情判事プリーストを中心に描かれる「家族再生」の物語。法廷場面の演出にも注目したい。
 
「周遊する蒸気船」Steamboat Round the Bend
(アメリカ/1935/82分/16mm)
監督:ジョン・フォード
脚本:ダドリー・ニコルズ、ラマー・トロッティ
撮影:ジョージ・シュナイダーマン
音楽:マックス・スタイナー
出演:ウィル・ロジャース、アン・シャーリー
蒸気船で一儲けしようとしたドク、しかし無実の甥っ子を救うため船を走らせる…
ミシシッピー河での蒸気船チェイスをクライマックスにしたフォードの傑作。
フォードが『男の敵』(1935)で初めてアカデミー監督賞を受賞した後、手がけた作品。
 
協力:プラネットプラスワン
 

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

《割引》
2本目は200円引き


タカシ時間 vol.2
1月10日(日)・11日(月・祝) 両日18:30

伊丹 2006年・冬 (2006/20分)
新長田 2008年・冬 (2008/18分)
水に響く踝 (2009/42分)
『水に響く踝』は2008年夏に東京のギャラリーマキで行われた連続ダンスパフォーマンスの記録です。
出演:長谷川六、川口隆夫、にもかかわらず(関さなえ・わだつばさ)
2005年12月から東京茅場町のギャラリーマキでスタートした新作上映会「季刊タカシ」は、2009年11月で第10回を数えます。神戸の「タカシ時間」では、映像作家・崟利子がこれまで作りためた作品を新たな組み合わせでごらんいただきます。

《会費》1500円

 協力:ギャラリーマキ
Art Theater dB 神戸 では以下のイベントが開催されます
KOBE-Asia Contemporary Dance Festival #01
国際共同制作プログラム
黄大徽( ディック・ウォン)∞川口隆夫∞今泉浩一
『 Tri_K 』


阪神・淡路大震災15周年 神戸長田・まちと生活の再生
2010年1月16日(土)〜19日(火)

1995年1月17日未明、兵庫県南部地方を襲った大地震は、都市を直撃した自然災害としては関東大震災以来の被害をもたらしました。
神戸市長田区野田北部地区も、その家屋の3割が全焼、7割が全半壊、死者41人という大きな被害をうけました。
この地区の、町の再生と、人々がその生活を立て直してゆくプロセスを丹念に追った「記憶のための連作『野田北部・鷹取の人びと』」と、長編ドキュメンタリー「阪神大震災 再生の日々を生きる」をご覧いただきます。
「記憶のための連作『野田北部・鷹取の人びと』」は全14部ですが、今回は震災から1年目までを記録した6部までと、最終14部の証言篇を選んでの上映です。

 青池憲司監督からのメッセージ
 わたしが阪神大震災後の神戸にはじめて入ったのは、地震から10日目の1995年1月27日でした。東京から新大阪までは新幹線で(その先は運行されていなかった)、大阪天保山からフェリーで神戸メリケン波止場へ。冬の日はすでにとっぷりと暮れ、灯火はわずかしかなく、周囲はほとんど闇でした。そこから、国道2号線を歩いて、長田区野田北部・鷹取へと向かいました。その地には、震災前からお付き合いのある人たちがいて、わたしは、その人たちのお見舞いにやってきたのです。一夜が明け、わたしが見たのは焼け落ちたまちと全壊半壊の建物でした。思わず息をのみました。そして、瓦礫のなかで立ち働く人びとの姿を目にして、この人たちのことを記憶しておきたい、とつよく思いました。
 わたしが記憶するということは、映像で記録することです。しかし、ここへきた目的はお見舞いですから、撮影機材などもとより持っていません。知人に相談して、被災した地域の住民さんからホームヴィデオのカメラを借りてもらいました。そのカメラで撮った最初のカットは鮮明におぼえています。のちに、<記憶のための連作『野田北部・鷹取の人びと』>(全14部)となるドキュメンタリー映画のはじまりです。それから足掛け5年、わたしとスタッフは、住民さんの復興の日々に同行させていただきました。
 撮影した地域は長田区の1エリアですが、ここに記録されている「人とまちの復興のプロセス」は、阪神大震災の被災地10市10町のどこでもみられた出来事であり、起りえた物語です。かけがえのない命、家、財産などを一瞬にして失う災害に見舞われながらも、新しい時代を切り開いた住民活動がそこにはあります。
 今回上映する作品が多くのみなさんにご覧いただけることを願っていますが、とくに若い世代の人たちに観ていただくことを望みます。阪神大震災の記憶の共有のために。

 
「記憶のための連作『野田北部・鷹取の人びと』」第1部〜6部、14部
(オリジナル全14部/撮影期間1995年1月~1999年4月/カラー/DVCAM)
製作:野田北部を記録する会 監督・製作:青池憲司
編集・監督補:村本勝 撮影:千葉景房 音声:青池雄太 音楽:津田左近
ナレーター:青池憲司 VTR編集:鳥原淳一 MA:川合 廣 編集助手:小幡寿一

第1部 1995年1月〜3月(85分)
圧倒的な災害の様相。復興に立ち上がる人びと。「まちづくり協議会」のうごき始まる。鷹取救援基地のボランティアによる炊き出しや家屋の解体。

第2部 1995年3月下旬〜4月下旬(60分)
自衛隊による瓦礫撤去作業。焼け跡で土さらいをする住民、人びとはそれを宝さがしと呼んだ。桜咲くも、春の嵐のなか合同慰霊祭。

第3部 1995年5月~6月(64分)
うっとうしい梅雨空のもと人はたゆまず進み、地区計画の勉強会が頻繁に開かれる。更地にひまわり(希望)の種を蒔く。住民と専門家とボランティアの協働。

第4部 1995年7月~8月(67分)
区画整理をめぐって人もまちも揺れ、議論活発になる。家族を亡くした住民の悲しみ。子どもだんじりと盆踊り、人びとは夏まつりにしばし憩う。

第5部 1995年9月~12月(67分)
まちは落ち着いたかに見えたが、家屋の違法新築が目につく。震災に新しくうまれたものは何か? 小学生と救援基地の神田さんが話す。正月の餅をつく。

第6部 1996年1月~3月(67分)
震災1周年の日の全容。区画整理の一時凍結で地域は混乱し、住民の困難さらにます。協議会の仮設住宅訪問。修学旅行高校生の被災地見学。

第14部  証言篇 (80分)
その日、人びとは何を見、何を感じ、どう行動したのか。復興対策委員会はどのように立ち上げられたのか。地震からの3日間を地域の人たちが語る。

 
 
 

「阪神大震災 再生の日々を生きる」
(2000/156分/カラー/DVCAM)
製作:野田北部を記録する会 監督・製作:青池憲司
編集・監督補:村本勝 撮影:千葉景房 音声:青池雄太 音楽:津田左近
ナレーター:古谷敏郎 VTR編集:伊地智恭平 MA:吉田茂一
 
神戸市長田区野田北部地区には震災前から、「野田北部まちづくり協議会」があって、住民が自主的に自分たちの地域をみつめ、住環境の改善に取り組んでいました。震災直後、まちづくり協議会は復興対策本部を立ち上げ、被災者の生活再建とコミュニティの再生を模索する活動を始め、住民が主体となったまちづくりを進めたのです。
時間がかかり、試行錯誤もありながら、地域のなかでじっくりと議論を重ね、専門家やボランティアと協働し、行政とも根気よく話しあうことで、「人間のまち」がつくられていきました。
この作品は、野田北部という一地域にキャメラを据えて、震災直後から1999年4月まで、4年3か月におよぶコミュニティ再生のプロセスを、まちづくり協議会の活動を中心に記録した長編ドキュメンタリーです。
 
 

《料金》
1本(1部)あたり500円
全プログラム:2500円

中学生以下は無料


日本映画名画鑑賞会
2010年1月23日(土)
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
 
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、上映1週間前より電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)

《料金》
一律500円


[貸館]SANAフィルムフェスタ「マスメディアが伝えないイラクがここにある」
2010年1月24日(日)14:00〜
 「SANA(光)衛星テレビ」は、世界から募金が集められ、イラクの市民メディアとして2007年4月に誕生しました。自由平等で平和なイラクの再建をめざす「イラク自由会議」が番組制作・運営を行い、民衆の文化、労働、教育、女性、子どもなどをテーマにニュース映像やドキュメンタリー番組などを放送しています。
 「イラク平和テレビ局inJAPAN」は、その番組を日本で観られるように翻訳・吹き替えしインターネット配信をしていますが、より多くの方々ご覧いただく機会として「SANAフィルムフェスタ」を開催しています。
 マスメディアが伝えないイラクを知り、戦争のない社会をつくるためのオリジナルな映像を発信し、交流する場です。
『アメリカ帰還兵イラクに誓う』(制作:マブイ・シネコープ)
 「許しを請うのではなく……」
 「イラクの人々と直接連帯できることがわかった。これをみんなに伝えたい」
 2003年アメリカ陸軍兵士としてイラクに派遣されたアーロン・ヒューズは、そこで多くの不正義と、人間破壊の現場を目の当たりにする。
 2001年9月11日、ニューヨークで起こったテロ事件を見て、T・Jブオノモは「自分たちの国が攻撃されている、米国を守らなければならない」と軍隊に入隊する。が、イラク戦争に反対の声を上げ2007年除隊させられる。
 IVAW(反戦イラク帰還兵の会)で活動していた彼らが、2009年3月再びイラクを訪れた。
 抑圧ではなく、戦争と占領を終わらせるため、イラクそして世界の人々とともに歩んでゆく決意を彼らは語る。
 元占領軍兵士のことばは、イラクの人々にどのように響くのだろうか。
*参考『アメリカ帰還兵(IVAW)イラクに誓う』上映運動のページ
[同時上映]サナ衛星テレビ番組より
『2008年バクダットーサドルシティ〜米軍による空爆被害ー3月25日〜5月4日』

 
 
主催:イラク平和テレビ局 in Japan・兵庫
  (連絡先)黒川 078-784-2430  安東 090-3828-9579
   

《料金》大人1000円 シルバー/学生/障がい者500円


[貸館]ホラー映画向上委員会 MebiusRing 上映会
2010年2月6日(土)16:00 / 18:00
『シェラ・デ・コブレの幽霊』THE GHOST OF SIERRA DE COBRE
(アメリカ/1964/50分/16mm/日本語字幕無し)
ジョセフ・ステファノ(制作/監督/脚本)
コンラッド・ホール(撮影監督)
キャスト
マーティン・ランドー
ダイアン・ベイカー
ジュディス・アンダーソン
1965年制作のこの作品は本国アメリカでは「怖すぎる」と言う事でお蔵入りしてしまい、日本では1967年の日曜洋画劇場で1度流れたのみと言う正真正銘の幻の映画。
タイトルすら知らない人が多い中、渇望するほど見たいと思っている人が少なくない事も確かでしょう。
この映画が神戸映画資料館で上映できる事になったのは、数々の奇跡とご協力があってこそです。
皆さま、この機会にぜひ幻を体感してみませんか?
上映は座席数が限られているため、完全予約制を取らせていただいております。
ご予約のお申込みは下記のアドレスにて承っております。
ご予約は先着順になっておりますので、詳しい注意事項などは下記サイトにてご覧下さいませ。
 
主催・予約・お問い合せ:ホラー映画向上委員会 MebiusRing
   

完全予約制(受付は終了いたしました)


日本映画名画鑑賞会
2010年2月7日(日)
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
 
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、上映1週間前より電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)

《料金》
一律500円


[貸館]神戸芸術工科大学 アスタ・アニメ上映会
2010年2月13日(土)17:00〜
毎月1回(2010年3月まで:予定)神戸映画資料館でアニメ上映会を開催します。
 

 
「フイチンさん」
制作:エクラアニマル (計60分)
原作:上田トシコ  企画:本多敏行 
監督:湖山禎崇   プロデューサー:豊永ひとみ
キャスト
フイチン:柳沢三千代
リイチュウ:笹本優子
チンナイ:氷上恭子
http://darumad.hp.infoseek.co.jp/fitin.html
主催:神戸芸術工科大学
   

《料金》無料


ジョン・フォード連続上映 その2 アカデミー賞授賞作品
2010年2月12日(金)〜14日(日)
『駅馬車』(1939)、『荒野の決闘』(1946)、『黄色いリボン』(1951)などで知られる大映画監督ジョン・フォード。彼の代表作のほか、知られざる傑作も取りまぜ連続上映していく。
第2回目は、アカデミー賞受賞の3作品。フォードは、『男の敵』(1935)、『怒りの葡萄』(1940)、『わが谷は緑なりき』(1941)、『静かなる男』(1952)で4度アカデミー監督賞を受賞している。今回は、アカデミー短編ドキュメンタリー賞を受賞した『ミッドウェイ海戦』も参考上映する。
 
「怒りの葡萄」The Grapes of Wrath
(アメリカ/1940/129分/16mm)
監督:ジョン・フォード
原作:ジョン・スタインベック
脚本:ナナリー・ジョンソン
撮影:グレッグ・トーランド
音楽:アルフレッド・ニューマン
出演:ヘンリー・フォンダ、ジェーン・ダーウェル、ジョン・キャラダイン
30年代半ばのアメリカ中西部。小作農の一家は、カリフォルニアを目指す旅に。大恐慌時代の苛烈なアメリカ社会を描いた傑作。撮影は『市民ケーン』(1941)のグレッグ・トーランド。
 
「静かなる男」The Quiet Man
(アメリカ/1952/129分/16mm)
監督:ジョン・フォード
原作:モーリス・ウォルシュ
脚本:フランク・S・ニュージェント
撮影:ウィントン・C・ホック、アーチー・スタウト
音楽:ヴィクター・ヤング
出演:ジョン・ウェイン、モーリン・オハラ、ヴィクター・マクラグレン
アメリカから故郷アイルランドに帰ってきた元ボクサー(ジョン・ウェイン)。過去を忘れて静かな暮らしを望む彼だが、赤毛の美しい女性(モーリン・オハラ)と恋に落ち…。アカデミー監督賞のほか、カラー撮影賞を受賞したテクニカラー作品。
 
[参考上映]本特集の半券提示で鑑賞無料/日本語字幕無し
「ミッドウェイ海戦」The Battle of Midway
(アメリカ/1942/18分/16mm)
監督:ジョン・フォード
脚本:ジェームズ・ケヴィン・マッギネス、ダドリー・ニコルズ
撮影:ジョン・フォード
編集:ジョン・フォード、ロバート・パリッシュ
音楽:アルフレッド・ニューマン
ナレーション:ヘンリー・フォンダ、ジェーン・ダーウェル 、ドナルド・クリスプ
撮影監督グレッグ・トーランドらと結成した野戦撮影班OSSを率いて撮影したドキュメンタリー映画。
 
協力:プラネットプラスワン
 

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

《割引》
2本目は200円引き


山根貞男 連続講座〈新編:活劇の行方〉1 神代辰巳
2010年2月20日(土)
2008年に「山根貞男連続講座〈加藤泰の世界〉」と題し、ほぼ月に一回開催した人気企画が、テーマを「活劇」に広げ再開します。
『活劇の行方』をはじめとする著書で、一貫して活劇の観点から映画を論じてきた日本映画批評を代表する山根貞男による「活劇論」です。
この講座では、毎回講義に入る前に関連する作品を参考上映します。
 
活劇講座のスタートにあたって
  『活劇の行方』(1984・草思社)の刊行から四半世紀もの歳月が経った。その間、映画について文章を書きつづけるなか、活劇ということが折りにふれ脳裡に浮かび上がり、近年、点滅の勢いが激しくなってきた。いま、映画にもっとも必要なのは、活劇精神ではないか。そんな思いが沸騰点に達しつつある。昨年の神戸映画資料館における連続講座加藤泰も、それをベースにしていた。しばしば強調していることだが、活劇とは特定の映画ジャンルを指さない。ならば、いったい活劇とは何か。多彩な映画を見ること/語ることのなかで、それを考えていきたい。「新編:活劇の行方」である。神代辰巳作品が最初だとは何と嬉しいことか。
   山根貞男
 
参考上映作品
「悪女の仮面・扉の陰に誰かが」
(1980/100分/DVD)制作:にっかつ
監督:神代辰巳
原作:C・アームストロング 脚本:田中陽造、伊藤秀裕 撮影:前田米造
出演:いしだあゆみ、酒井和歌子、浅野温子、山本圭
神代辰巳がテレビ朝日の土曜ワイド劇場のために撮ったサスペンス・ドラマ。
 

山根貞男(映画評論家)
1939年大阪生まれ。映画批評誌「シネマ69」(1969-71)を編集・発行。蓮實重彦とともに海外の映画祭で加藤泰、鈴木清順、成瀬巳喜男の特集に関わる。1986年より始めた「キネマ旬報」での日本映画時評は現在も連載中である。主な著書に『映画狩り』、『映画の貌』、『マキノ雅弘―映画という祭り―』などがあり、『映画渡世』(山田宏一との共編)、『加藤泰、映画を語る』(安井喜雄との共編)、『成瀬巳喜男の世界へ』(蓮實重彦との共著編)などのインタビューや編著が多数ある。

 
 

《料金》

会員1800円 学生会員・シニア会員1500円
*招待券の使用不可
*会員のみご予約受付中


フリッツ・ラング連続上映 アメリカ時代 1
2010年2月19日(金)〜21日(日)
サイレント末期からトーキー初期に、『ニーベルンゲン』(1924)、『メトロポリス』(1927)などの作品でドイツ映画黄金時代を代表する監督として活躍したフリッツ・ラング。1934年にナチス・ドイツから亡命した後は、ハリウッドで第二の黄金時代を築いた。
“アメリカ時代 1” では、反ナチ映画の傑作『マンハント』と『死刑執行人もまた死す』を上映する。
 
「マンハント」Man Hunt
(アメリカ/1941/106分/35mm)
監督:フリッツ・ラング 
脚本:ダドリー・ニコルズ 
撮影:アーサー・C・ミラー
音楽:アルフレッド・ニューマン
出演:ウォルター・ピジョン、ジョーン・ベネット、ジョージ・サンダース、ジョン・キャラダイン
ヒトラー暗殺未遂犯としてゲシュタポに追われる身となった英国人ハンターが、ロンドンに逃れ、街娼ジェニーに匿われる。ラング最初の反ナチ映画で、その後、『飾り窓の女』などでヒロインとなるジョーン・ベネットとの出会いの作品。脚本は1月に当館で上映した『周遊する蒸気船』のダドリー・ニコルズで、本作品の企画も、先にジョン・フォードに持ち込まれたという。
 
「死刑執行人もまた死す」Hangmen Also Die!
(アメリカ/1943/134分/35mm)
監督:フリッツ・ラング 
脚本:ベルトルト・ブレヒト、フリッツ・ラング、ジョン・ウェクスリー 
撮影:ジェームズ・ウォン・ハウ
出演:ブライアン・ドンレヴィ、ウォルター・ブレナン、アンナ・リー
ドイツ占領下のプラハで「死刑執行人」の異名を持つ非情なナチスの高官が暗殺される。犯人をあぶりだそうとするゲシュタポに対し、市民とレジスタンスは驚くべき解決策を見いだす。ラングがブレヒトの協力を得て実話をもとに映画化した傑作。
 
 

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

《割引》
2本目は200円引き


あがた森魚 映画&ライブ&トーク 21世紀密港音楽 漂流開始!
2010年2月26日(金)〜28日(日)
 
映画上映 2月26日(金)・28日(日)
『僕は天使ぢゃないよ』
(1974/86分/35mm)
製作・脚本・監督・主演・音楽:あがた森魚
原作:林静一「赤色エレジー」
製作:イエロー・ツウ・カンパニー
撮影:宮崎哲郎 照明:扇子勇助 録音:菊池進平
音楽:ティンパン・アレー(細野晴臣、鈴木茂、林立夫)、松本隆
挿入歌:あがた森魚、大瀧詠一、友部正人
 
出演:あがた森魚、斉藤沙稚子、緑魔子、桃井かおり、大瀧詠一、泉谷しげる、横尾忠則、岡本喜八 ほか
 
あがた森魚が、林静一原作「赤色エレジー」を映画化。製作から監督、音楽まで幅広く担当している。70年代の音楽、また当時の空気が全編にフィーチャーされている映画。一部アニメーションも登場する。桃井かおり、大瀧詠一、横尾忠則など、当時まだ駆け出しだったアーティストが多数参加している。
[併映]『うすけしみかん』(月刊映画2007年11月號/63分)
[併映]28日のみ『もっちょむぱあぷるへいず』(月刊映画2007年2月號/43分)
 
ライブ&トーク 2月27日(土)

 
17:00 第一部 月刊映画最新號「きゅぽらぱあぷるへいず」上映
19:00 第二部 あがた森魚 ライブ&トーク

 
「赤色エレジー」から最新作までたっぷり唄います
 

《料金》
[映画鑑賞(2本立て)]
一般:1500円 学生・シニア:1200円
会員一般:1200円 会員シルバー・学生・障害者:1000円
 
[ライブ&トーク(第一部+第二部)]
予約 2,000円(当日精算)
当日 2,500円
 *前日の映画鑑賞チケットお持ちのかた 2,000円


日本映画名画鑑賞会
2010年3月6日(土)
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
 
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、上映1週間前より電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)

《料金》
一律500円


[貸館]『都会の夢』
2010年3月6日(土)18:30〜
         7日(日)13:30〜 / 16:00〜 / 19:00〜

 
街をうろつく家出娘と、ネットカフェで寝泊りをして日雇い労働で生活している中年男の物語を軸に、優柔不断で気弱な青年とその家族のゆがんだ肖像、うだつのあがらないDJとその姿に業を煮やしている恋人ら、都会に住む様々なコミュニケーション不全の人々が登場する群像劇。ともすればシリアス一辺倒になりがちな題材をズレたユーモア感覚を交えて描写している。
家出してきた田舎娘・久嶋留美を演じるのは、舞台から映画まで、活躍の場を拡げている重実百合。ネットカフェで暮らす中年男・井草順平役は関西の賞レースを総ナメしているコントマスター・チョップリンの小林幸太郎が好演。そして「都会」に生きる人々にも、山脇 唯(ヨーロッパ企画)や西野恭之介(チョップリン)など個性豊かな俳優陣が名を連ねている。
2008年、大阪と東京で行われたCO2上映展での発表を大盛況に終え、2009年初春にはドイツの映画祭The 2nd Asian Hot Shots Berlinで招待上映されるなど、各地で話題を集めた「都会の夢」が神戸映画資料館にて上映決定!
 
『都会の夢』(2008/85分/DVCAM)
■キャスト
重実百合 小林幸太郎 小林政善 山脇 唯 DJ.KOJI
河村宏正 藤井美保 岬 千鶴 古賀聖司 大庭高志
風太郎 西野恭之介
■スタッフ
監督・脚本・編集:髙木駿一
撮影:谷 康夫  撮影助手:倉本光佑、山川公平 
照明:熊谷宗洋 照明助手:白鳥友輔、満若勇咲
録音・MA:浅井佑介 録音助手:恩田美菜、丸尾菜々子 
MA:木本幸弘、藤井智布 
助監督:梅澤和寛、小谷忠典(衣装)、原田冬馬(小道具)
制作:真栄城 雄、三丸 聡 制作進行:井上智江、村岡善輝、吉田永子
記録:木下雄介 グラフィックデザイン:三輪景子 ヘアメイク協力:中本由理
 
『ある冬の末に』(2009/13分/DV)
監督・脚本:髙木駿一
撮影:西田英代 音楽:ha-gakure『光』
出演:谷口勝彦 牧野秀樹
その美しい青年は、死に至る病におかされていた。
生と死、性と詩、まどろんだ意識の中に彼が見た景色とは。
ha-gakureの名曲『光』からのインスパイアで制作された、最新作。
 
 
主催:感覚基地
  (お問い合せ)kankakukichi@hotmail.co.jp
 
都会の夢サイト
   

《料金》前売1000円 当日一般1200円 当日学生1000円


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。