プログラムPROGRAM

アルトーと映画
2011年6月11日(土)・12日(日)
 
シュルレアリスムの過激な詩人で、特異な演劇理論家でもあったアントナン・アルトー。彼が俳優として出演する『裁かるゝジャンヌ』と、同じく出演した超大作『ナポレオン』の製作秘話をつづったドキュメンタリー『ナポレオン生誕 映画革命児アベル・ガンス』を上映する。
アルトーが最も映画と親密だった時代で、この2作と同じ時期にジェルメーヌ・デュラック監督『貝殻と僧侶』(1927)の脚本を手がけている。映画芸術が到達した高みを示すプログラム。
 
[関連企画] 神戸映画資料館レクチャー:映画の内/外
第1回 文学芸術全方位トークセッション

 
「裁かるゝジャンヌ」La Passion de Jeanne d’Arc
(フランス/1927/110分[18fps]/サイレント/16mm)
監督・脚本・編集:カール・テホ・ドライヤー
撮影:ルドルフ・マテ
舞台美術:ヘアマン・ヴァルム、ジャン・ユーゴー
出演:ルネ・ファルコネッティ、ウジェーヌ・シルヴァン、モーリス・シュッツ、ルイ・ラヴェ、アントナン・アルトー
 
ドライヤーのサイレント映画の到達点を示す傑作。実際には数ヶ月間にわたって続いた裁判から、ジャンヌ・ダルクが処刑された1日を凝縮して描く。火刑台に送られるジャンヌに付きそう修道士の役をアルトーが演じている。
 
「ナポレオン生誕 映画革命児アベル・ガンス」
Abel Gance et son Napoleon

(フランス/1983/60分/35mm)
監督・脚本:ネリー・カプラン
製作:クロード・マコウスキー
撮影:ジャン・モンシニー
音楽:ベティ・ウィルメッツ、ユベール・ロスタン
 
『鉄路の白薔薇』(1923)などで知られるサイレント時代の巨匠アベル・ガンス。本作品は、歴史的大作『ナポレオン』(1927)制作の秘密を、未公開フィルムを通じて綴る。オリジナル構想は12時間を超えるものであったという。何台ものカメラを使用し、斬新な撮影手法を試みるなど、勃興期にある映画の果敢な挑戦。マラー役でアルトーが出演。1981年にフランシス・フォード・コッポラによって、三面マルチスクリーンとオーケストラ演奏で甦った。   
 

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般1000円 学生・シニア900円
会員900円 会員学生・シニア700円

《割引》
2本目は200円引き
レクチャー:第1回 文学芸術全方位トークセッション参加者は1本目も200円引き

協力:神戸芸術工科大学

これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。