プログラムPROGRAM

50年代 白黒映画の女優たち
2011年11月26日(土)・27日(日)
久保菜穂子、三ツ矢歌子、大空真弓など1950年代に活躍した女優たちが初々しい姿で登場する白黒映画2本を上映。シナリオライターとして有名なシナリオ文芸協会の猪俣勝人が監督した『殺されたスチュワーデス 白か黒か』と、富士映画を主宰した大蔵貢の実弟で歌手の近江俊郎が監督した『坊ちゃんの野球王』の異色の取り合わせ。
「殺されたスチュワーデス 白か黒か」
(1959/95分版/16mm)シナリオ文芸協会
監督・原作・脚本:猪俣勝人
撮影:木塚誠一
音楽:伊福部昭
美術:岡田戸夢
出演:久保菜穂子、ベルナール・ヴァーレ、田宮二郎、左幸子、根上淳、笠智衆
新東宝の第一期スター、久保菜穂子が新東宝を退社後、東映入社前に主演した作品で、実際に起こった「BOACスチュワーデス殺人事件」を題材にしたもの。日本人スチュワーデスが殺害され、容疑者の外国人神父が国外に逃亡して迷宮入りになった事件で、カトリック教会からの批判などで公開が短期に終わった。シナリオ・ライターは監督や会社に従属せず作家として強く自己主張すべきだとして「シナリオ文芸協会」を興し、雑誌「シナリオ文芸」を創刊、後に「日本名作映画全史」「外国映画名作全史」(社会思想社)を著した猪俣勝人の代表作。
 
 
「坊ちゃんの野球王」
(1958/75分/16mm)富士映画
監督・原作:近江俊郎
脚本:近江俊郎、松林秀司
撮影:杉本正二郎
音楽:鴎比呂志
美術:朝生治男
出演:高島忠夫、三ツ矢歌子、大空真弓、万里昌代、古川ロッパ、由利徹
 
神戸市御影出身の高島忠夫は関西学院大学の学生時に新東宝のニューフェイス第一期生として映画界入りし、後に東宝へ移籍するまで新東宝の主演級スターだった。この作品は「坊ちゃんシリーズ」の一本で、大学野球部主将の高島忠夫と、それを取り巻く三ツ矢歌子、万里昌代、大空真弓などの新東宝女優陣が絡んで恋愛とプロ野球のスカウト合戦が展開される。古川ロッパ、大泉晃、トニー谷などお馴染みの喜劇人が脇を固めてのお笑い合戦も見どころ。「湯の町エレジー」など歌手として有名な近江俊郎は、映画監督としても活躍。これは「小説の泉」に載った近江俊郎の原作を、自ら脚色、監督したもの。
    

《料金》入れ替え制
1本あたり
会員900円 学生会員・シニア会員700円
《割引》2本目は200円引き
*非会員のかたは、1日会員(登録料100円)のご登録でご覧いただけます。

これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。