プログラムPROGRAM

戦後復興期の白黒映画 
2012年3月17日(土)・18日(日)
「山河を越えて」は名犬、「魔の口紅」はレビュー、「やぐら太鼓」は相撲がモチーフになっており、戦後復興期の風俗や情景を見ることができる。また、人々に力を与えようとした当時の映画作家の想いが伝わってくる。夏川静江、喜多川千鶴、 高杉早苗らが出演する上映機会の少ない戦後の作品3本。
「やぐら太鼓」
(1952/81分/16mm)滝村プロダクション
監督:マキノ雅弘、滝沢英輔 
脚本:小国英雄、松浦健郎
原作:長谷川幸延 撮影:会田吉男 
音楽:服部良一 美術:南一美
録音:酒井栄三 照明:横井総一
出演:二本柳寛、高杉早苗、伊豆肇、杉葉子、渡辺篤、出羽ノ海、千代ノ山、羽黒山、照国

マキノ雅弘と滝沢英輔の共同監督作品で、マキノの特集などでも上映されていない作品。相撲を引退して田舎に引き込んだ主人公が相撲の夢に生きる物語で、出羽ノ海、千代ノ山が特別出演。羽黒山、照國、東富士の土俵入りもある。
 
 
 
 
 
「魔の口紅」
(1949/66分/16mm)映画芸術協会
監督:佐々木康 脚本:鈴木兵吾
原作:斎藤良輔 撮影:石本秀雄
音楽:万城目正
出演:水島道太郎、喜多川千鶴、月形龍之介、浜田百合子
「山の手劇場」を舞台に活動するレビュー劇団で、人気女優が自殺したあと妹がその劇団に入ったが、それから次々と不思議な事件が起き、ついに姉の貞操を奪った悪魔は警察に捕まる。山本嘉次郎、成瀬巳喜男、黒澤明、谷口千吉らによって設立された映画芸術協会の作品で、後にピンク映画監督に転身した本木荘二郎が企画。西条八十作詩・万城目正作曲の主題歌「花の宴」など歌う場面も多い。なお、トップのクレジット部分とラストの一部が欠落しています。ご了承ください。
 
 
「山河を越えて」
(1952/61分/16mm)文芸プロ
監督・脚本:山口順弘 撮影:広川朝次郎
出演:プリンス号(犬)、夏川静江、青柳光、嵯峨善兵、志摩絵子、石島房太郎
 
スコットランド産コリー種の名犬プリンス号が主役として活躍する映画。山村に疎開してきた少年が子犬を拾ってきて育てたが、家族と東京に帰ることになって、犬を友達に預けて出発したところ、犬は少年の後を追って様々な困難に遭いながら幾百キロ、東京で巡り会う涙の感動作。
    

《料金》入れ替え制
1本あたり
会員900円 学生会員・シニア会員700円
《割引》2本目は200円引き
*非会員のかたは、1日会員(登録料100円)のご登録でご覧いただけます。

これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。