プログラムPROGRAM
2015 9

新収蔵ポーランド映画特集2
2015年9月5日(土)・6日(日)
ポーランド映画の輸入配給、演劇研究家として知られるYAKOの山田正明氏が遺したフィルムや映画文献、オリジナル・ポスター、ビデオテープなどが神戸映画資料館に寄贈され2013年に6作品を上映したが、今回はその第2弾。

 
zycie01「家族生活」Zycie Rodzinne
(1970/72分 92分/35mm)
製作:映画製作集団トール
監督・脚本:クシシュトフ・ザヌーシ
撮影:ヴィトルト・ソボチンスキ
出演:マヤ・コモロヅスカ、ダニエル・オルブリフスキ、ヤン・クレチマル、ハリーナ・ミコワイスカ
ヌーヴェル・ヴァーグの後継世代〈モラルの不安派〉の代表的監督ザヌーシの長編第2作。若い技師ヴィッテは父が倒れたとの報を受け、友人を伴って故郷へ帰る。風変わりな妹と妻の妹と暮らす父は病気ではなかったが、孤独な父の心情を思い去るのをためらうのだった…。救いようのない家庭崩壊と人間不信を描いた作品で、シカゴ国際映画祭で審査員特別賞を受賞。

 

「偶然」Przypadk
(1981/119分/35mm)
製作:映画製作集団トール
監督・脚本:クシシュトフ・キェシロフスキ
撮影:クシシュトフ・パウルスキ
出演:ボグズワフ・リンダ、タデウシ・ウオムニツキ、ズビグニエフ・ザパシェビッチ
「トリコロール」3部作などで知られるキェシロフスキ監督の初期代表作。 ポーランドにとって激動の1980年が始まろうとしていた時代を背景に、ある医学生が辿り得る三通りの人生を描き出す。検閲による上映禁止処分を受け、完成から6年後の1987年に公開された。

 

austeria01「宿屋」Austeria
(1982/109分/35mm)
製作:映画製作集団カードル
監督:イェジー・カヴァレロヴィチ
原作:ユリアン・ストゥリコフスキ
撮影:ジグムント・サモシュク
出演:フランチェシカ・ピイエツカ、ヴォイチェフ・プショニアック、ヤン・シュルミエイ
『尼僧ヨアンナ』で知られる〈ポーランド派〉の巨匠カヴァレロヴィチが描くポーランド系ユダヤ人の記憶。1914年、第一次大戦勃発直後の東ガリチア地方の小さな街が舞台。ユダヤ人たちがコサックの虐殺から逃れオーストリアに向かう途中、ユダヤ人タグが営む宿屋に立ち寄るが…。

 

プラネット・シネマテーク
《会費》収蔵協力費として
入れ替え制1本あたり
会員900円 会員学生・シニア800円
《割引》2本目は200円引き
*非会員のかたは、1日会員(登録料100円)のご登録をお願いします。


[貸館]内藤×竹中映画まつり
2015年9月12日(土)15:00〜
京都を中心に映画やテレビのみならず、自主制作映画でも活躍する俳優、内藤和也。
関西で数々の自主映画を制作、発表している映像作家、竹中哲也。
2人の10年間のコンビ作4本を一挙上映!

kishibe「岸辺の情景」(2008/DV/51分)
監督:竹中哲也
出演:山田山未舟、内藤和也、大槻雄一郎
初のタッグ作。東京に憧れる女優志望の妹と、性格が正反対の兄2比とが織り成す悲喜こもごもの日常を描く、ホームドラマの佳作。

 

 

「Midori」(2010/DV/39分)
監督:竹中哲也
共同脚本:浦山陽子
出演:内藤和也、鈴木奈那子
事件の張り込みにやってきた、ベテラン掲示と新米の女性刑事。やがてお互いの家族について、張り込み中なのに議論が始まる。

 

 

takasago「高砂メモリーズ」(2012/HV/80分)
監督:竹中哲也
出演:熊橋穣、大恵彩乃、内藤和也、中谷章子
高砂市の万灯祭に参加する高校生たちの夏休みを描いた青春映画。高砂市のノスタルジックな風景の中で繰り広げられる、恋と友情の群像劇。

 

 

「さよならダディ」(2015/HV/47分)
監督:竹中哲也
出演:内藤和也、山本弥侑、中谷章子、八幡泰久
七年ぶりに再会した父娘。そこへ父の愛人や、娘のボーイフレンドが乱入してきて親子の関係はギクシャクし始める。悲喜劇タッチのホームドラマ。

 

→予告篇

内藤さんは東映の役者さん。でもポリシーは「役者にプロもアマもない、ただ芝居が斬り結ぶ瞬間があるだけ」とのこと。
竹中監督の作風は激しく煽るのではなく「見つめ続ける」視線が特徴。
2人が写し出す「斬り結び」のリアルさにいつもどきどきさせられる。
──横田丈実(映画監督)

《料金》1500円
お問い合わせ:moviefac-1138●(@に替えてください)docomo.ne.jp(竹中)

ロシア・ソヴィエト映画 連続上映
第14回 戦争映画

2015年9月19日(土)〜21日(月・祝)
第二次世界大戦を扱った数あるソヴィエト映画の中から、ドイツとソ連の戦闘を描いた3作品を上映。

T-34_01「鬼戦車T-34」ЖАВОРОНОК
(1964/89分/35mm)レンフィルム
監督:ニキータ・クリーヒン、レオニード・メナケル
脚本:ミハイル・ドゥージン、セルゲイ・オフロフ
撮影:ニコライ・ジーリン、ヴィクトル・カラセフ
出演:ヴァチェスラフ・グレンコフ、ゲンナジー・ユフチン、ワレリー・ポゴレリツェフ
1942年、ドイツ東部にあるナチス軍の捕虜収容所では、捕虜を操縦士として乗せたソ連の戦車T-34を標的に射撃実験が行われていた。そんなある日、ソ連軍捕虜たちが戦車ごと大脱走を企てる。ソ連領を目指してドイツ中を走り抜ける本物の戦車T-34が主人公とも言える戦争映画。

 

sokoku_01「祖国のために」
ОНИ СРАЖАЛИСЬ ЗА РОДИНУ
(1972/135分/35mm)モスフィルム
脚本・監督:セルゲイ・ボンダルチュク
原作:ミハイル・ショーロホフ
撮影:ワジーム・ユーソフ
美術:フェリックス・ヤスケビッチ
音楽:ヴァチェスラフ・オフチンニコフ
出演:ワシーリー・シュクシン、ヴァチェスラフ・チーホノフ、セルゲイ・ボンダルチュク
戦線を実際に視察して書かれたショーロホフの長編小説の映画化。ナチス・ドイツ軍に圧倒されながらも不屈の意志で反撃を続けるソ連軍兵士たちや、戦闘シーンの臨場感は、ボンダルチュク監督の真骨頂。撮影は、ダネリヤの『モスクワを歩く』や『惑星ソラリス』等のタルコフスキー作品を多数手がけるワジーム・ユーソフ。

 

628_02「炎628」ИДИ И СМОТРИ
(1985/143分/35mm)
モスフィルム、ベラルーシフィルム
脚本・監督:エレム・クリモフ
原作・脚本:アレシ・アダモーヴィチ
撮影:アレクセイ・ロジオーノフ
美術:ヴィクトル・ぺトロフ
音楽:オレーグ・ヤンチェンコ
出演:アリョーシャ・クラフチェンコ、オリガ・ミローノワ、リュボミラス・ラウツァヴィチュス、ウラダス・バグドナス
628_011943年、ドイツ軍の侵攻を受けたベラルーシの村。たまたま銃を手に入れた少年がパルチザン部隊に加わるが、彼の村はそのせいで全員虐殺されてしまう。生の謳歌と残酷な死とが極端なまでに隣り合わせる戦場の無残を描く衝撃の作品。戦時下に実際にあった「ハティニ村虐殺事件」を題材にした小説の映画化で、そのような殺戮を受けた村の数が628にも及ぶという。

 

主催:神戸映画資料館、アテネ・フランセ文化センター
協力:ロシア映画社

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
神戸プラネットシネマ倶楽部会員1000円 学生・シニア会員900円
アテネ・フランセ文化センター会員1000円
《割引》
当日に限り2本目は200円引き


[貸館]Music Song Dance『PACIFIKMELTINGPOT / In Situ Osaka 2013』
2015年9月22日(火・祝)・23日(水・祝)10:40〜

PMP2013

Music Song Dance『PACIFIKMELTINGPOT / In Situ Osaka 2013』
(2015/「リサーチワーク編」60分、「ワークインプログレス/プレゼンテーション編」60分/HD)
監督:山城知佳子+砂川敦志(水上の人プロダクション)
音楽:オムトン
出演者:レジーヌ・ショピノ, ヨセファ・エナリ, 北澤香, チュペ・ルアルア, ジェンゲン・ナマノ, 那須誠,  ジュリアン=ラメカ・ネェミア, ゼルエ・セリュジェーユ, イレペ・シハゼ, 富田大介, エピアッチェ・ワウィン(アルファベット順)

沖縄を拠点に世界で活躍する山城知佳子と砂川敦志が、2013年に撮影したダンスのドキュメンタリーフィルム。大阪大学での1週間に渡るリサーチワークと、アートエリアB1でのダンス公演の素材をもとに映画化。カナックやサモアン、そして日本人ら太平洋諸国のアーティストや研究者が、フランスの振付家R・ショピノの舵取りにて音と声と体(音楽と歌と踊り)をぶつけ合い、交感の回路を開いてゆく。音楽では打楽器ユニットomu-toneも参加。
上映日(22-23日)の午後はアートシアター・ダンスボックス神戸で『PACIFIKMELTINGPOT 2015』のダンス公演あり(会場は映画資料館から徒歩2分)。
→特設サイト

1部 10:40-「リサーチワーク編」
2部 11:50-「ワークインプログレス/プレゼンテーション編」
2本立て上映。10分間の休憩あり。

水上の人プロダクション
『肉屋の女』(森美術館MAMプロジェクト)等の作品で知られる映像作家 山城知佳子と、劇映画の助監督を経てきた映画監督 砂川敦志による映像製作会社。昨年公開された、琉球伝統芸能(組踊)の継承を描く物語『うんじゅぬ花道』は大きな話題に。

《料金》500円
主催・問合せ先:富田大介・pmp2015kobe@gmail.com

これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。