プログラムPROGRAM

「溝口健二論:映画の美学と政治学」出版記念 上映&講演
溝口健二監督『折鶴お千』
2016年5月4日(水・祝)・5日(木・祝)

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5月4日(水・祝)17:15〜 参加無料(要当日の映画チケット半券)
講演:溝口健二と映画史──『折鶴お千』を中心に
木下千花
[京都大学大学院人間・環境学研究科准教授(映画学)]
『折鶴お千』はサイレントかトーキーか? という問いから始まり、神戸映画資料館所蔵のプリントをはじめ、スクリプター資料、検閲台本などのアーカイヴ資料から、溝口映画の形式とテクノロジー、映画産業、政治との密接な関わりを明らかにします。
*ご予約受付中
info@kobe-eiga.net まで、イベント名、日時、参加者様のお名前・ご連絡先(メールアドレスまたはお電話番号)をお知らせください。

「溝口健二論:映画の美学と政治学」 著者:木下千花 法政大学出版局 2016年5月刊行予定

 
oriduru02「折鶴お千」
(1935/90分/サウンド版/35mm)第一映画
監督:溝口健二 原作:泉鏡花 脚色:高島達之助
撮影:三木稔 選曲、解説:松井翠聲
出演:山田五十鈴、夏川大二郎、羅門光三郎、芝田新

神田明神近くの悪徳商人に食い物にされている女・お千が、愛する男・宗吉のために尽くすが、貧しさのあまり次々に悲劇が襲う。泉鏡花の「売色鴨南蛮」を基に、運命に弄ばれた男女の物語を描く溝口健二演出の芸が見どころ。弁士説明用に黒バックに白字の字幕が多数出る無声映画だが、従来のフル・フレームではなくサウンド・トラックに松井翠聲による活弁が入るサウンド版。トーキー映写機のある映画館ではサウンドを出し、サイレント映写機だけの映画館では弁士と楽団付きで上映できるようになっている。サイレントとトーキーの狭間でよく見られる上下に広いトーキー初期フレームはメイン・タイトル部だけで、本編はトーキー・フレームとなっているので今回はトーキー・フレームで上映。上映フィルムは市販されているVHSやDVDとは若干異なるバージョンで、1970年代にプラネット映画資料図書館が大阪で入手し2000年代に国立近代美術館フィルムセンターにより復元されたものである。それぞれのバージョンの違いなど詳細は木下千花さんの著書をご覧ください。

参考上映(124分/16mm)

 

《料金》入れ替え制
一般:1200円 学生:1000円 会員一般:1000円 会員学生:900円
参考上映:700円

これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。