プログラムPROGRAM

サイレント映画鑑賞会 三大喜劇王の初期短篇集

2016年11月26日(土)・27日(日)

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Aプログラムキートン & ロイド
「ロイドのスケート」Don’t Shove
(アメリカ/1919/11 17分[16コマ]/無声/16mm)
監督:A・グールディング
出演:ハロルド・ロイド、ビーブ・ダニエルズ、バド・ジェイミソン
「元祖メガネ男子」ハロルド・ロイド。どこにでもいる普通の青年を無声喜劇で初めて演じたのがロイドだった。『ロイドのスケート』では初々しいロイドがモーニング姿で颯爽と登場する。ライバルとヒロインを奪い合うお約束から始まり、偶然入ったスケート場で騒動を起こすあっけらかんとしたナンセンス喜劇。

「キートンの空中結婚」The Balloonatic
(アメリカ/1923/27 33分[16コマ]/無声/16mm)
監督:エディ・クライン
出演:バスター・キートン、フィリス・ヘイヴァー
モテないバスターは遊園地でナンパするも失敗の連続。熱気球にうっかり乗り込んでしまいいざ単独飛行へ。キートンらしい順応の早さで空の生活をエンジョイするが、ついに気球は破れて谷間に墜落。偶然にもさっきバスターを振った彼女が楽しげにキャンプをしていた…。キートンが気球やボートと一体化するギャグがシュールな短篇。

「キートンの電気館」The Electric House
(アメリカ/1922/20 30分[16コマ]/無声/16mm)
監督:エディ・クライン
出演:バスター・キートン、ヴァージニア・フォックス、ジョー・ロバーツ
「コメディアンになっていなければエンジニアになりたかった」というキートンのガジェット好きな一面が観られる傑作。電気技師に間違われたキートンがある屋敷の「オール電化」を任されるが…。撮影中に足を骨折し、休養中に『即席百人芸』を撮ったという逸話もある。今回神戸映画資料館では初上映となる。

「キートンの囮」Jail Bait
(アメリカ/1937/19分/16mm)
監督:チャールズ・ラモン
出演:バスター・キートン、ハロルド・グッドウィン
キートン主演のレアなトーキー短篇。キートンは親友の記者に頼まれて殺人犯になりすまし自首する。拘留中に記者自ら真犯人を捕まえスクープするためだったが、事態は最悪の展開に…。低予算ながらセンスの光る佳作。無声時代には及ばないものの随所に“キートネスク”を感じさせてくれる。何より、キートンの声が聞ける!

Bプログラムチャップリン
「チャップリンの活動狂」A Film Johnnie
(アメリカ/1914/9分[短縮版/16コマ]/無声/16mm)
監督:ジョージ・ニコルズ
出演:チャールズ・チャップリン、ロスコー・アーバックル、フォード・スターリング 他
活動写真に夢中のチャーリーは撮影所に迷い込む。大スターたちにうっとりして撮影の邪魔ばかりし鬼監督に追い回される。いつもは道化メイクのコメディアンたちが本人役で素顔を垣間見せる愉快な舞台裏もの。キーストン喜劇お得意のセルフパロディの一本だ。

「タンゴのもつれ」Tango Tangles
(アメリカ/1914/12分[16コマ]/無声/16mm)
監督:マック・セネット
出演:チャールズ・チャップリン、フォード・スターリング、ロスコー・アーバックル 他
『活動狂』同様、キーストン社のコメディアンたちが素顔で登場するが、今作は何とチャップリンもノーメイク! チャップリンが実は“イケメン”だったことがおわかりいただけるだろう。酔っ払いのチャーリーがダンスホールで女の子を奪い合うファース。ダンスホールの客は一般人で、ドキュメントタッチな撮影も面白い。

「ノックアウト」The Knockout
(アメリカ/1914/27 33分[16コマ]/無声/16mm)
監督:マック・セネット
出演:ロスコー・“ファッティ”・アーバックル、エドガー・ケネディ、チャールズ・チャップリン
ファッティことロスコー・アーバックル主演の短篇。ケンカが強いファッティは拳闘試合でひと稼ぎしようと張り切る。チャップリンはボクシングシーンのみわずか数分の出演だが、キレのある動きと即興の妙で大いに笑わせる。チャップリンはこのシーンのアイディアをエッサネイ時代の『拳闘』や『街の灯』の有名なボクシングシーンに生かした。

「チャップリンのパン屋」Dough and Dynamite
(アメリカ/1914/15 17分[短縮版/16コマ]/無声/16mm)
監督:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン、チェスター・コンクリン
ある食堂でパン職人たちがストライキを起こし、ウエイターのチャーリーとチェスターはパン作りを命じられる。チャップリンの演出でキーストン流ドタバタを一歩進めたドラマ性を感じさせる作品。共演のチェスター・コンクリンはチャップリンの先輩格だが、気鋭の後輩に華をもたせ抜群のコンビネーションを見せる。

*上映分数は、上映コマ数により変わる可能性があります。
作品解説:いいをじゅんこ

《料金》入れ替え制1プログラムあたり
一般800円 学生・シニア700円
会員700円 会員学生・シニア600円

《割引》当日2プログラム目、あるいは[第12講コメディ学入門] 参加者は200円引き

これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。