プログラムPROGRAM

年別アーカイブ: 2016

東ドイツ映画特集 1
2016年7月2日(土)・3日(日)
1960-70年代、西ドイツでファスビンダーやヴェンダースなど若い映画作家が台頭した頃、東ドイツでは国営映画会社DEFAの中で独自の国民映画文化が形成されつつあった。東西冷戦を背景に生まれた2つの〈ニュージャーマンシネマ〉、日本ではほとんど知られていない壁の向こうの傑作を紹介する。

 

©DEFA-Stiftung, Herbert Kroiss

©DEFA-Stiftung, Herbert Kroiss

「嘘つきヤコブ」
Jakob der Lügner
(東ドイツ・チェコスロヴァキア/1974/100分/ブルーレイ上映)
監督:フランク・バイヤー
原作:ユーレク・ベッカー
出演:ブラスティミール・ブロドスキー(ヤコブ)、エルヴィン・ゲショネック(理髪師コヴァルスキー)

第二次大戦中、とある東欧のユダヤ人居住区(ゲットー)。壁に囲まれ自由を失った世界で希望をつなぐため、ヤコブは仲間たちに虚構のラジオニュースを伝え続ける。だがその嘘は次第に自己欺瞞に陥ってゆく…。東ドイツ映画として米アカデミー外国語映画賞にノミネートされるなど、世界各国で賞賛を浴びた。

 

©DEFA-Stiftung, Herbert Kroiss, Manfred Damm

©DEFA-Stiftung, Herbert Kroiss, Manfred Damm

「パウルとパウラの伝説」
Die Legende von Paul und Paula
(東ドイツ/1973/105分/ブルーレイ上映)
監督:ハイナー・カーロウ
脚本:ウルリヒ・プレンツドルフ、ハイナー・カーロウ
出演:アンゲリカ・ドムレーゼ(パウラ)、ヴィンフリート・グラツェダー

男はキャリアを築いたが不幸な結婚生活を送っていた。女は2人の子供を抱えてシングルマザーとして懸命に生きてきた。昔から近所同士のそんな二人パウルとパウラが突然恋に落ちた。だが彼らの幸せを得るにはあまりにも障壁が多すぎた。東ドイツ製メロドラマとして国内で記録的大ヒットを飛ばしたDEFAの代表作。

 

レクチャー:冷戦の壁と国民文化──東ドイツ映画とは?
7月2日(土)17:00〜 参加無料(要当日の映画チケット半券)
渋谷哲也(ドイツ映画研究)
1961年ベルリンの壁によって東西ドイツ分断は決定的なものとなった。それは映画文化の分断の始まりでもあり、丁度西側の「ニュージャーマンシネマ」と同時期に東ドイツ映画は独自の路線を踏み出すことになる。壁の向こうのニューウェーブに触れる試みとして、まずは2本の代表作を紹介する。

 

《料金》入れ替え制
一般:1200円 学生・シニア:1000円
会員一般:1000円 会員学生・シニア:900円

《割引》当日2本目は200円引き

作品解説:渋谷哲也
日本語字幕:上田浩二、吉川美奈子
協力・映像素材提供:DEFA財団、ドイツ映画文化発掘フェスティバル実行委員会


東ドイツ映画特集 2
2016年7月9日(土)・10日(日)
東ドイツ国営映画会社DEFAにおけるドキュメンタリー第一作目として1961年より撮影を開始し、ドイツ統一後の1993年に完成した4時間44分の大長編『スクリーンプレイ:時代』を35ミリフィルムで上映します。

「スクリーンプレイ:時代」
Drehbuch: Die Zeiten.
Drei Jahrzehnte mit den Kindern von Golzow und der DEFA
(ドイツ/1993/284分[休憩あり]/35mm)
監督:バーバラ・ユンゲ、ヴィンフリート・ユンゲ

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1961年にベルリンの壁が作られた直後、ゴルツォウという小さな村の子供たちの記録映画の製作が始まった。カメラは入学、卒業、就職、結婚、壁の崩壊後の子供たちを追う。子供たちを撮りつづけていたフィルムはいつしか膨大なものとなる。この壮大なドキュメンタリーはゴルツォウの子供たちを通してドイツの歴史を描いているばかりではなく、旧東ドイツ最大のフィルムスタジオDEFAの映画史にもなっている。
山形国際ドキュメンタリー映画祭’95で、優秀賞と市民賞を受賞。

 

《料金》
一般:2200円 学生・シニア:2000円
会員一般:2000円 会員学生・シニア:1800円

*招待券のご利用不可

後援:山形国際ドキュメンタリー映画祭


鈴木卓爾監督最新作「ジョギング渡り鳥」
2016年7月15日(金)〜26日(火) *20日(水)・21日(木)は休映

トーク:鈴木卓爾(監督)+細馬宏通(滋賀県立大学人間文化学部教授)
7月16日(土) 参加無料(要当日の映画チケット半券)


JW_flyer_face_151031_ol_ti「ジョギング渡り鳥」

(2015/157分/HD[ブルーレイ上映])
監督・場面構成:鈴木卓爾
撮影監督:中瀬慧 音響:川口陽一 編集:鈴木歓
人物造形・台詞・撮影芝居・録音芝居・音響効果・宣伝:映画美学校アクターズ・コース第1期高等科
製作:映画美学校 Migrant Birds Association
宣伝・配給:Migrant Birds Association カプリコンフィルム
© 2015 Migrant Birds Association / THE FILM SCHOOL OF TOKYO

出演:中川ゆかり、古屋利雄、永山由里恵、古川博巳、坂口真由美
茶円茜、矢野昌幸、小田篤、古内啓子、柏原隆介、小田原直也
吉田庸、佐藤駿、山内健司、兵藤公美、古澤健

地球初!
宇宙人が撮影した「モコモコ系メタSF映画」ここに誕生!

遠い星からやってきたモコモコ星人は、神を探す長い旅を経て地球にたどり着いた。母船が壊れ帰れなくなった彼らは、とある町の人々をカメラとマイクで観察しはじめた。人間のように「わたし」と「あなた」という概念がない彼らは、いつしか町の人々が直面している「わたしはあなたではない」という近代人間的事実に直面する―。果たしてモコモコ星人は「神」と出会うことができるのか。
『私は猫ストーカー』、『ゲゲゲの女房』、『楽隊のうさぎ』といった話題の長編映画を監督する一方、先鋭的なインディペンデント映画を精力的に発表し続ける鈴木卓爾。待望の最新作は、3年がかりの初のオリジナル長編。カメラやマイクを握る俳優たちと監督が一丸となって挑んだリアルで自由な活劇フィクション。地球人と宇宙人が入り乱れて織りなすドタバタ青春群像は、不思議なポリフォニーとなって、やがて魂を震わすコーラスを奏で始める。
映画の現在を更新する前代未聞の革新的メタSF大作がここに誕生した! いまこそ映画を問い直す。ここではないどこかではなく、自分たちが生きるこの世界を信じるために。

[公式サイト]

iminhitomi02s特別プログラム1
7月16日(土)・17日(日)
ぴあフィルムフェスティバル審査員特別賞を受賞した鈴木監督の自主制作時代の代表作『にじ』と、「1シーン1カット1話完結、カメラの移動/アフレコ/編集なし」というルールで撮られた「ワンピース」シリーズの新作を上映。
「にじ」(1987/70分/8mm)
新作ワンピース 「亀夫婦」(2014/2分)、「待つこと眩し」(2014/7分)、「チラシ配りは楽し」(2016/3分)、「犬の村、移民の瞳」(2016/6分)
《料金》 一般:1200円 学生・シニア:1000円 会員一般:1000円 会員学生・シニア:900円

gaitoukisouみんなのフェスティバル連携企画
特別プログラム2 妖怪・地獄セレクション
7月23日(土)・24日(日)
*23日(土)は鈴木卓爾監督のミニトーク付き
鈴木監督の作品にはこの世のものとは思われないものの気配がする。それはユーモラスでチャーミング! でも、ほんとうはとっても恐ろしい?!
「街灯奇想の夜」(1984/7分/8mm/アニメーション)
「ヒドラと踊ろう」(1994/5分/16mm/アニメーション)
「おっけっ毛ビビロボス」(1996/19分/16mm)
ワンピースセレクション 「傘男」(1994/2分)、「地獄のおじいさん」(1994/4分)、「種をまいたのはばあば?」(2006/9分)、「失恋沼」(2010/6分)、『骨肉トライアングル」(2012/9分)
《料金》 一般:1000円 中学生以下:500円

 

《料金》 特別鑑賞券(前売り):1500円(神戸映画資料館で発売中/先着20名様に缶バッジ進呈)
一般:1800円 学生:1500円 シニア:1100円 会員:1000円

協力:ぴあフィルムフェスティバル事務局、みんなのフェスティバル(NPO法人DANCE BOX)


pianodecinema01柳下美恵の ピアノ de シネマ @神戸映画資料館
2016年7月31日(日)

 
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19世紀末に誕生した映画は、音声入りの映画が登場するまで生演奏とともにありました。今はサイレント映画とよばれるそれらの映画をピアノ伴奏とお楽しみいただきます。

東京で定期的に開催されている「柳下美恵の ピアノ de シネマ」が関西初上陸! サイレント映画を柳下美恵さんのピアノ伴奏付きで上映、柳下さんとゲストを招いてのトークもあります。
神戸での第一回は、ハリウッド最初期の活劇スター、ダグラス・フェアバンクス(通称ダグ/1883年−1939年)の映画をお楽しみください。

 

Bagdad01s14:00 第一部 長編活劇
「バグダッドの盗賊」The Thief of Bagdad
(アメリカ/1924/140分/16mm)
監督:ラオール・ウォルシュ 原作:エルトン・トーマス
脚本:ロッタ・ウッズ 撮影:リチャード・ホーラン
出演:ダグラス・フェアバンクス、スニッツ・エドワーズ、ジュラン・ジョンストン、アンナ・メイ・ウォン、上山草人

古代バグダッドは東西のかなめとして繁栄していた。盗賊として陽気に生きるアーメッドは、結婚を控えている王の娘に恋をし……。アラビアン・ナイトの挿話を、今見ても色あせぬトリック撮影を駆使し、大アクションスターのフェアバンクス主演でウォルシュが監督した超娯楽大作。

 

16:40 第二部 トーク+短編喜劇(終了予定17:50)
トーク「活劇王 ダグラス・フェアバンクス」
柳下美恵(サイレント映画ピアニスト)+いいをじゅんこ(クラシック喜劇研究家)

「飛ぶ魚事件」The Mystery of the Leaping Fish
(アメリカ/1916/25分/8mm)
監督:ジョン・エマーソン 脚本:トッド・ブラウニング、アニタ・ルース
出演:ダグラス・フェアバンクス、ベッシー・ラブ

活劇ヒーローとして大成する前の若きダグラス・フェアバンクスが主演した、奇妙キテレツな短編コメディ。麻薬常習者の男その名も「コーク・エニーデイ(訳すと「いつでもコカイン」!)」は自称「世界一の科学捜査探偵」。ある紳士の失踪事件を依頼され、ド派手な車でビーチへ飛び出す。謎めいた言葉「飛ぶ魚」とは、いったい何を意味するのか!? ヘイズ・コードのはるか以前、映画のドラッグ描写に社会が寛容だった時代ならではのコメディだ。徹底的にナンセンスでありながらも、ダグの高い身体能力とコメディセンスで観る者をぐいぐい引っ張る。

Photo by スズキマサミ

Photo by スズキマサミ

演奏:柳下美恵
やなした・みえ(サイレント映画ピアニスト)
国内各地の映画館や映画祭での演奏に加え、ポルデノーネ無声映画祭、ボローニャ復元映画祭、ボン無声映画祭など海外公演も多数。『裁かるるジャンヌ』『日曜日の人々』などのサイレント作品のソフトや、篠崎誠監督の『あれから』の音楽も担当している。「映画館にピアノを!」などサイレント映画を現代に甦らせる活動も積極的に行っている。

《料金》 通し券
一般1800円 学生・シニア1700円
会員1700円 学生・シニア会員1600円

*招待券のご利用不可

bagdad03東京でスタートしたサイレント映画の伴奏付き上映会、名付けて《ピアノdeシネマ》は三年目を迎えます。
映画ファンの熱烈なプロポーズを受けて、今回、関西初上陸になりました。
初回は往年のアクションスター、ダグラス・フェアバンクス(愛称ダグ)主演の『バグダッドの盗賊』。
フリッツ・ラング監督の『死滅の谷』を見てダグが映画化を思いついた冒険活劇です。
そして『飛ぶ魚事件』はなんとダグがコカイン中毒!?で100年前(1916年制作)の映画です。
夏にピッタリの変幻自在のダグの姿を是非見に来てください。
──柳下美恵

「柳下美恵さんがやってくる!ヤァ!ヤァ!ヤァ!」
「《ピアノdeシネマ》に行ける東京のみなさんがうらやましい…」そんなつぶやきをぽつりともらしたのはいつだっただろう。柳下美恵さん企画によるこのステキなイベントが、ついについに関西にやってくる!
無声映画を初めて柳下さんの演奏で観て以来、わたしはすっかり柳下さんに魅了されてしまった。イントロダクションの演奏には思わず聞き惚れてしまうけれど、それが音のない映画に重なる時、柳下さんの存在が不思議とすうっと透明になって、映画の世界がくっきり立ち現れる。でも、音楽は確かにそこにあって、映画と寄り添いながら、溶け合いながら、戯れながら前進してゆく。この美しい感覚は、実際に体験した人ならわかってくれるだろう。それはたとえば文楽人形と人形遣いの関係にも似ている。蓑助の姿は、見えているのに見えない。彼は人形と完全に溶け合い、命を吹き込む。柳下美恵さんの演奏は、そんな気高い喜びを観客に与えてくれる。
映画が終わり、演奏を終えると、柳下さんは立ち上がって必ずスクリーンに手をさしのべる。「主役はあのすばらしい無声映画人たちなんですよ」と言うみたいに。無声映画への限りない敬意と愛情。わたしは柳下さんのその仕草が大好きだ。だからわたしも、《コメディ学入門》など無声喜劇を語る機会には、いつもマネをする。すばらしき無声映画の世界に愛をこめて。
柳下美恵さんのイベントが関西で開かれることで、ひとつでも多くの劇場にピアノが常設されたり、生演奏や活弁を含めた無声映画上映の場が増えることを願う。関西で生まれ頑張っている演奏者や弁士のみなさんにも、大いに刺激になるだろう。その皮切りとしての《ピアノdeシネマ》関西第1弾が神戸映画資料館で開かれることを、心から喜ばしく思う。当日は柳下さんと対談させていただけることになった。いつも明るく接してくださる美恵さんとどんなトークが展開できるか、わたし自身とても楽しみにしている。

──いいをじゅんこ


『ホース・マネー』公開記念
ペドロ・コスタ監督 『ヴァンダの部屋』『コロッサル・ユース』
2016年8月6日(土)・7日(日)

ポルトガルの鬼才ペドロ・コスタの新たな傑作『ホース・マネー』の公開に合わせて、『ヴァンダの部屋』と『コロッサル・ユース』を35mmフィルムで上映。この濃密な体験は劇場でしか味わえない!

vanda_01「ヴァンダの部屋」No Quarto da Vanda
(ポルトガル・ドイツ・フランス/2000/180分/35mm)
監督・脚本・撮影:ペドロ・コスタ
編集:ドミニック・オーヴレイ
録音:フィリップ・モレル、マシュー・エンベール
配給:シネマトリックス

あの街においてきた、わたしの魂を。
「ここ」は、リスボンの移民たちの住む街。名前は、ヴァンダ。私はここで暮らしている。壊れかけた家々、廃墟、ジャンキー(麻薬中毒)、鳴り響く工事の音・・・。こんなとこ、悪魔も住まない。でも、ここにいる、太陽がおおきく見える「この場所」に。
ゲットーにデジタルカメラを持ち込み、2年間、そこに暮らし、とらえた「捨てられた」街と人々の姿。ドキュメンタリー/フィクションという区分を無効にする、あまりにも「美しく」「濃密な」映像と物語、そして時間。

「小津安二郎」を思わせる光と「パンク」な音響が
リスボンで交錯する“奇跡”の体験

世界各地の映画祭で上映される度に、熱狂的な支持を得、劇場公開が熱望されていた、本作の監督はペドロ・コスタ。オリヴェイラ、ストローブ=ユイレが自らの後継者と断言する、ポルトガルの若き鬼才。『ヴァンダの部屋』における人々の日常をとらえ、一度も動くことのないカメラは、多くの観客に小津安二郎の映画を連想させ、ペドロ・コスタ自身も、小津からの大きな影響を公言している。
人々が暮らす暗闇の空間に射し込む光、そして屋外のラテン的なあたたかい光に満ち溢れた静謐な映像と、舞台となる移民街に鳴り響くノイズ(ルビ:破壊音)。映画の臨界点を遥かに越えた「未知の体験」=“奇跡”を、今、体感する。

→「ヴァンダの部屋」公式サイト

 

CY_01「コロッサル・ユース」Juventude em Marcha
(ポルトガル・フランス・スイス/2006/155分/35mm)
監督:ペドロ・コスタ
撮影:レオナルド・シモイショ、ペドロ・コスタ
編集:ジュアン・ディアス
録音:オリヴィエ・ブラン、ヴァスコ・ペドロソ
音楽:オイス・トゥパロイス
配給:シネマトリックス

愛する妻よ、俺の手紙は着いたか?
お前の返事はまだ来ないが、そのうち届くだろう・・・

古くからカーボ・ヴェルデ諸島出身のアフリカ系移民が多く住む、リスボン北西郊外のフォンタイーニャス地区。住民たちは開発に伴い建てられたばかりの近代的な集合住宅へと強制移住させられる。そんな移民労働者の一人で、34年この地区に住んできたヴェントゥーラは、突然、妻のクロチルドに家を出て行かれてしまう……。

1997年の『骨』、2000年の『ヴァンダの部屋』に引き続き、フォンタイーニャス地区にカメラを持ち込み、撮影された本作は、同じテーマでの第3作目となる。現場にはデジタルカメラと録音機(DAT)、三脚などの最小限の機材でのぞみ、照明はほぼ自然光のみで撮影された。出演者には、ヴェントゥーラやヴァンダをはじめ、プロの俳優は一人もいない。すべて、その地区の住人やペドロ・コスタの知人・友人たちである。しかしこの映画をドキュメンタリーか劇映画かを分類することは不可能であり意味がない。ペドロ・コスタにおいては、映画はドキュメンタリー、フィクションの枠を越え、人間についての、土地についての壮大な叙事詩となる。

→「コロッサル・ユース」公式サイト

《料金》入れ替え制
一般:1500円 学生・シニア:1300円
会員一般:1300円 会員学生・シニア:1200円

→「ホース・マネー」公式サイト


ストローブ監督近作特集
2016年8月13日(土)・14日(日)

レクチャー:ストローブ映画から照射する「ストローブ=ユイレ」
8月13日(土)16:45〜 参加無料
渋谷哲也(ドイツ映画研究)
2006年ダニエル・ユイレが亡くなった後、ジャン=マリー・ストローブは単独監督として次々と短編映画を発表している。それは最高にユニークな映画作家夫妻の創作活動の後奏曲かと思いきや、まったく新しい作家映画の始まりを告げるものだった。今回の上映作品では彼らの旧作の自己引用が、まったくアクチュアルな文脈を獲得している。歴史の位相と現代性との弁証法に徹底的にこだわったストローブの『共産主義者たち』は、ストローブ=ユイレの集大成であると同時に、今までにない若々しい輝きを放つ傑作となっている。

Aプログラム
statue01「ミッシェル・ド・モンテーニュのある話」
Un conte de Michel de Montaigne
(フランス/2013/33分/デジタル[ブルーレイ上映])
監督:ジャン=マリー・ストローブ
撮影:クリストフ・クラヴェール
ソルボンヌ大学北のポール・パンルヴェ小公園にあるポール・ランドフスキ作のモンテーニュの坐像を捉えながら、『エセー』第2巻第6章「実習について」が朗読される。一度しか体験できない生から死への移行を省察する。

 


Normandie01「影たちの対話」

Dialogue d’ombres
(フランス/2014/28分/デジタル[ブルーレイ上映])
監督:ジャン=マリー・ストローブ
撮影:レナート・ベルタ
ストローブ=ユイレが1954年に映画化を構想したという、ベルナノスの1928年の同名小説の一部を映像化した。一組の男女が川辺の木陰で愛の対話を展開する。ノルマンディのフレール近郊で撮影された。フランソワーズ役はコルネリア・ガイサー、ジャック役はベルトラン・ブルデール。


VENISE01「ヴェネツィアについて(歴史の授業)」

À propos de Venise
(スイス/2014/24分/デジタル[ブルーレイ上映])
監督:ジャン=マリー・ストローブ
撮影:クリストフ・クラヴェール
河岸の波と木の枝を映した長廻し2ショットに重ねて、バレスの旅行記「愛と悲しみの聖地」(1903)の一篇「ヴェネツィアの死」第3章「アドリア海の水平線上に漂う影たち」一節が朗読される。最後に『アンナ・マグダレーナ・バッハの日記』(1968)よりカンタータ BWV205のアリア「いかに楽しく笑うや」が引用される。

 

Bプログラム
KOMMUNISTEN01「共産主義者たち」
Kommunisten
(フランス、スイス/2014/70分/デジタル[ブルーレイ上映])
監督:ジャン=マリー・ストローブ
撮影:クリストフ・クラヴェール
マルローの同名小説(1935)に基づく「侮蔑の時代」で始まり、続けてストローブ=ユイレの旧作5本『労働者たち、農民たち』『フォルティーニ/シナイの犬たち』『早すぎる、遅すぎる』『エンペドクレスの死』『黒い罪』からの抜粋で構成される。


Algerie01「アルジェリア戦争!」

La guerre d’Algérie!
(フランス/2014/2分/デジタル[ブルーレイ上映])
監督:ジャン=マリー・ストローブ
撮影:クリストフ・クラヴェール
ある男がもう一人の男を銃で脅しながら、かつてアルジェリア戦争で上官の殺人命令を拒否して上官を殺害し逃亡した顛末を話す。精神分析医ジャン・サンドレットのテクストに基づくシネトラクト(政治ビラ映画)。

 

作品解説:渋谷哲也
協力:アテネ・フランセ文化センター

《料金》入れ替え制
一般:1400円 学生・シニア:1300円
会員一般:1300円 会員学生・シニア:1200円

《割引》当日2プログラム目は200円引き


くにづか100円上映会
2016年8月19日(金) 11:00〜

新企画の第一回目は、夏休み期間中ということで、子どもと大人が一緒に楽しめる映画を上映します。
鑑賞料はワンコイン100円!
 

《料金》 100円
(アスタくにづか4番館1階の「コミュニティハウス」では、先着30名様に招待券を進呈)

主催:くにづかリボーンプロジェクト、アスタくにづか神戸市保留床テナント会


映画史のミッシングリンクを追え! 2 Days

この夏、ルポライター鈴木義昭が長年温めてきた『「世界のクロサワ」をプロデュースした男 本木荘二郎』(山川出版社)が刊行される。そして、神戸大学の映画研究者・板倉史明による1960年代後半から1970年代におけるピンク映画の製作体制の研究論文(『戦後日本の産業空間:資本・娯楽・興行』所収/森話社)も間もなく発表される。
近年、世界的に高まりつつあるピンク映画研究の最前線を上映とトークでお届けする二日間。初日は黒沢明映画のプロデューサーで後にピンク映画に転じた本木荘二郎関連作品を中心に、二日目は昨年10月に逝去された女優の香取環さんを追悼するプログラムを組んだ。

 

「世界のクロサワをプロデュースした男 本木荘二郎伝」刊行記念
本木荘二郎とその時代
2016年8月20日(土)
baisyunbou02「売春暴行白書」
(1970/72分/パートカラー/16mm)葵映画
監督:渡辺護 脚本:門前忍 撮影:池田清二
出演:青山リマ、大月礼子、千原和加子、浅香なおみ(鈴木いづみ)、吉田純、太田彰二、国分二郎
ラピュタ阿佐ヶ谷で大規模な特集上映が組まれるなど再評価への気運が高まる渡辺護監督。この『売春暴行白書』は長らく失われたと考えられていたが、西原儀一から鈴木義昭が譲り受け神戸映画資料館に寄託した葵映画作品フィルムの中に含まれていた。プリントは良好な状態とは言い難いが補修をすれば上映に耐えると判断、今回のみ特別に上映することにした。「ピンクの黒澤」という異名のあった渡辺護は、「黒澤明作品」をこよなく愛する映画監督だった。本木荘二郎が切り拓いた「ピンク映画」の世界に、東京・滝野川の映画館の息子で黒澤明のように映画好きな青年だった渡辺護のような監督が生まれたのは奇縁だったか。


manokuti02「魔の口紅」

(1949/66分/16㎜)映画芸術協会
企画:本木荘二郎
監督:佐々木康 脚本:鈴木兵吾
原作:斎藤良輔 撮影:石本秀雄
音楽:万城目正
出演:水島道太郎、喜多川千鶴、月形龍之介、浜田百合子
「山の手劇場」を舞台に活動するレビュー劇団で、人気女優が自殺したあと妹がその劇団に入ったが、それから次々と不思議な事件が起き、ついに姉の貞操を奪った悪魔は警察に捕まる。山本嘉次郎、成瀬巳喜男、黒澤明、谷口千吉らによって設立された映画芸術協会の作品で、後にピンク映画監督に転身した本木荘二郎が企画。西条八十作詩・万城目正作曲の主題歌「花の宴」など歌う場面も多い。なお上映プリントは、トップのクレジット部分とラストの一部が欠落しています。ご了承ください。

トーク① 8月20日(土)15:50〜18:00 参加無料
鈴木義昭
(映画史研究家/ルポライター)
参考上映
『ヌード肉体まつり』(製作年不詳/10分/35mm/監督:相良武雄)
『狂熱の果て(監督:山際永三)』予告篇(1961/3分/35mm/大宝映画)
ほか多数

 

追悼・香取環 ミッシングリンクを生きた女優
2016年8月21日(日)
mesuwana02「牝罠」
(1967/72分/パートカラー/16mm)葵映画
監督・脚本:西原儀一 撮影:池田清二
照明:森康 製作:後藤充弘
出演:香取環、中原美智、森三千代、渚マリ、田中敏夫、山田晴生、椙山拳一郎
結婚式を控えた農家の一人娘・陽子(香取環)は、三人の若者に襲われ純潔を散らされる。上京し銀座のホステスに、やがてバーを経営するまでになるが、その肉体には男を憎み狂わす魔性が棲みついていた。美しさゆえに都会の中でもがき苦しみ流転し堕ちていく女。日活出身の香取環と宝塚映画出身の西原儀一が、独立プロ全盛期に結実させた伝説的作品。


hikisakareta02「引裂れた処女」

(1968/72分/パートカラー/16mm)葵映画
監督:西原儀一 脚本:千葉隆志(西原儀一)
撮影:池田清二
出演:香取環、白川和子、清水世津、中尾有理、時沢芳恵、矢島広志、名和三平、松浦康
清純で健康的なホステスの雅美(香取環)は結婚を申し込まれる。男の実家があるという温泉町へと連れられて行くが、待っていたのは女の生き血を吸う売春組織だった。壮絶な地獄絵図の中で「女王」香取環がもがく。「団地妻」以前の白川和子が盲目の少女で登場するのも必見。

トーク② 8月21日(日)15:55〜17:00 参加無料
鈴木義昭
(映画史研究家/ルポライター) × 板倉史明(神戸大准教授)
参考上映
『激情のハイウェー』(部分)(1965/8分/カラー/35mm)
西原儀一監督のピンク映画監督デビュー作品、葵映画第一作
ほか

《料金》入れ替え制
一般1200円 学生・シニア1000円
会員一般1000円 会員学生・シニア900円

《割引》2本目は200円引き

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[シアター内で同時開催]本木荘二郎、幻のピンク映画ポスター展
提供:東舎利樹ポスターコレクション

特設ページ:さよなら、香取環 鈴木義昭

関連記事
・なぜ、いま「本木荘二郎」なのか!?
・香取 環の部屋


山根貞男さんと映画を見て話す会
2016年9月3日(土)13:30~ (16:30よりカフェトーク)

神戸映画資料館所蔵の映画を二本見た後、当館併設のシネマ・カフェ チェリーで山根貞男さんのお話をうかがいます。
 

《料金》 通し券(別途、カフェで1ドリンクのご注文をお願いします)
一般:1700円 会員:1500円
*招待券のご利用不可


中国引揚映画人特集 -幻灯と映画-
2016年9月4日(日)

『せんぷりせんじが笑った!』製作風景

『せんぷりせんじが笑った!』製作風景

 

1945年8月の日本敗戦後、当時の「満洲国」の首都新京(現長春)にあった国策映画会社・満洲映画協会(満映)の機材と施設と人材を引き継ぎ、東北電影公司が新たに発足した。長春に入った中国共産党軍に接収された東北電影公司(東影)は、なおも続く国民党軍と共産党軍の戦闘を逃れ、長春から奥地の興山(旧称鶴崗)に移動、その際に、新中国における映画事業建設への協力を呼びかける中国共産党幹部の説得に応じ、多数の日本人スタッフも同行した。旧満映日本人スタッフの一部は早期帰国したが、内田吐夢、木村荘十二の両監督ほか残留を選んだ人々は、屋外での苛酷な肉体労働に動員される苦難の体験も経つつ、中国の映画人と協同しつつ映画制作及び技術指導に取り組んだ。大半は1953年に帰国したこれらの人々は、内田吐夢など少数の例外を除き、多くは大手映画会社に受け容れられず、独立プロダクション映画を主な拠点としてフリーで活動するか、もしくは映画界を離れることを余儀なくされた。
神戸映画資料館の所蔵コレクションには、満映から東影を経て帰国した映画人たちが関わった映画及び幻灯のフィルムも含まれているが、今回は、その中から数本を上映し、いまだ知られざる部分も多い中国引揚映画人たちの戦後日本における活動の軌跡を辿ってみたい。

 

第一部 幻灯 14:00〜14:30

eigahakoushite01「映画はこうしてつくられる」(推定1955年)
製作:木曜プロダクション
配給:とうきょう・ふぃるむ
後援:日活映画株式会社
神戸映画資料館所蔵フィルムを上映

1954年に映画製作を再開した日活の調布撮影所に取材し、映画の企画から完成までのプロセスを解説する幻灯。フィルム及び説明台本に製作年月日、スタッフ名等は記載されていないが、フィルムのエッジコードと、内田吐夢監督の日本映画界復帰後第二作にあたる『自分の穴の中で』(1955年9月公開)の制作現場紹介を中心としていることから、おそらく1955年に製作されたと考えられる。

 

「せんぷりせんじが笑った!」(1956年)
原作:上野英信 美術:勢満雄 撮影:菊地利夫
製作:日本炭鉱労働組合 配給:日本幻灯文化社
脚本改訂:上野朱
上野朱氏所蔵のオリジナルプリントから作成したニュープリントを上映

1950年代の労働組合による幻灯の自主製作・自主上映運動において、主導的な役割を担ってきた日本炭鉱労働組合(炭労)の製作により、炭鉱の文化サークル運動の成果である上野英信文・千田梅二画の「えばなし」を幻灯化した作品。撮影を担当した菊池利夫、美術を担当した勢満雄は、いずれも満映から東影を経て、1953年に中国大陸から日本に引き揚げた元映画技術者。精巧に造型されたミニチュアセットと人形、緻密なライティングによって、原作の描いた苛酷な坑内労働の情景をリアルに映像化している。勢が美術スタッフとして参加した中国初の人形アニメーション『皇帝夢』(陳波児監督、持永只仁〔方明〕撮影、1946年)の経験が、本作の空間設計のリアリティに寄与していることは確実といえるだろう。

幻灯口演:東川絹子、鷲谷 花

 

第二部 トークと映画 14:45〜16:30
トークセッション
晏 妮(日本映画大学・特任教授、著書『戦時日中映画交渉史』ほか)・鷲谷 花(成城大学・非常勤講師)

「五匹の子猿たち」(1956年)
製作:電通映画社・人形映画製作所 企画:教育映画配給社 プロデューサー:稲村喜一
演出:田中喜次・持永忠仁 脚本:田中喜次 撮影:岸次郎 美術:吉田護吉 音楽:加藤三雄

瀬尾光世の芸術映画社のアニメーターだった持永忠仁は、戦争末期に満洲に渡り、敗戦後は東影を経て上海電影製片廠に移り、中国名「方明」を名乗って草創期の新中国アニメーション映画界において活躍した。帰国後、持永は人形映画製作所を拠点に、人形を使ったストップモーション・アニメーション映画の制作に取り組む。本作は第一作『瓜子姫とあまんじゃく』(1956年)に続く「人形映画」第二作にあたるが、持永の自伝には、引揚後、しばらく職を得られなかった時期に、スライド『五匹の子猿』を制作したとの記述があり、先行する幻灯版が存在する可能性もある。

 

「末っ子大将(暴れん坊大将)」(1960年)
製作:新日本プロ 企画:大阪母親プロ 配給:新東宝
監督:木村荘十二 原作:村田忠昭 脚本:依田義賢
撮影:木塚誠一 音楽:大木正夫 美術:小林三郎
出演:望月優子

1930年代にP.C.Lの看板監督のひとりとして活躍した木村荘十二は、1941年に満洲に渡り、敗戦後の幾多の苦難を経て、1953年に新中国より帰国、その後はもっぱら独立プロダクションの児童映画を監督し、団地の集会所で自主上映会を開催するなど、大手撮影所の外部で活動した。同じ1953年帰国組の内田吐夢とは対照的に、今日顧みられる機会の乏しい戦後の木村のキャリアを再考するにあたり、本作は貴重な作品のひとつといえる。

 

 

《参加費》無料

※本プログラムはJSPS科研費15K02188「昭和期日本における幻灯(スライド)文化の復興と独自の発展に関する研究」(研究代表者:鷲谷花)の助成による


ロシア・ソヴィエト映画 連続上映
第17回 女たちの群像

2016年9月10日(土)・11日(日)
モスクワに生きる女性たちの青春期から円熟期の人生模様を映し出す『モスクワは涙を信じない』と、少女たちを通してスターリン体制下の社会を描く『翌日戦争が始まった』の2作品。

「モスクワは涙を信じない」МОСКВА СЛЕЗАМ НЕ ВЕРИТ
(1980/149分/35mm)モスフィルム
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監督:ウラジーミル・メニショフ
脚本:ワレンチン・チェルヌィフ
撮影:イーゴリ・スラヴネヴィチ
美術:サイド・メニャリシチコフ
音楽:セルゲイ・ニキーチン
出演:ヴェーラ・アレントワ、イリーナ・ムラヴィヨワ、ライサ・リャザノワ、アレクセイ・バターロフ
田舎からモスクワに勉強のため出てきた三人の女性。一人は良妻賢母を夢み、もう一人は軽薄に流行を追う。最後のカーチャは上昇志向が強く、有名なスポーツ選手と結婚するが、結局は離婚して子供を育てる。20年後、工場長になったカーチャの前に新たな恋の相手が現れる。現代女性の生きざまを描き、ソ連で絶大な人気を博したメロドラマ。

 

「翌日戦争が始まった」ЗАВТРА БЫЛА ВОЙНА
(1987/86分/35mm)ゴーリキー・スタジオ
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監督:ユーリー・カラ
原作・脚本:ポリス・ワシーリエフ
撮影:ワジーム・セミョーノヴィフ
美術:アナトーリー・コチュロフ
出演:イリーナ・チェルニチェンコ、ナターリア・ネコダ、ユーリャ・タルホワ、セルゲイ・ニコネンコ、ヴェーラ・アレントワ、ウラジーミル・ザマンスキー
独ソ戦前夜の田舎町。禁止されていたエセーニンの詩を朗読した少女は、すぐに父親が「人民の敵」として逮捕される。少女自身も、友人や教師に裏切られ、つらい状況に置かれる。カラ監督の卒業制作だが、40年代の時代状況とともに、大人の一歩手前にいる子供たちの隠微な世界を描き出す手腕は、世界中で高く評価された。

 

主催:神戸映画資料館、アテネ・フランセ文化センター
協力:ロシア映画社

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
神戸プラネットシネマ倶楽部会員1000円 学生・シニア会員900円
アテネ・フランセ文化センター会員1000円
《割引》
当日2本目からは200円引き


[貸館] 丸五市場ロケ映画『ミズノの帰還』完成披露試写会
2016年9月11日(日) 10:30〜、12:00〜

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お待たせしました!
丸五市場や駒ヶ林港等の新長田周辺をはじめ、全編神戸市内ロケの中編映画『ミズノの帰還』。
丸一年前に撮影でお世話になった作品がやっと完成いたしました。ロケ地のおひざ元での試写を開催いたします。

『ミズノの帰還』は「10万円でブレードランナー」を合言葉に、超低予算で作られたSFコメディ映画です。
低予算ながら神戸の風景を巧みに切り取り作り上げた近未来の壮大な世界観と、どうしても出てしまう手作りのチープさのギャップが見どころです。

主役は神戸のご当地映画「シナモンの最初の魔法」に出演の松田尚子さん、悪のエスパー「ミズノ」役には神戸市垂水区在住の水野祐樹さんと、神戸にゆかりの深い役者陣が登場します。また、奈須崇さんや劇団ヨーロッパ企画から黒木正浩さんらベテランが脇を固めます。

すでにアメリカやスイスの映画祭から問い合わせのあるこの作品の試写について、無料ですので是非とも足をお運びください。

mizunomain02「ミズノの帰還」 40分 2016年
監督:佃光
出演:松田尚子 水野祐樹 黒木正浩 舛本昌幸
協力:丸五市場 中田工務店 神戸アニメストリート 駒ヶ林蛭子神社 神戸フィルムオフィス 株式会社くにづか

〈あらすじ〉
新長田の蕎麦屋「いまい庵」で働くマミ。彼女の正体は優秀な元エスパーハンターだ。
一方、元町で凶悪なエスパー、ミズノが警官を殺害。
神戸を舞台に避けられぬ戦いが、始まる!

《料金》 無料(カンパ制)

主催:Studio NYANCO
問い合わせ先:広報 早瀬 shuko.cocoa1216@gmail.com


くにづか100円上映会
2016年9月17日(土) 11:00〜

鑑賞料はワンコイン100円!
 

《料金》 100円
(アスタくにづか4番館1階の「コミュニティハウス」では、先着30名様に招待券を進呈)

主催:くにづかリボーンプロジェクト、アスタくにづか神戸市保留床テナント会


[貸館]介護映画「かあちゃんに贈る歌」
2016年9月18日(日)・19日(月・祝) 13:15〜、15:15〜(受付は15分前から)

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「これからの介護を地域で考えよう」
上映会&介護をテーマにトークイベント

約800万人といわれる団塊世代の方が全て後期高齢者になられる2025年には介護の人材が全国で約40万人不足すると推計されています。
また、認知症の患者数は700万人を超えると推計されています。
敬老の日を迎えこれからの介護を皆さんと考えたいと思います。
映画上映後に、監督、映画関係者や福祉関係者と共に今後の介護についてトークイベントを致します。

トークイベントゲスト
坂本まゆみさん(介護研修トレーナー) 守田基師子さん(アートポップ21代表・出演者) 大河原幸子さん(美脳力アカデミー協会代表理事・出演者) 和田真奈美さん(薬剤師・出演者) 和田優奈さん(子役出演者) 松浦貴子さん(ピアノ講師・出演者) 細川十平さん(有料老人ホーム ホーム長) 天満ゆかさん(神戸防災コミュニケーションズ代表) 木下恭兵さん(介護福祉士・認知症サポーター)
葉七はなこ監督(全国通所介護事業者連絡会理事)
※ ゲストは、現時点で決定している方のみで今後追加予定。又、ゲストは日によって代わります。
監督は全日参加予定。

「かあちゃんに贈る歌」(新人監督映画祭プレミア招聘作品)
〈キャスト〉あいはら友子、西方凌、赤塚真人、風間トオル(特別出演)
監修:和田秀樹
脚本・監督:葉七はなこ
エグゼクティブプロデューサー:井内徳次、佐藤みな子
製作:テンダープロ、映画「かあちゃんに贈る歌」製作委員会
制作:オーブンアイズ

介護をテーマに、核家族が抱える介護の現実、介護問題、家族の終末期、命の大切さ、
介護を支える福祉・医療関係者との絆を描いた映画。
受験のシンデレラ、「わたし」の人生(みち) 我が命のタンゴ2作品がモナコ国際映画祭で4冠に輝いた世界で活躍中の映画監督和田秀樹が監修。
脚本、監督の葉七はなこが亡き母の介護をしていた時の実話をモデルにして製作。

〈あらすじ〉
新庄満子はパワフルで明るく人情深い、いわゆる「大阪のおばちゃん」。
娘の葉月は、歌手を目指して日夜ライブハウスに立つ夢見がちなアラフォー、パラサイト・シングルのダメ女。
そんな葉月をかあちゃんの満子はいつも応援し支え続けていたが、突然倒れて寝たきりになってしまう。葉月は戸惑いながらも福祉関係の人達に支えられたり、病院で知り合った認知症の母を介護する男性・林あきらに励まされ、彼にほのかな恋心を抱きながら母の在宅介護を一人続ける日々を過ごす。しかしある日医師から母の余命が半年と宣告され、さらには歌手の夢も破れて葉月は自暴自棄に陥る。

[公式サイト]

 

《料金》 前売り券:1000円 当日:1500円
9月19日敬老の日のみ感謝を込めて70歳以上の方は無料ご招待。
〈前売り券ご購入、お取り置き連絡先〉
株式会社テンダープロ(担当:下出) 03-5798-7775 メール info@tenderpro.net
お名前、連絡先、チケット枚数をご連絡ください。

主催:映画かあちゃんに贈る歌上映委員会、(株)テンダープロ

後援:兵庫県、神戸市、兵庫県教育委員会、兵庫県地域包括・在宅介護支援センター協議会、兵庫県ホームヘルプ事業者協議会、(一社)兵庫県介護支援専門員協会、(一社)全国通所介護事業者連絡会、IKH「医療、介護、保健従事者が元気になる会」、(公社)大阪介護支援専門員協会、生野区居宅介護支援事業者連絡会、生野区訪問介護事業者連絡会、菜の花ケアプランセンター、サランヘルパーセンター、(株)ケアリンク、宅幼老所あでらんて(株)、Fracia ito office、(株)いさむ・ポーク、(一社)美脳力アカデミー協会、デイサービスセンター雅、アートポップ21、JUNピアノ教室、(株)ジョインハーツ、(株)リノテック


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。