プログラムPROGRAM
2017 6

アクティブ・アーカイブ・プロジェクト 誰でもアーキビスト
みんなで発掘・宝探し試写会
2017年6月5日(月) 13:30〜

神戸映画資料館には、1万5千本を超える収蔵フィルムがありますが、内容が未調査のものも多数あります。劇映画のほか、教育目的で作られたものやホームムービーなどなど。それらを実際に映写機にかけて上映し見ていきます。一口に映画フィルムといっても多様であることを知っていただく機会です。どんな映像が写っているでしょうか。宝探しの気分でご参加ください。

 

《料金》 無料

主催:神戸ドキュメンタリー映画祭実行委員会
助成:神戸市「まちの再生・活性化に寄与する文化芸術創造支援助成対象事業」(平成29年度)


1920年代フランス前衛映画
2017年6月17日(土)・18日(日)

表現主義、未来派、キュビスム、ダダイスム、シュルレアリスムなどの影響のもと、1920年代に生まれた前衛映画を特集する。

ピアノ演奏付き上映
6月17日(土) 演奏:鳥飼りょう

「バレエ・メカニック」

Aプログラム
「理性に帰る」Le Retour à la Raison
(1923/3分[18コマ]/サイレント/16mm)
監督:マン・レイ
 
「バレエ・メカニック」Ballet Mécanique
(1924/14分[16コマ]/サイレント/16mm)
監督:フェルナン・レジェ

「幕間」Entr’acte
(1924/21分[16コマ]/サイレント/16mm)
監督:ルネ・クレール
 
「メニルモンタン」Menilmontant
(1925/38分 26分[16コマ]/サイレント/16mm)
監督:ディミトリ・キルサノフ

 

「アンダルシアの犬」

Bプログラム
「アンダルシアの犬」Un Chien Andalou
(1928/24分/サウンド版/16mm)
監督:ルイス・ブニュエル
脚本:ルイス・ブニュエル、サルバドール・ダリ
 
「アネミック・シネマ」Anémic Cinéma
(1926/8分[16コマ]/サイレント/16mm)
監督:マルセル・デュシャン
 
「エマク・バキア」Emak Bakia
(1926/20分[16コマ]/サイレント/16mm)
監督:マン・レイ

「チャールストン」Sur un Air de Charleston
(1926/25分[16コマ]/サイレント/16mm)
監督:ジャン・ルノワール

 

《料金》入れ替え制
演奏付き上映 17日(土)  一般1400円 学生1200円 会員1200円 
サイレント上映 18日(日)一般1000円 学生800円 会員800円
《割引》当日2プログラム目は200円引き


ドキュメンタリー映画
『あるアトリエの100年』
2017年6月16日(金)〜20日(火)

現在のアトリエ内部

女子洋画研究所の生徒たち(16ミリフィルムより)

「あるアトリエの100年」
(2016/110分/HD[ブルーレイ上映])
企画:辻澄子、藤原智子 脚本:千原卓司、山崎欽毅
演出:山崎欽毅、千原礼子
撮影:松田重箕 撮影協力:人見健一、楡金厚行
語り:小原雅一 音楽:松島美毅子
制作:千原卓司
製作:イメージブレーン

2016年キネマ旬報 文化映画ベストテン 第2位

 

 

100年前のアトリエから発見された16ミリフィルム
そこには、日本近代美術史の一頁が刻まれていた

現在のアトリエ外観

東京都渋谷区恵比寿の住宅街に、建てられて100年以上のアトリエが残っています。
1908年に建てられたこのアトリエは、洋画家 岡田三郎助、その妻岡田八千代(小説家・劇作家。小山内薰の妹)、洋画家 辻永(ひさし)が住み嗣いできた歴史あるアトリエです。
最近、このアトリエの調査で、16ミリフィルムが発見され、それをデジタル化してみると、岡田三郎助や辻永関連の貴重な映像が浮かび上がってきました。
岡田の文化勲章の受賞式、洋画界上げての祝賀会の様子、銅像の贈呈式などに加え、当時のアトリエに通っていた、女子洋画研究所の女学生たちがカラーフィルムで登場していました。いずれも昭和初期の映像です。
岡田三郎助をはじめ、岡田八千代、辻永、岩田藤七、有馬さとえ、森田元子、三岸節子、古沢岩美、いわさきちひろ・…明治、大正、昭和にかけて、このアトリエに関わり、一流の芸術家に育っていった人たちの足跡を、残された16 ミリフィルムの映像、アルバムの写真、関係者のインタビューや美術館などの取材を通して、明らかにしていきます。

→公式サイト

アトリエの主人たち
左から岡田八千代、岡田三郎助、辻永

《料金》
一般:1500円 大学・専門学校生:1200円 中高生:1000円 シニア:1100円
会員:1000円
*初日サービスDAY 一律1100円


連続講座:20世紀傑作映画 再(発)見
第2回 ジョン・フォードと西部劇の神話──『駅馬車』をめぐって

2017年6月24日(土)
講師:井上正昭(翻訳・映画研究)
 
このシリーズ講座では、映画史の節目を刻んできた傑作を毎回一本ずつ上映し、検証してゆく。時代の中から生まれながら、時代を超えて生き残る。古典とはそういうものだ。それは、つねに〈来るべき〉作品であり、映画館のような場所でそのつど〈発見〉される。このような観点から、作品を映画史の中にきっちりと位置づけ、それがいかにして生まれ、どのように受容され、それ以後の映画にどんな影響を与えたのかを検証する一方で、あたかも新作を見るように、その映画を純粋に味わい、どこにその〈映画的〉魅力があるのかを探ってゆく。
 
13:30〜 参考上映
「駅馬車」Stagecoach
(アメリカ/1939年/99分/16mm)
監督:ジョン・フォード
製作総指揮:ウォルター・ウェンジャー
原作:アーネスト・ヘイコックス
脚本:ダドリー・ニコルズ
撮影:バート・グレノン、レイ・ビンガー
出演:ジョン・ウェイン 、トーマス・ミッチェル、クレア・トレヴァー、ルイーズ・プラット、ジョン・キャラダイン

 
15:30〜(終了予定17:00) 講座
ジョン・フォードと西部劇の神話──『駅馬車』をめぐって
「古典的完成にまで達したスタイルの成熟を示す理想的な実例」という言葉でアンドレ・バザンが絶賛した、西部劇の代名詞とも言える名作『駅馬車』。完全に低迷していた西部劇を復活させると同時に、ほとんど無名だったジョン・ウェインを一躍スターへと変貌させた、このあらゆる意味で神話的な作品を、西部劇の歴史とジョン・フォードのフィルモグラフィーのなかに位置づけ直し、分析を加えてゆきながら、ウェルズやストローブ=ユイレなどの〈現代的〉作家たちからも絶対的な評価を得ているこの巨匠の魅力に迫る。
 

井上正昭
1964年生まれ。Planet Studyo + 1 で映画の自主上映にたずさわる。『映画監督に著作権はない』(フリッツ・ラング、ピーター・ボグダノヴィッチ/筑摩書房 リュミエール叢書)、『恐怖の詩学 ジョン・カーペンター』(ジル・ブーランジェ/フィルムアート社)などの訳書がある。
ブログ「明るい部屋:映画についての覚書」

 

《参加費》 1500円(参考上映付き)


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。