プログラムPROGRAM

『月夜釜合戦』
2018年3月23日(金)〜27日(火)
 
 

 

 

寄ってらっしゃい観てらっしゃい!
取り出したるは大阪生まれの人情喜劇、
『月夜釜合戦』!

 

 

 

「月夜釜合戦」
(2017/115分/16mm)
監督・脚本:佐藤零郎 撮影監督:小田切瑞穂 照明:栗原良介 録音:江藤直樹 美術:西村立志 編集:佐藤零郎、板倉善之 音楽:井上譲、浦田晴夫、岳陽 プロデューサー:梶井洋志 ロケーションマネージャー:中村葉子 制作:福井逸子 宣伝:山崎紀子、佐野彰則 宣伝美術・タイトルデザイン:シマダタモツ 小道具:田代聖子 ケータリング:持木良太 スチール:大道正史 ネガ編集:山本浩史 整音:ガリレオクラブ 現像:IMAGICA 製作:映画「月夜釜合戦」製作委員会

出演:太田直里、川瀬陽太、門戸紡、渋川清彦、カズ、西山真来、デカルコ・マリィ、緒方晋、赤田周平、下田義弘、大宮義治、北野勇作、海道力也、角田あつし、大宮将司、日野慎也、柴哲平、得能洋平、福井大騎、足立正生

 

偉大な釜を巡る争奪戦が始まる

「月夜の晩に釜を抜かれる」という諺(ひどく油断することの意。月夜の晩は明るいからといって、盗まれる心配はないだろうと思っていたら、大事な釜を盗まれてしまうことから)にあるように「釜」とは古来から最も大切な家財道具の一つとして扱われてきた。確かに米があっても釜がなければ飯が食えない。
また日本にはもう一つ親しみを込めて「釜」と呼ばれる場所がある-大阪・釜ヶ崎である。日本最大の寄せ場として多くの労働者が働き、その日々の稼ぎによって皆が飯を食ってきたことを考えれば、釜ヶ崎もまた巨大な「釜」として機能してきたと言える。今この巨大な「釜」はその機能を奪われようとしている。「安心・安全」を名目とした再開発により、街には監視カメラや野宿者の排除を目的としたオブジェやアートが配置され、じんわりと再開発がなされていく中で、そこにいる労働者たちも場を失いつつある。そのような状況に対抗する喜劇として「月夜釜合戦」は誕生したのである。
映画と社会変革をテーマとする監督佐藤は、前作「長居青春酔夢歌」の撮影現場で出会った友人たちと本作でも共同した。また川瀬陽太、渋川清彦、西山真来といった実力派俳優陣が参戦し、「釜」をめぐる争いの火に油を注ぐ。さらに本作は、今ではほとんど使われなくなった16ミリフィルムで製作されことにより、観る者に釜ヶ崎のにおいを喚起し、人々の息遣いや鼓動を感じさせずにはおかない。
世界で最も偉大な「釜」をめぐる争奪戦の火ぶたが、今切って落とされる!

 

→公式サイト

24日(土)トーク&参考上映 1000円(当日「月夜釜合戦」鑑賞者800円)
参考上映「Lakeside City Frustration Boys」(2007/60分)監督:佐藤零郎
京都造形芸術大学の佐藤真ゼミにもぐっていた佐藤零郎は、「自分の身近にいるけれども、知らない人」という授業の課題のもと、自らがお笑い芸人を目指していた時の相方を撮りにいく。逃げ場所のない湖、井戸のような高級マンション、グルグル回る競艇ボート、先の見えない若者2人のロードムービー。
トーク 北小路隆志(映画評論家)、藤井仁子(映画評論家)、佐藤零郎(監督)、梶井洋志(プロデューサー)、中村葉子(ロケーションマネージャー)
25日(日)参考上映 700円(当日「月夜釜合戦」鑑賞者500円)
参考上映「血煙高田の馬場」(1937/45分[欠落あり]/35mm)監督:マキノ正博
『月夜釜合戦』制作時に監督らが繰り返し見て参考にしたという作品。

《料金》
一般:1700円 学生:1000円 シニア:1100円 会員:1000円
*初日サービスDAY 1100円

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※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。