プログラムPROGRAM
2019 9

神戸映画資料館レクチャー:映画の内/外
対談:澤野雅樹+丹生谷貴志

澤野雅樹 著『ミルトン・エリクソン──魔法使いの秘密の「ことば」』(法政大学出版局/2019年9月刊行)
刊行記念イベント
 
2019年9月7日(土)17:00〜(終了予定18:30) 
 
ミルトン・エリクソンはアメリカの精神科医であり、医療催眠と人の意表を突く処方により広く知られている。どれほど厄介な問題も素早く解決してしまう彼の手腕は、ときに「魔法」と呼ばれ、ときに「奇跡」と賛嘆された。やがてエリクソン自身も「魔術師」と呼ばれるようになる。彼は「いったい私は何をしたのでしょう?」と問いかけるが、エリクソンの言葉は読み込めば読み込むほどに我々に染み付いている従来の人間観に大きな揺さぶりをかけてくる。エリクソンについての著書を刊行する澤野雅樹氏が丹生谷貴志氏とともに、言語と出来事の、そして言語と人の生死とのつながりをめぐって語り合う。
 

澤野雅樹
明治学院大学社会学部社会学科教授。専門は社会思想史、犯罪社会学。主な著書に、『絶滅の地球誌』(講談社選書メチエ、2016年)、『起死回生の読書!──信じられる未来の規準』(言視舎、2016年)、『ドゥルーズを「活用」する!』(彩流社、2009年)、『不毛論──役に立つことのみじめさ』(青土社、2001年)、『数の怪物、記号の魔』(現代思潮社、2000年)、『癩者の生──文明開化の条件としての』(青弓社、1994年)などがある。 
丹生谷貴志
神戸市外国語大学教授。主な著書に『〈真理〉への勇気 現代作家たちの闘いの轟き』『ドゥルーズ・映画・フーコー』(青土社)、『死体は窓から投げ捨てよ』、『死者の挨拶で夜がはじまる』、『家事と城砦』、(河出書房新社)など。翻訳書に、シェフェール『映画を見に行く普通の男 映画の夜と戦争』(現代思潮新社)などがある。

 

《参加費》 無料


最終章・新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー in 神戸 vol.3
後藤大輔監督作品集

2019年9月7日(土)・8日(日)

名古屋で保管されていたプリントから6作品をセレクトし、3回に渡って上映してきたシリーズ最終章の最終回。

今回は後藤大輔監督の2作品、不倫をベースにした密度の濃いフィルムノワール『喪服の女 崩れる』、痴呆症の老人と未亡人となった息子の嫁の交流を描いたホームドラマの傑作『痴漢義父 息子の嫁と…』です。フィクションとしてのスケール感のあるダイナミックな後藤ワールドをご堪能ください。

 

「喪服の女 崩れる」(プリントタイトル『喪服不倫妻 こすれあう局部』)

(2001/60分/35mm)新東宝映画
監督・脚本:後藤大輔 原案:堪忍 プロデューサー:池島ゆたか 撮影:飯岡聖英 音楽:大場一魅
出演:佐々木麻由子、木村圭作、松木良方、山咲小春、水原香菜恵、中村方隆、新納敏正、螢雪次朗

古びた印刷工場を舞台に人妻とその夫、風来坊の印刷工の間で展開する愛憎のドラマ。80年代ロマンポルノでデビューした後藤大輔が満を持して臨んだピンク第一作でフィルムノワール的色彩濃厚な作品。物語・演技・セット・撮影・音楽すべてが尋常ではないボルテージの高さを競いあう。

 

「痴漢義父 息子の嫁と…」(プリントタイトル『義父と嫁 乳しぼり』)

(2003/59分/35mm)新東宝映画
監督・脚本:後藤大輔 プロデューサー:池島ゆたか 撮影:飯岡聖英 編集:酒井正次
出演:中村方隆、麻木涼子、佐々木ユメカ、なかみつせいじ、城春樹、水樹桜、新納敏正、江端英久

酪農家の周吉は息子を事故で亡くし嫁の紀子と二人暮らし。彼は明け方になるとボケが出て紀子は毎朝彼が可愛がっていた牛の代わりに牛舎で乳を搾らせている。自らのボケに気づいた周吉は…。後藤大輔監督が九州の田園地帯を舞台に舅と嫁の禁断の愛を描いた感動作。故中村方隆の名演。

 

9月7日(土)
トーク「働く嫁と家父長制──ケアと家業の二重役割」
村上潔
(現代女性思想・運動史研究)

協力:ぴんくりんく

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1200円 学生1000円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き
《プレゼント》1日2作品ご鑑賞者に、ピンクリンク編集部による冊子「20世紀最初のピンク映画〜2001年・全新作紹介〜」または新東宝ピンク映画ポスターをプレゼント。無くなり次第終了。[提供:ぴんくりんく]


『蹴る』
2019年9月14日(土)〜17日(火)
11:00

「蹴る」
(2018/118分/ブルーレイ上映)
監督:中村和彦(「プライド in ブルー」「アイ・コンタクト」「MARCH」)
プロデューサー:中村和彦、森内康博
撮影:堺斗志文、中村和彦、森内康博
録音:藤口諒太 整音:鈴木昭彦 音楽:森内清敬
製作:「蹴る」製作委員会(中村和彦+らくだスタジオ)
配給:「蹴る」製作委員会+ヨコハマ・フットボール映画祭

出演:永岡真理、東武範、北沢洋平、吉沢祐輔、竹田敦史、三上勇輝、有田正行、飯島洸洋、内橋翠、内海恭平、塩入新也、北澤豪 (日本障がい者サッカー連盟会長)

誰にも負けない、誰にも止められない。
永岡真理は生まれながらにして難病「SMA(脊髄性筋萎縮症)」を患い、生涯で一度も歩いたことがないが、ひとたび試合が始まれば、華麗かつ激しいプレーで観客を魅了する。
東武範は筋ジストロフィーにより、呼吸器が手放せず、食事を摂ることも辛いが、国内でも屈指の実力を誇る。
真剣なトレーニング、家族のサポート、自らの障害との折り合い、恋愛模様、そして夢のワールドカップ。。。
映画『蹴る』は、永岡、東を中心に、電動車椅子サッカーワールドカップを目指す選手達を6年間に渡り追い続けたドキュメンタリー映画である。

→公式サイト

《料金》 前売:1300円
一般:1700円 学生・シニア・障害者:1100円 会員:1000円


[貸館]神戸フットボール映画祭
2019年9月14日(土)

13時20分~
「カイザー!」

原題:Kaiser! The Greatest Footballer Never to Play Football
監督:ルイス・マイルス 出演:カイザー、ジーコ、ベベト
98分/ドキュメンタリー/2018年/イギリス・ブラジル
トライベッカ映画祭出品作品

サッカー史上最強の詐欺師
カルロス・カイザーは、20年近いキャリアを持つブラジル人プレイヤー。80年代から90年代にかけてフラメンゴやヴァスコ・ダ・ガマなどビッグクラブに所属していきたが、そのプレーを見たものは居ない。経歴詐称やハッタリを駆使して契約を勝ち取ってきたフェイクプレイヤーだったのだ。その驚きの手口が暴かれたとき、カイザーの目に映るものは?
ジーコ、ベベト、レナト・ガウショ、カルロス・アルベルトなど、証言する被害者(?)も超一流。

→フェイスブック

15時20分~
「ワーカーズカップ」
 © The Workers Cup LLC, 2017
監督:アダム・ソベル  字幕制作:ヨコハマ・フットボール映画祭
サンダンス映画祭 ドキュメンタリー部門出品作品
88分/ドキュメンタリー/2017年/イギリス

2022年ワールドカップに潜む影
2022年カタールW杯のスタジアム建設現場には160万人にも及ぶ外国人労働者が集まっている。ある者は家族を養うため、ある者はプロサッカー選手になれると騙されて。
プレハブ小屋の生活環境は劣悪そのもの。会社にパスポートを預けているため逃げ出すことも許されない。
不満解消のため、労働者チームによる会社対抗トーナメント”Workers Cup”が企画される。何の娯楽もなかった移民たちの生活に笑顔が溢れ始める。国籍や人種の異なるチームで勝利を目指す彼らは果たして優勝を掴みとることが出来るのか…?

→公式サイト
→予告編

主催:神戸フットボール映画祭
共催:FC六間

《料金》 当日販売券のみ
高校生以上一律(1本) 1000円
中学生以下一律(1本) 500円
問合せ先:神戸フットボール映画祭実行委員会 078-955-8944
twitter: @kobefff Facebook:@kobeoff


JISYU〈自主映画アーカイヴ上映〉 vol.8
山川直人の時代/山川直人と時代 1978-1983

2019年9月14日(土)大阪・プラネット・プラス・ワン、15日(日)神戸映画資料館

→CO2 シネアスト・オーガニゼーション大阪

1970年代の8mmや16mmフィルムなどによる自主映画製作の興隆は、撮影所が機能不全に陥りつつあった日本映画におけるニューウェーブとして注目を浴びた。山川直人という映画作家は、その時代を牽引した最も重要な存在である。早稲田大学シネマ研究会在籍中に発表された『ビハインド』がオフシアターフィルムフェスティバル’79に入選。同じ早大シネ研に所属していた室井滋をヒロインに、その後も文芸坐と共に製作した『アナザ・サイド』、村上春樹原作の『パン屋襲撃』、『100%の女の子』などを発表し、同時代の作家たちに多大な影響を与えた。そして、86年には『ビリィ★ザ★キッドの新しい夜明け』で劇場映画デビューを果たす。山川直人が手掛けた自主映画の傑作群を通して、現在に至るインディペンデント映画の歴史の夜明けを回顧したい。

9月15日(日)神戸プログラム

13:00 Cプログラム
「アナザ・サイド」(1980/112分/16mm)文芸坐+早大シネ研提携

16mmで山川が挑んだ長編作品。高度成長の時代に育った大学生たちが、恋愛の葛藤や仲間の自死に直面するなか、人生の「もう一つの側面」を渇望する。

 

15:15 山川直人トーク 無料(要当日の映画チケット半券)
聞き手・田中晋平(神戸映画保存ネットワーク客員研究員)

山川直人
1957年愛知県生まれ。早稲田大学でシネマ研究会に所属し、78年に処女作『A子のカラス』を発表。同年製作した『ビハインド』がオフシアターフィルムフェスティバル’79に入選、自主映画界の旗手として注目を浴びる。86年に劇場映画デビューを果たし、『SO WHAT』(1988年)、『時の香り リメンバー・ミー』(2001年)などを監督。現在、東京工芸大学芸術学部映像学科教授。

 

16:10 Dプログラム
「100%の女の子」(1983/20分/16mm)

原宿の裏通りですれ違ったある女の子をめぐるイマジネーションが、コマ撮り映像で縦横無尽に展開していく。村上春樹原作の第2弾。

「自己と他者」(1979/50分/8mm[Blu-ray上映])早大シネ研

帰郷した男が駅で女を待ち続ける様子と、男女の決して交わらない対話によって織り成された作品。主演を山川映画の常連の室井滋と里亮弘がつとめる。
 

《料金》入れ替え制1プログラムあたり
一般1500円 学生1000円 会員1300円

主催:CO2 共催:プラネット・プラス・ワン、神戸映画資料館
大阪市助成事業


第38回 くにづか月イチ上映会
2019年9月22日(日) 13:30〜
 

《料金》 無料
アスタくにづか3番館1階の「コミュニティハウス」で整理券を進呈

主催:くにづかリボーンプロジェクト、アスタくにづか神戸市保留床テナント会


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。