プログラムPROGRAM

未分類

ドキュメンタリー映画
『あるアトリエの100年』
2017年6月16日(金)〜20日(火)

現在のアトリエ内部

女子洋画研究所の生徒たち(16ミリフィルムより)

「あるアトリエの100年」
(2016/110分/HD[ブルーレイ上映])
企画:辻澄子、藤原智子 脚本:千原卓司、山崎欽毅
演出:山崎欽毅、千原礼子
撮影:松田重箕 撮影協力:人見健一、楡金厚行
語り:小原雅一 音楽:松島美毅子
制作:千原卓司
製作:イメージブレーン

2016年キネマ旬報 文化映画ベストテン 第2位

 

 

100年前のアトリエから発見された16ミリフィルム
そこには、日本近代美術史の一頁が刻まれていた

現在のアトリエ外観

東京都渋谷区恵比寿の住宅街に、建てられて100年以上のアトリエが残っています。
1908年に建てられたこのアトリエは、洋画家 岡田三郎助、その妻岡田八千代(小説家・劇作家。小山内薰の妹)、洋画家 辻永(ひさし)が住み嗣いできた歴史あるアトリエです。
最近、このアトリエの調査で、16ミリフィルムが発見され、それをデジタル化してみると、岡田三郎助や辻永関連の貴重な映像が浮かび上がってきました。
岡田の文化勲章の受賞式、洋画界上げての祝賀会の様子、銅像の贈呈式などに加え、当時のアトリエに通っていた、女子洋画研究所の女学生たちがカラーフィルムで登場していました。いずれも昭和初期の映像です。
岡田三郎助をはじめ、岡田八千代、辻永、岩田藤七、有馬さとえ、森田元子、三岸節子、古沢岩美、いわさきちひろ・…明治、大正、昭和にかけて、このアトリエに関わり、一流の芸術家に育っていった人たちの足跡を、残された16 ミリフィルムの映像、アルバムの写真、関係者のインタビューや美術館などの取材を通して、明らかにしていきます。

→公式サイト

アトリエの主人たち
左から岡田八千代、岡田三郎助、辻永

《料金》
一般:1500円 大学・専門学校生:1200円 中高生:1000円 シニア:1100円
会員:1000円
*初日サービスDAY 一律1100円


くにづか月イチ上映会
2017年6月11日(日) 13:30〜

 

《料金》 無料

主催:くにづかリボーンプロジェクト、アスタくにづか神戸市保留床テナント会


アクティブ・アーカイブ・プロジェクト 誰でもアーキビスト
みんなで発掘・宝探し試写会
2017年6月5日(月) 13:30〜

神戸映画資料館には、1万5千本を超える収蔵フィルムがありますが、内容が未調査のものも多数あります。劇映画のほか、教育目的で作られたものやホームムービーなどなど。それらを実際に映写機にかけて上映し見ていきます。一口に映画フィルムといっても多様であることを知っていただく機会です。どんな映像が写っているでしょうか。宝探しの気分でご参加ください。

 

《料金》 無料

主催:神戸ドキュメンタリー映画祭実行委員会
助成:神戸市「まちの再生・活性化に寄与する文化芸術創造支援助成対象事業」(平成29年度)


神戸映画資料館開館10周年記念
映画の発掘とフィルムアーカイブの未来
2017年5月27日(土)

2007年3月に開館した神戸映画資料館は今年10周年を迎えました。この記念イベントでは、当館の今後を考えるだけでなく、「フィルムアーカイブ」とは何か、「フィルムアーカイブ」は未来に向けてどんな可能性を開くかということを識者のみなさんとともに考えたいと思います。

13:30〜14:15 講演「日本のフィルムアーカイブ活動史」
石原香絵(NPO法人映画保存協会 代表)

 

14:30〜16:02 染色復元版初上映『特急三百哩』
『特急三百哩』 生伴奏:柳下美恵
(1928 / 92分[16fps]/ サイレント / 35mm)日活京都(大将軍)
監督:三枝源次郎 原作・脚本:木村千疋男 撮影:気賀靖吾
出演:島耕二、山本嘉一、瀧花久子、三桝豊、三田實、吉井康

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神戸映画資料館の母体であるプラネット映画資料図書館が保有していたフィルムを、映画保存協会の前身である映画保存研究会スティッキーフィルムズが調査し発掘、京都映画祭での復元上映が大阪芸術大学の太田米男氏の企画により実現したのは2004年のことでした。このたび、元のフィルムにあった染色シーンを復元した新バージョンを初上映いたします。

 

16:20〜(終了予定18:00)シンポジウム「映画の発掘とフィルムアーカイブの未来」
石原香絵(NPO法人映画保存協会 代表)
太田米男(おもちゃ映画ミュージアム館長)
大傍正規(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員)
山根貞男(映画評論家)
安井喜雄(神戸映画資料館館長)
司会:田中範子(神戸映画資料館支配人)

 

《参加費》 入替無し
一般:2000円 会員:1500円
*ご予約
info@kobe-eiga.net まで、参加者様のお名前・ご連絡先(メールアドレスまたはお電話番号)をお知らせください。
(5月23日追記)定員に達しましたが、第3部のシンポジウムでは若干の増席が可能ですので、シンポジウムからのご参加のみ引き続きご予約を受付ます。

18:00〜(終了予定19:00)懇親会 会場:神戸映画資料館カフェスペース
どなたもお気軽にご参加ください。
参加費:500円(1ドリンク付き)

主催:神戸映画資料館
共催:一般社団法人神戸映画保存ネットワーク、神戸映画資料館を支える会


B5x20万田邦敏監督最新作
『SYNCHRONIZER』
2017年5月19日(金)〜23日(火)

「SYNCHRONIZER」
(2015/83分/HD[ブルーレイ上映])
監督:万田邦敏 脚本:小出豊、竹内里紗、万田邦敏
撮影:山田達也 照明:玉川直人 美術:栗田志穂
録音:河南逵 編集:万田邦敏、小出豊 音楽:長嶌寛幸
製作プロダクション:アルタミラピクチャーズ

出演:万田祐介、宮本なつ、古川博巳、中原翔子、大塚怜央奈、美谷和枝

人間の脳波実験をめぐるこの映画は、
サスペンスか、SFか、
それとも究極のラブストーリーか?

『UNLOVED』(2002年)『接吻』(2008年)の鬼才・万田邦敏の、『イヌミチ』(2014年)につづく最新作となる本作は、自身が教鞭をとる立教大学現代心理学部の映像生態学プロジェクトの一環として製作された。万田監督と共に脚本を手がけるのは、『こんなに暗い夜』(2009年)の監督・小出豊と、2015年に、初監督作『みちていく』が話題を呼んだ新鋭・竹内里紗。緊張感あふれた映像は、『イヌミチ』や篠崎誠監督『あれから』(2012年)を手がけた山田達也が撮影。その緊張感をさらに増長させるのは、サウンドデザイナー/映画音楽家として数々の作品を手がけてきた長嶌寛幸の音楽だ。研究室での奇妙な実験や脳波データなど、どこかSFチックな要素を散りばめながら、サスペンスとラブストーリーが混ざり合った斬新なストーリー展開が見る者を魅了する。

ヒトと動物、いやヒトとヒトの脳波を同期させたら、
いったいどんなことが起こるのだろうか。

男と女の愛と狂気がもたらす、予測不能なサイコスリラー。
人間と動物の脳波を同期させるという無認可の研究を孤独に続ける、研究者の長谷川高志(万田祐介)。研究所で立場の弱い彼を見守る同僚の木下萌(宮本なつ)は、この実験が、脳機能障害をも改善させる素晴らしい成果をもたらすことに気づく。共に研究を続けるふたりは、やがて私生活でも愛し合うようになる。一方高志は、動物だけでなく人間と人間の脳をつなげることで、母・春子(美谷和枝)の認知症を治せるかもしれない、と希望を抱いていた。だが萌はその研究成果が思わぬ結果をもたらすことに気づき、高志を止めようとするが……。
大切な人のために倫理を超えた実験に没頭する男。そんな男を盲目的に愛する女。そして息子の愛を一身に受ける母。3つの愛は、やがて人々を狂気へと誘い、暴走する。果たして彼らの愛が行き着く先には、何が待ち受けているのか?

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→公式サイト
→予告編

《料金》
一般:1800円 大学・専門学校生:1500円 中高生:1000円 シニア:1100円
会員:1100円
*初日サービスDAY 一律1100円


篠崎誠監督最新作
『SHARING』
2017年5月12日(金)〜16日(火)

14日(日)上映終了後 篠崎誠監督 Q&A

sharing01「SHARING」
(2014/111分/HD[ブルーレイ上映])
監督:篠崎誠 脚本:篠崎誠、酒井善三
撮影:秋山由樹 録音:百々保之 美術:宮崎圭祐
編集:和泉陽光 特技監督・視覚効果:田口清隆
製作:コムテッグ

出演:山田キヌヲ、樋井明日香、木村知貴、河村竜也、高橋隆大、兵藤公美、鈴木卓爾、木口健太、清水葉月、小林優斗、吉岡紗良、三坂知絵子、鈴木一希

2011年3月11日。
地震と津波による大災害は、原子力発電所の爆発をも引き起こし、日本人の心に大きな爪痕を残した。あれから5年。放射性物質の漏れは依然として終息の兆しを見せておらず、私たちの生活は、あの時の不安を拭えないまま続いている。本作『SHARING』(共有の意)は、そうした震災後の日本人の心の問題に、映画的な想像力を駆使して、真正面から向き合おうとしたフィクションである。

社会心理学者の瑛子(山田キヌヲ)は、東日本大震災の予知夢を見た人を調査している。誰にも打ち明けていなかったが、彼女は震災で死んだ恋人の夢をずっと見続けていた。一方、同じ大学の演劇学科に通う薫(樋井明日香)は、卒業公演の稽古に追われている。ある時、311をテーマにしたその公演を巡って、仲間たちと決定的に衝突してしまう。薫もまた、この芝居を初めてから同じ夢にうなされていたのだが…。

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→公式サイト
→予告編

《料金》
一般:1800円 大学・専門学校生:1500円 中高生:1000円 シニア:1100円
会員:1100円
*初日サービスDAY 一律1100円


あったまら銭湯?¤?­ B5表AT1108ATオール淡路島ロケ映画
『あったまら銭湯』
2017年5月12日(金)〜16日(火)

「あったまら銭湯」
(2016/70分/ブルーレイ上映)
監督:大継康高
脚本:酒井麻衣、大継康高、谷垣里都希
撮影:山内隆弘、山本晃大、山内泰
照明:笠井拓児 録音:中村崇志 美術:大野賀世
主題歌:ガガガSP「時代はまわる」
製作:海の映画館をつくろうプロジェクト実行委員会
制作:株式会社海空

出演:笹野高史、松原智恵子、ささの堅太、中尾萌那
コザック前田、山本聡、桑原康伸、田嶋悟士、春田純一

 

淡路島にある小さな銭湯「扇湯」。
銭湯の番台・前田は4世代にも渡り、島の人々の様々な人間関係を見守ってきた。
常連客のひとり、佐々木正信(笹野高史)は、高校生の時、
ある女の子がきっかけで銭湯に行くようになり、
50年たった今も通い続けている・・・
2代目番台の前田は、佐々木正信の高校時代を見つめ、
4代目番台の前田は、67歳になった佐々木正信を見つめる。
これは、銭湯で繰り広げられる不器用な男の恋物語である。

オール淡路島ロケ映画
本作品は、オール淡路島ロケで行われた映画です。
主演の佐々木正信役を演じたのは、淡路島出身の俳優・笹野高史。
その50年前の役を演じたのは、笹野高史の息子で俳優のささの堅太。
佐々木正信の初恋の女性・慶子役には、日本を代表する女優・松原智恵子。
その50年前の役を演じたのは、淡路島全域オーディションでヒロインに選ばれた現役高校生の中尾萌那。
そして、本作品のキーマンである番台役として、神戸を代表するロックバンド・ガガガSPのコザック前田が務めます。
劇中に流れる曲もガガガSPが担当。主題歌「時代はまわる」は、本作品とリンクしている部分も多いので、エンディングでしっかり歌詞を聞いていただけるとよりこの映画を楽しんでもらえると思います。

大継康高(監督)
淡路島出身の映像ディレクター。2012年に映像制作会社・海空を設立。TV番組を中心にCM・MVなどを手掛ける。2016年、自身が脚本・監督を務める映画「あったまら銭湯」を制作。また同時に、「海の映画館をつくろうプロジェクト」を企画し、同年、地元・淡路島に海の映画館をつくり「うみぞら映画祭」を開催する。

→公式サイト
→予告編

[連携企画]
【映画「あったまら銭湯」上映スペシャルツアー
 ~神戸ディープゾーン・新長田の下町食べ歩きと名物銭湯・扇港湯~】
5月14日(日) 主催:ふろいこか~プロジェクト

《料金》 一律 1000円


特別先行試写会『自由なファンシィ』
2017年5月14日(日)16:30〜

公開準備中の筒井武文監督最新作『自由なファンシィ』を特別上映。今回が関西初上映となります。

上映終了後 筒井武文監督 Q&A

「自由なファンシィ」
(2015/115分/HD[ブルーレイ上映])

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監督・脚本:筒井武文 脚本:久保寺晃一、松平英子 プロデューサー:桝井省志、土本貴生、山川雅彦
撮影:谷口和寛 撮影監修:柳島克己 照明:森紀博、浦田寛幸 録音・整音:鈴木昭彦 録音:光地拓郎
音楽:中野弘基 音楽監修:長嶌寛幸 美術:柴田正太郎、玉林亜理 美術監修:磯見俊裕 編集:大川景子
制作プロダクション:アルタミラピクチャーズ

出演:岩瀬亮、松平英子、浜崎茜、新井晴み(友情出演)、金橋良樹、奥瀬繁、藤沢大悟、渡邊りょう、 田中里奈、花柳琢兵衛、佐々木一平、羽田野直子、島崎奈央、張丹妮、李嫚倫、馬雅欣、久保寺晃一、菊地結丹佳、篠崎誠、万田邦敏、佐藤歩、諏訪敦彦、鈴野美子、鈴野麻衣、中村研一、趙心智

ぼくの目に映るきみは誰ですか。 きみの目に映るひとは誰ですか。
fancy03〈運命〉であろうとした女と〈運命の女〉だけを求めた男。まだ始まっていない恋。あり得たかもしれないもうひとつの宇宙で、孤独な惑星同士が引きあい、夢を見る。 「擬似=フィクション」であることのあやうさが、2人の隠れた欲望と遊び心にほんの一瞬火をともす。それは素敵な映画の魔法。

もう始まってしまった恋。無限にあり得た可能性のなかから選びとられ、この地上にありふれた関係。移転、恋愛、死別、誕生。過ぎゆくものばかりの世のなかで、2人は日々、自由を得るためになにかを失って生きてきたことを知る。「擬似=フィクション」でしかなかったとしても、いやだからこそ、そのかけがえのない大切な瞬間を「記録=ドキュメント」すること。それもまた、まぎれもない映画の魔法。

ひとまず、『自由なファンシィ』は青年を狂気の愛へと駆り立てるファムファタール(=運命の女)についての映画であるといえる。だがまた同時にこの映画は、そのファムファタール自身の内面に引かれた、現実と夢想の曖昧な境界線をめぐる映画でもあるのだ。そこに映るのは、自らを探求し、内なる空白のキャンバスと対峙しなければならない女/優という不可思議な存在の真実。

fancy02そんな「演じること」と「リアルであること」の間で葛藤しながら、自らと向き合い真摯に歩み続ける主人公のゆかり役に本作が映画初主演となる松平英子。ゆかりに一途な思いを抱きながら、それゆえに翻弄されてゆく千尋をコミカルかつシリアスに演じるのは、『イエローキッド』(10)や「深夜食堂」(09)など舞台・テレビ・映画等で活躍する岩瀬亮。

『孤独な惑星』に続いて、筒井武文監督が贈る「愛の3部作」第2作『自由なファンシィ』。チャーミングでファンタスティックな映画の魔法を愛するすべての人へ。

 

《料金》
一般:1500円 会員:1100円


四方田犬彦朗読会『わたしの犬の眼で』
2017年5月13日(土)16:00〜(途中休憩あり/終了予定19:00)

物語は物語の破綻のなかで語られなければならない。なぜならこの破綻と物語の遥かな再生は同じことであるからだ。未来の再生は今ここで生身の「声」によって瞬時になされるだろう。「風と埃が突然巻き起こる」。発せられ消えゆく言葉はすでに呪われている。生と死をめぐるこの極限の語りは、いわゆる文学の「語り」自体を裏切り、嘲笑ってさえいるのだ。
訳者・四方田犬彦自身によるブラジル女性前衛作家イルダ・イルスト「わたしの犬の眼で」の朗読は、それを論証できるまたとない機会だ。われわれはすでに奇妙な劇場にいる。幕はすでに上がっている。
  鈴木創士(現代思潮新社「エートル叢書」 監修)

 

イルダ・イルスト
ブラジルの詩人、小説家、劇作家。1930年に富裕なコーヒー園の娘として生まれる。サンパウロ大学で法学を学ぶかたわら、詩人としてデビュー。2004年、サンパウロ近郊にあった「太陽の家」で逝去。この館で芸術家やゲイの青年たち、百匹の犬たちに囲まれて、創作活動を続けた。数々の著名な文学賞を受賞しながらも、20世紀ブラジル文学界にあって最も毀誉褒貶に満ちた作家として知られる。
四方田犬彦
比較文学・映画研究家、詩人、エッセイスト。著書に『ルイス・ブニュエル』、『モロッコ流謫』、『先生とわたし』、『貴種と転生 中上健次』、『蒐集行為としての芸術』、『わが煉獄』、ほか多数がある。パゾリーニ、ダルウィーシュ、ボウルズの翻訳者としても知られる。サントリー学芸賞、伊藤整文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。

 
イルダ・イルスト著・四方田犬彦訳『猥褻なD夫人』(「わたしの犬の眼で」を併載)、エートル叢書第24弾! 現代思潮新社より絶賛発売中!

主催:神戸映画資料館、現代思潮新社
 

《参加費》 1000円


戦前日本映画蔵出し上映

大阪・中崎町出身の映画監督、山本弘之による炭鉱を舞台にした現代劇、ドキュメンタリー映画監督として著名な柳澤寿男が監督補助を務めた下加茂撮影所の時代劇など、珍しい戦前の作品を蔵出し上映。音声や画面の悪いフィルムが含まれているのでお許しのほど願います。

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2017年4月29日(土)・30日(日)
「山の誓ひ」
(1939/52分/16mm)鉄道省管理局/日活多摩川
監督:山本弘之 原作:陶山鉄
脚色:石田吉男 撮影:福田寅次郎
出演:山本礼三郎、伊沢一郎、近松里子、橘公子、三井智恵

大阪・中崎町出身の山本弘之監督作品。プラネット映画資料図書館がキネマ旬報「日本映画監督全集」のために当時の嶋地孝麿編集長から戸籍謄本取りを頼まれた監督の珍しい残存作品。坑夫として弟の学費を稼ぐ男の苦労と、その苦労に心痛する弟との葛藤を、落盤事故のエピソードを交えて描く。

 

「元禄快挙余譚 土屋主税 落花篇」
(1937/53分/16㎜)松竹京都(下加茂撮影所)
監督:犬塚稔 原作:綠園子 脚本:冬島泰三
撮影:片岡清 監督補助:柳澤寿男ほか
出演:林長二郎、高田浩吉、上山草人、北見礼子、光川京子

土橋式松竹フォーンによる1935年に死去した初代中村鴈治郎の追善映画。松の廊下での浅野内匠頭の刃傷を契機に、討入りを画策する赤穂浪士や吉良邸お隣の土屋主税の動向を描く。林長二郎(後の長谷川一夫)が土屋主税と赤穂四十七士の一人である杉野十平次の二役を演じているので二人を混同しないよう鑑賞に要注意。福祉ドキュメンタリー映画で知られる柳澤寿男監督が下加茂撮影所の助監督として犬塚稔監督に付いていた証の映画としても重要。

 

part 2
2017年5月6日(土)・7日(日)
「小島の春」
(1940/87分/16mm)東京発声映画製作所
監督:豊田四郎 原作:小川正子
脚色:八木保太郎 撮影:小倉金弥
出演:夏川静江、菅井一郎、杉村春子、三津田健、勝見康太郎

瀬戸内海のハンセン病(当時の呼称は「らい病」)療養施設長島愛生園に着任し患者救済に尽力した小川正子の手記を基に映画化したもの。小川を若き日の夏川静江が好演し映画的な評価は高いが、ハンセン病を強力な伝染病のように扱っているなどの問題があるため、近年は上映の機会が少ない。

 

「結婚の生態」
(1941/87分/16mm)南旺映画
監督:今井正 原作:石川達三
脚本:山形雄策 撮影:東健
出演:夏川大二郎、原節子、沢村貞子、高田稔、日暮里子

石川達三原作の同名小説を基に映画化。新聞社会部記者の夏川大二郎が紹介された原節子と意気投合し、結婚し、出産するという展開で、よき結婚生活建設の精神を描く。後に左翼映画の巨匠になった今井正監督の若き日の作品で、原節子ファンには特に見応えがあるだろう。

 

《料金》入れ替え制
part 1 一般800円 学生・シニア700円 会員一般700円 会員学生・シニア600円
part 2 一般1000円 学生・シニア900円 会員一般900円 会員学生・シニア800円
《割引》当日2本目は200円引き


堀禎一監督特集 part2
2017年4月22日(土)〜24日(月)

昨年末のpart1に続く今回は、堀禎一が自主製作するドキュメンタリー映画「天竜区」シリーズを一挙上映します。

4月22日(土)16:15〜
トーク 堀禎一 + 細馬宏通
(人間行動学/コミュニケーション論/滋賀県立大学教授)
*参加無料(要当日の映画チケット半券)

「天竜区」シリーズについて
cha02堀禎一が初めて手掛けるドキュメンタリー作品。堀が以前から興味を持っていた山の暮らしや風景をテーマとしている。具体的な始まりは、静岡県在住の内山丈史と知り合い、2013年の6月より大井川流域、天竜川流域を月2回程度の頻度でロケハンを始めたことである。この準備期間に山の中腹に位置する斜面集落のひとつである天竜区奥領家大沢集落に偶然辿り着く。そこで集落の眼前にそびえる麻布山の姿、道を歩く竹腰さん(『夏』の終盤でカヤを背負って歩いている女性)の姿を目にし深く心うたれたという。山々の形、端々に長い歴史をうかがわせる山の生活風景を撮影するには、4:3のスタンダードサイズ、またHDよりSDでの撮影がふさわしいと判断し、2014年の4月末までロケハンとテスト撮影を続ける。また、この準備期間にジャン=クロード・ルソー監督の作品など小規模予算、小規模スタッフ編成による“説明というより余白の多い映画”を数多く見たことが制作を始めるきっかけにもなった。 撮影は2014年の5月から1年間続けられる。大沢集落だけが持つ時間、空間、人々をあるがままに捉えている。

Aプログラム
cha01「天竜区奥領家大沢 別所製茶工場」
(2014/64分/DVD上映)
制作:内山丈史 監督:堀禎一
5月後半の、大沢での茶摘み、そして工場での製茶の様子を淡々と捉える。雨に打たれ霧に包まれた大沢の茶畑と緑に輝く茶の新芽の美しさに触発され、撮影された。

 

 

Bプログラム
gion01「天竜区旧水窪町 祇園の日、大沢釜下ノ滝」
(2014/27分/DVD上映)
制作:内山丈史 監督:堀禎一
6月、祗園祭の日に合わせ年に一度だけ花火を楽しむ「ぎおん」という風習や、町の中心部を流れる水窪川の様子を捉える。『別所製茶工場』より後に撮影されたが、「天竜区」シリーズで最初に完成した作品。

 

 

natsu02「天竜区奥領家大沢 夏」
(2014/67分/DVD上映)
話:別所賞吉 制作:内山丈史 監督:堀禎一
「別所製茶工場」の持ち主である別所賞吉さんの大沢についての話や思い出をナレーションに、大沢の夏の様子を捉える。ナレーションは夏の風景と重なって心地良いリズムを刻む。

 

 

Cプログラム
fuyu02「天竜区奥領家大沢 冬」
(2015/94分/DVD上映)
話:別所賞吉 制作:内山丈史 機材協力:葛生賢
監督:堀禎一
別所賞吉さんのナレーションとともに、山の長い冬を捉える。度々登場する写真は村人たちが自身の生活を写したもの。それはこの映画に写る大沢での営みと同様に、今まで過ごしてきた膨大な時間が刻み込まれていることを感じさせる。映画は、大沢集落の春の訪れと共に終わる。

「天竜区旧水窪町 山道商店前」
(2017/2分/DVD上映)
制作:内山丈史 監督:堀禎一
「天竜区」シリーズの最新短編。水窪町にある山道商店の駐車場にカメラを据え山々を見上げる。

 

堀禎一
1969年兵庫県たつの市生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。1994年に佐藤真監督が構成・編集を担当した『おてんとうさまがほしい』の制作に参加。1996年から小林悟、北沢幸雄、サトウトシキ監督らの助監督を務める。1998年『樹海熟女狩り』(小林悟監督)の脚本を手がけ、2003年『宙ぶらりん(SEX配達人 おんな届けます)』で監督デビュー。2005年『草叢』、2006年『笑い虫(色情団地妻 ダブル失神)』とピンク映画、2007年『妄想少女オタク系』で一般映画を監督する。その後も『憐 Ren』や『魔法少女を忘れない』などのライトノベルや漫画が原作の映画や、『東京のバスガール』などのピンク映画を監督。一方、「映画芸術」、「月刊シナリオ」、「ユリイカ」、「中央評論」では映画論、映画評の執筆も行う。最新作「天竜区」シリーズは自身初となるドキュメンタリー映画である。

 
協力:アテネ・フランセ文化センター

《料金》入れ替え制1プログラムあたり
Aプログラム一般1000円 学生・シニア900円 会員900円 学生・シニア会員800円
BプログラムCプログラム一般1200円 学生・シニア1100円 会員1100円 学生・シニア会員1000円
《割引》当日に限り2本目は200円割引


日本映画史上初! ロシアで撮られたSF映画
『レミニセンティア』
2017年4月14日(金)〜18日(火)

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「レミニセンティア」
(2016/89分/ロシア語/HD[ブルーレイ上映])
監督・脚本・撮影・編集:井上雅貴
プロデューサー:井上イリーナ
配給:INOUE VISUAL DESIGN

出演:アレクサンダー・ツィルコフ、井上美麗奈、ユリア・アサードバ

アレクサンドル・ソクーロフ監督『太陽』の
日本人スタッフが描くロシアSF感動作

忘れたい記憶がありますか? 取り戻したい記憶はありますか? あなたの記憶は真実ですか?
記憶をテーマに日本人監督がロシアに渡り、ロシアSF感動作を作り上げた。
記憶を消すことのできる父と絵が大好きな娘、父は悩める人々の記憶を消し、その記憶で小説を書いていた。しかし、ある日、愛する娘との思い出が消えている事に気づく。
忘れたい記憶と取り戻したい記憶、果たして記憶に翻弄される人間の存在とは何なのか?

哲学的なテーマを持つ、エンターテイメント作品
監督の井上雅貴は、アレクサンドル・ソクーロフ監督の映画『太陽』のメイキング監督を務め、その時ロシアの映画制作を学んだ。本作が初監督であるが、映画を作るならスケール感のある作品を作りたいという監督の熱意と、今まで培った映画製作のノウハウにより、商業映画に匹敵するクオリティの作品が出来上がった。自主映画ながらロシアロケを敢行、監督自ら脚本、撮影、編集を兼ね、日本の自主制作映画の限界に挑んだ。ちなみにこの作品は出資が日本の為、日本映画に分類される。

撮影場所はモスクワから300km離れた古都ヤロスラブリ。黄金の輪と呼ばれる歴史的な建造物が立ち並ぶ街でありながら、旧ソ連時代は工業地帯だった街。
主人公の娘を演じるのは監督とプロデューサーの娘、井上美麗奈。それ以外の出演者は実際にこの街に住むヤロスラブリ劇場に所属する本格的な役者達で、この映画のテーマを感じ取り出演してくれた。

ロサンゼルスシネマフェスティバル・オブ・ハリウッドで主演男優賞、監督賞、長編作品賞など主要部門を受賞、ハリウッドで評価されたことが全世界の人々に伝わる作品であることを証明している。

レミニセンティア=記憶の万華鏡
映画は現実ではなく虚構の世界、現実とは記憶による曖昧なもの。美しい映像と様々な仕掛けの物語があなたの脳を刺激する。

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4月15日(土)各回上映後 ミニトーク:井上雅貴(監督)、井上美麗奈(出演)
4月16日(日)15:30の回上映後 監督挨拶+トーク:扇千恵(ロシア語講師/ロシア映画研究)

井上雅貴(監督)
1977年、兵庫県生まれ。日本工学院専門学校映画科にて16mmの短編映画を製作し始める。卒業後、MVビデオ、CM、TV番組などのディレクターをつとめ、2005年に有限会社INOUE VISUAL DESIGNを設立。映画編集として石井岳龍監督の『DEAD END RUN』『鏡心』に参加。メイキング監督として、『スカイハイ』『最終兵器彼女』『ラフ』『ディアフレンズ』『犯人につぐ』『腑抜けども、悲しみに愛を見せろ』『シャカリキ!』『しあわせのかおり』『きみの友だち』『毎日かあさん』『深夜食堂』など数々の映画作品に参加。映画制作のノウハウを多方面から学ぶ。アレクサンドル・ソクーロフ監督のロシア映画『太陽』にメイキング監督として参加。3ヶ月ロシアに滞在し、ロシアの映画製作を学ぶ。ロシアでの撮影を決意し、映画企画を進める中、内容、撮影、共に商業映画の企画として難しい為、自主制作を決意。いままで参加した映画の知識をすべて使い初長編映画『レミニセンティア』を完成させる。

→公式サイト
→予告編

《料金》 特別鑑賞券(前売り):1400円
一般:1700円 大学・専門学校生:1500円 中高生:1200円 シニア:1100円
会員:1100円
*初日サービスDAY 一律1100円


くにづか月イチ上映会
2017年4月2日(日) 13:30〜

 

《料金》 無料

主催:くにづかリボーンプロジェクト、アスタくにづか神戸市保留床テナント会


公開研究会
[貸館]デジタルアーカイブス・地域映像サミット

2017年3月20日(月・祝) 10:30〜18:00

現在、各地でさまざまなデジタル映像のアーカイブがつくられている。これらのアーカイブはその地域の歴史や状況にあわせて、その姿・形はさまざまであるだけでなく、収蔵されている映像の内容も千差万別だ。今や、これまでの通念や研究のあり方を根本から考え直す時期にきている。地域の映像アーカイブに何が求められているのか、新たに議論する。(原田健一)

第一部 10:30〜12:00
アマチュア映画の研究とアーカイビング

司会:板倉史明(神戸大学)
 
「1920年代半ばから1930年代における「アマチュア」と「プロフェッショナル」の考察−−日本とアメリカのアマチュア映画」
森末典子(イェール大学大学院映画学・東アジア言語文学学部)
本発表は、戦前における日本とアメリカの小型映画文化の比較を通して「アマチュア」と「プロフェッショナル」の概念を考察する。その方法として、まずアメリカのアマチュア映画の特徴及び近年の先行研究を解説し、同時代の日本のアマチュアがどのように特徴づけられるかを検証したい。特に注目するのは、日米のアマチュアによる商業映画の捉え方の違いである。ハリウッド及び国内商業映画がどのようにアマチュア文化の形成に影響したのかを、当時の機関誌等を通して検討する。

「1950年代のアマチュア映画“らしさ”――「シネマ57」の批評から読み解く」
大谷晋平(神戸大学国際文化学研究科博士後期課程)
1950年代後半の8ミリ映画ブームに注目したのが、映画監督・羽仁進などが所属した映画集団「シネマ57」である。彼らはニューヨークの映画集団「シネマ16」を参考にし、アマチュア映画作品を研究する上映会を実施。さらに『芸術新潮』の8ミリ映画特集欄へ積極的に記事を投稿した。本発表では「シネマ57」が新しい映画表現の可能性を見出していたアマチュア映画“らしさ”を、当時の言説を分析することから解明する。

第二部 13:00〜14:30
モノと対話すること――アーキビストの目と手を編制する

松谷容作(同志社女子大学)、郷田真理子(IMAGICAウェスト)、北村順生(立命館大学)

第三部 14:45〜18:00
各地のデジタル映像アーカイブの現状と連携ネットワーク編制の可能性

司会:佐藤守弘(京都精華大学)
水島久光(東海大学)、原田健一(新潟大学)、久世均(岐阜女子大学)、高橋耕平(アーティスト)

《参加費》無料   《会場》神戸映画資料館

主催:神戸大学地域連携事業「映像を媒介とした大学とアーカイブの地域連携」(代表者:板倉史明)

→過去の関連企画等


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。