プログラムPROGRAM

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第38回 くにづか月イチ上映会
2019年9月14日(土) 13:30〜
 

《料金》 無料
アスタくにづか3番館1階の「コミュニティハウス」で整理券を進呈

主催:くにづかリボーンプロジェクト、アスタくにづか神戸市保留床テナント会


第37回 くにづか月イチ上映会
2019年8月17日(土) 13:30〜

《料金》 無料
アスタくにづか3番館1階の「コミュニティハウス」で整理券を進呈

主催:くにづかリボーンプロジェクト、アスタくにづか神戸市保留床テナント会


ハワード・ホークス特集2 代表作と初期作品
2019年8月10日(土)〜15日(木)

アメリカ映画の巨匠ハワード・ホークスの代表作『ヒズ・ガール・フライデー』『脱出』『赤い河』の3本とサイレント映画を含む初期作品5本を一挙上映。

 

「ヒズ・ガール・フライデー」His Girl Friday
(1940/92分/16mm)
製作:ハワード・ホークス
原作:チャールズ・マッカーサー、ベン・ヘクト
脚本:チャールズ・レデラー、ベン・ヘクト
出演:ケイリー・グラント、ロザリンド・ラッセル、ラルフ・ベラミー、ジーン・ロックハート

新聞記者たちの世界を描いたチャールズ・マッカーサーとベン・ヘクトによる大ヒット戯曲の2度目の映画化(3度目はビリー・ワイルダーの『フロント・ページ』。新聞記者上がりだったせいか、ヘクトが脚本に関わったホークス作品には、『暗黒街の顔役』や『バーバリ・コースト』のように決まって記者が登場する)。ホークスはお得意の性別逆転により、原作では男性だった主人公を女性に変えることで、この作品をスクリューボール・コメディの傑作に作り変えた。ロザリンド・ラッセルとケイリー・グラントによる丁々発止の掛け合いには何度見ても圧倒される。コメディ映画ではあるが、非情な新聞記者たちの描き方はほとんどハードボイルドと言っていい。サミュエル・フラーは、タイミングのなんたるかを知るにはこの映画を見ろと言い、ウェス・アンダーソンもこの映画が好きだと公言している。名作中の名作。

 

「脱出」To Have and Have Not
(1944/100分/16mm)
製作:ハワード・ホークス
原作:アーネスト・ヘミングウェイ
脚本:ジュールズ・ファースマン、ウィリアム・フォークナー
編集:クリスチャン・ナイビー
出演:ハンフリー・ボガート、ローレン・バコール、ウォルター・ブレナン

ナチの支配下にある仏領マルチニック諸島を舞台に描かれる冒険譚。ヘミングウェイの原作、フォークナーの脚本、『カサブランカ』で一躍スターとなったハンフリー・ボガート。これら強烈な個性たちの集まりから、ホークスはどこを取ってもホークス的としか言いようのない映画を作り上げた。これがホークスの最高傑作かどうかは議論が分かれるだろうが、この作品がホークスのフィルモグラフィーにおいて最も神話的な作品のひとつであることは間違いないだろう。撮影と同時に進行していたボギーと新人女優ローレン・バコールの恋愛は当時センセーショナルな話題となり、今もってハリウッドの伝説であり続けている。いつもながらの変わり者を演じるウォルター・ブレナンも最高だ。彼の「死んだハチに刺されたことはあるかい?」や、バコールの「口笛の吹き方はわかる?」は、映画ファンなら誰もが知っている名台詞。

 

「赤い河」Red River
(1948/133分/16mm)
製作:ハワード・ホークス
原作:ボーデン・チェイス
撮影:ラッセル・ハーラン
編集:クリスチャン・ナイビー
出演:ジョン・ウェイン、モンゴメリー・クリフト、ジョーン・ドルー、ウォルター・ブレナン

西部劇作家と見なされることも多いホークスだが、生涯で彼が撮ったウェスタンは5本だけである。『赤い河』はその記念すべき最初の一本であり、ホークスとジョン・ウェインとの長きにわたるコンビの始まりでもあった。年齢以上の老け役を演じているウェインは、この作品で初めて自分の演技をつかんだ。『駅馬車』のフォードがこの映画のウェインを見て、「あのでくの坊にこんな演技ができるとは思わなかった」と言ったという話は有名。ウェイン演じる病的なほど頑固なボスと対立し、反乱を企てる息子のような存在を演じるモンゴメリー・クリフトもまた、この作品でスターの座をものにした。男臭い西部劇ではあるが、肩に矢が刺さっても顔色ひとつ変えず、子供じみた男たちよりもずっと賢い、「ホークス的女性」の典型と言ってもいいジョーン・ドルーが放つ強烈な存在感もまたこの作品の魅力の一つである。

 

「無花果の葉」Fig Leaves
*素材状態が良くないことを予めご了承ください
(1926/71分/サイレント/ブルーレイ上映)
製作:ウィリアム・フォックス
原作:ハワード・ホークス
出演:ジョージ・オブライエン、オリーヴ・ボーデン

アダムとイヴを主人公に、古代から現代へと時代が変わっても変わらない男女の関係を描いた傑作サイレント・コメディ。エデンの園のころから女はなにかと洋服を欲しがり、男はなんとかそれをやり過ごそうとする。原始時代篇で、新聞配達人が家に投げ入れる新聞が重たい石版で出来てたり、出勤するときの乗り物が恐竜だったりと、冒頭からナンセンスなギャグの連続で笑わせてくれる。コメディとはいえ、家庭での夫婦の関係をまともに描いた作品は、ホークスのフィルモグラフィにおいて極めて例外的であり、そういう意味でも見逃し厳禁の一本である。

 

「ファジル」Fazil
*素材状態が良くないことを予めご了承ください
(1928/77分/サイレント/ブルーレイ上映)
製作:ウィリアム・フォックス
脚本:シートン・I・ミラー
出演:チャールズ・ファレル、グレタ・ニッセン

アラブの王子と奔放なパリジェンヌとの悲惨な結果に終わる結婚を描く、オリエンタリズムたっぷりのラブロマンス。トーキー以後のホークスでは考えられない題材をあつかっているところが実に興味深い(これ以外に中東を舞台にしたホークス作品としては、古代エジプトを描いた『ピラミッド』 がある)。ホークスが結婚というテーマをまともに描いた映画は、サイレント時代のこの作品が最後と言っていいだろう。この当時、ホークス自身の最初の結婚生活も事実上破綻していたことを考えると、より興味深く見ることができる作品かもしれない。ホークス史上最も濃厚なラヴシーンが見られる映画でもある。ゴンドラの唄が聞こえてくるとき、切り返すキャメラによって、ヴェネチアの運河をはさんで二人の視線が交わるシーンは、この映画で最も美しい瞬間であろう。

 

「港々に女あり」A Girl in Every Port
(1928/78分/サイレント/ブルーレイ上映)
製作:ウィリアム・フォックス
原作:ハワード・ホークス
脚本:シートン・I・ミラー
出演:ヴィクター・マクラグレン、ロバート・アームストロング、ルイーズ・ブルックス

この映画にはトーキー以後のホークス作品の特徴となるさなざまな要素が詰まっており、この映画でホークスは初めてホークスになったと言えるかもしれない。ライバルであり親友でもある二人の船乗りが同じ女(ルイーズ・ブルックス)に惚れてしまう。ホークスはこれとほとんど同じ物語を『虎鮫』でも繰り返し、さらには最晩年になってもこの映画をリメイクすることを考えていた(反復の作家ホークス)。男女の恋愛というよりは、男同士の恋愛にも似た友情を描いた映画で、サーカスのアクロバットを演じているブルックスも、どちらかというと脇役に近い扱いなのだが、水着姿で高飛び込みを披露し、男を惑わす悪女を演じるここでの彼女の存在感はやはり半端ない。この映画を見たドイツの監督パプストに抜擢されて、ブルックスは『パンドラの箱』のルルを演じ、その髪型とともに人々の記憶に永遠に刻まれることになるだろう。

 

「暁の偵察」The Dawn Patrol
(1930/108分/ブルーレイ上映)
脚本:ハワード・ホークス、ダン・トザロー、シートン・I・ミラー
出演:リチャード・バーセルメス、ダグラス・フェアバンクス・ジュニア

第一次世界大戦の戦闘機パイロットたちの世界を描いたホークスのトーキー第一作。上官と対立する主人公の新任士官を、『散りゆく花』の中国人役が鮮烈だったリチャード・バーセルメスが演じている(彼はこの約10年後に『コンドル』でもパイロット役を演じることになるだろう)。文字通り女が一人も出てこない男の映画だが、ライバルの二人の士官が過去に同じ女を巡って争ったことがあるという『永遠の戦場』を思わせる裏設定がいかにもホークスらしい。これが初のトーキーにもかかわらず、役者のセリフは抑制され、さらには多くの場面で、フレーム外から聞こえてくる声を使った斬新な演出が試みられていることに驚く。空中シーンが売り物の映画だったが、シーンのアイデアを巡ってホークスは、『地獄の天使』のハワード・ヒューズと裁判沙汰にまでなる(2人は数年後に『暗黒街の顔役』で仲良く手を組むことになるのだが)。

 

「光に叛く者」Criminal Code
(1931/97分/ブルーレイ上映)
製作:ハリー・コーン 脚本:シートン・I・ミラー
撮影:ジェームズ・ウォン・ホウ、テッド・テツラフ
出演:ウォルター・ヒューストン、フィリップス・ホームズ、ボリス・カーロフ

『ビッグ・ハウス』や『仮面の米国』などの流れを受けて作られたトーキー初期の刑務所もの(この映画のモブ・シーンには『ビッグ・ハウス』のセットが流用されている)。正当防衛の殺人で重すぎる刑期を宣告された主人公が投獄されている監獄に、その刑を宣告した裁判官が、刑務所長として赴任してくる。主人公を次第に理解してゆき、更生するチャンスを与えようとする刑務所長を、ホークス作品の出演はこれが最初で最後のウォルター・ヒューストンが、いつもながら見事に演じていて実に素晴らしい。まだフランケンシュタインで有名になる前のボリス・カーロフが、すきあらば所長を殺そうとする囚人の役を、主役を食うくらいの存在感でエキセントリックに演じているのも注目だ。カーロフはこれに続いて『暗黒街の顔役』にも出演し、印象的な死の場面を演じている。

 

解説:井上正昭
協力:(株)ダッサイ・フィルムズ、プラネット・プラス・ワン

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1000円 学生700円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き


神戸ゆかりの映画人・大重潤一郎監督 没後四年追悼上映
2019年7月20日(土)・21日(日)

大重潤一郎監督は鹿児島出身で1946年生まれ。岩波映画助監督を経て、35ミリ自主映画『黒神』でデビュー。大阪での上映を機に結婚し神戸に定住、その後東京に移住するも再び神戸に戻り大阪に事務所を設けて活動、阪神淡路大震災を体験し自然に対する畏敬の念が益々深まり、『光りの島』『風の島』など自然の中における人間の位置を常に自然の側から問いかける作品を製作。12年に一度行われ1978年が最後となった秘儀イザイホーの舞台、久高島を描く映画『久高オデッセイ』三部作を那覇に事務所を構え12年かけて製作。第三部の『風章』完成後、2015年7月22日享年69歳で永眠した。四年目の命日を前に、大重へのロング・インタビュー作品『友よ! 大重潤一郎 魂の旅』と遺作となった『久高オデッセイ 風章』を上映し、大重の偉業を偲ぶ。

 
「友よ! 大重潤一郎 魂の旅」
(2014/109分/DVD上映)
構成・編集:四宮鉄男 撮影・製作:森田恵子
語り:青山吉良 音楽:遠藤春雄 
協力:須藤義人、堀田泰寛、NPO沖縄映像文化研究所、海プロダクション、青山録音センター
製作協力:桜映画社、スリーエー工房
 
沖縄に定住し癌と闘いながら映画作りに専念する大重の仕事場を、朋友であるドキュメンタリー映画監督・四宮鉄男が訪ねてインタビュー。大重は沖縄で撮影し続ける思想を熱く語る。『まわる映写機めぐる人生』の森田恵子監督が撮影を担当。
 
 

「久高オデッセイ 風章」(三部作最終章)
(2015/95分/ブルーレイ上映)
沖縄映像文化研究所作品 監督:大重潤一郎 助監督:比嘉真人 演出助手:高橋あい 撮影:堀田泰寛、比嘉真人 整音:市川文武 整音助手:江藤直樹 編集協力:四宮鉄男、森田恵子 技術:重枝昭典 制作協力:岡野恵美子、山田宏道、伊豆有加、牧優佑 進行協力:大重生 製作:鎌田東二
語り:鶴田真由 音楽:新実徳英 

琉球王朝時代以降「神の島」と呼ばれてきた久高島では12年に一度、神女の継承式であるイザイホーが行われてきたが、1978年を最後に後継者不足のため途絶えた。大重は2002年から2014年までの12年間、未だにその地下水脈が流れる久高島を撮影し続け、『久高オデッセイ 第一部・結章』(2006)、『第二部・生章』(2009)に続いて完成した第三部の最終章である。大重の遺作となった。

 

参考上映
「未来の子供たちへ
 日本のナショナル・トラスト運動」

(1992/31分/35mm)
企画・脚本・監督:大重潤一郎 撮影:川口徹也 録音:岩橋政志、市川文武 選曲:園田芳伸 ナレーター:見城美枝子、宮内幸平 制作デスク:大重敦子 ネガ編集:今村和子 プロデューサー:橋浦方人 企画:日本ナショナル・トラスト協会 制作:UMI inc.
 
日本のナショナル・トラスト運動は1960年代に始まり、1983年に「ナショナル・トラストを進める全国の会」が結成され、さらに1992年に法人化され「社団法人日本ナショナル・トラスト協会」が誕生。この記念すべき年に、全国各地で美しい自然を未来へ繋げようと活動する人々の姿を、大重が得意とする自然描写の映像を交えて35ミリ・フィルムに定着した。
 

参考上映
「小川プロ訪問記(完全版)」
(完全版2001年[短縮版1981年]/61分/DVCAM上映[原版16mm])英語字幕付
監督:大重潤一郎 撮影:堀田泰寛
製作:日本文化デザイン会議
出演:小川紳介、大島渚
ベルリン国際映画祭2003フォーラム部門上映
 
仙台で開かれた第2回日本文化デザイン会議に呼ばれた小川紳介は撮影のために出席できなかったが、代わりにその語りをフィルム撮影して上映することになった。大重は大島渚監督と堀田泰寛カメラマンとともに山形・牧野の小川プロや『日本国古屋敷村』の舞台である古屋敷を訪ねて小川の熱い語りをフィルムに定着した。仙台では時間の関係で入れられなかった部分を、山形国際ドキュメンタリー映画祭での上映に際し追加編集して完全版を作成、その後ベルリン国際映画祭フォーラム部門に招待された。

 

《料金》
「友よ」+「風章」(2本立) 一般1500円 学生1000円 会員1200円
参考上映 一般800円 学生500円 会員700円


第36回 くにづか月イチ上映会
2019年7月15日(月・祝) 13:30〜
 

《料金》 無料
アスタくにづか3番館1階の「コミュニティハウス」で整理券を進呈

主催:くにづかリボーンプロジェクト、アスタくにづか神戸市保留床テナント会


第35回 くにづか月イチ上映会
2019年6月2日(日) 13:30〜
 

《料金》 無料
アスタくにづか3番館1階の「コミュニティハウス」で整理券を進呈

主催:くにづかリボーンプロジェクト、アスタくにづか神戸市保留床テナント会


収蔵フィルムで辿る組合映画史
2019年5月18日(土)・19日(日)、25日(土)・26日(日)

釜ヶ崎ではあいりん総合センターが閉鎖されようとするなど労働者を取り巻く環境が悪化する中、メーデーで盛り上がる5月の上映企画として収蔵フィルムの中から労働組合が製作や支援して作られた映画を一挙上映して日本の映画作家の格闘の歴史を振り返る。

第一週 5月18日(土)・19日(日)

Aプログラム
「号笛なりやまず」(1949/34分/16mm)
製作:労映国鉄映画製作団、川井徳一 脚本:大澤幹夫 演出:浅野辰雄 撮影:中澤博治 録音:安恵重遠 音楽:箕作秋吉 合唱:国鉄労働組合本省支部合唱団 製作担当:新世界映画社
ジャン・ミトリの『パシフィック231』と同年に作られた蒸気機関車映画の傑作。ナレーションを排し音楽と効果音、再現ドラマを交えて国鉄労働者の団結を訴える。

「白い機関車」(1955/37分/16mm)
製作:機関車労働組合 原作:小野春夫 脚本:野村企鋒 撮影監督:中沢半次郎 撮影:小松浩 録音:空閑昌敏 照明:若月荒夫 音楽:西出次郎 編集:河野亜秋和 協力:国鉄労働組合、日本教職員組合、電気産業労働組合、自由映画人連合会、劇団風の子 出演:原保美、城実穂、林孝一 監督:野村企鋒 配給:土田商事株式会社
雪深い村で蒸気機関車に憧れる少年が、毎冬恒例の「雪のコンクール」で教室全員が団結し雪の機関車を作る。機関区やC51、C57、D51などの勇壮も楽しい児童劇映画。

「号笛なりやまず」

「白い機関車」

 

Bプログラム
「失業 —炭鉱合理化との斗い—」(1959/35分/16mm)
企画:日本労働組合総評議会 製作:映画製作委員会 撮影班:京極高英、徳永瑞夫、瀬川浩、青島一夫、鈴賀隆夫、長谷川良雄、森谷玄
1956年、岸内閣により実施された「石炭鉱業合理化臨時措置法」。それにより失業した炭鉱労働者やその家族の生活苦を描く。劣悪な環境と安い賃金で働いてきた労働者は、資本家の利益だけを考える合理化を批判し就労確保に立ち上がった。

「日本の政治」(1959/21分/16mm)
製作:全逓信労働組合 協力:国民文化会議、自由映画人連合会、教育映画作家協会、他多くの人々の協力による 製作:日本労働組合総評議会、株式会社共同映画社 製作:坂斉小一郎、高林公人 構成:谷川義雄 編集:豊富靖 同:斉藤茂夫、柳沢武司、佐竹明典 撮影:宮沢進 録音:長谷川良雄 音楽効果:遠藤進 解説:清洲すみ子(東京芸術座)
1958年、第二次岸内閣が「貧乏」「汚職」「暴力」の三悪追放を公約したにもかかわらず、人々は夜遅くまで低賃金で働き相変わらず貧乏暮らし。政府の汚職も多発し、右翼の暴力に加え公安警察の暴力で自由が脅かされている。戦争の無い平和な日本を作ろうと訴える。

「三池のたたかい」(1960/12分/16mm)
製作:勤労者視聴覚事業連合会 演出:徳永瑞夫 協力:日本労働組合総評議会、日本炭鉱労働組合、三池炭鉱労働組合
三池闘争では第二組合による分裂工作、ヤクザや警官隊の暴力に対抗し闘いが続けられていたが、1960年3月29日、三井三池四山鉱正門前でピケを張っていた組合員の久保清さんがヤクザに胸を刺され死亡した。その組合葬の悲しみの中、三井資本の蛮行を批判する。

「失業」

「日本の政治」

「三池のたたかい」

 

Cプログラム
「炭鉱(やま) ─政策転換のたたかい─」(1961/33分/16mm)
企画制作:日本炭鉱労働組合 担当:株式会社共同映画社 製作:高林公毅、川久保勝正 脚本・演出:徳永瑞夫 撮影:上村竜一 録音:大野松雄 音楽:長沢勝俊
1960年、三池の闘いは終わった。三井、三菱、住友、麻生、日本の財界を主導する彼らの富は炭坑から生み出され、労働者は廃坑とともに捨てられて行った。石炭労働者は北海道と九州から石炭政策転換要求の旗をかかげて東京へと行進する。

「全逓青年婦人全国大交流集会」(1968/23分/16mm)
企画:全逓信労働組合 製作:三愛商事株式会社映画部
総指揮:外山彦一 構成:武部秋夫 制作:上野巌 撮影編集:山田晃 録音効果:水町正俊
1958年に結成された全逓の青年部・婦人部は安保反対斗争、三池斗争、団交再開斗争、電通合理化斗争、非常勤本務化斗争を闘う中、1968年8月10日、福島県裏磐梯に全逓青年婦人全国大交流集会を開き4700名の若者たちが集った。

「炭鉱(やま)」

「全逓青年婦人全国大交流集会」

 

Dプログラム
「ドキュメント輪禍 むちうたれる者」(1969/67分/16mm)
製作:ムチウチ映画製作委員会、大阪地方交通運輸労働組合協議会、近畿地方交通運輸労働組合会議 企画制作:大阪自主映画センター 制作:安西清尚 同助手:鈴木有、吉田昌一 撮影:吉国秀幸 同助手:上諸尚美、樫山強 脚本:康浩郎 同協力:蓬来泰三、加藤勝美 録音:丸岡浩、中村省一、岡栄秀、杉本直三 デザイン:高岡和弥 整理:竹本敦子 映像参加:井上青竜 音楽:上柴茂 出演:清水克彦、劇団道化座、集団ザ・プレイ 監督:康浩郎 同助手:小倉邦夫、入江博一 製作参加:私鉄総連関西地方連絡会、大阪交通労働組合、国鉄労組大阪地方本部、全自交大阪地方連合会、全日通労組大阪支部、国鉄労組南近畿地方本部、全自運大阪地方本部、国鉄動力車労組大阪地方本部、全港湾労組関西地方本部、国鉄動力車労組天王寺地方本部、鉄道弘済会労組関西支部、自動車運転手労組大阪支部、全運輸労組近畿陸運支部、日本交通公社労組関西地区本部、国鉄共済労組天王寺支部、国鉄労組関西本部、国鉄動力車労組関西地方評議会、都市交通労組関西地方協議会、全日通労組関西地方本部、兵庫県交通運輸労働組合協議会、京都府交通運輸労働組合協議会、和歌山県交通運輸労働組合協議会,奈良県交通運輸労働組合協議会、滋賀県交通運輸労働組合協議会
むちうち症と呼ばれるタクシー労働者の問題を前衛的映画手法で描く。関西の交通運輸労働組合や各種労働組合の支援を得て大阪自主映画センターが製作。万博前夜の大阪で新しい映画を目指す若いスタッフが結集した自主映画として知られる。

トーク:康浩郎監督(30分)

「むちうたれる者」

「むちうたれる者」

 

Eプログラム
「東京’69 ── 青いクレヨンのいつかは…」(1969/28分/16mm)
制作:日本社会党東京都本部 出演:江田三郎、美濃部亮吉
美濃部革新都政の課題と都民の考えるべきことを宣伝するための映画。タイトルの最後にNDUの文字が入る。これまで布川徹郎の発言には登場しなかった作品のため、フィルモグラフィーには記載されていない。

「鬼ッ子 —闘う青年労働者の記録—」(1969/78分/16mm)
企画:日本社会党東京都本部 制作:NDU(日本ドキュメンタリストユニオン) 協力:写真人連合組織部、早大フォトドキュメント研究会革命的フォトドキュメント作家集団、早大放送研究会革命的音響作家集団
米軍燃料タンク輸送阻止の闘いを主に、ベトナム反戦、反合理化闘争、日米安保阻止を旗印に共闘する国鉄青年労働者の姿を追う。自衛隊の戦車が街路を走るラスト場面は『青いクレヨンのいつかは…』にも使われている。

「青いクレヨンのいつかは…」

「鬼ッ子」

 

第二週 5月25日(土)・26日(日)

Fプログラム
「映画の灯は消さない ─大映斗争の記録─」(1972/17分/16mm)
製作 映演総連大映労働組合 ライプチヒ国際短篇映画祭特別賞受賞作品
大映社長の永田雅一は1971年に破産申告するまでの5年間に全国の主な劇場や東西両撮影所の一部と148世帯が住む社宅を一方的に売却した。この労働者を犠牲にした破産劇を仕組んだ富士・埼玉両銀行に組合員は抗議。自主上映を各地で行うなど組合員の闘いはつづく。

「黄色いゼッケン 闘争1000日の記録」(1974/32分/16mm)
製作:映演総連大映労働組合、大映闘争支援共闘会議 ナレーター:鈴木瑞穂 協力:日本フィルハーモニー交響楽団労働組合
大映は1971年暮れに倒産。労働者は経営の再開、退職金の保証、社宅に住む人の住居の安全を訴え闘った。東京撮影所支部、本社支部、北海道支部、中部支部、大阪支部、京都撮影所支部の闘いを紹介し、1974年の「大映斗争の完全勝利をめざす5.29大集会」に到る1000日の闘争を描く。

トーク:宮島正弘 撮影監督(30分)

「映画の灯は消さない」

「黄色いゼッケン」

 

Gプログラム
「反合理化闘争の記録」(1970/25分/16mm)
企画・製作:全逓信労働組合 製作:株式会社三愛商事映画部 ナレーター:石井敏郎 編集:山田晃 選曲:福島雄一郎 効果:水町正俊 協力:福岡地区本部、京都地区本部、北海道地区本部、愛知地区本部、全逓文学会
1968年から実施された郵便番号制度は郵便番号自動読取区分機の導入となり、合理化の波が郵政事業に押し寄せて来た。京都、札幌、福岡,名古屋の反合理化への闘いを記録した8ミリ・フィルムが16ミリに拡大され挿入されている。

「説得 ─かわち.1974.春─」(1974/56分/16mm)
企画・製作:全逓労働組合 スタッフ(アイウエオ順):浅沼幸一、岡田道仁、清水良雄、新谷のり子、新谷とおる、高岩仁、渡辺清、渡辺洋、三幸スタジオ、TBS現像所
東大阪市河内郵便局の一人が職制によって精神作案状態にさせられたのを契機に200日間の早朝学習会が行われた。未組織労働者へのオルグの模様を丹念に描写。学習とオルグを通し労働者の生の声を綴るドキュメンタリー。

「反合理化闘争の記録」

「説得」

 

Hプログラム
「合理化病 あなたは大丈夫か」(1975/50分/16mm)
製作:労働映画社、企画・制作:全逓信労働組合 スタッフ:浅沼幸一、高岩仁、高橋英明、田辺昌、古田牧子、芳地隆介、宮下雅則 現像所:東映化学工業
電報や電話交換など深夜に及ぶ苛酷な労働、頚肩腕障害や過労性腰痛症などに悩む郵便労働者たち。人間の健康に悪影響を及ぼす機械優先の職場環境。郵政合理化計画の犠牲になった労働者の嘆きを聞き人身保全を訴える。

「合理化病」

「合理化病」

 

Iプログラム
「前線 ─封建制100年との闘い─ 特定局の実態とその制度撤廃闘争の記録」
(1977/83分/16mm)
企画:全逓信労働組合 スタッフ(五十音順):一之瀬正史、伊藤惣一、岡田和夫、栗林豊彦、小池征人、高岩仁、高橋英明、田中充、土本典昭、土屋孝次、古田牧子 製作:労働映画社 現像:東映化学
全国の郵便局の四分の三を占める特定郵便局。局舎が私有であるため所有者が局長となり、世襲となることが多い。簡易保険や郵便貯金は国家の集金手段であり、資金は独占資本に流れている。全逓組合員は私有の弊害が多い特定局の撤廃を訴える。

「前線」

「前線」

 

Jプログラム
「喜びは鉄拳を越えて」(1979/37分/16mm)
企画全日本運輸一般労働組合関西地区生コン支部 製作:大阪センタープロダクション プロデューサー:栃尾惇 進行:山崎博彰 製作主任:山添哲也 音楽:さのよしひこ 唄:フォークグループ・ムジカ 美術:春日太郎 題字:栃尾紀子 ネガ編:宮脇浩 ナレーター:小池朝雄 録音:大貴スタジオ 協力:SCスタジオ 撮影:原博司、重清憲二、桜田純弘 照明:松田藤吉、森田耕造 脚本:安東民兒 監督:高橋一郎 製作協力:映像集団8の会
生コンミキサー車の労働者が1965年に結成した関西地区生コン支部。組合員のストライキに対し会社は暴力団や右翼や私服警察を動員し弾圧した。記録フィルムや裁判の再現場面を交え、労働者の闘いを描く。

トーク:安東民兒 監督(30分)

「自由への伝言 ─この辿る道─」(1984/51分/16mm)
監督:安東民兒 撮影:山添哲也、原博司 語り:久米弘子(弁護士) 協力団体:松山事件対策協議会、元大須事件被告団、メーデー記録映画製作協議会、共同映画株式会社、全日本うんゆ一般東京地区生コン支部、立命館教職員組合、劇団「未来」、国民救援会中央本部 企画:「自由への伝言—この辿る道—」製作上映実行委員会 制作:拘禁二法に反対する27人のジャーナリストの会
出演:山代巴、青地晨、福井駿介、吉原公一郎、椎名麻紗枝、松本清張、齊藤ヒデ、瀬戸内晴美、近田才典、田中悦子
治安維持法や公安条例による弾圧の体験や恐怖を作家や評論家にインタビュー。メーデー事件、砂川闘争、三池闘争など記録フィルムを交え公安警察の恐ろしさを描く。拘禁二法への考えを松本清張に、徳島のラジオ商殺し免罪事件の経験を瀬戸内晴美(現・寂聴)に訊くなど貴重な記録となっている。

「喜びは鉄拳を越えて」

「自由への伝言」

 

《料金》 カンパ制
*各プログラム1000円程度のカンパをお願いします


第34回 くにづか月イチ上映会
2019年5月11日(土) 13:30〜
 

《料金》 無料
アスタくにづか3番館1階の「コミュニティハウス」で整理券を進呈

主催:くにづかリボーンプロジェクト、アスタくにづか神戸市保留床テナント会


青丘文庫研究会 映像を通して視る! 「朝鮮人強制連行」
2019年4月14日(日)
 
昨年10月に開催した青丘文庫研究会「NDUからNDSへ」に続く第2回目の上映会。今回は在日朝鮮人史に詳しい塚崎昌之氏を招き、青丘文庫研究会の飛田雄一とドキュメンタリー映画作家の金稔万とともに「朝鮮人強制連行」を映像を通して考える。
 
「青丘文庫」は神戸長田のケミカル産業に従事していた韓皙曦(ハン・ソッキ)が朝鮮史関係文献を集め1969年に開設したもので、1997年に神戸市立中央図書館内に再オープン。今回の上映会は、そこで定期的に行われている「青丘文庫研究会」の例会として位置づけられている。

 

『戦争の傷跡 —高槻地下秘密軍事工場—』(タチソ作戦)
(1984/34分/16mm)
戦争の傷跡製作実行委員会
監督:辛基秀 シナリオ:宇津木秀甫
撮影:髙岩仁 録音:佐々木昌彦
戦時中、高槻市成合の山間部に掘削された高槻地下倉庫(軍の暗号でタチソ)の建設にあたって多くの朝鮮人労働者が危険な仕事に従事した。その実態を資料に基づき描いた作品。神戸大学出身で青丘文化ホールを大阪で開設、朝鮮通信使研究で知られる辛基秀(1931〜2002)の監督作品。

トーク:塚崎昌之(青丘文庫研究会、元府立高校教員、関西大学非常勤講師)
 

『解放ニュース』
(1946/計30分/朝鮮語/35mm)民衆映画株式会社
「民映提供、大阪布施」と書かれた缶で発見された解放後のニュース映画。戦後日本の在日社会で上映された以下の4本を一挙上映。ナレーションは朝鮮語で日本語は入っていない。
・特壱號「懸案の左右合作会談、ハージ将軍暴動防止を勧告、都市対抗野球大会」
・特報「特産品展覧会、8.15記念(独立一周年)」
・特弐號「ソウル消防署分列式、農村生活紹介、水魔来襲」
・特参號「軍政長官主催内外新聞記者招待、士官学校第一回卒業式、ハングル記念慶賀ボーイスカウト運動会、ハングル五百年記念、金九総理地方巡察」

参考上映:『在りし日の金慶海さんと「神戸港平和の碑」』撮影・編集:金稔万

トーク:飛田雄一(神戸学生青年センター館長、強制動員真相究明ネットワーク・共同代表)

『オモニと少年』
(1958/48分/16mm)
教育映画配給社・民芸映画社提携作品
製作:松丸青史 企画:岩崎昶 脚本:片岡薫、皆川滉 監督:森園忠 撮影:荒牧正
出演:北林谷栄、下元勉、内藤武敏
炭坑で両親を失った日本人の少年。隣の金おばさんが、自分の死んだ子に似ていると言って引き取って育てる。彼女は戦争中に日本に徴用された夫の後を追ってきたが、事故で夫や子を失っていた。民族や血族を越えた母と子の絆を描く。『にあんちゃん』の北林谷栄が主演。

 

《参加費》1500円
* どなたでもご参加いただけます

共催:青丘文庫研究会


第33回 くにづか月イチ上映会
2019年4月13日(土) 13:30〜
 

《料金》 無料
アスタくにづか3番館1階の「コミュニティハウス」で整理券を進呈

主催:くにづかリボーンプロジェクト、アスタくにづか神戸市保留床テナント会


第32回 くにづか月イチ上映会
2019年3月23日(土) 13:30〜
 
恋人とともに新天地オーストラリアを目指す脱獄囚。(90分)

 

《料金》 無料
アスタくにづか3番館1階の「コミュニティハウス」で整理券を進呈

主催:くにづかリボーンプロジェクト、アスタくにづか神戸市保留床テナント会


21世紀ドイツ映画の潮流 ベルリン派探訪
2019年3月17日(日)

21世紀初頭のドイツでは若い映画作家たちが研ぎ澄まされた映像美学の映画を次々と発表し、『ベルリン派』と呼ばれた。その第一世代トーマス・アルスラン、クリスティアン・ペッツォルト、アンゲラ・シャーネレクはドイツ統一前後の90年代にベルリン映画テレビアカデミーに学んでいた。現在彼らはドイツを代表する監督となり、ここ数年はベルリン映画祭コンペの常連となっている。神戸映画資料館では2012年アルスランのレトロスペクティヴを開催したが、ペッツォルトとシャーネレクは今回初上映の機会となる。すでにベテランの域に達した彼らには『ベルリン派』という商標は必要ないのかもしれない。だがドイツ映画といえばいまだナチスやヒトラー、そしてニュージャーマンシネマという認識が続いている。そんな中で映画とは何かを真摯に追求した彼らの活動はもっと注目されてよい。(渋谷哲也)

 

「マルセイユ」Marseille

© R.Vorschneider


(ドイツ/2004/95分/DVD上映)
脚本・監督:アンゲラ・シャーネレク  撮影:ラインホルト・フォアシュナイダー
出演:マーレン・エッガート、マリー=ルー・ゼレム、ルイス・シャネレク、デヴィット・シュトリーゾフ

2019年のベルリン映画祭では最新作『家にはいたけれど』がコンペで上映されるシャーネレクの出世作であり、ミニマルで研ぎ澄まされた彼女独自の映画美学を決定づけた。写真家ゾフィーは部屋交換の広告を見て、しばらくの間マルセイユに滞在する。やがて舞台はベルリンに移り、ゾフィーの写真の仕事や女優ハンナの息子や恋人と生活が綴られる。恋人との関係に揺れるハンナ。一方ゾフィーはもう一度マルセイユを訪れる。

 

「イェリヒョウ」Jerichow

© Hans Fromm


(ドイツ/2008/92分/DVD上映)
脚本・監督:クリスティアン・ペッツォルト 撮影:ハンス・フロム
出演:ベンノ・フューマン、ニーナ・ホス、ヒルミ・ゼーツァー
『未来を乗り換えた男』が日本公開され、今やメジャー監督となったペッツォルト中期の一作。アメリカのB級映画やスリラーへの偏愛を色濃く感じさせる佳作である。統一後のドイツ、旧東独の小村にトーマスは戻ってくる。彼は亡き母の家に一人で生活し、一帯の軽食店を取りまとめるトルコ系移民のアリと美貌の妻ラウラと知り合う。『郵便配達は二度ベルを鳴らす』を下敷きにしたスリリングな三角関係が幕を開ける。
 

講演:渋谷哲也(ドイツ映画研究)

GI_Logo共催:大阪ドイツ文化センター
企画協力・解説:渋谷哲也

《料金》入れ替え制
「マルセイユ」 一般:1400円 学生:1200円
       会員(神戸プラネット会員・大阪ドイツ文化センタードイツ語講座受講生):1200円
「イェリヒョウ」 一律:600円


知られざるモンゴル映画特集
2019年2月23日(土)・24日(日)

「聖なる山」

モンゴル国と内モンゴルの近代映画について
1921年に社会主義革命が起こり、民族の独立を果たしたモンゴルでは、上映作品はソヴィエト制作の教育映画であった。1960年代から1990年代にかけて、歴史と革命を主題とする映画が主流となった。1992年に民主化に進み、2000年まで西部映画、例えばアメリカ映画が圧倒的に多く、国産映画はあまり見られない状況にある。
一方、中国・内モンゴル自治区でのモンゴル映画の制作開始は最近のことである。1947年に中国の自治区として成立して以来、1990年代までは革命映画が中心であり、モンゴル人主題の映画はほとんどなかった。2000年ごろから、内モンゴルで遊牧民の生活を主題とする映画の制作が盛んになり始めた。監督は映画撮影の経験がないモンゴル人であり、ほぼすべての出演者が演技経験のない遊牧民であり、資金は私費で集めている。ストーリーは、内モンゴルの草原破壊、モンゴル文化の劣化と草原や人間関係を主題とする映画である。
モンゴル国と内モンゴルでは、上述のように、それまでに革命と歴史を題材にする映画が主流であった。グローバル化の進展により、遊牧生活から都市化が進んでいる。草原破壊は社会問題となって浮上し、生活に苦しむモンゴル人は伝統文化を再認識し、自然環境と人間の調和を描く映画が登場している。
── スチンゴワ(チンギスハーン国際映画祭実行委員)

 

Aプログラム
「聖なる山」(中国・内モンゴル/2009/91分/デジタル)

監督:ハスバイヤル 撮影:アサラバイ、ドグリン 音楽:エンフバヤル、ジェリシン プロデューサー:ブリワ
出演:バインイルゲル、オドンゴー
香港国際映画祭招待作品

アバガ草原には偉大なるチンギス・ハーンと似ていると言われる山があった。遊牧民のバヤンドゥレンは、裕福になりたいという夢を抱いていたが、生活は次第に困窮し、息子の学費すら払えずにいる。ある日、一念発起し育てていた羊の商売を始めたものの、騙されてすべてを失ってしまう。そんなバヤンドゥレンを見かねた友人のムンケは彼を助けようとするが、自尊心の強いバヤンドウレンは頑に受け入れようとしない。やがて、バヤンドゥレンは所有していた放牧地まで売ろうとする。ムンケは彼を必死に受け止めようとするが……。

 

Bプログラム
「バトの物語」(中国・内モンゴル/2016/88分/デジタル)

監督:ダイチン 脚本:ヒンアン 撮影:ダイチン 録音:フチェルグ
プロデューサー:バダラングイ ヒンアン ゼネラルプロデューサー:セルグレン
出演:バダラングイ、ウユンチェチェグ、アルバンタブ

遊牧民のバドは、内モンゴル自治区の東部でのどかな生活を送っていた。バドは現代の情報化社会とは縁遠く、興味すら持ってはいなかった。ある日、小学校の時の幼馴染みで、今は映画監督となった友人と再会する。彼は怪我をして実家で静養していた。意気投合した二人は、一緒に酒盛りや釣りなど楽しんでいたが、ある日、監督のもとをソリナという女性が訪れると、二人の静かな生活は一変してしまう…。

 

Cプログラム短篇集+トーク
「オボー」
(中国・内モンゴル/2015/20分/デジタル)
監督:セルグレン
もともとは方角を見失わないための目印として作られた聖なる石の山「オボー」をめぐる家族の物語。

 

「黒い馬」
(中国・内モンゴル/2015/20分/デジタル)
監督:ボインヘシゲ
孫の結婚資金のために、おじいさんが大切に育てた黒い馬が売られようとする。

 

 

「器」
(中国・内モンゴル/2017/15分/デジタル)
監督:ノ・ビル
水を求めて荒野をさまよい歩く男。そしてついに井戸を見つけるが…。

 

トーク「モンゴルの歴史と文化」
冨田敬大
(立命館大学助教)
 

《料金》入れ替え制
一般:1200円 学生・シニア:1100円 会員:1000円
*当日2プログラム目は200円引き

主催:チンギスハーン国際映画祭実行委員会
共催:神戸映画資料館


第31回 くにづか月イチ上映会
2019年2月17日(日) 13:30〜
 
宝石泥棒一味の美女をめぐるロマンティックコメディ。(103分)

 

《料金》 無料
アスタくにづか3番館1階の「コミュニティハウス」で整理券を進呈

主催:くにづかリボーンプロジェクト、アスタくにづか神戸市保留床テナント会


第30回 くにづか月イチ上映会
2019年1月20日(日) 13:30〜
 
「白鳥の死」(フランス/1937/84分/16mm)
監督:ジャン=ブノワ・レヴィ

バレエ学校の少女たちの熾烈な主役争い。

 

《料金》 無料
アスタくにづか3番館1階の「コミュニティハウス」で整理券を進呈

主催:くにづかリボーンプロジェクト、アスタくにづか神戸市保留床テナント会


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。