プログラムPROGRAM

ピンク映画

新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー in 神戸
最後のプログラムピクチャーと呼ばれて
〜滝田洋二郎監督と異色のフィルムメーカーたち〜  vol.6

2021年7月17日(土)・18日(日)

本シリーズ最終回。北川徹(磯村一路)監督の最後のピンク作品『変態』、ピンク四天王の一人、佐野和宏監督の『若妻 しとやかな卑猥』、そして、プロデュース作『短篇集 さりゆくもの』が公開中のほたる(葉月螢)主演、大ベテラン監督深町章による『痴漢覗き魔 和服妻いじり泣き』の3作品をお届けします。

7月17日(土)13:30『痴漢覗き魔 和服妻いじり泣き』上映前
舞台挨拶 ほたる(葉月螢)

 

「変態」

(1987/60分/35mm)新東宝映画
監督・脚本:北川徹 撮影:三好和宏 音楽:坂田白鬼 編集:菊池純一 助監督:井上潔
出演:前原祐子、黒沢ひとみ、下元史朗、中村仁、三上せいし

ストーカーに狙われた女性の恐怖をイメージビデオ的な手法を駆使して描く。唐突なお色気シーンでつないでいくAVにありがちな手法を踏襲しながらそこに硬質な実験映画の匂いを感じさせるのは北川徹こと磯村一路監督の資質によるものか。AV初期の人気女優前原祐子がその絶頂期に出演した一篇。

 

「若妻 しとやかな卑猥」

(1990/55分/35mm)国映
監督・脚本:佐野和宏 撮影:斉藤幸一 音楽:伊藤善之 編集:酒井正次 助監督:ついよし太
出演:岸加奈子、佐野和宏、吉沢健、一ノ瀬まみ、荒木太郎、小林節彦、伊藤清美

テレビ脚本家進次は元恋人の杏子にその生き方を罵倒され今は制作のあてもない映画の脚本を書いている。進次と杏子は再会を果たすが彼女の不能の夫に芽生えた嫉妬心が悲劇を招く。8mm撮影による映像も盛り込み、佐野作品のキーパーソン岸加奈子の魅力が全篇にあふれた痛切な作品。

 

「痴漢覗き魔 和服妻いじり泣き」 (プリントタイトル『痴漢箱男 覗かれた若妻』)

(1998/56分/35mm)新東宝映画
監督:深町章 脚本:岡輝男 撮影:清水正二 編集:酒井正次 助監督:高田宝重、佐藤吏
出演:葉月螢、工藤翔子、西藤尚、杉本まこと、樹かず、平賀勘一

深町章監督の面目躍如たる江戸川乱歩調猟奇浪漫の傑作。「終戦直後、『箱』の内と外で心を通わせあう夫婦」という難しい題材をごく普通のハウススタジオのわずか二部屋で撮影したという奇跡の映画。葉月螢扮する若妻のけなげさが涙を誘う。ビデオでは『鍵穴』シリーズの第一弾としてヒットした。

 

協力:ぴんくりんく
R18+ 18歳未満の方はご鑑賞いただけません。

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1200円 ユース1000円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き
予約受付
メールと電話によるご予約を承ります。鑑賞を希望される日時と作品名、お名前、電話番号をお知らせください。予約で満席でなければ、当日に予約無しでもご入場いただけます。
info@kobe-eiga.net 078-754-8039

文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業


新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー in 神戸
最後のプログラムピクチャーと呼ばれて
〜滝田洋二郎監督と異色のフィルムメーカーたち〜  vol.5

2021年6月26日(土)・27日(日)

今回は、滝田洋二郎監督のコメディピンクの集大成とも言える2作品に加え、巨匠・渡辺護監督による軽妙な作品『痴漢は最高!』をお届けします。

 

「痴漢は最高!」

(1983/62分/35mm)国映
監督:渡辺護 脚本:小水一男 撮影:鈴木史郎 伊東英男 音楽:飛べないアヒル 編集:田中浩
出演:下元史朗、香川留美、皆川衆、今日珠美、堺勝朗

とある中年男が会社の部下の妻に心を寄せる。ところが部下は部下で男の妻とねんごろになっていて……。名匠渡辺護監督によるサラリーマン艶笑譚。脚本は小水一男(ガイラ)で「痴漢」とは名ばかりのスワップものである。シリアスな作品が印象深い同監督だがコメディタッチの作品でも大いに才能を発揮した。

 

「痴漢電車 聖子のお尻」

(1985/64分/35mm)新東宝映画
監督:滝田洋二郎 脚本:高木功、片岡修二 撮影:志賀葉一 編集:酒井正次 助監督:笠井雅裕
出演:螢雪次朗、竹村祐佳、彰佳響子、麻生うさぎ、池島ゆたか、外波山文明、江口高信、涼音えりか

あの「かい人21面相事件」と黒澤映画の合体!?予想外の展開に目を奪われ、密室殺人のトリックに舌を巻く。そして事件の真犯人は……!滝田版痴漢電車シリーズの集大成ともいえる内容でアクションありミステリーありの盛り沢山な内容。タイトルの「聖子」は時代のお愛嬌というべきか。

 

「痴漢電車 車内で一発」

(1985/60分/35mm)新東宝映画
監督:滝田洋二郎 脚本:片岡修二 撮影:志賀葉一 編集:酒井正次 助監督:笠井雅裕、橋口卓明
出演:螢雪次朗、星野マリ、竹村祐佳、織本かおる、大杉漣、池島ゆたか、ルパン鈴木、滝川真子

『ロミオとジュリエット』を思わせるヤクザの抗争を凄腕の殺し屋「ジョーク東郷」が解決する……。シンプルかつナンセンスなストーリーラインを爆笑アイデア満載で突っ走る稀代の珍作。若き大杉漣がヤクザの親分に扮し電車内での銃撃戦から漫才のコントまで披露……すべては観てのお楽しみ。

 

協力:ぴんくりんく
R18+ 18歳未満の方はご鑑賞いただけません。

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1200円 ユース1000円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き
予約受付
メールと電話によるご予約を承ります。鑑賞を希望される日時と作品名、お名前、電話番号をお知らせください。予約で満席でなければ、当日に予約無しでもご入場いただけます。
info@kobe-eiga.net 078-754-8039

文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業


新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー in 神戸
最後のプログラムピクチャーと呼ばれて
〜滝田洋二郎監督と異色のフィルムメーカーたち〜  vol.4

2021年6月19日(土)・20日(日)

今回は、山本晋也監督のコメディ『痴漢夜行列車』、片岡修二監督による「地獄のローパー」シリーズ第一作『逆さ吊し縛り縄』、そして後に『お天気お姉さん』でも知られる細山智明監督の『菊池エリ 巨乳』の3作品をお届けします。

 

「痴漢夜行列車」

(1977/62分/35mm)新東宝映画
監督:山本晋也 脚本:才賀忍 撮影:古川丈夫 編集:中島照雄 助監督:原一男、旦雄二
出演:堺勝朗、久保新二、松浦康、南ユキ、徳永レナ、北洋子、北斗レミカ、波瀬恵子、北沢万里子

上野行の夜行列車に乗り合わせた二人の初老の男の体験を描くピンク版『東京物語』(?)。才賀忍(中村幻児)の脚本を名物監督山本晋也が演出。七十年代性風俗産業のカタログのごとき猥雑さから絞りだされる一粒の涙。これぞピンクの王道!と思わせる内容で、若き久保新二の倒錯ぶりにも要注目!

 

「逆さ吊し縛り縄」 (プリントタイトル『激しいSEX 異常愛撫』)

(1985/59分/35mm)国映
監督・脚本:片岡修二 原作:春野妖鬼 撮影:志村敏雄 編集:酒井正次 助監督:橋口卓明
出演:下元史朗、早乙女宏美、池島ゆたか、杉下なおみ、涼音えりか、水上乱、ジミー土田

鬼才片岡修二監督による「地獄のローパー」シリーズ第一作。一昨年に上映した『緊縛・SM・18才』は第二作に当たる。気弱で平凡なサラリーマンが地獄のローパーへと変身していく様を描きクライマックスは第二作同様スケバン早乙女宏美との一騎打ち。マカロニウェスタン調の主題曲が耳から離れない。

 

「菊池エリ 巨乳」 (プリントタイトル『菊池エリ 美乳の喘ぎ』)

(1986/62分/35mm)新東宝映画
監督:細山智明 脚本:鴎街人 撮影:志賀葉一 編集:金子尚樹 助監督:石崎雅幸
出演:菊池エリ、池島ゆたか、橋本杏子、松田知美、秋山未来、田代葉子、中村京子、藤村真美

売れっ子AV嬢とそのマネージャーの秘めたる恋を奔放かつ繊細な演出で描いた異才細山智明監督作品。AV業界初期の人間模様が興味深く、いっぽうで風変わりな演出法が生みだす独特の世界が観客を虜にする。人気アイドルだった菊池エリの魅力と池島ゆたかの一味違った抑制した演技も見もの。

 

協力:ぴんくりんく
R18+ 18歳未満の方はご鑑賞いただけません。

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1200円 ユース1000円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き
予約受付
メールと電話によるご予約を承ります。鑑賞を希望される日時と作品名、お名前、電話番号をお知らせください。予約で満席でなければ、当日に予約無しでもご入場いただけます。
info@kobe-eiga.net 078-754-8039

文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業


新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー in 神戸
最後のプログラムピクチャーと呼ばれて
〜滝田洋二郎監督と異色のフィルムメーカーたち〜  vol.3

2021年4月3日(土)・4日(日)

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中断していたシリーズの再開です。今回は、1990年代に作家性が評価され「ピンク四天王」と呼ばれた佐藤寿保監督の『痴漢電車 いやらしい行為』と、瀬々敬久監督作『本番レズ 恥ずかしい体位』の2作品をお届けします。

「痴漢電車 いやらしい行為」

(1993/54分/35mm)国映
監督:佐藤寿保 脚本:五代響子 撮影:稲吉雅志 編集:酒井正次 助監督:今岡信治
出演:林由美香、今泉浩一、伊藤清美、石原ゆり、川崎浩幸、金子真一郎、小林一三

二十歳の誕生日に死ぬと決めている少女と心を病んだ家族に捨てられた青年の瑞々しくもろいガラスのような交流。「血と暴力」の映画作家佐藤寿保があえて日常的な感情の交錯のなかで社会の病理を映し出した一風変わったラブストーリー。2005年に急逝した林由美香の代表作の一本。

 

「本番レズ 恥ずかしい体位」

(1994/62分/35mm)国映
監督・脚本:瀬々敬久 撮影:中尾正人 照明:西久保維宏 助監督:今岡信治
出演:智恵子、深谷真琴、辻斬かりん、山口博之、小林節彦、藤島紺

女子高生の瞳は大人びた同級生えり子に惹かれ同性愛関係を結ぶ。やがて瞳は奔放に生きるえり子に導かれるまま自らの身を汚してゆく。瀬々敬久監督がテレクラ強盗やレズ心中といった実際の事件をモチーフに、オカルトの要素なども取り入れながら思春期の不安定な少女の心理を力強く描出した。

 
協力:ぴんくりんく

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1200円 ユース1000円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き
予約受付
メールと電話によるご予約を承ります。鑑賞を希望される日時と作品名、お名前、電話番号をお知らせください。予約で満席でなければ、当日に予約無しでもご入場いただけます。
info@kobe-eiga.net 078-754-8039

文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業


新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー in 神戸
最後のプログラムピクチャーと呼ばれて
〜滝田洋二郎監督と異色のフィルムメーカーたち〜  vol.2

2020年12月12日(土)・13日(日)

人気シリーズ「新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー」が帰ってきました。今回は、名コンビ、サトウトシキ監督・小林政広脚本の『Eカップ本番II 豊熟』と、小林政広唯一のピンク映画監督作『一週間 愛欲日記』の2作品をお届けします。

12月13日(日)『一週間 愛欲日記』上映後 参加無料
オンライントーク ほたる(葉月螢) 聞き手:太田耕耘機(ぴんくりんく)

「一週間 愛欲日記」

(2000/62分/35mm)国映
監督・脚本:小林政広 撮影:広中康人 編集:金子尚樹 監督補:上野俊哉 助監督:菅沼隆
出演:葉月螢、川瀬陽太

飲み屋で出会った美智子と行夫は肉体関係を持ち、ひたすらセックスに明け暮れるが……。サトウトシキらの脚本を手がけ、後に『海辺のリア』に至るまで数々の作品を生んだ小林政広唯一のピンク映画監督作。男女二人とアパートのワンセットという究極の設定の中で男女の愛欲を濃密に描き出した。

 

「Eカップ本番II 豊熟」(プリントタイトル『巨乳熟妻』)

(1989/59分/35mm)新東宝映画
監督:サトウトシキ 脚本:小林政広 撮影:下元哲 音楽:ISAO YAMADA 助監督:勝山茂雄
出演:藤沙月、中根徹、井上あんり、平賀勘一、夢恋次朗、菊次朗

文男は古い上着から妻祐子が独身時代に住んでいたアパートの鍵を見つける。部屋には現在若い女が住んでいた。文男はその部屋で秘かに過去の幸せな日々を追い求めるが、祐子は不倫相手との関係にゆれていて……。脚本の小林政広(宏一)とサトウトシキ監督の名コンビによる初期の秀作。

 

協力:ぴんくりんく

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1200円 ユース1000円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き
予約受付
メールと電話によるご予約を承ります。鑑賞を希望される日時と作品名、お名前、電話番号をお知らせください。予約で満席でなければ、当日に予約無しでもご入場いただけます。
info@kobe-eiga.net 078-754-8039


新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー in 神戸
最後のプログラムピクチャーと呼ばれて
〜滝田洋二郎監督と異色のフィルムメーカーたち〜  vol.1

2020年11月28日(土)・29日(日)

人気シリーズ「新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー」が帰ってきました。新シリーズの初回は、滝田洋二郎監督による2作品をお届けします。

11月28日(土)15:50〜 参加無料
ミニトーク 太田耕耘機(ぴんくりんく) × 福原彰(新東宝映画)

「痴漢電車 下着検札」

(1984/64分/35mm)新東宝映画
監督:滝田洋二郎 脚本:高木功 撮影:志賀葉一 編集:酒井正次 助監督:片岡修二
出演:螢雪次朗、竹村祐佳、風かおる、竹中ナオト、中山光男、高橋雅之、雅セリナ、木村和美

爆殺された張作霖が所有していた世界最大の黒真珠の指輪が現代の日本に! その隠し場所を探すべく依頼を受けた私立探偵黒田一平は現代史の謎に詳しい推理作家松木清張に協力を求め……。夭逝した天才脚本家高木功&滝田洋二郎監督のゴールデンコンビによる傑作。竹中直人が重要な役で出演。

 

「ザ・緊縛」

(1984/60分/35mm)新東宝映画
監督:滝田洋二郎 脚本:夢野史郎 撮影:志賀葉一 編集:室田雄 助監督:佐藤寿保
出演:西川瀬里奈、中根徹、螢雪次朗、竹村祐佳、しのざきさとみ、伊藤幸子、池島ゆたか

謎めいた女がタクシー運転手に残していった一本のビデオテープ。そこにはある秘密の緊縛ショーの模様が収録されていて……。会員制のSMショーとその裏にうごめく組織の秘密をめぐって展開するノワール風の一篇。パンチの効いた展開の中にもロマンチックな演出が冴える異色娯楽作。

 

上映にあたって  福原彰(新東宝映画)
1962年に誕生したピンク映画は70年代に絶頂期を迎えますが、80年代に入ると家庭用ホームビデオとアダルトビデオの普及に押されて急速に劇場数を減らしていきます。この頃には対応策としてAV界のトップアイドルを主演に招いてレンタル市場を意識した作品作りも頻繁に試みられました(本企画にも菊池エリ、前原祐子といった女優たちが登場します)。ところが80年代なかばから90年前後になると、それまでとは明らかに異質な、エロチシズムや娯楽性の背面に隠れがちであった「映画そのもの」がむき出しになったかのような作品群が現れます。配収が右肩下がりのピンク映画に惰性的に製作費を投入し続ける配給会社の思惑とは関係ないところで、当時の若手の監督たちは映画の個性・面白さ・芸術的価値ないしは作家性というものにピンク映画の作り手としての存在意義を見出していくのです。そのふたつの代表例が、滝田洋二郎監督による文句なしに面白い「痴漢電車」シリーズと、国映朝倉大介氏製作の重厚な「ピンク四天王」による作品群といえるでしょう。やや遅れて「大蔵ヌーベルヴァーグ」もその流れにあったといっていいかもしれません。国映=新東宝系ではその流れが2000年代に入っても主に「ピンク七福神」といわれる監督たちに継承されていきますが、いっぽうで90年代の半ばをすぎたあたりからある種の反動もおこります。当時盛んになりつつあった低予算の「エロスVシネ」の市場に商業的な活路が見出されたこともあって、作風としては映画的なドラマ性を重視したスタイルで、新東宝系ではベテラン深町章監督を中心に、Vシネマの若い作り手たちとは一味違った低予算を逆手にとったような熟練した職人芸としてのピンク映画が多く作られ、オリジナルビデオ作品であるかのごとき装いで次々とビデオ化・DVD化されていくのです。これらの作品群はピンク映画を知らない若い世代の視聴者層(主に団塊ジュニアの世代)にある種の驚きをもたらし、当時まだそれなりの規模があったレンタル市場で安定した人気を獲得していきます。このように現在にいたるまで多彩にそしてしぶとく生き抜いてきたピンク映画が「最後のプログラムピクチャー」と呼ばれるのは決していわれのないことではありません。そのことは娯楽性・芸術性それぞれにバイアスのかかった今回のプログラムが証明しているといえるでしょう。

協力:ぴんくりんく

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1200円 ユース1000円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き


最終章・新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー in 神戸 vol.3
後藤大輔監督作品集

2019年9月7日(土)・8日(日)

名古屋で保管されていたプリントから6作品をセレクトし、3回に渡って上映してきたシリーズ最終章の最終回。

今回は後藤大輔監督の2作品、不倫をベースにした密度の濃いフィルムノワール『喪服の女 崩れる』、痴呆症の老人と未亡人となった息子の嫁の交流を描いたホームドラマの傑作『痴漢義父 息子の嫁と…』です。フィクションとしてのスケール感のあるダイナミックな後藤ワールドをご堪能ください。

 

「喪服の女 崩れる」(プリントタイトル『喪服不倫妻 こすれあう局部』)

(2001/60分/35mm)新東宝映画
監督・脚本:後藤大輔 原案:堪忍 プロデューサー:池島ゆたか 撮影:飯岡聖英 音楽:大場一魅
出演:佐々木麻由子、木村圭作、松木良方、山咲小春、水原香菜恵、中村方隆、新納敏正、螢雪次朗

古びた印刷工場を舞台に人妻とその夫、風来坊の印刷工の間で展開する愛憎のドラマ。80年代ロマンポルノでデビューした後藤大輔が満を持して臨んだピンク第一作でフィルムノワール的色彩濃厚な作品。物語・演技・セット・撮影・音楽すべてが尋常ではないボルテージの高さを競いあう。

 

「痴漢義父 息子の嫁と…」(プリントタイトル『義父と嫁 乳しぼり』)

(2003/59分/35mm)新東宝映画
監督・脚本:後藤大輔 プロデューサー:池島ゆたか 撮影:飯岡聖英 編集:酒井正次
出演:中村方隆、麻木涼子、佐々木ユメカ、なかみつせいじ、城春樹、水樹桜、新納敏正、江端英久

酪農家の周吉は息子を事故で亡くし嫁の紀子と二人暮らし。彼は明け方になるとボケが出て紀子は毎朝彼が可愛がっていた牛の代わりに牛舎で乳を搾らせている。自らのボケに気づいた周吉は…。後藤大輔監督が九州の田園地帯を舞台に舅と嫁の禁断の愛を描いた感動作。故中村方隆の名演。

 

9月7日(土)
トーク「働く嫁と家父長制──ケアと家業の二重役割」
村上潔
(現代女性思想・運動史研究)

協力:ぴんくりんく

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1200円 学生1000円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き
《プレゼント》1日2作品ご鑑賞者に、ピンクリンク編集部による冊子「20世紀最初のピンク映画〜2001年・全新作紹介〜」または新東宝ピンク映画ポスターをプレゼント。無くなり次第終了。[提供:ぴんくりんく]


[貸館]荒木太郎 応援会
2019年7月27日(土)17:00

荒木太郎監督の自主制作作品『ハウスレス・ホーム』の上映と監督トーク。

「ハウスレス・ホーム」
(2003/52分/サイレント/スタンダード/35mm)R15
監督:荒木太郎 脚本:縄文人 原作:「いえづくりをしながら考えたこと。」(エクスナレッジ刊)
撮影:前井一作、横田障司、国枝礼樹 編集:酒井正次 タイトル画:寺田勉
タイミング:安斎公一 現像:東映化学
演出助手:下垣外純 制作:小林徹哉 協力:愛光、シネ・キャビン 製作:ペジテ、多呂プロ
出演:里見瑤子、佐倉萌、荒木太郎、縄文人、蛍雪次郎(特別出演)
内藤忠司、佐藤選人、谷崎ルキ、比嘉悠樹、渡辺昭一、山口公徳とその愛犬

 
本邦初公開「空想的脳内科学遊戯シリーズ ジェットマン」
(2019/約20分[現在編集中]/モノクロ/音楽付きサイレント/DV)
監督・脚本:荒木太郎 撮影照明:飯岡聖英 撮影照明助手:岡村浩代
主題歌録音:小林徹哉 主題歌「ジェットマン」 作詞作曲:荒木太郎 編曲演奏:安達ひでや 唄:稲葉良子
制作応援:広瀬寛巳 協力:ビッケ、シネ・キャビン
出演:小ポンチ、ミニコ、ボクチン、ぽん、たもつ(特別出演)
弁士(説明屋):荒木太郎
 
 

荒木 太郎(あらき たろう)
1961年2月16日生まれ
1982年『ポルノドキュメント トルコ特急便』(中村幻児監督/美保純主演/日活ロマンポルノ)で俳優としてデビュー。現在までに出演本数は270作品以上。
1995年度ピンク映画大賞・男優賞受賞
1996年『異常露出 見せたがり』(工藤翔子主演/大蔵映画)で監督デビュー。現在までに監督本数は90作品以上。
2000年度ピンク映画大賞ベストテン第1位『せつなく求めて OL編』
2001年度ピンク映画大賞ベストテン第4位『義姉さんの濡れた太もも』、同・次点『初恋不倫 乳首から愛して』、同・監督賞受賞
2002年度ピンク映画大賞ベストテン第7位『痴漢バス2 三十路の火照り』、同・10位『年上の女 博多美人の恥じらい』
2003年度ピンク映画大賞ベストテン第6位『美乳暴行 ひわいな裸身』、同・8位『隣のお姉さん 小股の斬れ味』
2004年度ピンク映画大賞ベストテン第2位『美肌家政婦 指責め濡らして』
2008年度ピンク映画大賞ベストテン第8位『悶々不倫 教え子は四十路妻』
2010年度ピンク映画大賞ベストテン第6位『癒しの遊女 濡れ舌の蜜』、同・第8位『義父相姦 半熟乳むさぼる』
2012年度ピンク大賞・優秀作品賞『さみしい未亡人 なぐさめの悶え』

 
主催:ぴんくりんく
協力:神戸映画資料館

《料金》 1500円


最終章・新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー in 神戸 vol.2
深町章監督作品集

2019年7月13日(土)・14日(日)

ご好評をいただきましたシリーズも最終章となります。名古屋で保管されていたプリントから6作品をセレクトし、3回に渡って上映します。

今回は深町章監督の2作品、古典落語「牡丹灯籠」をピンク映画に置き換えた異色作『熟母・娘 乱交』と錯乱した女性の江戸川乱歩的猟奇世界を描いた『新・鍵穴』を上映します。初期から中期にはユーモアと皮肉がいりまじった喜劇タッチの作品が多く、90年代後半以降はよりドラマチックでシンプルな作風に変化し、後期にはあのブレッソンを思わせるほど無駄なものを徹底的にそぎ落としたスタイルを完成させた新東宝映画のエースでありピンク映画界の真の巨星です。その作品の根底には常に人間、特に女性に対する深くおおらかな愛情が流れています。

 

「新・鍵穴 絡みあう舌と舌」(プリントタイトル『和服エロス・蔵のなか 淫蜜な関係』)

(2005/63分/35mm)国映、新東宝映画
監督:深町章 企画:朝倉大介 脚本:岡輝男 撮影:清水正二 編集:酒井正次 録音:シネ・キャビン 助監督:佐藤吏
出演:葉月螢、里見瑤子、池田こずえ、千葉尚之、なかみつせいじ、丘尚輝、山口玲子

敗戦間もない頃、ある官僚の妻となった珠代は古い蔵の二階で夫が別の女と逢瀬を重ねているという疑いをもつ。突然現れた謎の青年が夫と女の情事を珠代に見せると約束するが…。江戸川乱歩的猟奇・幻想の世界を描いた岡輝男の脚本をピンク界の巨星深町章監督が葉月螢(現ほたる)とのコンビで映像化。

 

「熟母・娘 乱交」(プリントタイトル『母と娘 濡れまくら』)

(2006/57分/35mm)新東宝映画
監督:深町章 企画:福俵満 脚本:河本晃 撮影:長谷川卓也 編集:酒井正次 助監督:佐藤吏
出演:藍山みなみ、しのざきさとみ、里見瑤子、岡田智宏、川瀬陽太

章太郎はある日病弱な真夕美とその母美佐子と出会う。しばらくして美佐子が章太郎を訪れ、男を知らないまま死を宣告された真夕美を抱いてやって欲しいと頼むが…。名作落語「怪談牡丹燈籠」をベースにした河本晃の脚本を深町章が演出、哀感あふれる独特な味わいの作品に仕上げた。

 

協力:ぴんくりんく

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1200円 学生1000円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き
《プレゼント》1日2作品ご鑑賞者に、ピンクリンク編集部による冊子「20世紀最初のピンク映画〜2001年・全新作紹介〜」または新東宝ピンク映画ポスターをプレゼント。無くなり次第終了。[提供:ぴんくりんく]


最終章・新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー in 神戸 vol.1
1980年代篇

2019年6月29日(土)・30日(日)

ご好評をいただきましたシリーズも最終章となります。名古屋で保管されていたプリントから6作品をセレクトし、3回に渡って上映します。

今回は1980年代に製作された2作品、若き大杉漣の演技が光る滝田洋二郎監督の傑作サスペンス『連続暴姦』と、ケン玉とセーラー服で一世を風靡したあの人気ドラマをパロディ化した渡邊元嗣監督の『ねらわれた学園 制服を襲う』。

 
「連続暴姦」

(1983/60分/35mm)新東宝映画
監督:滝田洋二郎 脚本:高木功 撮影:佐々木原保志 照明:守田芳彦 編集:酒井正次 助監督:桜田繁
出演:大杉漣、織本かおる、麻生うさぎ、末次真三郎、竹村祐佳、佐々木裕美、螢雪次朗

十三年前に姉を殺害したレイプ犯に戦いを挑む女性の姿を描いた傑作サスペンス。当時のズームアップ映画祭ベストテン第一位に輝いた、いまや日本映画の重鎮となりつつある滝田洋二郎監督の若き日のパワフルかつ野心的な傑作。レイプ犯を演じたデビュー間もない頃の大杉漣の体当たり演技は必見もの。

 

「ねらわれた学園 制服を襲う」(プリントタイトル『ねらわれた学園 制服に欲情』)

(1986/59分/35mm)日本シネマ
監督:渡邊元嗣 脚本:平柳益実 撮影:倉本和人 音楽:芥川たかし 編集:酒井正次 助監督:笠井雅裕
出演:橋本杏子、田口あゆみ、清川鮎、螢雪次朗、風見怜香、ジミー土田、渡辺正樹、池島ゆたか、藤冴子

父の命令で母のかたきをとるため愛染学園に転校した未来は敵である校長袋小路が生徒に売春させていることを知る。いよいよ復讐の時は訪れて…。セーラー服とヨーヨーで一世を風靡したあの人気ドラマをピンクに! 脚本平柳益実、監督渡邊元嗣コンビによるエポックメイキングな作品の一本。

 

協力:ぴんくりんく

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1200円 学生1000円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き


続・新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー in 神戸 vol.6
“A History of Pink~昭和から平成へ~”

2019年4月20日(土)・21日(日)

“A History of Pink~昭和から平成へ~”と題し、昭和40年代から平成にかけて製作された作品群、とくに今年のベルリン映画祭で特集が組まれた国映の朝倉大介プロデュース作品を軸にシリーズでお届けする。

今回は本シリーズ最終回として、幅広い映画ファンにご覧いただきたいフレッシュな2作品を上映します。

4監督のトーク決定! 4月20日(土)16:00〜
女池充・田尻裕司・いまおかしんじ・坂本礼

 

「ぐしょ濡れ美容師 すけべな下半身」

(1998/65分/35mm)新東宝映画
監督・脚本:女池充 プロデューサー:岩田治樹 撮影:長田勇市 録音:鈴木昭彦 編集:金子尚樹
出演:佐々木ユメカ、田中要次、川瀬陽太、相沢知美、田嶋謙一

女池充監督2本目の監督作。素晴らしい男と出会ったのにホテルが火事で二人は別れ別れに…。その後ピンク映画のディーバ的存在となった佐々木ユメカが初期に主演したコメディタッチのエロス&ラブドラマ。相手役の川瀬陽太、彼女に恋心を抱く消防士に田中要次と男優人の充実も見もの。

 

「SEXマシン 卑猥な季節」

(2005/63分/35mm)国映・新東宝映画
監督:田尻裕司 企画:朝倉大介 脚本:守屋文雄 撮影:飯岡聖英 編集:酒井正次
出演:吉岡睦雄、平沢里菜子、藍山みなみ、佐野和宏、川屋せっちん、伊藤猛

田尻裕司監督が守屋文雄のシナリオを映画化(『月刊シナリオ』公募脚本入選作)。博打好きでヒモとして生活する男と次々と男と変える女の関係をオフビートな感覚で描いたユニークな一篇。きわどいリアリズムとシュールな異界が紙一重で共存する魔術的フィクション空間。

 

協力:ぴんくりんく

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1200円 学生1000円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き


続・新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー in 神戸 vol.5 特別編
池島ゆたか監督特集

2019年2月2日(土)・3日(日)

 

俳優そして監督として息の長いキャリアを誇るピンク映画界の”KING”こと池島ゆたか監督。

100本を超えるその監督作中、自他ともにベストと認める2作を日本初にして最後のフィルム同日上映。

ホラーとエロス、哀感あふれる人間ドラマとエネルギッシュな映画的ダイナミズム、結びつくはずのないものが結びつく池島マジックを存分にご堪能ください。

 

 

2月2日(土)・3日(日)両日 16:00〜
池島ゆたか監督による面白〈ピンク〉トークライブ開催!
[無料]

 

「月光の食卓(超いんらん 姉妹どんぶり)」
(プリントタイトル『極淫セックス 噛む!』)

(1998/64分/35mm)国映
監督:池島ゆたか 企画:朝倉大介 脚本:五代暁子 撮影:清水正二 編集:酒井正次 助監督:森山茂雄
出演:水原かなえ、吉行由実、東麗菜、佐々木共輔、神戸顕一、佐野和宏、清水大敬

ピンク映画ながら女性ヴァンパイアをテーマに据え、ダークで妖しい空気感とスタイリッシュな映像美、巧妙なストーリーテリングで最後まで観るものを釘付けにする。目を覆いたくなる凄惨なラストはピンク映画の許容値をはるかに超え、初号試写を観た営業担当者がショックを受けてカットを迫ったという逸話が残っています。(ちなみに当該シーンはポジとネガを反転させて血の色の印象を薄めるという解決策がとられましたが、そのせいでより凄惨さが増したという意見も…。)池島監督のエンターテイナーぶりと作家としてのこだわりが両立した見ごたえある一作。ホラー&スプラッターファンも必見の傑作。

 

「next(超いんらん やればやるほどいい気持ち)」
(プリントタイトル『大淫乱 飛び散るスケベ汁』)

(2008/62分/35mm)新東宝映画
監督:池島ゆたか 脚本:後藤大輔 撮影:清水正二 音楽:大場一魅 編集:酒井正次 助監督:中川大資
出演:倖田李梨、日高ゆりあ、青山えりな、牧村耕次、千葉尚之、川瀬陽太

年老いたピンク映画監督の生涯を辿りつつ幻想と現実、過去と現在が交差する迷宮のような映画空間。どこかフェリーニの『8 1/2』を思わせるスタイルはピンク映画への愛情とオマージュの結晶か。後藤大輔のユニークな脚本をパワフルに描き切ったのは本作が101本目の監督作となった池島ゆたか。

 

協力:ぴんくりんく、中村勝則

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1200円 学生1000円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き
《プレゼント》1日2作品ご鑑賞者、各日先着10名様(計20名様)に、池島ゆたか監督作品ポスターをプレゼント。[提供:ぴんくりんく]


続・新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー in 神戸 vol.4
“A History of Pink~昭和から平成へ~”

2018年11月10日(土)・11日(日)

“A History of Pink~昭和から平成へ~”と題し、昭和40年代から平成にかけて製作された作品群、とくに今年のベルリン映画祭で特集が組まれた国映の朝倉大介プロデュース作品を軸にシリーズでお届けする。

今回は若松孝二監督の異色作『暴虐女拷問』のニュープリント上映と、片岡修二監督のケッサクSMアクション『緊縛・SM・18才』。ピンク映画の懐の深さと醍醐味を味わえる2作品。

 

「暴虐女拷問」ニュープリント

(1978/62分/35mm)新東宝映画
監督:若松孝二 脚本:出口出 撮影:伊東英男
照明:礒貝一 助監督:磯村一路
出演:今泉洋、野上正義、高鳥亜美、中野リエ、港雄一、杉佳代子、野口美沙、桜マミ、龍駿介

明治時代、村の成金の権之助は警察権力を抱き込んで女中たちに暴虐のかぎりを尽くす。異端の映画作家若松孝二が社会批判と怒りがラストで爆発する娯楽映画のスタイルそしてピンク映画のお約束事のバランスを見事にとって仕上げた力強い異色作。「犯し屋」港雄一の怪演と野上正義の熱演!

 

「緊縛・SM・18才」(プリントタイトル『SMクレーン宙吊り』)

(1986/60分/35mm)国映
監督・脚本:片岡修二 企画:朝倉大介 撮影:志村敏雄
照明:斉藤正明 編集:酒井正次 助監督:橋口卓明
出演:下元史朗、早乙女宏美、池島ゆたか、清川鮎、最上美枝、更衣詩子

『地獄のローパー』シリーズ第2弾として製作された片岡修二監督らしいユーモアと遊び心に満ちた傑作SMアクション。下元史朗が高橋伴明監督の作品等とは一味違った異形のヒーローを演じる。タランティーノが所有するLAの劇場では観客の大喝采を浴び本作も米国でDVD発売された。

 

協力:ぴんくりんく

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1200円 学生1000円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き
《プレゼント》1日2作品ご鑑賞者に、ピンクリンク編集部による冊子「ピンク全新作 2002-2003」をプレゼント。無くなり次第終了。[提供:ぴんくりんく]


続・新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー in 神戸 vol.3
“A History of Pink~昭和から平成へ~”

2018年9月1日(土)・2日(日)

“A History of Pink~昭和から平成へ~”と題し、昭和40年代から平成にかけて製作された作品群、とくに今年のベルリン映画祭で特集が組まれた国映の朝倉大介プロデュース作品を軸にシリーズでお届けする。

今回は高橋伴明監督の傑作『歓びの喘ぎ 処女を襲う』と、新東宝映画創立30周年を記念し製作された瀬々敬久脚本、ベテラン深町章監督『ニッポンの猥褻』の2作品。

 

「歓びの喘ぎ 処女を襲う」
(1981/62分/35mm)新東宝映画
監督・脚本:高橋伴明 撮影:長田勇市
照明:礒貝一 音楽:しつきよしかず
出演:下元史朗、山地美貴、今泉洋、忍海よしこ、水月円

都会の生活に絶望した佐伯は父の死を知って故郷の漁村に帰郷する。しかしそこに待っていた現実は…。工場排水による公害被害、近親相姦といったショッキングな題材を見事に描き切った若き高橋伴明監督の傑作。「兄貴の嫁さん」にも出演した山地美貴の演技が涙を誘う。

 

「ニッポンの猥褻」
(1993/57分/35mm)新東宝映画
監督:深町章 脚本:瀬々敬久 撮影:稲吉雅志
照明:渡波洋行 編集:酒井正次
出演:久保新二、橋本杏子、石川恵美、平賀勘一、アイリーン、岸加奈子、林由美香、清水大敬

87才の自称「性学者」の生涯と明治から大正、昭和へと変遷していく時代を描きつつ日本における「ワイセツ」とは何かを問う! ユーモアと本気が混交する新東宝映画創立30周年記念の意欲作。現在監督として大活躍の瀬々敬久の脚本をピンク界の大御所深町章監督&久保新二主演で映画化。

 

協力:ぴんくりんく

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1200円 学生1000円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き
《プレゼント》1日2作品以上のご鑑賞者に、ピンクリンク編集部による冊子「ピンク全新作 2002-2003」、またはピンク映画月刊誌「ZOOM-UP」80年3月号(再入荷)、または新東宝ピンク映画ポスターをプレゼント。いずれも無くなり次第終了。[提供:ぴんくりんく]


続・新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー in 神戸 vol.2
“A History of Pink~昭和から平成へ~”

2018年8月4日(土)・5日(日)

“A History of Pink~昭和から平成へ~”と題し、昭和40年代から平成にかけて製作された作品群、とくに今年のベルリン映画祭で特集が組まれた国映の朝倉大介プロデュース作品を軸にシリーズでお届けする。

今回はいまおかしんじ監督、林由美香主演の『たまもの』ほか、2000年代の秀作3本を上映。

8月4日(土) いまおかしんじ監督 来館 (予定)

 

「ピンサロ病院3 ノーパン診察室」(プリントタイトル『ノーパン風俗 しゃぶる!』)
(2001/62分/35mm)新東宝映画
監督:渡邊元嗣 脚本:中野貴雄
撮影:飯岡聖英 照明:東海林毅
出演:黒田詩織、西藤尚、工藤翔子、奈賀毬子、ジミー土田、十日市秀悦

風俗嬢モンローはフェラチオで病気やインポを治しコスプレピンサロで一躍人気者に。実は彼女は天使で大悪魔の六剣郎が彼女を狙っており…。渡邊元嗣監督の痛快娯楽作。脚本は近年「ウルトラマン」シリーズで活躍する中野貴雄。急逝したジミー土田が絡みありで出演した最後の新東宝作品。

 

「たまもの」(プリントタイトル『タマもの 突きまくられる熟女』)
(2004/64分/35mm)国映・新東宝映画
監督・脚本:いまおかしんじ 企画:朝倉大介
撮影:鈴木一博 編集:酒井正次
出演:林由美香、吉岡睦雄、華沢レモン、栗原良、伊藤清美

35才でプロボーラーを目指す愛子はひょんなことから郵便局員の良男と出会い恋におちる。孤独で傷ついた心をもつ女の愛と欲望を奇才いまおかしんじ監督がときにユーモアをまじえつつ痛切な哀感をこめて描き出した。2005年に世を去った女優林由美香のピンク映画における代表作。

 

「官能病棟 濡れた赤い唇」
(2006/62分/35mm)
国映・インターフィルム・新東宝映画
監督・脚本:橋口卓明 企画:朝倉大介
撮影:中尾正人 特殊メイク:織田尚
出演:麻田真夕、藍山みなみ、華沢レモン、風間今日子、葉月螢、酒井あずさ

女性編集者の洋子は口裂け女が出ると噂される廃墟の取材を始めるが…。伝染する口裂け女の呪いを追って展開するエロスと恐怖の連鎖。塚本晋也作品などで活躍する織田尚が特殊メイクを担当。ピンク映画であると同時に本格的ホラーでもあるという不可能を可能にした橋口卓明監督の力作。

 

協力:ぴんくりんく

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1200円 学生1000円 会員900円
《割引》当日2本目は200円引き
《プレゼント》1日2作品以上のご鑑賞者に、ピンクリンク編集部による冊子「ピンク全新作 2002-2003」、またはピンク映画月刊誌「ZOOM-UP」80年3月号(再入荷)、または新東宝ピンク映画ポスターをプレゼント。いずれも無くなり次第終了。[提供:ぴんくりんく]


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。