イベントEVENT
2014 1

クラシックコメディの素晴らしい世界をみんなで楽しむ会
第6講コメディ学入門
2014年1月5日(日)15:00〜(終了予定17:00)
クラシック喜劇マニアで作家のいいをじゅんこが、ひと組の喜劇王にテーマをしぼり、みどころ、歴史、笑いのツボなどを楽しく紹介します。レッツ温故知新!
今回のテーマは
「初笑い 短編喜劇礼讃」
コメディ学入門では、過去5回にわたり、欧米のクラシック喜劇あれやこれやを紹介してきた。今回はその大おさらい大会もかねて、特に人気の高かったコメディアンたちのハイライトをお目にかける。
 
とはいえ、仮にも「コメディ学」と銘打っている以上、多少は理屈もこねたい。というわけで、今回は「短編喜劇」というジャンルに焦点をあてることにする。
 
クラシック喜劇とは、これすなわち短編喜劇である。日本では短編映画があまり市民権を持っていないが、サイレント時代には欧米のコメディアンたちは短編からスタートするのが常識であった。喜劇界初の長編『醜女の深情け』(1914)をのぞけば、コメディアンたちが“長編市場”に本格的に参入するのは1920年代以降である。そこには、劇場の上映形態や予算の制約などさまざまな要因があり、A級コメディアンたちが短編を捨てて長編制作にむかうのは自然な流れであった。
 
しかし、短編でしか表現できない笑いがあったことも事実である。スラップスティック喜劇を、批評家たちはときに「映画詩」とよぶ。それはまさに短編映画という形態でつくられた喜劇を指すのではなかろうか?「象徴と圧縮」や「超現実」といまわれわれが呼ぶところの映画技法を、短編喜劇はかるがると表現した。それはときに悪夢になり、幻想になり、純粋培養されたビジュアルギャグとなって、わたしたちを笑わせるのだ・・・
 
なにはともあれ、2014年新春ニコニコ大会で大いに笑って、元気にあらたな年のスタートを切りましょう!新年会も予定しております。ふるってご参加を!
 

 
 共 催 
「サイレント喜劇のすばらしき世界(The Wonderful World of Silent Comedy and more)」(運営:いいをじゅんこ)、神戸映画資料館
 
[関連上映]サイレント映画鑑賞会 新春ニコニコ大会 動物篇
 

《参加費》 1000円
*予約受付中
eyanfire@gmail.com まで、参加者様のお名前・ご連絡先(メールアドレスまたはお電話番号)をお知らせください。

終了後に新年会を予定しております。お時間のある方はふるってご参加ください。差し入れ大歓迎。
 
17:30ごろ〜(終了予定19:30)
会費:500円(ワンドリンク付き)
*飲み物か食べ物をお持ちよりください
会場:神戸映画資料館カフェスペース
 
2013年の映画をみんなで振り返り語り合いたいと思います。
2013映画ベストテンを発表しあいましょう!
・新作部門 ・旧作部門
*劇場公開作を基本にしたいと思いますが、基準は個々人におまかせします。
*新年会のはじめに記入用紙をお渡しします。
*集計やネットでの公開は、今のところ考えていません。


はたのこうぼうのアメリカ映画研究会#3
「ヒッチコック――『交換』から『交換不可能』へ(前編)」

2014年1月13日(月・祝)
13:30〜 参考上映『海外特派員』
15:45〜 発表 高橋知由(脚本家)
 
かつてクロード・シャブロル=エリック・ロメールが『ヒッチコック』のなかで指摘し、後にジル・ドゥルーズが『シネマ』において二人の指摘を支持したように、ヒッチコックの多様なフィルモグラフィーを貫く主題の1つに「交換」が挙げられる。それは、登場人物間の「罪」や「責務」の交換であることもあれば、単に物理的な交換のこともある。そしてそれらは複雑に絡み合っている。一見して、ヒッチコックの作品世界において交換できないものはないように思われる。しかし、その終わりなき交換の果てに―—或いは、その果てから還ってきたところで―—突如として、「交換不可能」な物事が立ち現れる。交換可能性から交換不可能性へ。その流れは、一方で、古典的ハリウッド映画と(ハリウッドのみならず)現代映画を繋ぐ線となるだろう。
 
濱口竜介、高橋知由、野原位が2013年に結成した脚本ユニット「はたのこうぼう」のアメリカ映画研究会の不定期発表会、その第3回。研究会は全体として、フリッツ・ラング、アルフレッド・ヒッチコック、エルンスト・ルビッチを取り上げる。
 
[参考上映]『海外特派員』 Foreign Correspondent
(アメリカ/1940/120分/16mm)
監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:チャールズ・ベネット、ジョーン・ハリソン
撮影:ルドルフ・マテ
音楽:アルフレッド・ニューマン
出演:ジョエル・マクリー、ラレイン・デイ、ジョージ・サンダース、ハーバート・マーシャル
第二次世界大戦前夜、欧州全面戦争が始まるか否かのキーマンとなる外交官の同行を探る為、アメリカの新聞社からヨーロッパに送り込まれた海外特派員が主人公である。この主人公は外交官が公衆の面前で暗殺されるのを目撃するが、暗殺された外交官が実は偽者の「替え玉」であることも知ってしまう。戦争を止めるため行方不明になった本物の外交官を探すとともに、一連の事件を引き起こしたナチスのスパイ一味から命を狙われる主人公。反ナチスのプロパガンダ的側面を持っているにも関わらず、ナチスのゲッペルスが好んで観たとも言われている。公開時既に第二次大戦は勃発しており、主人公たちが開戦を阻止出来ないのは自明であるが、クライマックスのカタルシスが予め封印されていることで、却ってヒッチコックによる「交換」の主題を浮かび上がらせている。
 
発表者:高橋知由
1985年生まれ。日本大学大学院芸術学研究科修士課程修了(映像芸術専攻)。大学在学中からシナリオを学び、卒業後、自主制作映画に参加する傍らホラー系OVやウェブ配信ドラマなどのシナリオを書く。現在は映画監督の濱口竜介、野原位とともに活動拠点を神戸に移している。脚本作に『不気味なものの肌に触れる』(監督/濱口竜介)。

《参加費》 1500円


春成こみち 個展
小空間 展

2013年12月9日(月)〜2014年1月13日(月)[水・木 休み/12月30日〜1月3日休み]
 会場:新長田ギャラリー(神戸映画資料館すぐ横)

  
 主催・問い合わせ  神戸プラネット(神戸映画資料館)info@kobe-eiga.net

 企 画  椿崎和生、神戸プラネット

 協 力  新長田まちづくり(株)


これまでのイベント|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。