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クラシックコメディの素晴らしい世界をみんなで楽しむ会
第10講コメディ学入門
サイレント・コメディアンはトーキーの夢を見るか? ー“声”を持った喜劇人の光と影ー

2015年4月18日(土)16:30〜(終了予定18:30)

クラシック喜劇研究家/ライターのいいをじゅんこが、ひと組の喜劇王にテーマをしぼり、みどころ、歴史、笑いのツボなどを楽しく紹介します。レッツ温故知新!
今回のテーマは
「サイレント・コメディアンはトーキーの夢を見るか?
 ー“声”を持った喜劇人の光と影ー」

stan011895年にリュミエール兄弟が映画興行を始めてから、今年で120年になる。この120年の歴史の中で、映画が声を持たなかった=サイレントの時代は、わずか30年に過ぎない。ことコメディ映画にかぎっていえば、その30年間こそが黄金時代だったと言われている。チャップリンをのぞいたほとんどすべてのサイレント・コメディアンたちが、トーキー誕生の怒濤の波にのまれて海の藻くずと消えさった・・・

・・・と、いうのが、一般の定説だ。さらには、『雨に唄えば』で描かれた「悪声のために没落するサイレントスター」のイメージが、定説に拍車をかけた。2011年公開のサイレント商業映画『アーティスト』にも、そのイメージの残響は続いていた。

loyd01でもーーー本当にコトはそれほど単純だったんだろうか?

事実を見てみよう。キートンの初期トーキーは莫大な興収をあげ、ハロルド・ロイドは30年代に6本ものトーキー長編を撮り、ハリー・ラングドンは死の直前までトーキー短編を撮っていた。彼らはみな、トーキー映画と関わり続けていた。

サイレント・コメディアンたちのトーキー作品群は、ほとんどかえりみられることがない。だが、コメディ・マニアにとっては、それらもまた偉大な喜劇人たちの新たな魅力を知る垂涎のチャンスだ。ハロルド・ロイドがしゃべり、ローレル&ハーディが歌い、ハリー・ラングドンが泣く。バスター・キートンが銀幕で初めて声を発する瞬間は、彼のスタントを見るのとおなじくらい心躍る瞬間である。

今回の講座では、サイレント・コメディアンたちとトーキーとの知られざる関係を追ってみたい。サイレント映画鑑賞会でバスター・キートンが特集されるのと連動して、講座ではローレル&ハーディとバスター・キートン、すなわちトーキー時代の勝ち組と負け組(?)が2本の柱になるだろう。前回好評だったハリー・ラングドンの超レアなトーキー作品も、ちらりとお目にかける予定。

L&H01 Parlor_Bedroom01

[関連上映] [バスター・キートン蔵出し上映会]
 共 催 
「サイレント喜劇のすばらしき世界(The Wonderful World of Silent Comedy and more)」(運営:いいをじゅんこ)、神戸映画資料館

《参加費》 1000円
*予約受付中
eyanfire@gmail.com まで、参加者様のお名前・ご連絡先(メールアドレスまたはお電話番号)をお知らせください。

これまでのイベント|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。