調査研究事業Research Project

タグ別アーカイブ: 35mm

平成30年度美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業
事業主体:一般社団法人 神戸映画保存ネットワーク


 
題名不明(海外作品)一部抜粋
神戸映画資料館所蔵ID:50039

【フィルム状態】
フォーマット:35mm
長さ: 5分[16fps.]
音声:サイレント
色:白黒・染色
完全度:部分

【内容について】
製作国:アメリカ合衆国(推測)
種別:劇

南北旗らしきものが確認できるため、アメリカの南北戦争を扱った劇映画の可能性があり、爆破の様子などかなり大がかりな戦闘シーンが再現されている。また、複葉機から気球の係留地に爆弾を投下するシーンも挿入されているが、年代的に見て同一作品かは不明である。
調査者:佐崎順昭(映画史家)

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平成30年度美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業
事業主体:一般社団法人 神戸映画保存ネットワーク

「藤太郎と母」一部抜粋
神戸映画資料館所蔵ID:50286
撮影年:1927年

【フィルム状態】
フォーマット:35mm
長さ: 15分[16fps.]
音声:サイレント
色:白黒・染色・調色
完全度:部分(全2巻中、第2巻のみ)

【内容について】
製作国:日本
種別:教育劇
製作会社:中央フヰルム商會

江戸時代初期、近江国(現在の滋賀県)出身で近江聖人と言われた陽明学者・中江藤樹(1608~1648)の少年時代の逸話を基にした教育劇映画。幼くして祖父の養子となった藤太郎(とうたろう)は、祖父とともに伊予(現在の愛媛県)に移り住む。ある時、故郷に一人で暮らす母親の「ひび」「あかぎれ」を心配し、薬を持ってこっそり近江に帰るが、修業なかばで帰って来てはいけないという母親の厳しいいさめを受けて引き返す。『教育映画目録』(文部省、1930年5月調査、10頁)には、1927年3月製作、内容と目的は「中江藤樹先生伝 母性愛と孝子」とある。この逸話は戦前の修身教科書や講談にも取り上げられた。中央フヰルム商會(中央フィルム商会)は、『日本教育映画発達史』(田中純一郎著、蝸牛社、1979年、55頁)によれば、主宰者は村上文亮で、1918年創立、名古屋市内教育映画業者の草分けとされ、撮影技師は早川守義とある。作品の末尾にある「服部養鷄園 支配人 服部鋭太郞」の部分は、『藤太郎と母』に本来付いていたものかはわからないが、中央フヰルム商會は地域産業の記録映画も製作していた。
調査者:佐崎順昭(映画史家)

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平成30年度美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業
事業主体:一般社団法人 神戸映画保存ネットワーク

「春日神社正遷宮 各町村催物實況 昭和五年十一月十日」一部抜粋
神戸映画資料館所蔵ID:50055
撮影年:1930年

【フィルム状態】
フォーマット:35mm
長さ: 3分[16fps.]
音声:サイレント
色:白黒・染色
完全度:部分

【内容について】
製作国:日本
種別:記録

製作会社:中井座[撮影]

解説:春日大社(戦前は春日神社)の式年遷宮は20年に一度、その改築が終り、ご神体が本殿に戻る「正遷宮」は11月に行われる。撮影を手掛けた中井座は、奈良市瓦堂町にあった映画館で、元々は江戸時代から続いた芝居小屋であったが、1930年には東亜キネマの上映館で定員1500名の大劇場であった(『日本映画事業総覧 昭和5年版』国際映画通信社、1930年、「日本映画館名録」、587頁)。経営者の中井勝基は、翌年に国家主義団体・日本油勝会を興した人物で発会式の様子も記録映画に収めている。
調査者:佐崎順昭(映画史家)

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平成30年度美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業
事業主体:一般社団法人 神戸映画保存ネットワーク

「淺野舞踊研究所 満洲前衛の唄 民謠小倉節 [仮題]」一部抜粋
神戸映画資料館所蔵ID:50050
撮影年:1929年頃

【フィルム状態】
フォーマット:35mm
長さ: 5分[16fps.]
音声:サイレント
色:白黒
完全度:部分

【内容について】
製作国:日本
種別:記録

製作会社:淺野舞踊研究所

福岡県小倉市大門町にあった「淺野舞踊研究所」が製作した舞踊記録映画。日本ビクターによる「満洲前衛の唄」「民謠 小倉節」のレコード発売は1929年。「満洲前衛の唄」は二村定一が歌ったジャズソング。「民謠 小倉節」を歌った小倉梅若は、のちに芸者歌手として一世を風靡した赤坂小梅。映像からは舞台後方中央で歌っている彼女の姿が見てとれる。1929年当時はトーキー黎明期で、この作品はレコードの伴奏に合わせて上映されたものと思われる。また、この時期は劇映画においても流行歌に合わせた「小唄映画」が盛んに公開された。
調査者:佐崎順昭(映画史家)

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平成30年度美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業
事業主体:一般社団法人 神戸映画保存ネットワーク

「幼き握手」一部抜粋
神戸映画資料館所蔵ID:50010
撮影年:1940年

【フィルム状態】
フォーマット:35mm
長さ: 6分[24fps.]
音声:サイレント
色:白黒
完全度:部分(ラッシュフィルム)

【内容について】
製作国:日本
種別:記録

製作会社:ヤシマ文映
監督:杉本九一郎

解説:大阪市にある社会福祉事業団・四天王寺悲田院(してんのうじひでんいん)は、隣邦児童愛育所を設け、日中戦争で両親を失った中国の子どもを日本に引き取って、日本の児童と一緒に教育した。所長は四天王寺の僧侶・森田潮応。この映画は、大毎社会事業団の補導によってその様子を紹介するために作られた。ヤシマ文映は1939年に京都市に設立された文化映画の製作会社。全2巻、約14分のうち、後半の画の部分のみが残っている。冒頭の監督のタイトルは別作品のものと思われるが、マキノ正博の弟のマキノ真三も1941年に『朋友(ぽんゆう)』という隣邦児童愛育所の記録映画を監督しているので、何か関連がある可能性もあり、『幼き握手』の監督・杉本九一郎もマキノプロ出身者である。
調査者:佐崎順昭(映画史家)

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平成30年度美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業
事業主体:一般社団法人 神戸映画保存ネットワーク

「第三圖南丸 捕鯨実況」一部抜粋
神戸映画資料館所蔵ID:50386
撮影年:1940年代

【フィルム状態】
フォーマット:35mm
長さ:9分[24fps.]
音声:サイレント
色:白黒
完全度:部分(ラッシュフィルム)

【内容について】
製作国:日本
種別:記録

「第三圖南丸」(第三図南丸 だいさんとなんまる)とは、日本水産株式会社が建造・所有していた捕鯨母船。フィルムの入っていた缶のラベル(缶表)情報から、朝日映画製作株式会社の『南極捕鯨』(1941年、監督:京極高映、撮影:西本良之助・圓座俊平、4巻)のラッシュフィルムの可能性もある。この作品はトーキーだが、撮影はサイレント撮影機で行われたと思われる。雑誌『文化映画』1941年9月号には、京極監督の次のような言葉が残されている。「二万余フイートの撮影フイルムを前に腰を下ろしてよくもまあ西本君と僕と助手なしの二人きりで(尤も後から圓座君が応援に来てくれたけれど)こうも廻して来たことか。それもワンカットと云へども興奮しないで撮影しなかつた場合はないのです。それが為にどれもこれも使用したくて捨てられる処か全部つないで皆様にお目に掛けたい気持で一杯です。」(グラビア頁) 撮影期間は1940年10月から中断を挟んで翌年4月まで(『文化映画』1941年11・12月号、73頁)。太平洋戦争が始まるとともに捕鯨船は海軍の輸送船などに徴用された。
調査者:佐崎順昭(映画史家)

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平成30年度美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業
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「蚕[仮題]」一部抜粋
神戸映画資料館所蔵ID:50381
撮影年:1926年頃

【フィルム状態】
フォーマット:35mm
長さ:8分[16fps.]
音声:サイレント
色:白黒・染色
完全度:部分

【内容について】
製作国:日本
種別:記録

奈良県吉野郡川上村にあった東川養蚕組合の記録。メインタイトルなどが欠落しているため、題名や製作会社は不明だが、製作年は、「大日本蠶絲會」(大日本蚕糸会)からの賞状に「大正十五年四月二十五日」とあることから、1926年頃と推定される。『教育映画目録』(文部省、1930年5月調査、101~102頁)には、『蚕』(日本フィルム協会、5巻)や『蚕の家』(アクメ商会、4巻)など農村における養蚕関係の記録映画が十数本、記載されているが特定はできていない。映像からは「奈良縣蚕業取締所御定宿」「旅舘 翁楼 新子十七番」「繭問屋 宮下」など、具体的な事象も数多く確認できる。また、農村振興の一環として養蚕奨励に尽力している組合や村役場の人々(村長は伊藤右三郎)はもとより、桑の葉を摘む女性や、次代の養蚕家を目指す子どもたちなど、多くの村民が記録映画作りに参加している様子も見てとれる。
調査者:佐崎順昭(映画史家)

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