震災体験を越えて パート1
『with・・・若き女性美術作家の生涯』上映
2009年1月16日(金)~18日(日)
「with・・・若き女性美術作家の生涯」
(2001/60分)
監督・プロデューサー:榛葉 健
撮影:丸山幸之輔、新家克巳、榛葉 健
編集:西村周也
制作:辰巳隆一
音楽:酒井 亮
配給:「with・・・若き女性美術作家の生涯」全国上映委員会
1975年神戸市長田区で生まれた佐野由美さんは、阪神大震災で神戸の自宅が全壊し、ガレキの中から命拾いしていました。そして、その時の多くの人々から支えられた経験が、彼女を変えたのです。大学卒業と同時にネパールに渡り、貧困地区の小学校でボランティアの美術教師になります。
美術作家であることを「世の中での自分の使命にしたかった」と志した彼女が、貧困下で生きる人々と日々ふれ合うことで、社会の矛盾に悩み苦しみながらも成長していきます。そんなみずみずしい姿に、誰もが本当の「生きる意味」を見つけるでしょう・・。
受賞歴
《映画版》
2002年
文部科学省特別選定作品
優秀映画鑑賞会推奨作品
2001年
国際連合児童基金(ユニセフ)推薦作品
《テレビ版》
2001年
アジア太平洋放送連合賞
ニューヨーク祭優秀賞
上海テレビ祭推薦作品
2000年
日本賞(NHK主催)特別賞(ユニセフ賞)
アジアテレビ賞最優秀ドキュメンタリー部門第2位
「放送と女性ネットワークin関西」最優秀賞
《料金》
一般1000円 学生・シニア900円
会員900円 学生会員・シニア会員700円
[関連イベント] 佐野由美 絵画展
[関連イベント] 震災体験を越えて パート2 『ダンシング・ウィズ・ライブズ』上映+トーク
日本映画名画鑑賞会
2009年1月23日(金)
月1回の「日本映画名画鑑賞会」。上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
《料金》
一律500円
インディペンデント・ムーヴィーの作り方
2009年1月24日(土)・25日(日)
デジタル・ムービーカメラとパソコンさえあれば誰でも明日から映画監督になれるって?世の中そんなに甘かったろうか?気軽に製作を始めてしまえば意外にもに形にはなってしまう。それをちょっとしたコンテストに出して、その上、友人などが誉めたりしてしまえば、大きな勘違いが始まる。しかし、そんな甘い話はない。さてここからが勝負だ。「本気で映画を撮る」ためには覚悟が必要なのだ。あなたにその覚悟はあるのだろうか?
「赤い束縛」
(2005/74分/DV)
監督・脚本:唐津正樹
撮影:近藤龍人
美術:樋口麻衣
制作:松井敏喜、木村文洋
ラインプロデューサー:城内政芳
音楽:PROVOKE
出演:後藤直樹、平原夕馨、金本健吾、山本華菜子、武藤美帆、福森一世、島田大志
フリーターの傍らでWEBデザイナーを生活の糧とする浅井は、興味から偶然出会った澤田夫婦に接近。夫婦の悲惨な生活と妻に関心を示した浅井は、「悲惨さ」と「愛らしさ」が平行した愛着を妻に抱き始めるが・・。
現代的なテーマをモチーフに、シンプルな題材と画面構成で作られた現代ドラマ。貧富や階級などで問題視されてきた「格差」が、「感性」のレベルで起こっているという、かつてない切り口で、現代社会における無意識の価値観を揺さぶる。“人間関係の希薄” “同世代感覚の喪失”“若年性痴呆症”などのモチーフを日常の生活を舞台に繰り広げるダークファンタジー。MIDNIGHT EYE.com 2005年度日本映画BEST10。
「おそいひと」
(2004/83分/モノクロ/35mm)
監督:柴田剛
※「おそいひと」作品詳細はこちら
《料金》
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円
《割引》
2本目は200円引き
[関連イベント] インディペンデント・ムーヴィーの作り方 トーク・合評会(イベントは1/24土のみです)
「おそいひと」ロードショー
2009年1月24日(土)~2月1日(日)※水曜休映
柴田剛監督は、『鬼畜大宴会』(97/熊切和嘉監督)、『腐る女』(97/山下敦弘監督)の製作に協力し、99年『NN-891102』で衝撃デビュー。『おそいひと』は第5回東京フィルメックスのプレミア上映以来、身体障害者と暴力というそのセンセーショナルなテーマのため日本映画界から封殺されつづけてきた問題作。東京でのロングラン上映後、現在各地で巡回上映される中、神戸での再上映が決定。
「おそいひと」
(2004/83分/モノクロ/35mm)
監督:柴田剛
製作:志摩敏樹
原案:仲悟志
撮影:高倉雅昭、竹内敦
録音:森野順
編集:市川恵太、鈴木啓介、熊切和嘉、柴田剛
音響効果:宇野隆史
音楽:world’s end girlfriend、バミューダ★バガボンド
出演:住田雅清、とりいまり、堀田直蔵、白井純子、福永年久、有田アリコ
電動車椅子で移動し、ボイスマシーンで会話を交わす。重度の身体障害者である住田(住田雅清)は介護者のサポートを受けて一人暮らしをしている。また、住田のよき理解者でもあるバンドマンのタケ(堀田直蔵)とつるみながら、平穏な日々を過ごしていた。
そんなある日、住田のもとに大学の卒業論文のために介護を経験したいという敦子(とりいまり)が現れる。そんな経験は何度もしているはずの住田の中で、自身にも整理しきれない違和が蠢き始め、混沌とし、次第に狂気に身を委ねていく・・。そして、住田はあるひとつの決心をするのだが・・。すべては血塗られた結末へと加速度的に収束されていく。
《料金》
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円
[関連イベント] コミットメンツ・オブ・『堀川中立売』 in 神戸 〜柴田剛監督新作映画制作スタート集会〜
日本映画名画鑑賞会
2009年2月6日(金)
月1回の「日本映画名画鑑賞会」。上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
《料金》
一律500円
現代映画作家 アブラム・ローム
2009年3月6日(金)〜8日(日)
アブラム・マトヴェイエヴィチ・ローム(1894—1976)は、サイレント期の1924年に監督デビューし、1970年代までの間に約20本の作品を発表したソビエトの映画作家。『ベッドとソファ』と『未来への迷宮』を観れば、その圧倒的な現代性に驚かされ、アブラム・ロームの全貌をいまだ確認できずにいることを嘆かずにはいられない。
「ベッドとソファ」Третья мещанская
(ソ連/1927/71分/35mm/無声)
監督:アブラム・ローム 原案・脚本:ヴィクトル・シクロフスキー 撮影:グリゴーリー・ギベル 美術:ワシーリー・ラハリス、セルゲイ・ユトケーヴィチ
出演:ニコライ・バターロフ、リュドミーラ・セミョーノワ、ウラジーミル・フォーゲリ
原題は『第三メシチャンスカヤ通り』(『三人目の俗物』『三人の愛』とも表記される)。この通りにあるアパートに住む若い夫婦の部屋に夫の戦友がころがりこみ、三角関係に陥って共同生活が破綻するという物語を軸に、モスクワに出てきた若者たちの姿と女性の自立を描く。公開当時、本国では、プチブル根性の賛美と、労働者階級への誹謗があると非難され論争を巻き起こした。
「未来への迷宮」Строгий юноша
(ソ連/1935/102分/35mm)
監督:アブラム・ローム
出演:ユーリー・ユリエフ、オリガ・ジズネワ
ユーリー・オレーシャの小説を原作に、革命後のソ連社会における世代間の葛藤を描き、上映禁止となった作品。原題は『きびしい青年』(『青年たちは許さない』とも表記される)。外科医夫妻の優雅で退廃的な世界と、その夫人に反発すると同時に惹かれるものも感じてしまう若者の男女の三角関係が洗練された手つきでもって演出される。幻想と現実の交錯する奇妙な舞台装置の中で、ソビエト社会の未来への模索が語られる。
《料金》
1本あたり
一般:1200円 学生・シニア:1000円
会員一般:1000円 会員学生・シニア:900円
《割引》
2本目は200円引き
フィルム提供:映画100年ロシア・ソビエト映画祭
協力:(財)国際文化交流推進協会(エース・ジャパン)
このほか日替わりで参考上映あり。
作品詳細は当日会場でご確認ください。
会費:500円
参考上映協力:映画侠区(しゃしんきょうく)
日本映画名画鑑賞会
2009年3月13日(金)
月1回の「日本映画名画鑑賞会」。上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
《料金》
一律500円
清水宏の旅【プラネット・シネマテーク】
2009年3月20日(金・祝)〜22日(日)
山中貞雄、小津安二郎、そして溝口健二が天才と呼んだ、清水宏監督。彼の戦後第1作であり、「子ども」と「旅」のテーマが凝縮された『蜂の巣の子供たち』(35ミリのニュープリント)を中心に特集する。映画評論家・藤井仁子氏による講義「ぼくらの伯父さん 清水宏——たったひとりのネオレアリズモ」は、清水宏再評価の新しい視点軸を与えてくれるだろう。
「蜂の巣の子供たち」
ニュープリント(1948/86分/35mm)
監督・脚本:清水宏 撮影:古山三郎 音楽:伊藤宣二
清水監督は戦災孤児を引き取りともに生活をしていたが、その子どもたちを出演させてオール・ロケーションで撮影した自主製作作品。
「奈良には古き仏たち」
(1953/37分/16mm)
監督:清水宏
清水宏のフィルモグラフィーには載っているが、長らく埋もれていて観ることができなかった記録映画。広島の映画配給会社に残存していた16ミリ・プリントを近年譲り受けたもの。他に2作品を併映
《料金》
1本あたり
会員1200円 学生会員・シニア会員1000円
《割引》
2本目は200円引き
[関連イベント] 映画講座「ぼくらの伯父さん 清水宏——たったひとりのネオレアリズモ」
講師:藤井仁子
(イベントは3/21土のみです)
日本映画名画鑑賞会
2009年4月12日(日)
「日本映画名画鑑賞会」が日曜日に登場。
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、上映1週間前より電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)
《料金》
一律500円
生誕100+1年 マキノ雅弘(正博)
2009年4月17日(金)〜19日(日)
昨年の京都映画祭・マキノ特集で上映された作品の中でも、とりわけ異彩を放つ2作品を選んでの上映。
山根貞男さんが久しぶりに神戸映画資料館に登場し、最新刊「マキノ雅弘 映画という祭り」では語り尽くせなかった2作品の魅力を中心にお話しします。
「肉体の門」
(1948/91分/35mm)
監督:マキノ正博、小崎政房 原作:田村泰次郎 脚本:小沢不二夫 撮影:山崎一雄
出演:轟夕起子、月丘千秋、逢初夢子、小夜福子
ベストセラー小説が原作で、その後鈴木清順監督などにより3度もリメイクされた最初の映画化作品。敗戦後の荒廃した街・東京に生きる娼婦たちの姿を描く。『幽霊暁に死す』の2ヶ月前に公開された。
東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品
「幽霊暁に死す」
(1948/97分/16mm)
監督:マキノ正博 脚本:小国英雄 撮影:三木滋人
出演:長谷川一夫、轟夕起子、斎藤達雄、沢村貞子
新婚夫婦が、成仏できずにいる父の幽霊と力を合わせて遺産を横領した親戚たちを懲らしめる。長谷川一夫が二役で演じる幽霊のみならず、不思議な風と声が異様な空気を映画に充溢させる驚愕の作品。今回は、マキノ家所蔵の16ミリフィルムを特別に上映させていただく。
《料金》
1本あたり
一般:1200円 学生・シニア:1000円
会員一般:1000円 会員学生・シニア:900円
《割引》
2本目は200円引き
フィルム・写真提供:東京国立近代美術館フィルムセンター
共催:コミュニティシネマ支援センター、東京国立近代美術館フィルムセンター
[関連イベント] 映画講座(16ミリフィルム参考上映付き) 講師:山根貞男
(イベントは4/18土のみです)
パレスチナとイスラエル
ドキュメンタリー「ルート181」
2009年4月25日(土)・26日(日)
「ルート181」Route 181 –Fragment of a Journey in Palestine-Israel
(ベルギー、フランス、イギリス、ドイツ/2003/270分/DVcam)日本語・英語字幕付き
監督・脚本・編集:ミシェル・クレフィ、エイアル・シヴァン
撮影:フィリップ・ベライシュ 録音:リシャール・ヴェルト、サリ・エズス
パレスチナ人クレイフィとイスラエル人シヴァンの両監督は、1947年に国連決議181条で採択されたパレスチナ分割案の境界線を「ルート181」と名づけ、それに沿って故郷を共に旅する。二人は、道中に出会うユダヤ人やアラブ人の言葉に耳を傾け、ルート181に凝集された様々な人々の過去や現在を丹念にカメラに収めていく。
監督は語る、「近東の“現実”における悲劇的な状況は、人間によって作りだされたイデオロギー的で病理的な構造だ。作りだした同じ人間によって、それは解体することができる。このプロジェクトで私たちが求めるものは体験の共有である。現実に対して、そして現実に応じて行動するために、私たちは幻想化や神秘化をせず、あるがままに受け入れる準備がある。」と。
山形国際ドキュメンタリー映画祭2005最優秀賞。神戸初上映。
《料金》
一般:1500円 学生・シニア:1200円
会員一般:1200円 会員学生・シニア:1000円
後援:山形国際ドキュメンタリー映画祭