プログラムPROGRAM

「レイ、初めての呼吸」神戸上映会
2009年11月14日(土)13:00〜16:00 上映および監督挨拶
       11月15日(日)18:30〜 上映および監督挨拶


“Great performances.”  「迫真の演技」 –  Chicago Tribune シカゴトリビューン紙
“An auspicious debut.” 「衝撃的なデビュー作」 –  Chicago Sun-Times シカゴサンタイムス
“An astute psychological drama. Beautifully shot. Wonderful acting.“ 
「鋭い心理ドラマ、美しい映像、素晴らしい演技」  –  Chicago Public Radio シカゴラジオ放送
 
『レイ、初めての呼吸』The First Breath of Tengan Rei
(2008/75分/HD[Betacam上映])
製作:ホームシックブルースプロダクション
制作・脚本・監督: 梶野純子&エド コジアスキー
プロデューサー:小出正之、梶野夕子  撮影:ステファン コムズ
編集:クリストファー ボスカーディン  美術:デイビッド クリストファー クラウス
音楽・音響:マーク メッシング、ルー・マロッティー
出演:エリカ、カトリ イーソン、ショーン ニックス、リック オーサー
 
 ある夏の沖縄、16歳の少女レイは米兵2人に暴行を受ける。
10年後、レイは自分の中に宿る深く重い何かを取り除くため、アメリカに帰国した兵士に対面しに行く…その過程でレイは、何も知らない兵士の息子パリスに出会い、父親と瓜二つのパリスを誘拐してしまう。
 ストーリーはレイと少年パリスに焦点を当てる。傷を負ったレイと、何も知らない兵士の純粋な息子パリスが過ごす複雑な時間と、レイがたどり始める人間回復、レイとパリスの近くとも遠い関係が徐々に収縮して行く、その瞬間を映し出す。そしてレイが自身の経験を少年パリスに伝え、真正面から向き合う様子が、美しい沖縄の自然とともに迫真の演技で表現される。この映画は、何の共通点もないかのように見える二人が、異文化と悲しい過去を、ともにぶつかり合いながらも乗り越えようとする物語でもある。
 
監督からのメッセージ
 主人公レイは、生まれ変わりたい一心で「呼吸」をします。その最初の呼吸を求め続けるレイの姿が、少年 パリスに伝わっていきます。兵士とその犠牲者の間に立ちはだかる大きな壁を一人で乗越え、壊そうとするレイ。それは世界中で毎日繰り返される「悪い循環」を断ち切りたいという彼女の願いであり、次の世代への訴えでもあります。
 お互いの理解があれば、その壁はもっと低くなるはず。自分に起こった苦痛にフタをすることをやめたレイが、それを次の一歩に繋げるために必死で伝えようとし、それを受け止める兵士の息子。レイは少年パリスに自分の経験を伝えようとすることを通して、兵士の育った環境、文化をも経験します。それは、過去の出来事、そしてただただ怖ろしく憎かった兵士を一人の人間として知ることにもつながっていくのです。
 レイの「呼吸したい」という衝動によって、10年前の悲しい事件に真剣に向き合うことになった3人は、それぞれがそれぞれの成長への一歩を踏み出すことになります。「表現すること」が対話を生み、悲しい過去を乗り越える次のステージに進む原動力になるのだと思います。
 
[公式サイト]
   

《料金》一般1200円 学生・シルバー1000円

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