ヒマラヤ国際映画祭 WEST JAPAN 2009 in 神戸
2009年5月2日(土)〜6日(祝水)
ヒマラヤの尽きせぬ魅力、価値を、ヒマラヤ関連の世界各国の秀作ドキュメンタリー映画を通じて世界の人々に伝えることを趣旨に始まった国際映画祭 − それが「Himalaya Film Festival (ヒマラヤ国際映画祭) 」です。
オランダのNGOであるヒマラヤ・アーカイブ・ネーデルランド(Himalaya Archief Nederland)が2003年よりアムステルダムで開催してきました。
「ヒマラヤ国際映画祭」は、”地球を考える ヒマラヤから考える”をコンセプトに、地球温暖化、民主化、紛争、チベット問題など、ヒマラヤから発せられている様々なメッセージを観客に届けてきました。世界規模でのさまざまな問題解決が求められている21世紀にふさわしい映画祭です。映画の舞台は、チョモランマ(エベレスト)を有するネパール、チベット、インド、ブータン、パキスタンに及び、さながらヒマラヤの雄大な自然と人が織り成す壮大なドラマを体験することができます。
2006年にはついに東京が世界第二の開催地となり、2008年10月31日〜11月3日は二回目となる東京の開催に多くの方々が参加しました。
そして2009年、この映画祭が「ヒマラヤ国際映画祭 WEST JAPAN 2009」として関西にやってきます。
神戸映画資料館では、【政治・人権部門】【貧困・開発部門】【文化部門】の3部門を中心に上映します。
詳しくは[公式サイト]へ
《料金》
一般:1プログラム1300円(前売1000円)
2プログラム2200円 3プログラム3000円
学生・シニア:1プログラム1000円
会員一般:1プログラム1000円 会員学生・シニア:1プログラム900円
主催:NPO法人ヒマラヤ・アーカイブ・ジャパン、シネマ・アザディ
協力:NGOヒマラヤ・アーカイブ・ネーデルランド、アール・シー・エス、神戸映画資料館
後援:ネパール大使館、日本ネパール協会、京都新聞社、神戸新聞社、エフエム京都
特別協賛:マウンテントラベル ヒマラヤ観光開発株式会社
日本映画名画鑑賞会
2009年5月10日(日)
「日本映画名画鑑賞会」が日曜日に登場。
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、上映1週間前より電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)
《料金》
一律500円
記録された劇団維新派
2009年5月15日(金)〜17日(日)
1970年に結成され、現在まで関西を拠点に活動する維新派。彼らの軌跡を映像ドキュメントでたどる。
16日(土)『蜃気楼劇場』上映終了後、監督・杉本信昭さんと維新派に縁の深い木工作家・豊川忠宏さんによるトークもあります。
「足の裏から冥王まで」
(1979/70分/16mm)
製作:竹馬企画、フィルムジャック 製作:森重晃 企画:劇団日本維新派
監督:井筒和生 助監督:西村隆、浜田昌憲 撮影:牧逸郎、福島洋 音楽:福島洋
出演:劇団日本維新派
劇団日本維新派(後に劇団維新派と改称)による1978年の同名公演を記録したドキュメンタリー。スタッフには後に有名になる井筒和生(和幸)、森重晃、西村隆など当時の関西の映画好きが集まっている。今年2月の「牧逸郎キャメラマン追悼上映」での反響を受けアンコール上映。
「阿呆船 さかしまの巡礼」
(1984/55分/16mm)
配給:アジア映画社 監督:康浩郎 撮影:福島洋 音楽:杉本裕一 台詞監修:松本雄吉
出演:維新派
維新派が83年に行った公演『つばき式・月光のシャドウボール』の模様を、独特の映像イメージでまとめたドキュメンタリー。監督の康浩郎は『1968大阪の夏 反戦の貌』(1968)、『むちうたれる者 ドキュメント輪禍』(1969)などを手がけた映像作家で、維新派の演劇に衝撃を受けた彼が、ミッシェル・フーコーの『狂気の歴史』の一節から「狂人の船=阿呆船」というモチーフを得て舞台の模様を再構築している。
「蜃気楼劇場」
(1992/111分/16mm)
製作:スタンス・カンパニー プロデューサー:坂口一直 監督:杉本信昭 撮影:清水良雄 音楽:高橋鮎生、内藤和久、木村充揮(憂歌団) 編集:村本勝
出演:維新派
維新派の独特のスタイルのひとつとして、巨大な野外劇場を建設することが挙げられる。この作業はパフォーマー、スタッフ総出で自分たちの手で行うのだ。本作品は、「ヂャンヂャン☆オペラ」の第一作目にして、東京での初の本格的な野外公演『少年街』のドキュメント。都市の風景を巻き込みながら自らの手で、「劇場」を建築し解体する。監督は『自転車でいこう』(2003)の杉本信昭。
《料金》
1本あたり
一般:1200円 学生・シニア:1000円
会員一般:1000円 会員学生・シニア:900円
《割引》
2本目は200円引き
日本映画名画鑑賞会
2009年5月24日(日)
「日本映画名画鑑賞会」が日曜日に登場。
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、上映1週間前より電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)
《料金》
一律500円
[貸館]極北の自主映画が来る!
2009年6月6日(土)・7日(日)
開場18:30〜 上映開始19:00〜
「シネマトグラフ オブ エンパイア」
(2009/51分/DV)
監督・脚本・撮影・編集:木村卓司
出演:沖島勳、高橋洋、ペドロ・コスタ 他
木村卓司とは滋賀県在住の自主映画監督。45才。昨年、映画美学校で行われた初のレトロスペクティブは大反響を呼んだ。『シネマトグラフ オブ エンパイア』それは全宇宙絶滅の危機に映画狂+映画監督軍団が立ち上がる壮大な宇宙大叙事詩。前代未聞! 制作費0円!! 今、映画史上最大の冒険が始まる!! 竹は時なり。松もまた時なり。
「吉野葛」
(2003/60分/DV)
監督・脚本・編集:葛生賢 出演:大谷美香子
撮影:合田典彦、木田貴裕 録音:原田健太郎 助監督:大田和志
『吉野葛』は蓮實重彦、浅田彰から絶賛された伝説的傑作。遂に待望の初公開。今、世界で最も新しい映画である。葛生賢は東京都在住、39才の自主映画監督。気鋭の映画評論家でもあり、自身のブログcontre champは絶大な人気を誇っている。『吉野葛』はファシズムが台頭しつつあった時代に谷崎潤一郎が夢みたものを物質化する事をテーマに制作された。その突き抜けた様な強靱な繊細さは、かつてのヴィム・ヴェンダースやビクトル・エリセの出現を思わせる。
葛生賢、木村卓司両監督による上映前の舞台挨拶と、上映終了後のトークあり。
主催:木村卓司
《料金》1000円
特別篇
日本映画名画鑑賞会
+映画講座 万田邦敏監督による「溝口健二論」
2009年6月21日(日)
13:30〜上映 15:15〜映画講座(終了予定16:15)
映画講座が急遽決定しました。
『Unloved』『接吻』と、愛の映画を追求する万田邦敏監督による「溝口健二論」。必見です。
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、講座に合わせて溝口健二作品を上映しますので、どうぞご期待ください。
万田邦敏(映画監督)
1956年東京生まれ。立教大学在学中は映画サークル、パロディアスユニティで黒沢清らと8mm映画を撮り、『四つ数えろ』(78)などで注目される。PRビデオの演出をしつつ映画雑誌等に映画評の執筆、テレビドラマの演出を経て96年中編『宇宙貨物船レムナント6』で劇場映画監督デビュー。02年の長編第1作『Unloved』は、カンヌ国際映画祭批評家週間に正式出品され、エキュメニック新人監督賞、レイルドール賞をダブル受賞。その後の主な作品に、阪神淡路大震災を描いた『ありがとう』(06)、最新作『接吻』(08)がある。
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、上映1週間前より電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)
《料金》
映画鑑賞
一律:500円
映画鑑賞+講座
一般:1200円 学生・シニア:1000円
会員一般:1000円 会員学生・シニア:900円
[貸館]第三回 懐かしの昭和映画会
記録映画とお楽しみ映画でたどる 懐かしの昭和
2009年6月27日(土)
開場13:30〜 開演14:00〜
終演16:00〜 終演後お茶会(有料)
事前の参加申込が必要です。
参加申込電話番号078-754-8039(神戸映画資料館/水・木休館)
* 定員になり次第締め切らせていただきます。
* お電話以外でのご対応はいたしかねます。
主催:非営利市民団体 記録映画を見る会
協賛:株式会社カレントストン、株式会社CBC、有限会社国際香料
協力:神戸映画資料館
《料金》無料
日本映画名画鑑賞会
2009年7月5日(日)
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、上映1週間前より電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)
《料金》
一律500円
映画の伝道師 淀川長治生誕100年 Part1
2009年7月24日(金)〜26日(日)
2009年は、神戸が生んだ偉大な映画伝道師、淀川長治さんの生誕100年にあたります。
淀川さんが愛した映画6作品を特集上映します。
「キッド」The Kid
(アメリカ/1921/活弁付き/16mm)
製作・監督・脚本:チャールズ・チャップリン 撮影:ロリー・トザロー
出演:チャールズ・チャップリン、ジャッキー・クーガン、エドナ・パーヴィアンス、カール・ミラー
貧民街の浮浪者チャーリーと孤児の少年の心の交流を描く。
[淀川さんの言葉]
チャップリンは私にとって生きた映画の神様です。映画の神様で、人生の神様です。生きること、愛すること、人生のすべてを私はチャップリンの映画から学びました。(「映画は語る」中央公論社)
シナリオの見事さ。メロドラマの教科書。そして目で見てわからせるチャップリンの演出美。(「映画の快楽」角川文庫)
「グリード」Greed
(アメリカ/1924/サイレント/16mm)
監督:エリッヒ・フォン・シュトロハイム 原作:フランク・ノリス
脚本:エリッヒ・フォン・シュトロハイム 、ジューン・メイシス
撮影:ベン・レイノルズ、ウィリアム・H・ダニエルズ
出演:ギブソン・ゴーランド、ザス・ピッツ、ジーン・ハーショルト、チェスター・コンクリン
金という魔物が人々を貪欲(グリード)に駆り立てるさまを独特のリアリズム描写で描く。原版は9時間にも及んだが、現在見ることができるのは、製作会社による編集版。
[淀川さんの言葉]
「私は『グリード』をいつ見たかなあ。そう、十一月に見たんです。神戸のキネマ倶楽部で。ところが出てきたら汗びっしょり。そうして半日ものを言わなかった。言えなかったね。そのくらいショックを受けました。」(「淀川長治映画塾」講談社文庫)
「ストライキ」Стачка
(ソ連/1924/サウンド版/16mm)
監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン
脚本:ワレーリー・プレトニョーフ、セルゲイ・エイゼンシュテイン、グリゴリー・アレクサンドロフ、I・クラヴチュノフスキー 撮影:エドウアルド・テイッセ
[淀川さんの言葉]
この映画を見たとき、これはキャメラ・ミュージカルではないかと思い、感動に胸ふるわせたことを覚えている。並いる群衆と、労働者たち。ストライキで工場の人影はすべて消え、彼らはデモに行っている。労働者の家のなかでは猫が主婦の足もとにすがっているが、食べものは何ひとつない。ストライキのドキュメント・タッチ、この監督の“目”のたしかさを見た思いだった。(「映画の快楽」角川文庫)
《料金》
1本あたり
一般:1200円 学生・シニア:1000円
会員一般:1000円 会員学生・シニア:900円
《割引》
2本目は200円引き
→映画の伝道師 淀川長治生誕100年 Part2
協力:神戸芸術工科大学
新作ドキュメンタリー「東洋宮武が覗いた時代」
同時上映:アカデミー賞作品「ビザと美徳」
2009年8月7日(金)~11日(火)
撮った。生きた。戦った。
かつてアメリカに日系人強制収容所があった—
第二次大戦中、アメリカ政府は市民権を持つ日系人、在米日本人を強制的に収容所に押し込めました。その収容所に禁じられたレンズを隠し持ち、手製のカメラを完成させて、その実態を写した写真家がいました。東洋宮武、その人です。そして東洋と親交があった20世紀を代表する写真家アンセル・アダムスとエドワード・ウェストン。彼らの作品と共に、東洋の500枚の写真で証言しながら、収容所の真実と日系人の歴史を描く感動のドキュメンタリーです。
「東洋宮武が覗いた時代」Toyo’s Camera
(2008/日米合作/98分/HD[DVCAM上映])
製作:Toyo’s Camera Film Partners(UTB フイルムヴォイス 東北新社 米国日本ハム)
制作:UTB+フイルムヴォイス
企画・脚本・監督:すずきじゅんいち
撮影監督:小渕将史(UTB)、本間秀幸(日本部分)
編集:水原徹 音楽:喜多郎
出演:アーチーミヤタケ、ダニエルイノウエ、ジョージタケイ、渡部昇一、細江英公、ジミーサコダ、スティーブンオカザキ
このドキュメンタリーに写る約500枚の写真にアンセル・アダムスとエドワード・ウェストンの作品も登場。風景写真の第一人者として有名なアダムスが写したものは収容所の人物主体の写真でした。東洋が師と仰ぐウェストンは8×10インチの大判カメラを使用する先鋭的な写真家。収容所でのふたりの感動的な出逢いは、我々に深い感銘を与えます。監督はアメリカ在住のすずきじゅんいち。初のドキュメンタリー作品として注目が集まっています。
[公式サイト]
同時上映
「ビザと美徳」Visas and Virtue
(1997/アメリカ/26分/35mm)
制作:シーダー・グローブ・プロダクション
配給:福岡アジア映画祭実行委員会
監督:クリス・タシマ 脚本:クリス・タシマ、トム・ドナルドソン
原作:ティム・トヤマ 撮影:ヒロ・ナリタ 美術:ユキ・ナカムラ 音楽:スコット・ナガタニ 編集:アーヴィン・パイク
出演:クリス・タシマ、スーザン・フクダ
1940年、リトアニアの領事・杉原千畝は、ナチスから逃れようとした2000人のユダヤ人のためにビザを発行しました。1枚のビザが家族全員の渡航を許可したため、実際には6,000人以上もの命を救った杉原は「日本のオスカー・シンドラー」と呼ばれ、今なお多くの人々の間で語り継がれています。この作品は、杉原領事が苦悩の末、家族や自分の外交官人生を危険にさらして日本政府に逆らい、ビザを発行し続けた1ヶ月を描いた事実に基づいた短編劇映画です。
1998年の第70回アカデミー賞で見事、短編実写賞に輝きました。
《料金》
「東洋宮武が覗いた時代」
一般1300円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円
セット券(「東洋宮武が覗いた時代」+「ビザと美徳」)
一般1800円 学生・シニア1500円
会員1500円 学生会員・シニア会員1400円
ヒマラヤ国際映画祭 WEST JAPAN 2009 アンコール in 神戸
2009年8月28日(金)〜9月1日(火)
詳しくは[公式サイト]へ
ヒマラヤの尽きせぬ魅力、価値を、ヒマラヤ関連の世界各国の秀作ドキュメンタリー映画を通じて世界の人々に伝えることを趣旨に始まった国際映画祭 − それが「Himalaya Film Festival (ヒマラヤ国際映画祭) 」です。
主催:NPO法人ヒマラヤ・アーカイブ・ジャパン、神戸映画資料館