プログラムPROGRAM
2010 1

[貸館]神戸芸術工科大学 アスタ・アニメ上映会
2010年1月9日(土)17:00〜
毎月1回(2010年3月まで:予定)神戸映画資料館でアニメ上映会を開催します。
 

 
「だるまちゃん」シリーズ2本
「キャラ丸くん」2本

制作:エクラアニマル (計60分)
 
主催:神戸芸術工科大学
   

《料金》無料


ジョン・フォード連続上映 その1 フォード&ウィル・ロジャース3部作
2010年1月9日(土)〜11日(月・祝)
『駅馬車』(1939)、『荒野の決闘』(1946)、『黄色いリボン』(1951)などで知られる大映画監督ジョン・フォード。彼の代表作のほか、知られざる傑作も取りまぜ連続上映していく。
第1回目は、ユーモラスな個性と演技で人気のあったウィル・ロジャースと組んだ3部作を上映。この3作品は当時日本で公開されなかったが、後年の特集上映で再発見され大いに注目された。1935年のウィル・ロジャースの飛行機事故による死がなければ、さらなるコンビ作が作られたに違いない。
 
「ドクター・ブル」Doctor Bull
(アメリカ/1933/78分/16mm)
監督:ジョン・フォード 脚本:ポール・グリーン
撮影:ジョージ・シュナイダーマン
出演:ウィル・ロジャース、ヴェラ・エレン
田舎町で孤軍奮闘する医師を主人公にした人間喜劇。
後のフォード作品に数多く登場する「医師」の原型のひとつを見ることもできるだろう。
 
「プリースト判事」Judge Priest
(アメリカ/1934/84分/16mm)
監督:ジョン・フォード
脚本:ダドリー・ニコルズ、ラマー・トロッティ
原作:アーヴィン・S・コップ
撮影:ジョージ・シュナイダーマン 
音楽:サミュエル・ケイリン
出演:ウィル・ロジャース、ヘンリー・B・ウォルソール
南北戦争のしこりが未だ強く残る1890年ごろのケンタッキーの小さな町を舞台に、人情判事プリーストを中心に描かれる「家族再生」の物語。法廷場面の演出にも注目したい。
 
「周遊する蒸気船」Steamboat Round the Bend
(アメリカ/1935/82分/16mm)
監督:ジョン・フォード
脚本:ダドリー・ニコルズ、ラマー・トロッティ
撮影:ジョージ・シュナイダーマン
音楽:マックス・スタイナー
出演:ウィル・ロジャース、アン・シャーリー
蒸気船で一儲けしようとしたドク、しかし無実の甥っ子を救うため船を走らせる…
ミシシッピー河での蒸気船チェイスをクライマックスにしたフォードの傑作。
フォードが『男の敵』(1935)で初めてアカデミー監督賞を受賞した後、手がけた作品。
 
協力:プラネットプラスワン
 

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

《割引》
2本目は200円引き


タカシ時間 vol.2
1月10日(日)・11日(月・祝) 両日18:30

伊丹 2006年・冬 (2006/20分)
新長田 2008年・冬 (2008/18分)
水に響く踝 (2009/42分)
『水に響く踝』は2008年夏に東京のギャラリーマキで行われた連続ダンスパフォーマンスの記録です。
出演:長谷川六、川口隆夫、にもかかわらず(関さなえ・わだつばさ)
2005年12月から東京茅場町のギャラリーマキでスタートした新作上映会「季刊タカシ」は、2009年11月で第10回を数えます。神戸の「タカシ時間」では、映像作家・崟利子がこれまで作りためた作品を新たな組み合わせでごらんいただきます。

《会費》1500円

 協力:ギャラリーマキ
Art Theater dB 神戸 では以下のイベントが開催されます
KOBE-Asia Contemporary Dance Festival #01
国際共同制作プログラム
黄大徽( ディック・ウォン)∞川口隆夫∞今泉浩一
『 Tri_K 』


阪神・淡路大震災15周年 神戸長田・まちと生活の再生
2010年1月16日(土)〜19日(火)

1995年1月17日未明、兵庫県南部地方を襲った大地震は、都市を直撃した自然災害としては関東大震災以来の被害をもたらしました。
神戸市長田区野田北部地区も、その家屋の3割が全焼、7割が全半壊、死者41人という大きな被害をうけました。
この地区の、町の再生と、人々がその生活を立て直してゆくプロセスを丹念に追った「記憶のための連作『野田北部・鷹取の人びと』」と、長編ドキュメンタリー「阪神大震災 再生の日々を生きる」をご覧いただきます。
「記憶のための連作『野田北部・鷹取の人びと』」は全14部ですが、今回は震災から1年目までを記録した6部までと、最終14部の証言篇を選んでの上映です。

 青池憲司監督からのメッセージ
 わたしが阪神大震災後の神戸にはじめて入ったのは、地震から10日目の1995年1月27日でした。東京から新大阪までは新幹線で(その先は運行されていなかった)、大阪天保山からフェリーで神戸メリケン波止場へ。冬の日はすでにとっぷりと暮れ、灯火はわずかしかなく、周囲はほとんど闇でした。そこから、国道2号線を歩いて、長田区野田北部・鷹取へと向かいました。その地には、震災前からお付き合いのある人たちがいて、わたしは、その人たちのお見舞いにやってきたのです。一夜が明け、わたしが見たのは焼け落ちたまちと全壊半壊の建物でした。思わず息をのみました。そして、瓦礫のなかで立ち働く人びとの姿を目にして、この人たちのことを記憶しておきたい、とつよく思いました。
 わたしが記憶するということは、映像で記録することです。しかし、ここへきた目的はお見舞いですから、撮影機材などもとより持っていません。知人に相談して、被災した地域の住民さんからホームヴィデオのカメラを借りてもらいました。そのカメラで撮った最初のカットは鮮明におぼえています。のちに、<記憶のための連作『野田北部・鷹取の人びと』>(全14部)となるドキュメンタリー映画のはじまりです。それから足掛け5年、わたしとスタッフは、住民さんの復興の日々に同行させていただきました。
 撮影した地域は長田区の1エリアですが、ここに記録されている「人とまちの復興のプロセス」は、阪神大震災の被災地10市10町のどこでもみられた出来事であり、起りえた物語です。かけがえのない命、家、財産などを一瞬にして失う災害に見舞われながらも、新しい時代を切り開いた住民活動がそこにはあります。
 今回上映する作品が多くのみなさんにご覧いただけることを願っていますが、とくに若い世代の人たちに観ていただくことを望みます。阪神大震災の記憶の共有のために。

 
「記憶のための連作『野田北部・鷹取の人びと』」第1部〜6部、14部
(オリジナル全14部/撮影期間1995年1月~1999年4月/カラー/DVCAM)
製作:野田北部を記録する会 監督・製作:青池憲司
編集・監督補:村本勝 撮影:千葉景房 音声:青池雄太 音楽:津田左近
ナレーター:青池憲司 VTR編集:鳥原淳一 MA:川合 廣 編集助手:小幡寿一

第1部 1995年1月〜3月(85分)
圧倒的な災害の様相。復興に立ち上がる人びと。「まちづくり協議会」のうごき始まる。鷹取救援基地のボランティアによる炊き出しや家屋の解体。

第2部 1995年3月下旬〜4月下旬(60分)
自衛隊による瓦礫撤去作業。焼け跡で土さらいをする住民、人びとはそれを宝さがしと呼んだ。桜咲くも、春の嵐のなか合同慰霊祭。

第3部 1995年5月~6月(64分)
うっとうしい梅雨空のもと人はたゆまず進み、地区計画の勉強会が頻繁に開かれる。更地にひまわり(希望)の種を蒔く。住民と専門家とボランティアの協働。

第4部 1995年7月~8月(67分)
区画整理をめぐって人もまちも揺れ、議論活発になる。家族を亡くした住民の悲しみ。子どもだんじりと盆踊り、人びとは夏まつりにしばし憩う。

第5部 1995年9月~12月(67分)
まちは落ち着いたかに見えたが、家屋の違法新築が目につく。震災に新しくうまれたものは何か? 小学生と救援基地の神田さんが話す。正月の餅をつく。

第6部 1996年1月~3月(67分)
震災1周年の日の全容。区画整理の一時凍結で地域は混乱し、住民の困難さらにます。協議会の仮設住宅訪問。修学旅行高校生の被災地見学。

第14部  証言篇 (80分)
その日、人びとは何を見、何を感じ、どう行動したのか。復興対策委員会はどのように立ち上げられたのか。地震からの3日間を地域の人たちが語る。

 
 
 

「阪神大震災 再生の日々を生きる」
(2000/156分/カラー/DVCAM)
製作:野田北部を記録する会 監督・製作:青池憲司
編集・監督補:村本勝 撮影:千葉景房 音声:青池雄太 音楽:津田左近
ナレーター:古谷敏郎 VTR編集:伊地智恭平 MA:吉田茂一
 
神戸市長田区野田北部地区には震災前から、「野田北部まちづくり協議会」があって、住民が自主的に自分たちの地域をみつめ、住環境の改善に取り組んでいました。震災直後、まちづくり協議会は復興対策本部を立ち上げ、被災者の生活再建とコミュニティの再生を模索する活動を始め、住民が主体となったまちづくりを進めたのです。
時間がかかり、試行錯誤もありながら、地域のなかでじっくりと議論を重ね、専門家やボランティアと協働し、行政とも根気よく話しあうことで、「人間のまち」がつくられていきました。
この作品は、野田北部という一地域にキャメラを据えて、震災直後から1999年4月まで、4年3か月におよぶコミュニティ再生のプロセスを、まちづくり協議会の活動を中心に記録した長編ドキュメンタリーです。
 
 

《料金》
1本(1部)あたり500円
全プログラム:2500円

中学生以下は無料


日本映画名画鑑賞会
2010年1月23日(土)
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
 
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、上映1週間前より電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)

《料金》
一律500円


[貸館]SANAフィルムフェスタ「マスメディアが伝えないイラクがここにある」
2010年1月24日(日)14:00〜
 「SANA(光)衛星テレビ」は、世界から募金が集められ、イラクの市民メディアとして2007年4月に誕生しました。自由平等で平和なイラクの再建をめざす「イラク自由会議」が番組制作・運営を行い、民衆の文化、労働、教育、女性、子どもなどをテーマにニュース映像やドキュメンタリー番組などを放送しています。
 「イラク平和テレビ局inJAPAN」は、その番組を日本で観られるように翻訳・吹き替えしインターネット配信をしていますが、より多くの方々ご覧いただく機会として「SANAフィルムフェスタ」を開催しています。
 マスメディアが伝えないイラクを知り、戦争のない社会をつくるためのオリジナルな映像を発信し、交流する場です。
『アメリカ帰還兵イラクに誓う』(制作:マブイ・シネコープ)
 「許しを請うのではなく……」
 「イラクの人々と直接連帯できることがわかった。これをみんなに伝えたい」
 2003年アメリカ陸軍兵士としてイラクに派遣されたアーロン・ヒューズは、そこで多くの不正義と、人間破壊の現場を目の当たりにする。
 2001年9月11日、ニューヨークで起こったテロ事件を見て、T・Jブオノモは「自分たちの国が攻撃されている、米国を守らなければならない」と軍隊に入隊する。が、イラク戦争に反対の声を上げ2007年除隊させられる。
 IVAW(反戦イラク帰還兵の会)で活動していた彼らが、2009年3月再びイラクを訪れた。
 抑圧ではなく、戦争と占領を終わらせるため、イラクそして世界の人々とともに歩んでゆく決意を彼らは語る。
 元占領軍兵士のことばは、イラクの人々にどのように響くのだろうか。
*参考『アメリカ帰還兵(IVAW)イラクに誓う』上映運動のページ
[同時上映]サナ衛星テレビ番組より
『2008年バクダットーサドルシティ〜米軍による空爆被害ー3月25日〜5月4日』

 
 
主催:イラク平和テレビ局 in Japan・兵庫
  (連絡先)黒川 078-784-2430  安東 090-3828-9579
   

《料金》大人1000円 シルバー/学生/障がい者500円


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。