プログラムPROGRAM
2010 4

山根貞男 連続講座〈新編:活劇の行方〉2 沢島忠
2010年4月3日(土)
2008年に「山根貞男連続講座〈加藤泰の世界〉」と題し、ほぼ月に一回開催した人気企画が、テーマを「活劇」に広げ再開します。
『活劇の行方』をはじめとする著書で、一貫して活劇の観点から映画を論じてきた日本映画批評を代表する山根貞男による「活劇論」です。
この講座では、毎回講義に入る前に関連する作品を参考上映します。
 
今回は、沢島忠監督論を出発点に、中村錦之助論へと展開。<『一心太助』で時代劇が変わった=日本映画が変わった>ということを、縦横に論じてくださる予定です。
 

山根貞男(映画評論家)
1939年大阪生まれ。映画批評誌「シネマ69」(1969-71)を編集・発行。蓮實重彦とともに海外の映画祭で加藤泰、鈴木清順、成瀬巳喜男の特集に関わる。1986年より始めた「キネマ旬報」での日本映画時評は現在も連載中である。主な著書に『映画狩り』、『映画の貌』、『マキノ雅弘―映画という祭り―』などがあり、『映画渡世』(山田宏一との共編)、『加藤泰、映画を語る』(安井喜雄との共編)、『成瀬巳喜男の世界へ』(蓮實重彦との共著編)などのインタビューや編著が多数ある。

 
 

《料金》

会員1500円 学生会員・シニア会員1300円
*招待券の使用不可
*会員のみご予約受付中


ジョン・フォード連続上映 その3 ジョン・ウェインの西部劇
2010年4月9日(金)〜11日(日)
『駅馬車』(1939)、『荒野の決闘』(1946)、『黄色いリボン』(1951)などで知られる大映画監督ジョン・フォード。彼の代表作のほか、知られざる傑作も取りまぜ連続上映していく。
第3回目は、フォード作品を代表する名優、ジョン・ウェイン主演の西部劇を集めた。
 
「アパッチ砦」Fort Apache
(アメリカ/1948/129分/16mm)
監督:ジョン・フォード
原作:ジェームズ・ワーナー・ベラ
脚本:フランク・S・ニュージェント
撮影:アーチー・スタウト
音楽:リチャード・ヘイゲマン
出演:ジョン・ウェイン、ヘンリー・フォンダ、シャーリー・テンプル、ジョン・エイガー、ペドロ・アルメンダリス
 
南北戦争での失策により降格され、アパッチ砦の守備隊司令官の任に付いたサースデイ将軍(ヘンリー・フォンダ)。プライドの髙い彼は、インディアンの戦法をよく知るヨーク大尉(ジョン・ウェイン)の意見を無視し、自分のやり方で手柄を上げ、汚名を返上しようとするが…。『黄色いリボン』『リオ・グランデの砦』と続くフォードの“騎兵隊3部作”の第一作。
 
 
「黄色いリボン」She Wore A Yellow Ribbon
(アメリカ/1949/103分/35mm/テクニカラー)
監督:ジョン・フォード
原作:ジェームズ・ワーナー・ベラ
脚本:フランク・ニュージェント、ローレンス・スターリングス
撮影:ウィントン・C・ホック
音楽:リチャード・ヘイグマン
出演:ジョン・ウェイン、ジョーン・ドルー、ジョン・エイガー、ベン・ジョンソン、ハリー・ケリー・Jr、ヴィクター・マクラグレン
 
“騎兵隊3部作”の第二作。1876年の西部。退役を間近に控えた騎兵隊の大尉ネイサン(ジョン・ウェイン)は、隊長の妻と姪を護送役に任命される。しかし、戦況の悪化により二人を伴って隊に戻った彼は、退役までの限られた時間の中、部下とともにインディアンに抗戦する。
 
 
「リバティ・バランスを射った男」The Man Who Shot Liberty Valance
(アメリカ/1962/123分/16mm)
監督:ジョン・フォード
原作:ドロシー・M・ジョンソン
脚本:ジェームズ・ワーナー・ベラ、ウィリス・ゴールドベック
撮影:ウィリアム・H・クローシア
音楽:シリル・モックリッジ
出演:ジェームズ・スチュワート、ジョン・ウェイン、ヴェラ・マイルズ、リー・マーヴィン、エドモンド・オブライエン
 
西部の小さな町。州昇格運動を邪魔する無法者リバティ・バランス(リー・マーヴィン)に対抗する若き法律家(ジェームズ・スチュワート)と拳銃の名手(ジョン・ウェイン)の友情を描く。
 
協力:プラネットプラスワン
 

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

《割引》
2本目は200円引き


日本映画名画鑑賞会
2010年4月18日(日)
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
 
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、上映1週間前より電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)
今回は、去る4月6日他界された西河克己監督作品を追悼上映します。

《料金》
一律500円


[貸館]『アリラン−Arirang−』上映会
2010年4月18日(日)17:00開演 (16:30開場)
 
『アリラン−Arirang−』(韓国/1968/16mm)
原作:羅雲奎 監督:兪賢穆
 
 
お問い合せ:Arirang418@gmail.com
    

《上映協力費》大人1,000円 学生・シルバー 500円

提供:アジア映画社  協力:神戸映画資料館


はじまりの映画 石井聰亙篇
2010年4月23日(金)〜25日(日)
2008年から、毎夏開講してきた神戸映画ワークショップ。これまで、決められたシナリオを使った演習のみだったが、今年は作品を制作する。その5月開講に先立ち、日本映画界を牽引する石井聰亙監督と諏訪敦彦監督の初期作品を上映。
石井監督は8ミリ映画の自主製作出身であり、その作品は、デジタル時代に映画を志す若者に今なお刺激を与えるだろう。
 
[関連上映] [はじまりの映画 諏訪敦彦篇](5月2日〜5日)
 

トークショー
ゲスト:石井岳龍(聰亙)監督
(いしい・がくりゅう)
1976年日本大学芸術学部入学直後、8mm映画『高校大パニック』を撮り、熱狂的な支持層を得る。大学卒業制作の『狂い咲きサンダーロード』で劇場監督デビューを果たす。その後の作品に『逆噴射家族』(84)、『エンジェル・ダスト』(94)、『ユメノ銀河』、『五条霊戦記』(00)、『ELECTRIC DRAGON 80000V』(01)、『DEAD END RUN』(02)、『鏡心(完全版)』(05)など多数あり。
06年より神戸芸術工科大学で映画創作の実習授業を始める。今年、石井岳龍と改名。
ISHIISOGO-GAKURYU.com
 
《料金》無料(要上映会チケット半券)

 
「狂い咲きサンダーロード」
(1980/96分/35mm)
製作会社:狂映舎、ダイナマイトプロ
監督:石井聰亙
脚本:石井聰亙、平柳益実、秋田光彦
撮影:笠松則通
音楽:泉谷しげる、パンタ&ハル、THE MODS
美術:泉谷しげる
出演:山田辰夫、戎谷広、大池雅光、中島陽典、谷忠、小林稔侍
 
日本大学芸術学部の卒業制作として制作され劇場公開となった石井聰亙の監督デビュー作で、日本のインディーズ映画に多大な影響を与えたカルト作品。暴走族の特攻隊長・ジン(山田辰夫)が、権力に懐柔される仲間や右翼に戦いを挑んでいく。  
 

(C)1997 Softgarage

「ユメノ銀河」
(1997/80分/35mm)
製作会社:ケイエスエス
監督・脚本:石井聰亙
原作:夢野久作 撮影:笠松則通
音楽:小野川浩幸 美術:磯見俊裕
出演:小嶺麗奈、浅野忠信、京野ことみ、黒谷友香
 
夢野久作の連作短編「少女地獄」の一篇「殺人リレー」を原作にした幻想的な作品。戦後まもない、ある地方都市。友人の死の真相を知ろうと、連続殺人犯の疑いがあるバス運転手(浅野忠信)に近づいた女車掌(小嶺麗奈)が、彼の魅力の虜となってゆく。
 
協力:神戸芸術工科大学
  

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 会員学生・シニア900円

《割引》
2本目は200円引き


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。