プログラムPROGRAM

ルイス・ブニュエルのメキシコ・スペイン作品
2011年3月19日(土)〜21日(月・祝)
ルイス・ブニュエルは、ダリと共同監督した初監督作『アンダルシアの犬』やドヌーブ主演の『昼顔』など、フランスで制作した作品で一般的には有名であるが、今回は、故郷スペインで監督した作品と、一時期、低予算映画を量産した地・メキシコ時代の作品を集めた。ブニュエルのアナーキーな魅力が詰まった傑作揃い。
  
Aプログラム
「忘れられた人々」LOS OLVIDADOS
(メキシコ/1950/77分/16mm)
監督:ルイス・ブニュエル
脚本:ルイス・ブニュエル、ルイス・アルコリサ
撮影:ガブリエル・フィゲロア
音楽:ロドルフォ・ハルフター
出演:ロベルト・コボ、エステラ・インダ 、アルフォンソ・メヒア
メキシコシティのスラム街を舞台に、半ばうち棄てられた貧しい少年たちの物語。不良少年たちの救いのなさがリアリスティックに描かれるが、主人公の少年が見る夢のシュールなイメージなども見所。ブニュエルは、自伝「映画、わが自由の幻想」の中で、フランス語公開題『忘れられた人々ーあるいは、彼らを憐れみ給え』について、「あほらしい」と語っている。
 
 
Bプログラム
「ビリディアナ」VIRIDIANA
(スペイン/1960/91分/16mm)
監督:ルイス・ブニュエル
脚本:ルイス・ブニュエル、フリオ・アレハンドロ
撮影:ホセ・フェルナンデス・アグアイヨ
出演:シルヴィア・ピナル、フェルナンド・レイ、フランシスコ・ラバル、マルガリータ・ロサーノ
メキシコからスペインに帰還して手がけた第1作。修道女を目指しているビリディアナ。孤独な老貴族である叔父が、彼女に睡眠薬を飲ませ犯したと告げる。怒ったビリディアナが去ったことで叔父は自殺。彼女は亡き叔父の館で救済事業を始めるが…。その後のブニュエル作品に欠かせないフェルナンド・レイが初出演。
Cプログラム2本立て
「砂漠のシモン」SIMON DEL DESIERTO
(メキシコ/1965/43分/16mm)
監督:ルイス・ブニュエル
脚本:ルイス・ブニュエル、フリオ・アレハンドロ
撮影:ガブリエル・フィゲロア
音楽:ラウル・ラヴィスタ
出演:クラウディオ・ブルック、シルヴィア・ピナル
紀元4世紀の「柱頭の聖シメオン」を映画化。青春時代にロルカからすすめられて以来、ブニュエルの頭にあった企画である。砂漠にそびえ立つ柱の上で、日々神に祈りを捧げているシモンは、悪魔の誘惑と闘う。長編の計画が途中で資金途が底をついたため中編として完成させた。
 
「糧なき土地」LAS HURDES
(スペイン/1932/20分/16mm)
監督・脚本:ルイス・ブニュエル
撮影:エリ・ロタール
『アンダルシアの犬』『黄金時代』とシュールレアリズムの傑作を撮った後、スペインに戻り手がけた第3作。スペインの荒涼たる山岳地帯の貧困生活を描いた短編ドキュメンタリー。
  

《料金》入れ替え制
1プログラムあたり 
会員900円 学生会員・シニア会員700円
《割引》
2プロ目は200円引き
*非会員のかたは、1日会員(登録料100円)のご登録でご覧いただけます。

これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。