プログラムPROGRAM

プラネット・アーカイヴズ 5
啄木と賢治と東北
【プラネット・シネマテーク】
2011年7月9日(土)・10日(日)
神戸映画資料館は、大阪のプラネット映画資料図書館が長年収集してきたフィルムなどの映画資料を収蔵管理しています。これらのフィルム整理作業と並行して上映を行っていこうというのが、この「プラネット・アーカイヴズ」です。
第5回目は、東北への想いを深めるため石川啄木と宮沢賢治に関する作品や東北を描いた記録映画などを集めて上映。
Aプログラム 
「情熱の詩人啄木 ふるさと篇」
(1936/70分/巻頭約20分欠落/16mm)
監督:熊谷久虎 原作・脚色:小田喬 安達伸男 撮影:永塚一栄 
出演:島耕二、小杉勇、黒田記代、沢村貞子
「蒼氓」(1937)「阿部一族」(1938)「上海陸戦隊」(1939)などで知られ、原節子の義兄でもある熊谷久虎監督の代表作品のひとつ。石川啄木は郷里の渋民村(岩手県盛岡市)で代用教員を務め自由で進歩的な新しい教育を志すが、古い考えの校長や村の役員たちの反対にあい、ついに郷里の村を追われる。主演は後に大映で再映画化を監督した島耕二。残念ながら巻頭部分2巻が欠落。また、濃淡型サウンドトラックが充分な濃度ではなく、音声が聞き取り難い。
 
Bプログラム
「セロ弾きのゴーシュ」
(1953/45分/16mm)
演出:川尻泰司、森永健次郎  製作:厚木たか 脚色:田中澄江 、川尻泰司
原作:宮澤賢治 撮影:柿田勇 美術:人形劇団プーク  動画:村田安司 音楽:伊福部昭
宮澤賢治の有名な名作童話の映画化で日本最初のカラー人形映画(コニカラー)。ゴーシュが住むのは東北の小さな町はずれの古い水車小屋。ゴーシュは金星楽団のチェリストで、発表会にベートーベンの第六交響曲メ田園”を演奏するため猛練習。もぐら、リス、猫、狸等いろいろな動物が訪れて激励され、ついに発表会で満場の拍手を受ける。
 
Cプログラム
「東京から青森まで」
(1931/17分/サイレント/16mm)
横浜シネマ商会 指導:全日本活映教育研究会
監修:青地忠三 撮影:上野幸清
尋常小学校六年の読本に準拠した教育映画。汽車は上野駅から出発し、東北本線に沿って北上。日光、松島、平泉、盛岡、小岩井農場などを経て青森に到着。疾走する汽車や流れる線路の動きを織り交ぜながら東北の風物、都会、史跡などを読本だけでなく視覚を通して理解せしめようとした作品。鉄路の線画は画風から村田安司と推定される。
「日本のデンマーク農場」
(1954/20分/16mm)
内外映画社 演出:樋口源一郎
山形新庄市松本にあったデンマークのエミール・フェンガー氏による農法指導農場の紹介。演出は山形県天童市生まれで「女王蜂の神秘」(1962)や「細胞性粘菌の行動と分化」(1992)などで知られる樋口源一郎。
その他、おまけ上映作品もあり。
  

《会費》
1プログラムあたり
会員900円 学生会員・シニア会員700円
《割引》
2プログラム目より200円引き

これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。