年忘れ幻の時代劇
2012年12月8日(土)・9日(日)
「忠臣蔵」
(1933/139分/35mm)
監督・原作・脚本:衣笠貞之助 撮影:杉山公平
音楽:塩尻清八、杵屋正一郎 美術:吉川観方
出演:阪東寿三郎、林長二郎、市川右太衛門、田中絹代、川崎弘子、岡田嘉子
日本初の土橋式トーキーは現代劇では『マダムと女房』、時代劇ではこの『忠臣蔵』。林長二郎や市川右太衛門が二役を演じるなど豪華キャストが見どころ。長年、幻の映画と思われていたが35mmの可燃性フィルムが1970年代に三重県で発見され、不燃化プリントが1975年の第12回なにわ芸術祭古典映画鑑賞会として大阪のサンケイホールで初上映された。当時のチラシには「幻の名画遂に発見! 幾多の紆余曲折をへて奇跡的に発見! 天の巻・地の巻一挙上映!」とある。「大忠臣蔵」と改題されたプリントで、途中に『赤垣源蔵』(1938)の一部が挿入されているほか、音声が良好でないことをお断りしておく。
「寶の山に入る退屈男」
(1938/65分/16mm)
監督:西原孝 原作:佐々木味津三
脚本:原健一郎 撮影:竹野治夫
音楽:深井史郎
出演:市川右太衛門、高山廣子、國友和歌子、甲斐世津子、原聖四郎
佐々木味津三による大衆小説を原作に、市川右太衛門が主演して1930年に最初の「旗本退屈男」が作られた。以後、右太衛門の当たり役となり、戦後は東横から東映の時代劇シリーズとして定着していった。この『寶の山に入る退屈男』は戦前に作られた最後のシリーズ作品。額に三日月傷でお馴染みの早乙女主水之介が、秩父山中に残された武田家の軍資金百万両を巡る地図争奪戦の中で大活躍する。
《料金》
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 会員学生・シニア900円
《割引》
2本目は200円引き