プログラムPROGRAM

日本映画の黄金時代
2014年4月26日(土)・27日(日)Aプログラム
2014年4月28日(月)・29日(火・祝)Bプログラム

4月27日(日)15:10「忠治活殺剱」の上映後
解説:山根貞男(映画評論家)

Aプログラム
「河内山宗俊」
(1936 / 81分 / 16mm)
監督:山中貞雄 脚本:三村伸太郎
撮影:町井春美 音楽:西梧郎
出演:河原崎長十郎、中村翫右衛門、市川扇升、原節子、山岸しづ江、助高屋助蔵、清川荘司、高勢実乗、鳥羽陽之助、衣笠淳子、三好文江
情婦お静のヒモになりさがった河内山宗俊と、守銭奴森田屋の用心棒である金子市之丞が、三百両の金のため女郎に売られようとするお浪さん(16歳の原節子)の危機を知って怒り、命を張って防ごうとする。山中はこの年『怪盗白頭巾』『海鳴り街道』を作るなど意気盛んな27歳だった。
 
「忠治活殺剱」
(1936/ 45分 / 35mm)
監督:久保爲義、マキノ正博 原作:伊藤大輔
脚本:比佐芳武 撮影:大森伊八
出演:淸水英太朗、大内弘、原駒子、大倉千代子、大久保淸子、葉山純之輔、光岡龍三郎、浅野進二郎、大倉文男、島津勝二
忠治は偽名を使って居酒屋に住み込んでいたが、山城屋勝蔵に娘を売りにきた父親が、勝蔵の計略で身包みを剥がされるにおよんで、忠治は義侠心から山城屋へ殴り込む。伊藤大輔の『忠次旅日記』の脚本をマキノが借りて製作したと言われる。今回上映するのはプラネット映画資料館所蔵の35mmプリント。後にフィルムセンターが無声版16mmをこれに補完し作成した58分版が現存する最長版(初公開時75分)である。
 
Bプログラム
「人情紙風船」
(1937/ 86分 / 16mm)
監督:山中貞雄 脚本:三村伸太郎
撮影:三村明 美術:久保一雄 音楽:太田忠
出演:河原崎長十郎、中村鶴藏、中村翫右衛門、霧立のぼる、御橋公、坂東調右衛門、市川樂三郎、市川菊之助、岬たか子、原緋紗子、山岸しづ江
江戸の貧乏長屋を舞台に、髪結いの新三や浪人の海野又十郎らが繰り広げる人情劇。日中戦争の泥沼へと突っ走る情勢下、撮影期間1ヵ月の厳しいスケジュールの中、28歳の山中は「ナカ抜き」で撮影時間を短縮、予定通り仕上げて封切りの日、撮影所内で召集礼状を受け取り出征、中国で戦病死し、帰らぬ人となった。映画は興行的にもヒットし、日本映画史上の名作と言われている。
「春秋一刀流」
(1939/ 74分 / 16mm)
監督、脚本:丸根賛太郎 撮影:谷本精史
美術:鈴木孝俊 音楽:高橋半
出演:片岡千恵蔵、沢村国太郎、市川小文治、原健作、仁礼功太郎、轟夕起子
博徒の親分笹川繁蔵と知り合い、飯岡助五郎との大利根河原の決闘に笹川方の助っ人として参加し闘死した幕末の剣客平手造酒を主人公に描く。山中貞雄亡き後、その再来かと言われた丸根賛太郎のデビュー作。巻頭から始まるチャンバラに次ぐチャンバラ。テンポの良い画面編集、高橋半による力強い音楽、字幕が随時挿入され、まるで和洋合奏で観る無声映画のようだ。
 

《料金》2本立て
一般1400円 学生・シニア1200円
会員1200円 会員学生・シニア1000円

*ラスト1本のみ:900円

これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。