神戸が舞台の戦前アクション映画
2015年10月 24日(土)サイレント上映 / 25日(日)生演奏付き上映
国際都市とアクション映画は相性が良い。冒険と秘密が似合うからだろう。19世紀末、舶来の新発明キネトスコープが紹介され、日本映画史の第一歩を刻んだ神戸もまた、長く世界に開かれた港町である。今回は神戸が舞台の戦前アクション映画を二本お贈りする。
「大活劇 爭鬪」
(1924 / 101分[16fps] / サイレント / 35mm)
フィルム提供:東京国立近代美術館フィルムセンター
東亜キネマ(等持院)
監督:金森万象
原作・脚本:壽々喜多呂九平
撮影:大塚周一
出演:高木新平、関操、青山万里子、森静子、荒木忍、松葉文子
ニューヨークで知り合った南京鼠のサム、寄席芸人李鵬勝、お花の三人は、李が娘・桃鈴を残した町・神戸にやって来る。サムは李の娘探しを手伝うが、彼女には魔の手が迫りつつある…。サム役の高木新平は旧居留地の大阪商船ビルから神戸オリエンタルホテルに吹き替えなしで飛び移る超絶アクションを見せ、「鳥人」の愛称とともに人気を得た。
「黄金の弾丸」
(1927 / 89分[16fps]欠落あり/ 染色 / サイレント / 35mm)
東亜キネマ(甲陽)
監督:印南弘 原作:ヘルマン・ランドン
脚本:竹井諒 撮影:小野平一郎
出演:宮島健一、一木突破、大岩栄二郎、千種百合子、中村園枝、島田富美郎、月岡正美
東亜キネマ甲陽撮影所で製作された探偵活劇。阪神間や神戸のハイカラな都市の情景をふんだんに盛り込み、スリル満点のアクション映画に仕上げたのは当時新進気鋭の監督、印南弘。旧居留地跡でのカーチェイス、逃げる悪党と追う騎馬警官、神戸港船上でのラストシーンなど大正末期のモダニズムを感じさせる逸品。残念ながら全7巻のうち5巻目は欠落。
演奏:Momee(トイピアノ、キーボード)
弁士と音楽でサイレント映画を修復・再上映するチーム「深海無声團」のメンバー。今回はソロで即興的な演奏を披露します。
協力:東京国立近代美術館フィルムセンター
《料金》
サイレント上映 一般1200円 学生・シニア1000円 会員1000円 会員学生・シニア900円
演奏付き上映 一般1400円 学生・シニア1200円 会員1200円 会員学生・シニア1100円
*招待券のご利用不可 *当日に限り2本目は200円割引