プログラムPROGRAM

公開研究会
[貸館]デジタルアーカイブス・地域映像サミット

2017年3月20日(月・祝) 10:30〜18:00

現在、各地でさまざまなデジタル映像のアーカイブがつくられている。これらのアーカイブはその地域の歴史や状況にあわせて、その姿・形はさまざまであるだけでなく、収蔵されている映像の内容も千差万別だ。今や、これまでの通念や研究のあり方を根本から考え直す時期にきている。地域の映像アーカイブに何が求められているのか、新たに議論する。(原田健一)

第一部 10:30〜12:00
アマチュア映画の研究とアーカイビング

司会:板倉史明(神戸大学)
 
「1920年代半ばから1930年代における「アマチュア」と「プロフェッショナル」の考察−−日本とアメリカのアマチュア映画」
森末典子(イェール大学大学院映画学・東アジア言語文学学部)
本発表は、戦前における日本とアメリカの小型映画文化の比較を通して「アマチュア」と「プロフェッショナル」の概念を考察する。その方法として、まずアメリカのアマチュア映画の特徴及び近年の先行研究を解説し、同時代の日本のアマチュアがどのように特徴づけられるかを検証したい。特に注目するのは、日米のアマチュアによる商業映画の捉え方の違いである。ハリウッド及び国内商業映画がどのようにアマチュア文化の形成に影響したのかを、当時の機関誌等を通して検討する。

「1950年代のアマチュア映画“らしさ”――「シネマ57」の批評から読み解く」
大谷晋平(神戸大学国際文化学研究科博士後期課程)
1950年代後半の8ミリ映画ブームに注目したのが、映画監督・羽仁進などが所属した映画集団「シネマ57」である。彼らはニューヨークの映画集団「シネマ16」を参考にし、アマチュア映画作品を研究する上映会を実施。さらに『芸術新潮』の8ミリ映画特集欄へ積極的に記事を投稿した。本発表では「シネマ57」が新しい映画表現の可能性を見出していたアマチュア映画“らしさ”を、当時の言説を分析することから解明する。

第二部 13:00〜14:30
モノと対話すること――アーキビストの目と手を編制する

松谷容作(同志社女子大学)、郷田真理子(IMAGICAウェスト)、北村順生(立命館大学)

第三部 14:45〜18:00
各地のデジタル映像アーカイブの現状と連携ネットワーク編制の可能性

司会:佐藤守弘(京都精華大学)
水島久光(東海大学)、原田健一(新潟大学)、久世均(岐阜女子大学)、高橋耕平(アーティスト)

《参加費》無料   《会場》神戸映画資料館

主催:神戸大学地域連携事業「映像を媒介とした大学とアーカイブの地域連携」(代表者:板倉史明)

→過去の関連企画等

これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。