プログラムPROGRAM
2019 12

ロシア・ソヴィエト映画 連続上映
第28回 アンドレイ・コンチャロフスキー特集 前編

2019年12月7日(土)・8日(日)

タルコフスキー『アンドレイ・ルブリョフ』(1967)の脚本共同執筆者としても知られ、後にハリウッドに進出し、『暴走機関車』(1985)などを手がけるアンドレイ・コンチャロフスキーの初期作品2本を上映。

「最初の教師」Первый учитель
(1965/102分/35mm)キルギスフィルム、モスフィルム

監督:アンドレイ・コンチャロフスキー
原作:チンギス・アイトマーノフ
脚本:チンギス・アイトマーノフ、ボリス・ドブロデフ、アンドレイ・コンチャロフスキー
撮影:ゲオルギー・レルベルグ
出演:ボロト・ベイシャナリエフ、ナタリア・アリンバサロワ
 
コンチャロフスキーの長篇第一作。ソビエト政権樹立後、コムソモール(共産主義青年同盟)は各地に教師を派遣した。本作はキルギスの村で古い慣習や偏見、不公平や貧困に直面する若い男性教師を描く。

 

「愛していたが結婚しなかったアーシャ」История Аси Клячиной, которая любила, да не вышла замуж
(1967/99分/35mm)モスフィルム

監督:アンドレイ・コンチャロフスキー
脚本:ユーリー・クレピコフ
撮影:ゲオルギー・レルベルグ
美術:ミハイル・ロマージン
出演:イヤ・サーヴィナ、アレクサンドル・スーリン、ゲンナジー・エゴルィチェフ

コルホーズで炊事をするアーシャは、身勝手なトラック運転手の男を愛して子供を身ごもっていた……。1960年代、ヴォルガ沿岸の農村を舞台に、農村に暮らすさまざまな人びとを、ときにドキュメンタリーを交えて描く。製作当時は当局に疎まれて公開禁止となり、20年後の1987年に、当初カットされた部分も含めて再公開された。

 

主催:神戸映画資料館、アテネ・フランセ文化センター
協力:ロシア映画社

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般1200円 学生1000円
神戸プラネットシネマ倶楽部会員1000円
アテネ・フランセ文化センター会員1000円
《割引》
当日2本目は200円引き


第41回 くにづか月イチ上映会
2019年12月15日(日) 13:30〜
 

《料金》 無料
アスタくにづか3番館1階の「コミュニティハウス」で整理券を進呈

主催:くにづかリボーンプロジェクト、アスタくにづか神戸市保留床テナント会


連続講座:20世紀傑作映画 再(発)見
第8回 パプストとブルックス──『パンドラの箱』を読み解く

2019年12月22日(日)

このシリーズ講座では、映画史の節目を刻んできた傑作を毎回一本ずつ上映し、検証してゆく。時代の中から生まれながら、時代を超えて生き残る。古典とはそういうものだ。それは、つねに〈来るべき〉作品であり、映画館のような場所でそのつど〈発見〉される。このような観点から、作品を映画史の中にきっちりと位置づけ、それがいかにして生まれ、どのように受容され、それ以後の映画にどんな影響を与えたのかを検証する一方で、あたかも新作を見るように、その映画を純粋に味わい、どこにその〈映画的〉魅力があるのかを探ってゆく。

13:30〜 上映
「パンドラの箱」
Die Büchse der Pandora
(ドイツ/1929/131分/16mm)
監督:ゲオルク・ヴィルヘルム・パプスト
原作:フランク・ヴェデキント
脚本:ラディスラウス・ヴァイダ
撮影:ギュンター・クランプ
出演:ルイーズ・ブルックス、フリッツ・コルトナー、フランツ・レデラー、グスタフ・ディーズル

伴奏:塩屋楽団
(鈴木勝:guitar 山本信記:synthesizer, electronics 森本アリ:sampler, trumpet)
 

16:00〜(終了予定17:30) 講座
講師:井上正昭(翻訳・映画研究)
G・W・パプストの映画『パンドラの箱』が作られてから今年で実に90年になる。しかしこの映画でルルを演じた女優ルイーズ・ブルックスはその輝きをいささかも失っていない。それどころか、彼女はその謎めいた存在感で現代のわれわれをますます魅了しつづけている。女優と登場人物が、そして作品そのものがこれほど分かち難く結びついた映画は稀である。『パンドラの箱』を語ることは、ルル=ブルックスを語ることと同じだった。しかし、それ故にこの映画のそれ以外の細部はしばしばし見過ごされてきたとも言える。今回の講座では、〈宿命の女〉ルル=ブルックスについて考えてゆく一方で、ヴェデキントの原作戯曲やワイマール文化、そしてパプストの演出などにも注目しながらこの映画を読み解いてゆく。『パンドラの箱』はブルックスという稀有な存在なしにはありえなかった。それは間違いないが、監督パプストとの運命的な出会いがなければこの作品が生まれなかったこともまた確かである。今講座では、巨匠と呼ばれながら今ではあまり語られることのない、このなんとも輪郭の曖昧な〈映画作家〉にも照明を当ててみたい。

井上正昭
1964年生まれ。Planet Studyo + 1 で映画の自主上映にたずさわる。訳書に『映画監督に著作権はない』(フリッツ・ラング、ピーター・ボグダノヴィッチ/筑摩書房 リュミエール叢書)、『恐怖の詩学 ジョン・カーペンター』(ジル・ブーランジェ/フィルムアート社)、共著に『映画を撮った35の言葉たち』(フィルムアート社)がある。
ブログ「明るい部屋:映画についての覚書」

《映画鑑賞料》 生演奏付き 一般1400円 学生1200円 会員1200円
《講座参加費》  一般1000円 学生500円 会員700円


年末特別企画 ホームシアター DAYS
2019年12月27日(金)・28日(土)・29日(日)

神戸映画資料館のシアタールームを特別料金でご提供します。おひとりでもグループでもご利用いただけます。
年末の冬休みに入る楽しい時期、ゆったり気ままにお過ごしください。

特別料金 6,000円 会員5,000円 (180分あたり/オペレーター料込み)
通常 貸室使用料+オペレーター料5,000円のところ

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ご利用時間
10:00〜13:00 13:00〜16:00 16:00〜19:00
→ 空室状況(随時更新)

ご予約方法
078-754-8039 info@kobe-eiga.net
電話かメールでご希望利用日時とお名前、連絡先をお知らせください。
空き状況を確認し、ご返信いたします。空きがある場合、当日のお申し込みも受付ます。

お支払い方法
ご利用1週間前までに、指定の口座にお振込ください。
サポーター会員・正会員に限り、当日のお支払いも可能です。

* キャンセル料
1週間前まで:無料  6日前から前日まで:50%  当日:100% 

* 上映可能な素材はBlu-rayとDVDです。上映素材は当日お持ちください。
上映準備に10~15分ほどのお時間を頂きます。
パソコンで作成したディスクは、通常のBlu-ray、DVD再生機で再生できることをご確認ください。
また、事前にご郵送くだされば、再生確認をいたします。

* シアター内への食べ物の持ち込みはご遠慮ください。飲み物は可能です。
併設のカフェでは、ドリンクをご注文いただければ食べ物の持ち込みは可能ですので、合わせてご利用ください。

* 個人利用以外(有料上映等)や、1枠(180分)に2枚以上のディスクを使用される場合は、通常の貸室利用となります。こちらもお気軽にご相談ください。


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。