プログラムPROGRAM

青丘文庫研究会 映像を通して視る!
「植民地朝鮮と海女の記録、在日映像作家のまなざし」

2020年11月8日(日)14:00〜
会場:神戸学生青年センター(阪急六甲駅より徒歩3分)

青丘文庫研究会の上映会! 第4弾!
今回も神戸映画資料館所蔵のアーカイブに青丘文庫研究会会員の解説を交えて上映する。また、韓国映像資料院の協力により朝鮮総督府制作の戦争広報映画や宣伝映画も上映する。ほかにも戦前戦後の貴重な海女の記録、前回も参加した康浩郎監督が1959年第1回帰国事業の様子を撮影した16ミリフィルムも初めて上映する。同じ海峡を渡った1930年代の日本人の姿と1959年の在日朝鮮人の帰国の様子が同じスクリーンに投影される。また、日中戦争期の朝鮮における「皇民化」の姿を垣間見る。

「青丘文庫」は神戸長田のケミカル産業に従事していた韓皙曦(ハン・ソッキ)が朝鮮史関係文献を集め1969年に開設したもので、1997年に神戸市立中央図書館内に再オープン。今回の上映会は、そこで定期的に行われている「青丘文庫研究会」の例会として位置づけられている。上映場所を来年移転が決まった神戸学生青年センターに移して第4回の上映会を開く。

 

第1部 植民地朝鮮と「皇民化」
植民地であった朝鮮や満蒙、台湾などのアジアへ「視察」「研修」「修学旅行」などの名目で多くの日本人たちが海峡を渡った。旅行を記録したフィルムが残されているが、そのうちの一つを上映するとともに、日中戦争期に朝鮮総督府が「皇民化」を宣伝するために作成した2本のフィルムをとおして当時の社会相を視る
『満鮮のたび』(1932年/19分/DVD上映/サイレント)京都市小学校学事視察団 提供:神戸映画資料館
『朝鮮の愛国日』(1939年/11分/DVD上映) 朝鮮総督府制作 提供:韓国映像資料院
『銃後の朝鮮』(1940年/8分/DVD上映) 朝鮮総督府制作 提供:韓国映像資料院
トーク:水野直樹(京都大学名誉教授)

 

第2部 海女の記録
康浩郎監督が1965年に撮影した『大都会の海女』、戦前に撮られた『和具の海女』は、いずれも伊勢の海で海女をする女性たちを描いたドキュメンタリーである。海女の研究の第一人者である伊地知紀子さんの解説も交え、貴重な海女の映像記録を上映する。
『和具の海女』(1940年/25分/DVD上映)
演出:上野耕三 提供:神戸映画資料館
『大都会の海女』(1965年/30分/DVD上映)
監督:康浩郎
トーク:伊地知紀子
(大阪市立大学文学部教授)

 

第3部 在日映像作家、康浩郎のまなざし
1959年12月14日、在日二世の康浩郎監督は新潟港から海峡を渡り帰国する在日朝鮮人の姿を16ミリフィルムで撮影した。それから60年以上経った今、その映像を始めて公開する。16ミリフィルムは編集されておらず劣化が進んでいる。済州島にルーツを持つ康浩郎監督みずからその思いを語っていただく。今回、経年劣化した未編集撮影ネガをテレシネしたものをDVDで上映する。
『帰国船』(1959/12分/DVD上映)監督:康浩郎
トーク:康浩郎(映画監督) 聞き手:飛田雄一(神戸学生青年センター)

《資料代》1500円  * どなたでもご参加いただけます

会場:神戸学生青年センター(阪急六甲駅より徒歩3分)
〒657-0064 兵庫県神戸市灘区山田町3丁目1−1
TEL:078-851-2760 FAX:078-821-5878

【新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止に伴う対応について】
・間隔をあけてご着席ください。
・マスクの着用、咳エチケットへのご協力をお願いします。
・発熱など体調不良のある方はご来場をお控えください。
・ご入場前、ご退出後に会場の消毒、換気を行います。

主催:青丘文庫研究会、神戸映画資料館

これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。