プログラムPROGRAM

サイレント映画

サイレント映画鑑賞会 バスター・キートン蔵出し上映会
2015年4月18日(土)・19日(日)

Aプログラム
キートン晩年の異色作2本(16mm/計80分)

Bプログラム
キートンの伝記映画(16mm/91分)

*すべて日本語字幕無し

《料金》入れ替え制
700円(1プログラム)
《割引》
当日2プログラム目は200円引き
[第10講コメディ学入門] 参加者は1プログラム目から200円引き


サイレント映画鑑賞会 ハリー・ラングドンとその周辺

「ハリーの結婚」

「ハリーの結婚」

2015年1月24日(土)14:00〜
1920年代。第一次大戦後のバブル景気に湧くアメリカ。“狂熱の’20s”は、サイレント・コメディ映画の爛熟期でもあった。喜劇人たちは、視覚ギャグをとことんまで追求した。その結果、「そこまでやる!?」的過激アクションや、アニメーション的ハチャメチャぶりは沸点に達し、まさに爆発寸前!な状況だった。
そんなクレイジーな喜劇群へのアンチテーゼとして登場したのが、第9講コメディ学入門でとりあげるハリー・ラングドンである。彼の登場を境にして、サイレント・コメディはよりスローペースなシチュエーション喜劇へとシフトしていった。過激なスラップスティックから、ローレル&ハーディに代表されるトーキー喜劇へ。その橋渡しをしたのがハリー・ラングドンだったのだ。
ハリーの貴重な短編と、同時代の多彩なコメディアンたちの作品をまとめて観ることで、20年代アメリカ無声喜劇の変遷を感じとっていただきたい。(いいをじゅんこ)

「ラリーのウィークエンド・ドライバー」The Cloudhopper
(アメリカ/1925/8分/サウンド版/16mm)
監督:ラリー・シモン、スティーブン・ロバーツ、ノーマン・タウログ
主演:ラリー・シモン、ドロシー・ドワン
普通の青年ラリー。発明家の大事な書類が盗まれ、その娘に気のあるラリーが犯人を追いかける。自動車、バイク、列車そして飛行機を駆使した後半の追っかけシークエンスが圧巻。特撮もおもしろい。

「製材所のシモン」The Sawmill
(アメリカ/1922/26分[16コマ]/無声/16mm)
監督:ラリー・シモン、ノーマン・タウログ
主演:ラリー・シモン、オリヴァー・ハーディ
製材所で繰り広げられる恋のさやあて。文字通り命がけのスタントアクションがすごい。サイレント映画史上もっとも制作費のかかった短編と言われている。当時のラリー・シモンの人気ぶりがうかがえる。ローレル&ハーディのコンビを組む前のオリヴァー・ハーディがライバル役で出演。

「無理矢理ロッキー破り」Play Safe
(アメリカ/1927/8分[短縮版/16コマ]/無声/16mm)
監督:ジョセフ・ヘナベリー
主演:モンティ・バンクス、ヴァージニア・リー・コービン
悪漢たちに襲われた乙女が列車の貨車に逃げ込む。乙女の恋人モンティが猛スピードで走る列車を追いかける。本来は50分の長編作品。疾走する列車と自動車にはさまれるスタントアクションは、20年代喜劇の過激さを象徴する場面としてしばしば引用される。

「ターピンの向こう見ず野郎」The Dare-Devil
(アメリカ/1923/10分[18コマ]/無声/16mm)
監督:デル・ロード
主演:ベン・ターピン、ハリー・グリボン
20年代にマック・セネットがハリー・ラングドンとともに見出したスターのひとり、やぶにらみのベン・ターピン。本作は西部劇の撮影現場が舞台。スタントマンのターピンはことごとく偶然に恵まれてアクションを完璧にこなす。ヒロインに乞われ急きょ映画の主人公に抜擢されるも、ターピンには荷が重すぎて失敗ばかり。

「ハリーの結婚」His Marriage Wow
(アメリカ/1925/17分[16コマ]/無声/16mm)
監督:ハリー・エドワーズ
主演:ハリー・ラングドン、ナタリー・キングストン、ヴァーノン・デント
花婿ハリーは朝寝坊して結婚式に遅刻。教会に着くと謎の男に「花嫁は君の保険金目当てだ」と警告され戦々兢々。新婚生活もビクビクしどうし。ついに毒を盛られたと勘違いしたハリーを謎の男が逃そうとするが…。ハリーの終生の友だったヴァーノン・デントが「謎の男」役を好演。

作品解説:いいをじゅんこ

《料金》
一般1000円 学生・シニア900円
会員900円 会員学生・シニア800円

《割引》[第9講コメディ学入門] 参加者は200円引き


サイレント映画鑑賞会 バスター・キートン再び
2014年7月12日(土)・13日(日)  *12日のみ生演奏付き上映

「キートンの蒸気船」Steamboat Bill Jr.
(アメリカ/1928/69分/16mm)
監督:チャールズ・F・ライスナー、バスター・キートン
脚本:カール・ハルボー
出演:バスター・キートン、アーネスト・トレンス、マリオン・バイロン、トム・ルイス

無表情の、小柄な青年が、ひとりぽつんと立っている。青年の背後には、二階建ての家。サイクロンの強風にあおられ、家の壁はぐらぐらと不安定にゆれている。どっしりと重い壁は、やがてゆっくりと倒れる、何も気づかぬ青年の頭の上に。だが、奇蹟が起きる。二階の小窓が彼の体をすりぬけ、青年は間一髪で命拾いする・・・
この小柄な青年は、名をバスター・キートンという。キートンが主演し監督もしたサイレント喜劇映画では、運命は、彼をしばしばきまぐれにもてあそぶ。そのくせ運命は、いつでも彼の味方をするのだ。
「映画史上最高のスタントアクション」として知られるこの「壁ギャグ」は、バスター・キートンの映画を観たことがない人でも、きっとどこかで目にしているだろう。ジャッキー・チェンをはじめ、さまざまな映画やドラマ、CMで引用されてきた。
しかし、キートンとまったく同じ状況でこのアクションを再現しえた人は、誰もいない。なぜなら、キートンは、このギャグに文字通り命を賭けたからだ。壁の重さは2トンあり、小窓はとんでもなく小さかった。わずか数センチの誤差で、キートンは確実に壁の下でぺしゃんこになる可能性があったのだ・・・
サイレント長編『キートンの蒸気船』において、このアクションは生まれた。今回、神戸映画資料館において、本作を生伴奏つきフィルム上映で観られるということは、すなわち、歴史の目撃者となることにひとしいのである。もちろん、「壁ギャグ」以外にも見所はたっぷりだ。名優アーネスト・トレンスとキートンの父子愛や、新人女優マリオン・バイロンとの可憐な恋物語。クライマックスの嵐のシーンの迫力には、度肝をぬかれることまちがいない。

キーボード演奏をつとめるのは、無声映画伴奏で活躍いちじるしい「深海無声團」のメンバー、藤代敦さん。モダンでエレガントな演奏には定評がある。いつもはプラネットプラスワンを拠点に、活動弁士大森くみこさん、伴奏家のMomeeさんとのチームで活動しており、3月には資料館で『海底王キートン』の弁士上映も成功させている。今回はソロでの演奏ということで、これもまた楽しみだ。
映画上映につづいて、筆者が講師をつとめる講座《コメディ学入門》を開催する。もちろんテーマは「バスター・キートン」。作品鑑賞とあわせてご参加いただければ、幸いである。(いいをじゅんこ)

演奏:藤代 敦(キーボード) *12日のみ生演奏付き上映

いいをじゅんこさんの「第8講コメディ学入門 バスター・キートン入門」(7月12日)と合わせてお楽しみください。

《料金》
一般1400円 学生・シニア1200円
会員1200円 学生会員・シニア会員1000円

《割引》*12日[第8講コメディ学入門] 参加者は200円引き
*13日(演奏なし)は200円引き

サイレント映画鑑賞会 活弁・生演奏付き バスター・キートン!
2014年3月30日(日) 17:00〜

 
 
 
 
キートンの名作を、活動弁士・大森くみこさんの語りと深海無声團の演奏でお楽しみください。
 
 
 
 
 
 
 
「海底王キートン」The Navigator
(アメリカ/1925/70分/16mm)
監督:バスター・キートン、ドナルド・クリスプ
原作・脚本:ジーン・ハヴェッツ、ジョセフ・A・ミッチェル、クライド・ブルックマン
撮影:バイロン・フーク、エルジン・ レスリー
出演:バスター・キートン、キャサリン・マクガイア、フレデリック・ブルーム、ノーブル・ジョンソン
 
キートンの映画には、船がしょっちゅう登場する。そして、キートンの船はたいてい沈む。順風満帆なんて言葉とは、まるで縁がない。
『海底王キートン』の主役は、漂流する大型船である。映画は、本物の廃船を使って撮影された。キートンの手にかかれば、舞台装置である無機質な船も、立派な「役者」になる。甲板、ボイラー室、デッキなどなど、大型船の「身体」を、笑わぬキートンが縦横無尽にかけまわる。当時としては前代未聞の、決死の水中撮影も見逃せない。船という「役者」からひきだせる最大限の魅力を、キートンは全精力をかたむけて笑いに結びつけたのだ。
大森くみこさんの活弁は、はつらつとしたヒロインとキートンのやりとりが特に面白く、この映画のラブコメ的魅力をも引き出してくれる。進化をつづける《深海無声團》の生演奏も必聴だ。(いいをじゅんこ)
「キートンの鍛冶屋」The Blacksmith
(アメリカ/1922/25分[18コマ]/16mm)
監督:バスター・キートン
出演:バスター・キートン、ヴァージニア・フォックス
鍛冶屋の丁稚キートンは失敗続きで親方に怒られっぱなし。そんな彼が一人留守番をすることになり、馬や車を相手に騒動を巻き起こす。

大森くみこ と《深海無声團》
プラネット+1にて 定期活弁上映会が好評のグループ。
 
弁士:大森くみこ
司会、TV、ラジオのリポーターやナレーションに加え、2012年より活動弁士としての活動をスタート。
 
演奏:深海無声團
   藤代 敦(キーボード)
   Momee(パーカッション/トイピアノ)
構成・台本:中崎静秋

 
いいをじゅんこさんの「第7講コメディ学入門 バスター・キートン入門」(3月8日)に続けてお楽しみください。 
 

《料金》2本立て
一般1500円 学生・シニア1300円
会員1200円 学生会員・シニア会員1000円


1928・日本の前衛映画『十字路』
2014年3月8日(土)・9日(日)

「十字路」
(1928/98分[16コマ]/無声/16mm/英語字幕版・日本語投影字幕付)
製作:衣笠映画聯盟、松竹京都撮影所
製作・監督・脚本:衣笠貞之助
撮影:杉山公平 助監督:稲垣浩
照明:内田昌夫 美術:友成用三
出演:千早晶子、阪東寿之助、小川雪子、相馬一平、中川芳江、関操
 
『狂った一頁』を皮切りに1926年から28年にかけ『照る日くもる日』『稚児の剣法』『海国記』『風雲城史』など多数の映画を生み出した衣笠映画聯盟の最後の作品で、チャンバラのない時代劇を目指して作られた画期的な実験映画。衣笠はソヴィエト連邦経由でドイツへフィルムを持参、日本映画で初めてヨーロッパへ輸出された映画として知られるが、今回の上映フィルムは英国映画協会(BFI)が保存する英語字幕付きプリントからの16ミリ・コピーである。
 

《料金》
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円


サイレント映画鑑賞会 新春ニコニコ大会 動物篇
2014年1月4日(土)・5日(日) 13:30〜
いいをじゅんこさんの第6講コメディ学入門とあわせてお楽しみください。

「チータは一年生」School Pals
(アメリカ/1924/16分[16コマ]/無声/16mm)
監督:ルイス・セラー
主演:チンパンジー (コダック・シネグラフ4505番)
チンパンジーが扮した3人の子供たち。朝食を終えそれぞれロバ、ヤギ、自転車で登校。授業が始まるや、やんちゃなチンパンジーが学校の先生に意地悪のし放題。動物が主演、人間が脇役の最初期の短編コメディー。

 

「獅子は吼え人は泣き騒ぐ」Roars and Uproars
(アメリカ/1922/27分[16コマ]/無声/16mm)
監督:ウィリアム・キャンベル
出演:ジャック・クーパー、ボビー・レイ、エルネスト・シールズ (コダック・シネグラフ4010番)
金持ち家族の5百万ドルを継承する娘と、正気でない求婚者たちによる大騒動。ホテルで獰猛な3頭のライオンに追いかけられ、ぬいぐるみのライオンまで登場する目茶苦茶な物語。

 

「桃太郎さんお供をつれて」
(製作年不明/16分[16コマ]/無声/16mm)
桃太郎が、お婆さんからきび団子を貰って、イヌ、サル、キジを従えて鬼ヶ島まで鬼を退治しに行くお馴染みのお伽噺。かなり古い時代の桃太郎映画で、桃太郎は人間、その従者は実際の動物が扮している。題名は再版時に改題されている可能性が高い。

 

 

「お猿の大漁」
(1933/10分[24コマ]/無声/16mm)
製作:横浜シネマ商会 原案、脚色:青地忠三 作画:村田安司
凍った湖面に穴をあけ猿公が魚釣り。かかったナマズのような怪魚を追って水中に。猿公と怪魚の愉快な戦いを描く日本の漫画映画。村田安司の本格トーキー第一作だが上映は無声版。

 

《料金》新春サービス料金
一般:500円
シネマ倶楽部会員・支える会員:無料


サイレント映画鑑賞会 マック・セネットのキーストン喜劇②
2013年6月22日(土)・23日(日)
サイレント喜劇の大プロデューサー、マック・セネットが作った「キーストン社」で製作した3本を上映。加えて、ハル・ローチ・スタジオの人気者「ちびっこギャング(アワー・ギャング)」の1本をおまけ上映します。
いいをじゅんこさんの第4講コメディ学入門「続・3ばか大将」とあわせてお楽しみください。
 
「まずゐもの屋(小料理屋の欺瞞)」A Hash House Fraud
(アメリカ/1915/16mm/無声/20分[16コマ])
製作:マック・セネット 監督:チャーリー・チェイス
出演:ヒュー・フェイ、ルイーズ・ファゼンダ、フリッツ・シャーデ、チェスター・コンクリン
「愛と速力と戦ひ」Love, Speed and Thrills
(アメリカ/1915/16mm/無声/20分[16コマ])
製作:マック・セネット 監督:ウォルター・ライト
出演:マック・スウェイン、ミンタ・ダーフィー、チェスター・コンクリン
「追駈砲弾(破弾)」The Cannon Ball
(アメリカ/1915/16mm/無声/33分[16コマ])
製作:マック・セネット 監督:ウォルター・ライト
出演:チェスター・コンクリン、ハリー・ブッカー、チャールズ・アーリング
「アワーギャング喜劇 突貫がらくた列車」The Sun Down Limited
(アメリカ/1924/16mm/無声/15分[一部欠落/16コマ])
製作:ハル・ローチ 監督:ロバート・F・マッゴーワン
出演:アワーギャング
 
 

《料金》
一般1000円 学生・シニア900円
会員900円 会員学生・シニア800円

《割引》[第4講コメディ学入門] 参加者は200円引き


サイレント映画鑑賞会 「溝口健二著作集」刊行記念
2013年6月9日(日)
日本が生んだ世界映画界の巨匠溝口健二が、生前に自身の署名で発表した記事を出来る限りすべて、重要と思われる発言を網羅した「溝口健二著作集」(溝口健二著 佐相勉編/発行オムロ 発売キネマ旬報社/6月上旬発売予定)刊行記念の一環として、神戸映画資料館で上映会を行います。
今回は、溝口初期の貴重なサイレント作品と、溝口と比較されるシュトロハイムの名作を、国内はもとより海外でも活躍中の演奏家、柳下美恵さんのピアノ伴奏付きでお楽しみいただきます。
 
15:00〜 第一部
「愚なる妻」Foolish Wives
(アメリカ/1921/110分[18コマ]/16mm)
監督・原作・脚本:エリッヒ・フォン・シュトロハイム 撮影:ベン・レイノルズ
出演:エリッヒ・フォン・シュトロハイム、ルドルフ・クリスティアンズ、ミス・デュポン、モード・ジョーンズ、メエ・ブッシュハリソン・フォード  
ユニヴァーサルでこの映画を監督したシュトロハイムは、巨額の製作費、5時間を超える長さのためにスキャンダルとなり、短縮を余儀なくされた。欧州大戦直後のモンテカルロ。ロシアの亡命貴族カラムジン伯爵(シュトロハイム)は、ヒューズ夫妻の妻ヘレン(ミス・デュボン)に接近し、金を巻き上げようと企む。ミシェル・メニルはその著書「溝口健二」(三一書房)にてシュトロハイムの「すべてを語り、すべてを示す」点などで溝口との類似を見ている。
 
17:10〜 第二部
トーク:柳下美恵+西田宣善(「溝口健二著作集」編集・発行者)
「ふるさとの歌」
(1925/50分[20コマ]/35mm)
東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品
監督:溝口健二 原作:松居張二 脚本:清水龍之介 撮影:横田達之 美術:亀原嘉明
出演:木藤茂、髙木枡二郎、伊藤寿栄子、辻峯子、川又賢太郎、加藤司郎
サイレント期の作品が殆ど失われた溝口健二の作品の中で、最古の現存作品である。欠落した部分も殆どない貴重な作品。東京から故郷に戻ってきた貧しい青年(木藤茂)が、学問を捨てて農業に従事する。日活が文部省の委嘱で製作した教育劇映画で、農本主義的プロパガンダ臭は露骨にあるが、何度も見ていると、その軽快なカッティング、水辺のシーンの美しさ、当時の溝口作品の常連だった横田達之のキャメラが見られるところなど、美点は多く感じられてくる。
 

演奏:柳下美恵                             写真:スズキマサミ
サイレント映画ピアニスト。武蔵野音楽大学ピアノ専攻卒業。1995年、朝日新聞社主催の映画生誕100年記念上映会でデビュー。以来、国内では東京国立近代美術館フィルムセンターや映画館、各地の映画祭等、海外はポルデノーネ無声映画祭やボローニャ復元映画祭(イタリア)、ボン無声映画祭(ドイツ)、韓国映像資料院などで伴奏した。イギリスのユリイカレーベル、㈱紀伊國屋書店から『裁かるるジャンヌ』『魔女』のブルーレイ、DVDで音楽を担当。日本映画ペンクラブ奨励賞受賞。国やジャンルを越えた作品をこれまでに600以上伴奏した。

《料金》
一般1800円 学生・シニア1600円
会員一般1600円 学生会員・シニア会員1400円

*招待券のご利用不可

共催:神戸映画資料館、オムロ 協力:東京国立近代美術館フィルムセンター


サイレント映画鑑賞会 『喜劇の王様たち』
2013年4月7日(日)15:00〜
「喜劇の王様たち」When Comedy was King
(アメリカ/1960/16mm/80分)
製作・監督・脚本: ロバート・ヤングソン
出演:チャールズ・チャップリン、バスター・キートン、チェスター・コンクリン、ロスコー・アーバックル、メイベル・ノーマンド、グロリア・スワンソン、ハリー・ラングドン、ベン・ターピン、ローレル&ハーディ
 
サイレント・コメディ黄金時代の名場面集。
(日本語字幕無し/解説を配布)
 
いいをじゅんこさんの第3講コメディ学入門「スラップスティックの極北、3ばか大将」とあわせてお楽しみください。
 

《料金》
一般1000円 学生・シニア900円
会員900円 会員学生・シニア700円

《割引》[第3講コメディ学入門] 参加者は200円引き


サイレント映画鑑賞会 マック・セネットのキーストン喜劇①
2013年2月2日(土)・3日(日)

 
 
サイレント喜劇の大プロデューサー、マック・セネットが作った「キーストン社」で製作した4本を上映。
 
いいをじゅんこさんの第2講コメディ学入門「喜劇王は俺だ!マック・セネットvsハル・ローチ」とあわせてお楽しみください。
 
 
 
「バーニー・オールドフィールドの人生競争」*Barney Oldfield’s Race for a Life
(アメリカ/1913/16mm/無声/16分[16コマ])
製作・監督:マック・セネット
出演:メーベル・ノーマンド、マック・セネット、フォード・スターリング
「女房様々」☆Wife and Auto Trouble
(アメリカ/1916/16mm/無声/18分[16コマ])
製作:マック・セネット 監督:デル・ヘンダーソン、マック・セネット
出演:ウィリアム・コリアー、ブランシュ・ペイソン、ジョセフ・ベルモント
「珍飛行」☆Dizzy Heights and Daring Hearts
(アメリカ/1916/16mm/無声/30分[16コマ])
製作:マック・セネット 監督:ウォルター・ライト
出演:チェスター・コンクリン、クレア・アンダーソン、ニック・コグレイ
「雨中の逃亡」Teddy at the Throttle
(アメリカ/1917/16mm/無声/30分[16コマ])
製作:マック・セネット 監督:クラレンス・G・バジャー
出演:グロリア・スワンソン、ボビー・ヴァーノン、ウォーレス・ビアリー
 
*過去にシネマテーク上映された時の邦題
☆神戸映画資料館の2・3月の総合チラシでは仮の日本語題を表記しましたが、公開題が判明しましたので、訂正いたします。
 

《料金》
一般1000円 学生・シニア900円
会員900円 会員学生・シニア700円

《割引》[第2講コメディ学入門] 参加者は200円引き


生伴奏付き上映会 京阪神生まれのモダン活劇『黄金の弾丸』
2011年10月9日(日)13:30〜
関東大震災以後の一時期、阪神間の各地に映画撮影所が生まれ、ハイカラな都市イメージを背景として現代劇が盛んに作られました。
今回上映する『黄金の弾丸』は、東亜キネマが現代劇部として設置した西宮・甲陽園撮影所で生まれた作品で、1927年(昭和2年)公開。大正から昭和に替わるサイレント黄金時代の活劇を、神戸を中心に活躍する山川亜紀さんの生伴奏でご覧いただくスペシャル企画。
 
 
「黄金の弾丸」
(1927 / 89分[16fps]欠落あり/ 染色 / サイレント / 35mm)東亜キネマ
監督:印南弘 原作:ヘルマン・ランドン
脚本:竹井諒 撮影:小野平一郎
出演:宮島健一、一木突破、大岩栄二郎、千種百合子、中村園枝、島田富美郎、月岡正美
 
東亜キネマ甲陽園撮影所で製作された探偵活劇。神戸で撮影された現代劇はフィルムがほとんど残っておらず貴重である。神戸の旧居留地跡でのカーチェイスや、神戸港でのラストシーンなど大正末期の風景を見ることができる。プラネット映画資料図書館所蔵(現在は神戸映画資料館で収蔵管理)の染色フィルムを、国立近代美術館フィルムセンターが復元した。全7巻のうち5巻目は欠落。
 

伴奏:山川亜紀(コンポーザーピアニスト)
大阪音楽大学音楽学部ピアノ科卒業。各種コンサートにおいて独奏、伴奏、 アンサンブル等、多数出演。その他、教育CD-ROMの音楽制作、編曲、司会、高齢者や障害児の音楽療法にも携わる。 2000年、オリジナル曲1stアルバム「clear wind」を、2009年、2ndアルバム「with Friend」を発表。 大阪音楽大学演奏員。日本ピアノグレード認定協会審査員。長田のピフレホールで定期的に開かれている演奏会「おもしろ音楽博物館」でもおなじみ。

《料金》
一般1800円 学生・シニア1500円
会員1500円 学生会員・シニア会員1300円


1920年代のドイツ映画 Part2
2009年11月20日(金)〜23日(月・祝)
Part1 10月9日(金)〜12日(月・祝)
第一次大戦後、視覚芸術としての映画が大きく花開いた1920年代のドイツ。世界中の映画に影響を与え、その後ジャンルとして発展していくSF、ホラー、アヴァンギャルド、ファンタジー、モンスターなど、すべての映画の出発点がここにあります。
「カリガリ博士」Das Kabinett Des Dr. Caligari
(ドイツ/1919/76分[16fps]/サイレント/16mm)
監督:ロベルト・ヴィーネ 脚本:カール・マイヤー、ハンス・ヤノヴィッツ 撮影:ヴィリー・ハマイスター 美術:ヴァルター・レーリッヒ、ヴァルター・ライマン、ヘルマン・ヴァルム
出演:ヴェルナー・クラウス、コンラート・ファイト、リル・ダゴファー
ドイツ表現主義映画の最初の代表作であり、アヴァンギャルド映画の出発点ともいえる作品。遠近法に逆らった歪んだセットデザインの中、カリガリ博士が催眠術による犯罪を行う。
「吸血鬼ノスフェラトゥ」Nosferatu – Eine Symphonie Des Grauens
(ドイツ/1922/93分[16fps]/サイレント/16mm)
監督:F. W.ムルナウ 原作:ブラム・ストーカー 脚本:ヘンリク・ガレーン 撮影:フリッツ・アルノー・ヴァグナー 美術:アルビン・グラウ
出演:マックス・シュレック、アレクサンダー・グラナッハ、グスタフ・フォン・ヴァンゲルハイム、グレタ・シュローダー
怪奇映画の古典にしてドラキュラ映画の原点。この後、『最後の人』(1924)、『ファウスト』(1926)、『サンライズ』(1927)などの傑作を残し42歳で逝去したムルナウの代表作の1本である。
 
「ニーベルンゲン 第一部 ジークフリート」Nibelungen I Siegfried
(ドイツ/1924/135分[16fps]/サイレント/16mm)
監督:フリッツ・ラング 脚本:テア・フォン・ハルボウ 撮影:カール・ホフマン、ギュンター・リッタウ 音楽:ゴットフリート・フッペルツ 美術:オットー・フンテ
出演:パウル・リヒター、マルガレーテ・シェーン、ハンナ・ラルフ、ゲルトルート・アルノルト、テオドア・ロース
「ジークフリート」と「クリームヒルトの復讐」の二部からなる超大作『ニーベルンゲン』。今回は、第一部の「ジークフリート」のみを上映する。ゲルマン古代の叙事詩にもとづき、ラングの妻であったテア・フォン・ハルボウ(後にナチス支持者となりラングと離婚)が脚本化した。人工的な森と巨竜の造形が神話的な世界を創造している。ナチスの宣伝大臣ゲッペルスが、古典を現代に甦らせた作品として絶賛したという。
 

《料金》入れ替え制
1プログラムあたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

《割引》
2プログラム目は200円引き


1920年代のドイツ映画 Part1
2009年10月9日(金)〜12日(月・祝)
Part2 11月20日(金)〜23日(月・祝)
第一次大戦後、視覚芸術としての映画が大きく花開いた1920年代のドイツ。世界中の映画に影響を与え、その後ジャンルとして発展していくSF、ホラー、アヴァンギャルド、ファンタジー、モンスターなど、すべての映画の出発点がここにあります。
「最後の人」Der Letzte Mann
(ドイツ/1924/111分[16fps]/サイレント/16mm)
監督:F. W.ムルナウ 脚本:カール・マイヤー  撮影: カール・フロイント
出演:エミール・ヤニングス、マリー・デルシャフト、マックス・ヒラー
後にアメリカに招かれ『サンライズ』(1927)などの傑作を手がけるムルナウのドイツ時代の代表作。ホテルのドアマンが高齢のためにトイレ番にされてしまう悲哀を、ほとんど字幕を排して映像のみで描く。
「メトロポリス」Metropolis
(ドイツ/1927/97分[16fps]/サイレント/16㎜)
監督:フリッツ・ラング 原作・脚本:テア・フォン・ハルボウ 撮影:カール・フロイント、ギュンター・リッタウ 特殊撮影:オイゲン・シュフタン 美術:オットー・フンテ、エリック・ケテルフート、カール・フォルブレヒト 
出演:ブリギッテ・ヘルム、アルフレッド・アベル、グスタフ・フレーリッヒ、ルドルフ・クライン=ロッゲ
未来都市を扱ったSF映画の傑作。圧政が支配する未来社会、ロボットのマリアが虐げられた労働者を革命へと扇動する。その様式化された都市造形は圧巻。
 

「伯林(ベルリン)—大都会交響楽」Berlin-Die Sinfonie einer Grosstadt
(ドイツ/1927/24分[16fps]/短縮版/サイレント/16mm)
監督:ワルター・ルットマン 原案:カール・マイヤー 脚本:カール・フロイント 撮影:ライマール・クンツェ、ロベルト・ババースケ、ラスロ・シェーフ
大都会ベルリンの早朝から深夜までの一日を様々な断片の積み重ねによって描く。「音楽派映画」「純粋映画」とも分類される記録映画。今回上映するのは短縮版である。
 
「マッターホーン」Der Kampf ums Matterhorn
(ドイツ/1928/36分[16fps]/短縮版/サイレント/16mm)
監督:マリオ・ボンナルド、ヌンツィオ・マラソンマ 原作:アーノルト・ファンク 脚本:ヌンツィオ・マラソンマ 撮影:ヴィリー・ヴィンターシュタイン、ゼップ・アルガイアー
出演:ルイス・トレンカー、マルチェラ・アルバニ、クリフォード・マクラグレン
二人の登山家の冒険と、女性との三角関係をからめた山岳映画。
 

《料金》入れ替え制
1プログラムあたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

《割引》
2プログラム目は200円引き


映画の伝道師 淀川長治生誕100年 Part2
2009年7月31日(金)〜8月2日(日)
2009年は、神戸が生んだ偉大な映画伝道師、淀川長治さんの生誕100年にあたります。
淀川さんが愛した映画6作品を特集上映します。
「キートン将軍(キートンの大列車追跡)」The General
(アメリカ/1926/サイレント/16mm)
監督:バスター・キートン、クライド・ブラックマン 原作:バスター・キートン
脚本:アル・ボースバーグ、チャールズ・スミス 撮影:デイヴ・ジェニングス
出演:バスター・キートン、マリアン・マック、グレン・キャベンダー、ジム・ファーレイ
南北戦争時代。機関士キートンが北軍スパイに奪われた恋人を乗せた機関車を奪回せんと大活躍する。
[淀川さんの言葉]
 サイレント映画の列車活劇喜劇のベスト・ワンこそは1926年作『キートンの大列車追跡』(初公開時の題名は『キートン将軍』)The General。まずこれくらいキシャがキカンシャが線路がポイントが枕木が木橋が使用され効果を100パーセントにあげた名作も他になかろう。(「淀川長治集成2」芳賀書店)
 
 
「黄金狂時代」The Gold Rush
(アメリカ/1925/サウンド版/16mm)
製作・監督・脚本・音楽:チャールズ・チャップリン 撮影:ローランド・トザロー
出演:チャールズ・チャップリン、ジョージア・ヘイル、マック・スウェイン、トム・マーレイ
 
ゴールド・ラッシュに湧くアラスカ。一攫千金を夢みる探鉱家のチャーリーは山小屋で指名手配犯と遭遇する…。空腹のあまり靴をゆでて食べるシーンはあまりにも有名。
 
[淀川さんの言葉]
『黄金狂時代』はチャップリンの最高傑作ですね。これまで見た三万三千本の映画のなかから、私はチャップリンの『黄金狂時代』を最高の一本に選びますよ。(「映画は語る」中央公論社)
 
 
「吸血鬼」Vampyr
(ドイツ・フランス/1931/サウンド版/ 16mm)
監督:カール・テホ・ドライヤー 脚本:カール・テホ・ドライヤー、クリステン・ジュル
音楽:ウォルフガング・ツェラー 撮影:ルドルフ・マテ
出演:ジュリアン・ウェスト、アンリエット・ジェラール、モーリス・シュッツ
 
[淀川さんの言葉]
「吸血鬼がどんなことするか。村で死人が出た。死人が出て、棺桶を持って、お葬式にいく。上から撮ってます。外国の、デンマークのお葬式は、棺桶の真ん中が開いてます。ガラスが。上から撮ったら、死人の顔が見えます。それを運んでいきます。吸血鬼がのり移ってるんですね。カッと目を開きます。怖いなあ、その開き方が、上から撮ったら。担いでる人は、死人が目を開いたと分からない。そういう恐怖を、カール・ドライヤーは、映画の中で、これが映画だいう感覚でつくる人です。」
「皆さんに言っときたいのは、ほんとの映画の作家いうのは、こういう人。映画の芸術家ですね。ほんとの作家ですね。」
(「淀川長治映画塾」講談社文庫)
 
  

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般:1200円 学生・シニア:1000円
会員一般:1000円 会員学生・シニア:900円

《割引》
2本目は200円引き


映画の伝道師 淀川長治生誕100年 Part1
2009年7月24日(金)〜26日(日)
2009年は、神戸が生んだ偉大な映画伝道師、淀川長治さんの生誕100年にあたります。
淀川さんが愛した映画6作品を特集上映します。
「キッド」The Kid
(アメリカ/1921/活弁付き/16mm)
製作・監督・脚本:チャールズ・チャップリン 撮影:ロリー・トザロー
出演:チャールズ・チャップリン、ジャッキー・クーガン、エドナ・パーヴィアンス、カール・ミラー
貧民街の浮浪者チャーリーと孤児の少年の心の交流を描く。
[淀川さんの言葉]
 チャップリンは私にとって生きた映画の神様です。映画の神様で、人生の神様です。生きること、愛すること、人生のすべてを私はチャップリンの映画から学びました。(「映画は語る」中央公論社)
 シナリオの見事さ。メロドラマの教科書。そして目で見てわからせるチャップリンの演出美。(「映画の快楽」角川文庫)
 
 
「グリード」Greed
(アメリカ/1924/サイレント/16mm)
監督:エリッヒ・フォン・シュトロハイム 原作:フランク・ノリス
脚本:エリッヒ・フォン・シュトロハイム 、ジューン・メイシス
撮影:ベン・レイノルズ、ウィリアム・H・ダニエルズ
出演:ギブソン・ゴーランド、ザス・ピッツ、ジーン・ハーショルト、チェスター・コンクリン
金という魔物が人々を貪欲(グリード)に駆り立てるさまを独特のリアリズム描写で描く。原版は9時間にも及んだが、現在見ることができるのは、製作会社による編集版。
[淀川さんの言葉]
「私は『グリード』をいつ見たかなあ。そう、十一月に見たんです。神戸のキネマ倶楽部で。ところが出てきたら汗びっしょり。そうして半日ものを言わなかった。言えなかったね。そのくらいショックを受けました。」(「淀川長治映画塾」講談社文庫)
 
 
「ストライキ」Стачка
(ソ連/1924/サウンド版/16mm)
監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン
脚本:ワレーリー・プレトニョーフ、セルゲイ・エイゼンシュテイン、グリゴリー・アレクサンドロフ、I・クラヴチュノフスキー 撮影:エドウアルド・テイッセ
[淀川さんの言葉]
 この映画を見たとき、これはキャメラ・ミュージカルではないかと思い、感動に胸ふるわせたことを覚えている。並いる群衆と、労働者たち。ストライキで工場の人影はすべて消え、彼らはデモに行っている。労働者の家のなかでは猫が主婦の足もとにすがっているが、食べものは何ひとつない。ストライキのドキュメント・タッチ、この監督の“目”のたしかさを見た思いだった。(「映画の快楽」角川文庫)
 
   

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般:1200円 学生・シニア:1000円
会員一般:1000円 会員学生・シニア:900円

《割引》
2本目は200円引き

 
→映画の伝道師 淀川長治生誕100年 Part2
 
協力:神戸芸術工科大学


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。