2021年11月27日(土)・28日(日)
連続講座:20世紀傑作映画 再(発)見 第12回
連続講座:20世紀傑作映画 再(発)見
第12回 小津安二郎と『東京物語』
2021年11月27日(土)・28日(日) *28日は前日の講座の録画
このシリーズ講座では、映画史の節目を刻んできた傑作を毎回一本ずつ上映し、検証してゆく。時代の中から生まれながら、時代を超えて生き残る。古典とはそういうものだ。それは、つねに〈来るべき〉作品であり、映画館のような場所でそのつど〈発見〉される。このような観点から、作品を映画史の中にきっちりと位置づけ、それがいかにして生まれ、どのように受容され、それ以後の映画にどんな影響を与えたのかを検証する一方で、あたかも新作を見るように、その映画を純粋に味わい、どこにその〈映画的〉魅力があるのかを探ってゆく。
13:30〜 上映
「東京物語」
(1953/135分/35mm)松竹大船
監督:小津安二郎 脚本:野田高梧、小津安二郎 撮影:厚田雄春
出演:笠智衆、東山千栄子、原節子、杉村春子
16:00〜 講座
(終了予定17:30) *28日は前日の講座の録画
講師:井上正昭(翻訳・映画研究)
『東京物語』が小津安二郎の最高傑作であるかどうかはともかく、この映画が多くの人から小津の代表作と考えられていることは間違いないだろう。日本のみならず、海外でもファンの多いこの映画は、小津作品の中でもとりわけ広く観客に受け入れられる内容を持つと同時に、〈小津的なるもの〉が満遍なく散りばめられている作品でもある。その意味では、小津安二郎の映画を知るための絶好の入口となる作品かもしれない。今回の講座では、複数の脚本や小津の日記、関係者の証言など、残された様々な資料も参考にしつつ、小津映画の東京、垣間見える戦争の影、独特の音楽などなど、様々な角度から、いつものように細部に拘ってこの作品を分析してゆきながら、〈小津的なるもの〉とは何かについて改めて考えてみる。時間の余裕があれば、紀子3部作の残り2作『晩春』『麦秋』や、『秋日和』『小早川家の秋』などの原節子のイメージについても触れたい。
井上正昭
1964年生まれ。Planet Studyo + 1 で映画の自主上映にたずさわる。訳書に『映画監督に著作権はない』(フリッツ・ラング、ピーター・ボグダノヴィッチ/筑摩書房 リュミエール叢書)、『恐怖の詩学 ジョン・カーペンター』(ジル・ブーランジェ/フィルムアート社)、共著に『映画を撮った35の言葉たち』(フィルムアート社)がある。
ブログ「明るい部屋:映画についての覚書」
《参加費》 上映付き 一般1800円 ユース(25歳以下)1200円 会員1500円
予約受付
メールと電話によるご予約を承ります。鑑賞を希望される日時と作品名、お名前、電話番号をお知らせください。予約で満席でなければ、当日に予約無しでもご入場いただけます。
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文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業