神戸映画資料館

PROGRAM プログラム

2023年3月21日(火・祝)13:30ー17:45

[貸館]上映の歴史をたどる―1980年代関西の映画環境―

「新学期 操行ゼロ」

1980年代前半には、東京からミニシアター文化が登場してヨーロッパやアジアの映画、アメリカのインディペンデント作品などを紹介することで、映画文化に大きな刺激を与えました。ただ、関西地域でミニシアターが設立されることになるは1980年代末であり、それまでは無数の自主上映グループの活動が、多様な映画を観られる場を提供してきました。一方で1980年代には家庭用ビデオが普及し、テレビでは1984年から読売テレビで「CINEMAだいすき!」がはじまり、深夜にノーカットで映画を放送、関西の映画ファンを育てました。映像を観る環境が変貌を遂げた1980年代、関西で興隆した映画文化の記憶を、資料調査とトークでたどり直します。
またトーク終了後には、当時の自主上映グループの手で上映される機会もあったジャン・ヴィゴ監督の作品、『新学期 操行ゼロ』をご覧いただきます。映画の寄宿生活に反逆する学童たちの姿と、既にある映画環境に不満を持ち、自らの手で映画を観る場所を築いてきた自主上映活動には、呼応する関係が見出せるのではないでしょうか。
企画担当:田中晋平(神戸映画資料館研究員)

 

13:30
研究発表:発掘された関西の自主上映資料たち(30分)
田中晋平(神戸映画資料館研究員)
神戸映画資料館には、昨年度から新たな自主上映関連の貴重な資料が寄贈されました。本プロジェクトはその整理作業を進め、さらに上映活動を行なってきた方々へのインタビューを実施しました。資料館ロビーでのパネル展示の解説と、今年度の研究成果をお伝えします。

14:15
トーク:1980年代関西の映画環境をたどる(90分)
ゲスト:春岡勇二(映画評論家) 聞き手:田中晋平
1982年から『プレイガイドジャーナル』に参加し、映画担当として関西の自主上映グループや扇町ミュージアムスクエアなどの映画上映、さらに読売テレビの「CINEMAだいすき!」などの番組にも関わられてきた春岡勇二氏をお迎えし、1980年代関西の映画環境をたどるためのお話を伺います。

16:00 17:00
上映
『新学期 操行ゼロ』
(1933/16mm/45分)
監督:ジャン・ヴィゴ 撮影:ボリス・カウフマン

 

《参加費》1500円(1日通し)
予約受付
メールと電話によるご予約を承ります。参加を希望される日時とイベント名、お名前、電話番号をお知らせください。予約で満席でなければ、当日に予約無しでもご入場いただけます。
info@kobe-eiga.net 078-754-8039
《会場》神戸映画資料館

 

特別展示 発掘された上映活動の痕跡
2023年3月3日(金)〜(終了時期未定)
 《会場》神戸映画資料館ロビー

主催:神戸映像アーカイブ実行委員会
助成:神戸市「まちの再生・活性化に寄与する文化芸術創造支援助成対象事業」
共催:科学研究費補助金「日本における1980年代の非商業上映と文化政策の研究」(代表:田中晋平)

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