2024年9月20日(金)〜22日(日)
清水宏監督作『暁の合唱』
『暁の合唱』(1941/101分/16mm)
監督:清水宏 原作:石坂洋次郎 脚色:斎藤良輔 撮影:猪飼助太郎 美術:江坂実 音楽:伊藤宣二
出演:木暮実千代、佐分利信、坂本武、川崎弘子、近衛敏明、吉川満子、日守新一、飯田蝶子
女子師範学校への進学を諦めてバスの車掌になる若い女性を朗らかに描く。
井口奈己監督の新作『左手に気をつけろ』の公開に合わせて、井口監督イチオシの本作を特別上映。
井口奈己(映画監督)
清水宏は天才だ。皆が条件を揃えて映画作りしている中で、身近にいる戦災孤児の身元を探るために(オープニングにそう字幕で出てくる)、製作、脚本、監督を自らやり、つまり自主映画で、サラリと『蜂の巣の子供たち』なんて傑作を作ってしまうのだ。
子供たちは、本当の浮浪児で浮浪児の役をやっているのだけど、スクリーンに映る姿は自信に満ちあふれていて自由で軽やかで、死んじゃう役の子もなんだか楽しそうに見える。楽しそうに見えると言えば、笠智衆だって楽しそうだし、高峰三枝子だってのびのびして見える。田中絹代なんて、こんなに可愛らしい田中絹代、見たことない。
あまりに軽やかな映画過ぎて、見過ごされ再発見されるのに時間がかかり過ぎというものだ。
生誕120年を機に、よろめかない木暮実千代が自らバスで走り出すシスターフッドの傑作『暁の合唱』を是非ともBlu-rayリリースしていただきたい。今こそ見られるべき映画なのではないでしょうか?
[「清水宏生誕120年記念シンポジウム」(2023年12月)へのコメント]
《料金》
一般:1700円 シニア(65歳以上)・障害者:1200円 ユース(25歳以下):1000円 会員:1100円
予約受付
メールと電話によるご予約を承ります。鑑賞を希望される日時と作品名、お名前、電話番号をお知らせください。予約で満席でなければ、当日に予約無しでもご入場いただけます。
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