神戸映画資料館

PROGRAM プログラム

2024年10月12日(土)

山根貞男まつり 山根貞男『日本映画時評集成 2011-2022』刊行記念

今年7月に4冊目の〈日本映画時評集成〉である『2011-2022』が刊行となり、約45年にわたる〈日本映画時評〉が完結となりました(全4巻)。この完結を記念して、山根さんと馴染み深い神戸映画資料館にて上映・トークイベントを開催いたします。

第一部は、山根貞男最愛の監督である加藤泰のデビュー作『剣難女難』前後篇を一挙上映。
〈(……)加藤泰自身、少年時代から時代劇の熱烈ファンであった。この「剣難女難」について《それが故に映画に飛び込んだと言える、チャンバラ映画への初心とウンチクを》《唯一筋に何の衒いもなく傾けて、脇目もふらずに撮りあげた》と述べている。たとえば堤の上で主人公が闘い、下ではそれと知らずに兄が争う姿を同時に描いたシーンを見るだけでも、チャンバラ映画への熱い初心がよくわかる〉 (VHSビデオソフト・キネマ倶楽部「剣難女難 女心流転の巻」山根貞男解説より)

第二部は過去に神戸映画資料館で行なった山根貞男出演の講座を上映。いまそこで話しているような臨場感を味わえます。続いて山根さんとも親しかった映画批評家藤井仁子によるトーク。そして、山根貞男が俳優として出演(!)した阪本順治監督の幻のミュージックビデオを特別上映します。MVといっても35ミリで撮影されてストーリーもある短篇作品。滅多に観られない作品をこの機会にぜひ。

(国書刊行会編集部 樽本周馬)


第一部 (2本立) 1951年|35mm|監督:加藤泰
13:00 『剣難女難 第一部・女心流転の巻』70分
14:25 『剣難女難 第二部・剣光流星の巻』71分

第二部 (終了予定18:00)
15:50 山根貞男講座(録画) 60分
(「映画の本を作る_ブックデザインと編集」鈴木一誌(ブックデザイン)との対談 2011年10月16日)
17:00 藤井仁子トーク
(聞き手:樽本周馬[国書刊行会編集部])
特別上映:山根貞男出演MV(阪本順治監督)*ビデオ上映

 

 

 

 

 

 

『日本映画時評集成 2011-2022』
山根貞男 著 国書刊行会
A5判 544 頁
定価 7,920円(本体価格7,200円)

 

山根貞男(やまね さだお)
1939年大阪生まれ。映画評論家。大阪外国語大学フランス語科卒業。書評誌・書籍編集者を経て、映画批評誌「シネマ」69~71の編集・発行に参加。1986年から2022年まで「キネマ旬報」に日本映画時評を書き続けた。2023年逝去。主な著書に『映画狩り』(現代企画室)、『活劇の行方』(草思社)、『映画が裸になるとき』(青土社)、『映画──快楽装置の仕掛け』(講談社現代新書)、『増村保造 意志としてのエロス』(筑摩書房)、『映画の貌』(みすず書房)、『マキノ雅弘 映画という祭り』(新潮選書)、『東映任俠映画120本斬り』(ちくま新書)、『映画を追え フィルムコレクター歴訪の旅』(草思社)、共著に『誰が映画を畏れているか』(蓮實重彦、講談社)、『任侠映画伝』(俊藤浩滋、講談社)、『映画監督深作欣二』(深作欣二、ワイズ出版)、『俳優 原田芳雄』(原田章代、キネマ旬報社)、編著に『日本映画作品大事典』(三省堂)などがある。

《料金》 *入替制 通しの2部目は200円割引
一般:1700円 ユース(25歳以下):1200円 会員:1500円

主催:国書刊行会、神戸映画資料館

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