神戸映画資料館

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2024年12月29日(日)13:30〜17:40

ドキュメンタリー映画史―ドキュメンタリーを読む in 神戸 第4回

映画美学校ドキュメンタリー・コースの公開講座として、昨年アテネ・フランセ文化センターでスタートした筒井武文監督による講座の神戸バージョン。テキストと関連作品を分析しながら日本ドキュメンタリー映画史の読み直しを行います。

 

第4回 心情的主観と擬科学的客観
講師:筒井武文(映画監督/東京藝術大学大学院教授・映画美学校講師)

テキスト分析:松本俊夫・野田真吉対談 〈戦後ドキュメンタリー変遷史〉

上映作品:『北京』(1938年/45分/16mm)ほか

戦後の日本ドキュメンタリーの展開を知るのに絶好のテキストが、野田真吉と松本俊夫の対談による「戦後ドキュメンタリー変遷史」である。1945年から1964年の対談時までの記録映画の変貌が主題ごとに6回に渡って振り返られる。日本映画の革新を目指す二人の実作者の体験に基づき、多くの作品がそのイデオロギー的意味と作品の保守性の両面で批判され、日本ドキュメンタリー史が立体的に浮かび上がってくる。現在の視点で、その批評を読み直し、その実効性を検証する。概ね、前者に関して異議はないが、後者に関しては再評価に値する作品も発見できる。そして何より、野田真吉と松本俊夫の実作品の孕んだ可能性が見えてくるだろう。

第4回は、亀井文夫。「亀井文夫はあらゆる時期に、日本のドキュメンタリーの最もすぐれた部分を代表してきた作家です」という松本俊夫の言葉は、しかし亀井の限界も射程に入れている。それが、「心情的主観と擬科学的客観」というタイトルの意味である。今回、亀井文夫作品の振幅を神戸映画資料館だから組めるプログラムで追っていく。そこで写しとられた日本(あるいは世界)から、何が見えてくるのか。

筒井武文

 

筒井武文
映画監督。1957年生まれ。東京造形大学時代に、映画製作を開始する。1987年に、サイレント映画『ゆめこの大冒険』で劇場映画デビュー。主な作品に、『オーバードライヴ』(2004)、『バッハの肖像』(2010)、『孤独な惑星』(2011)、『自由なファンシィ』(2015)、『映像の発見=松本俊夫の時代』(2015)、『ホテルニュームーン』(2019)がある。また、映画批評を多数執筆。現在、東京藝術大学大学院映像研究科教授、映画美学校講師。

《参加費》 テキスト・参考上映付き
一般:2300円 ユース(25歳以下):1500円 会員:2000円
予約受付
メールと電話によるご予約を承ります。鑑賞を希望される日時と作品名、お名前、電話番号をお知らせください。予約で満席でなければ、当日に予約無しでもご入場いただけます。
info@kobe-eiga.net 078-754-8039

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