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2026年6月21日(日)
玉岡忠大コレクション 秘蔵娯楽映画フィルム上映会
第2回 ルドルフ・ヴァレンチノ主演作『熱砂の舞』
神戸映画資料館が所蔵する玉岡忠大コレクションには喜劇からメロドラマ、ファンタジーにアクションと、無声時代の観客を沸かせた娯楽映画のフィルムが数多く存在する。その中から毎回1作品を選び蔵出し上映する。

13:30〜14:42
『熱砂の舞』The Son of the Sheik
(アメリカ/1926/72分[22コマ]/16mm)
監督:ジョージ・フィッツモーリス 脚本:フランセス・マリオン、フレッド・デ・グレサック 撮影:ジョージ・バーンズ
出演:ルドルフ・ヴァレンチノ、ヴィルマ・バンキー、モンタギュー・ラヴ
伴奏:天宮遥

世紀の美男子、エキゾチックなラテン系の恋人、夭折の伝説的スター…ルドルフ・ヴァレンチノのイメージとは何だろうか。ともすればただのアイドル俳優だと見過ごされがちかもしれない。だがキャリア末期の傑作『荒鷲』(1925)や『熱砂の舞』(1926)は、彼がアクションスターとしての技倆に恵まれ、懐の深い役者に成長しつつあった証である。玉岡忠大氏の膨大なフィルムコレクションにはヴァレンチノの主演作も含まれる。今回はその中からヴァレンチノの遺作となった『熱砂の舞』の16ミリプリントを天宮遥さんの演奏とともに上映する。奇しくも今年はヴァレンチノの没後100年にあたる。
ヴァレンチノが大ブレイクした『シーク』(1921)の後日譚を描く続編が『熱砂の舞』である。ヴァレンチノはアラブの族長とその息子の二役に挑戦。二重露光による特殊撮影には目を見張る。ヴァレンチノ自身は『シーク』のセクシーな族長役にタイプキャストされるのを嫌悪したものの、契約問題で2年近く映画界を干されていた彼に選択の余地はなかった。だが完成した作品は前作に劣らぬ優れた娯楽作となり興行的な成功を収めた(公開直後にヴァレンチノが急逝したことも影響した)。
サイレント期ハリウッドは多民族性が生むエネルギーとポリティカル・コレクトネスの問題が複雑に絡み合っている。『シーク』と『熱砂の舞』は無声初期から続く「アラブ熱」の流れで制作され、主演俳優はイタリア移民、ヒロインはハンガリー出身という多国籍ぶりだ。さらにヴァレンチノ登場前に「マチネー・アイドル」として愛されたのは日本人の早川雪洲だった。大島渚は『ハリウッド・ゼン』で雪洲とヴァレンチノの関係を描こうとしたが幻に終わった。
『熱砂の舞』は、様々な視点から無声期ハリウッドを見つめ直す契機になる作品である。と同時に、ロマンスあり、コメディあり、アクションありの典型的なハリウッド娯楽作として純粋に楽しむこともできる。脚本にフランシス・マリオン、美術設計は『バグダッドの盗賊』のウィリアム・キャメロン・メンジース、監督を『マタ・ハリ』(1931)のジョージ・フィッツモーリスが務めた。
(企画:いいをじゅんこ)
15:00〜15:45
トーク:いいをじゅんこ(クラシック喜劇研究家)
《料金》 生伴奏付き上映+トーク 一般:2000円 会員:1700円
予約受付
メールと電話によるご予約を承ります。鑑賞を希望される日時と作品名、お名前、電話番号をお知らせください。予約で満席でなければ、当日に予約無しでもご入場いただけます。
info@kobe-eiga.net 078-754-8039
