2026年9月19日(土)〜22日(火・祝)
ウィリアム・A・ウェルマン特集 2026
6月に上映した『飢ゆるアメリカ』の傑作ぶりも記憶に新しいウィリアム・A・ウェルマン(1896-1975年)の小特集。
初日の9月19日には関連企画として井上正昭さんの連続講座「20世紀傑作映画 再(発)見 第25回『女群西部へ!』」を実施します。ウェルマンの作品世界への絶好のイントロダクションになるでしょう。
『夜の看護婦』 Night Nurse
(アメリカ/1931/72分/デジタル)
監督:ウィリアム・A・ウェルマン
原作:グレース・パーキンス
脚本:オリヴァー・H・P・ギャレット
撮影:バーニー・マギル
出演:バーバラ・スタンウィック、ベン・ライオン、ジョーン・ブロンデル、クラーク・ゲーブル
恐ろしい陰謀から幼い姉妹を救え! 堕落した医師、不気味な運転手、育児放棄のアル中母──豪邸を包む異常な闇に、新米看護婦がたった一人で挑む。名女優バーバラ・スタンウィックがウェルマンと初タッグを組み、下着姿も辞さない熱演で魅せる初期の代表作。好感度ゼロの悪役を演じるブレイク直前のクラーク・ゲーブルの異様な威圧感も忘れがたい。プレコード期を代表するクライム・サスペンスの傑作!

『花形証人』 The Star Witness
(アメリカ/1931/68分/デジタル)
監督:ウィリアム・A・ウェルマン
脚本:ルシアン・ハバード
撮影:ジェイムズ・ヴァン・トゥリーズ
出演:ウォルター・ヒューストン、チャールズ・チック・セール、フランセス・スター、サリー・ブレーン
ギャングの殺人を目撃したのは、ごく普通の平凡な一家。脅迫と誘拐で家族が口を閉ざすなか、自らの正義を貫いて立ち上がったのは、鼻つまみ者の偏屈爺さんだった。地方検事役のウォルター・ヒューストンがいつものように素晴らしいのは勿論だが、ハチャメチャな爺さんを演じるチック・セールがそれ以上に強烈な印象を残す。老いぼれ爺さんの怒りと男気が炸裂する、反骨精神あふれる快作。

『罪の島』 Safe in Hell
(アメリカ/1931/73分/デジタル)
監督:ウィリアム・A・ウェルマン
脚本:ヒューストン・ブランチ
撮影:シドニー・ヒコックス
出演:ドロシー・マッケイル、ドナルド・クック、ラルフ・ハロルド、ジョン・レイ、ニナ・メエ・マッキニー
殺人容疑をかけられ、カリブ海の孤島へ逃亡した娼婦。だがそこは、欲望をむき出しにした危険な逃亡犯たちの巣窟だった──! 女が命と尊厳を懸けて下した最後の決断とは? 重苦しい空気が漂う閉塞状況は、『Track of the Cat』や『牛泥棒』を予感させる。「プレコード期」だからこそ表現可能だった狂気と官能を、それでもあくまで上品に描き切った、ウェルマンの面目躍如たる異色作。

『ボージェスト』 Beau Geste
(アメリカ/1939/102分/16mm)
監督:ウィリアム・A・ウェルマン
原作:パーシヴァル・クリストファー・レン
脚本:ロバート・カーソン
撮影:セオドア・スパークル、アーチー・スタウト
音楽:アルフレッド・ニューマン
出演:ゲイリー・クーパー、レイ・ミランド、ロバート・プレストン、スーザン・ヘイワード、ブライアン・ドンレヴィ
砂漠の砦を死守するのは、全員「死体」の兵士たち──? 前代未聞の光景から始まった映画はやがて、盗まれた宝石をめぐってフランス外人部隊へと身を投じた誇り高き三兄弟の数奇な運命を語りだす。冷酷無比な隊長、過酷な砂漠、砦を包囲して襲い来るアラブ人。ウェルマンが驚くべきストーリー・テラーぶりを発揮した、ミステリアスな冒険活劇の名作。絶頂期のゲイリー・クーパーの存在が眩しい。

『偉人の妻の生涯』 The Great Man’s Lady
(アメリカ/1942/90分/16mm)
監督:ウィリアム・A・ウェルマン
原作:アデラ・ロジャーズ・セント・ジョンズ、シーナ・オーウェン
脚本:W・L・リバー
撮影:ウィリアム・C・メラー
音楽:ヴィクター・ヤング
出演:バーバラ・スタンウィック、ジョエル・マクリー、ブライアン・ドンレヴィ、K. T・スティーブンス
100歳の老女が語る、西部開拓史の陰に隠された「真実の歴史」! 偉大な建国の父と讃えられる人物を陰で動かし、その偉業を人知れず支え続けたのは一人の女性だった。ウェルマンがバーバラ・スタンウィックと約10年ぶりに組んだ作品。男性中心の開拓神話を鮮やかに解体してみせた、ウェルマン版『リバティ・バランスを射った男』であり、『女群西部へ!』とも共鳴する、隠れた名作!

『女群西部へ!』 Westward the Women
(アメリカ/1951/117分/デジタル)
監督:ウィリアム・A・ウェルマン
原案:フランク・キャプラ 脚本:チャールズ・シュニー
撮影:ウィリアム・C・メラー
出演:ロバート・テイラー、ドニーズ・ダルセル、ビヴァリー・デニス、ジョン・マッキンタイア、ホープ・エマーソン
花嫁になるため、幌馬車隊で荒野を越える130人の女たち! 荒涼とした砂漠、悪天候、そしてインディアンの襲撃——女たちは、銃を取り、鞭を振るい、力強く覚醒していく。マッチョな隊長をも圧倒する彼女たちの逞しい姿が大いなる感動を呼ぶ。『牛泥棒』や『西部の王者』など、時代に先んじた異色の西部劇を撮り続けてきたウェルマンによる、早すぎた「フェミニズム西部劇」とでも呼ぶべき傑作。
関連企画
9月19日(土)連続講座:20世紀傑作映画 再(発)見 第25回『女群西部へ!』
井上正昭(翻訳・映画研究)
《料金》 1本あたり(当日2本目以降は100円割引)
一般:1300円 ユース(25歳以下):700円 会員:1000円
予約受付
メールと電話によるご予約を承ります。鑑賞を希望される日時と作品名、お名前、電話番号をお知らせください。予約で満席でなければ、当日に予約無しでもご入場いただけます。
info@kobe-eiga.net 078-754-8039
作品解説:井上正昭
協力:ダッサイ・フィルムズ、プラネット・プラス・ワン、橋本英治
