神戸映画資料館

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2021年6月12日(土)

連続講座:20世紀傑作映画 再(発)見 第11回

連続講座:20世紀傑作映画 再(発)見
第11回 殺人者はわれわれの中に──フリッツ・ラング『M』を読み解く

2021年6月12日(土)  5月から6月に延期となりました

このシリーズ講座では、映画史の節目を刻んできた傑作を毎回一本ずつ上映し、検証してゆく。時代の中から生まれながら、時代を超えて生き残る。古典とはそういうものだ。それは、つねに〈来るべき〉作品であり、映画館のような場所でそのつど〈発見〉される。このような観点から、作品を映画史の中にきっちりと位置づけ、それがいかにして生まれ、どのように受容され、それ以後の映画にどんな影響を与えたのかを検証する一方で、あたかも新作を見るように、その映画を純粋に味わい、どこにその〈映画的〉魅力があるのかを探ってゆく。

13:30〜 上映
「M」
(ドイツ/1931/96分/16mm)
英語字幕版プリント、日本語字幕は投影
監督:フリッツ・ラング
脚本:テア・フォン・ハルボウ、フリッツ・ラング
撮影:フリッツ・アルノ・ヴァグナー
出演:ペーター・ローレ、オットー・ベルニッケ、グスタフ・グリュントゲンス、エレン・ウィドマン

 

15:30〜(終了予定17:00) 講座
講師:井上正昭(翻訳・映画研究)
『M』がワイマール時代のドイツ映画を代表する極めつけの名作であることは言うまでもないが、この作品はまた、亡命映画作家フリッツ・ラングのフィルモグラフィーにおいても、彼のドイツ時代とアメリカ時代とをつなぐ蝶番のような位置を占める極めて重要な作品である。少女連続殺人というおぞましい事件をテーマにしながら、ここにはナチス前夜のベルリンの空気が見事に描かれていると同時に、アメリカ時代にも通じるラングの作品世界がほとんど完成しつつある。講座では、この傑作の時代背景やそこに現れるフリッツ・ラング的な諸テーマ、斬新なナラティヴと空間描写、それを支えるユニークな音響の使い方などなど、様々な観点から作品を読み解いてゆく。

 

井上正昭
1964年生まれ。Planet Studyo + 1 で映画の自主上映にたずさわる。訳書に『映画監督に著作権はない』(フリッツ・ラング、ピーター・ボグダノヴィッチ/筑摩書房 リュミエール叢書)、『恐怖の詩学 ジョン・カーペンター』(ジル・ブーランジェ/フィルムアート社)、共著に『映画を撮った35の言葉たち』(フィルムアート社)がある。
ブログ「明るい部屋:映画についての覚書」

《参加費》 参考上映付き  一般1500円 ユース(25歳以下)1000円 会員1200円
予約受付
メールと電話によるご予約を承ります。鑑賞を希望される日時と作品名、お名前、電話番号をお知らせください。予約で満席でなければ、当日に予約無しでもご入場いただけます。
info@kobe-eiga.net 078-754-8039

文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業

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