今月の1冊WEBSPECIAL / BOOKREVIEW

「エドワード・ヤン」

著者:ジョン・アンダーソン
訳者:篠儀直子
出版社:青土社
発行年月: 2007年12月
映画監督エドワード・ヤン(楊徳昌、Edward Yang)は、2007年6月29日亡くなった。享年59歳と聞くと、「若すぎる死」というのは躊躇われるが、エドワード・ヤンの映画を見続けてきたものにとっては、やはり「早すぎる」と思わずにいられない。
本書は、台湾の現代史を参照しながら各作品を論じているが、それはエドワード・ヤンの作品を「アジア映画」、あるいは「台湾映画」の枠にはめる意図ではなく、アメリカ人(原書はアメリカで出版)が、エドワード・ヤン作品の普遍的現代性を理解するために著者が採った手法で、実際、映画論を読み慣れていない読者にも読みやすいものになっている。(TN)

タグ:

これまでの今月の1冊|神戸映画資料館