〈ホームムービーの日 in 神戸〉プレ企画──映像が伝える神戸の街と人のヒストリー
2014年9月20日(土)・21日(日)
大正筋商店街を含む神戸・新長田地区は、1995年の阪神・淡路大震災で大きな被害を受けましたが、その後の復興建設により街の風景が一新しました。昔からここに暮らすみなさん、震災後の新長田の新たな住人、そして他地域から新長田を訪れる人々に、この街と人の歴史を残された映像が伝えてくれます。

Aプログラム(参加無料)
9月20日(土)13:30〜15:30
[上映]
①「大正筋商店街〜大正筋商店街の成り立ちから阪神淡路大震災、そして復興に向かう姿を〜
(2007/24分/DVD/制作:神戸長田コンベンション協議会)
②8mmホームムービー
「山中正月」
(1960年頃)ある一家の正月の様子。長田神社へ初詣など
 「花村パン 開店の様子」(1963年)兵庫区の夢野商店街に支店をオープンした様子

[トーク]
田中まこ(神戸フィルムオフィス 代表)
板倉史明(神戸大学大学院国際文化学研究科 准教授)

 

Bプログラム(参加無料条件あり)
9月20日(土)16:00〜、21日(日)13:30〜
「吹けば飛ぶよな男だが」
(1968/91分/35mm)製作:松竹大船
監督:山田洋次 脚本:森﨑東、山田洋次 撮影:高羽哲夫
出演:なべおさみ、緑魔子、有島一郎、ミヤコ蝶々、佐藤蛾次郎、犬塚弘、芦屋小雁、小沢昭一

大阪駅前で九州からの家出少女・花子(緑魔子)をたぶらかし、ブルーフィルムの撮影に連れ出したチンピラたち。一味の下っ端・サブ(なべおさみ)は抵抗する花子を助け、神戸へ無鉄砲に逃げ出すのだが…。『男はつらいよ』の山田洋次監督の初期作品。高度経済成長期の大阪・神戸の街を背景に、帰る場所を持たない二人が愛を育む人情喜悲劇。

映画に登場する神戸各所
六甲ケーブル/六甲山頂遊園地/国鉄・神戸臨港線/神戸大丸屋上より東を望む/神戸栄光教会/福原/湊川公園下の坂道/神戸拘置所/湊川トンネル/海岸通り/メリケン波止場、ほか

《参加費》Aプログラム:無料
Bプログラム
神戸市内に住居か勤務地のある方[要証明できるもの]、および学生、神戸映画資料館サポーター会員:無料
上記以外の方:1000円
《会場》神戸映画資料館

主催:神戸ドキュメンタリー映画祭実行委員会
協力:神戸アーカイブ写真館、神戸フィルムオフィス
助成:神戸市「まちの再生・活性化に寄与する文化芸術創造支援助成」


© DRAGON MOUNTAIN LLC.

© DRAGON MOUNTAIN LLC.

神戸と映画 第4回 撮影所としての大学
2014年9月6日(土)
「神戸と映画」をテーマにした定期イベントの第4回。
2014年秋に第6回を迎える神戸ドキュメンタリー映画祭の関連企画。年間を通して映画文化を提供することを目的に、「神戸と映画」をテーマに開催するシリーズイベント。
今回は神戸芸術工科大学で教鞭を執られ、神戸を拠点に作品作りに取り組まれている石井岳龍監督と、その教え子で『生きてるものはいないのか』では出演者に抜擢された津田翔志朗さんをお招きし、「撮影所としての大学」について考えてみたい。

13:30〜
第一部 上映
「生きてるものはいないのか」
(2012/113分/[ブルーレイ上映])
製作:ドラゴンマウンテン 配給:ファントム・フィルム
監督・脚色:石井岳龍 原作・脚本:前田司郎 撮影:松本ヨシユキ
出演:染谷将太、高梨臨、白石廿日、渋川清彦、津田翔志朗、村上淳
石井聰亙から石井岳龍と改名し、神戸に拠点を移し初めて手がけた10年ぶりの劇場長篇作品。

 

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15:45〜
第二部 上映とトーク
「涅槃大衆行進曲」
(2013/30分/[ブルーレイ上映])2012年度卒業制作
監督・脚本:津田翔志朗 撮影:岡山佳弘 録音:藤澤蘭 制作:森明沙織 美術:谷本佳菜子
出演:濱頭優、津田翔志朗、松田尚子、山本雅也、高杉征司

kyoukai「境界にて」
(2014/3分/[ブルーレイ上映])
監督・脚本:津田翔志朗 撮影:吉田正幸 演出:今村英士 音楽:勝本道哲 音響:坂尾千春
出演:津田翔志朗、津田あすみ、今村英士

トーク
ゲスト:石井岳龍(映画監督)、津田翔志朗(映画監督/神戸芸術工科大学大学院)
司会:吉野大地(ラジオ関西「シネマキネマ」ディレクター)

 

© 2013 円谷プロ・WOWOW

© 2013 円谷プロ・WOWOW

17:30〜
第三部 上映
「ネオ・ウルトラQ」第4話『パンドラの穴』
(2013/30分/[ブルーレイ上映])
製作:円谷プロダクション、WOWOW
監督:石井岳龍 脚本:いながききよたか
出演:田辺誠一、高梨臨、尾上寛之、咲世子、日向丈、村上淳
1966年に円谷プロダクションが制作した伝説のドラマ「ウルトラQ」の新生シリーズ。全12話中、石井岳龍監督は今回上映する第4話のほかに第1話『クォ・ヴァディス』と第8話『思い出は惑星(ほし)を越えて』を監督している。

 

《参加費》無料   《会場》神戸映画資料館

主催:神戸ドキュメンタリー映画祭実行委員会
協力:神戸芸術工科大学、ファントム・フィルム、円谷プロダクション
助成:神戸市「まちの再生・活性化に寄与する文化芸術創造支援助成」


神戸・新長田の震災学習──映像資料篇
2014年8月2日(土)13:00〜17:30

阪神・淡路大震災から来年2015年1月17日で20年が経ちます。
映像資料を通して、震災の記憶を共有し継承することを目指し、「洗浄ワークショップ」「新長田 まち歩き」「講座 定点観測写真で振り返る、神戸の20年」の三部からなるイベントを開催します。

 

13:00〜14:50 洗浄ワークショップ
会場:神戸市立地域人材支援センター

講師:鈴木伸和・中川望(NPO法人映画保存協会 災害対策部

senjyows01東日本大震災をきっかけにして生まれたNPO法人映画保存協会の災害対策部は、動的映像資料(映画フィルム/ビデオテープ)の救済および防災のため、被災した資料の相談窓口を設置し、簡易洗浄を行うボランティア活動や、その取り扱いに関するワークショップを行ってきました。文化財の災害対策にとって、大切なことは何でしょうか。自らが様々な機会に参加し、情報を収集し、交流を保ち続けること、そのような「コミュニケーション」こそが、災害対策にとって重要な礎になると思っています。この簡易洗浄ワークショップを通じて、被災した動的映像資料にどう対応したらいいのか、参加者の方と一緒に考えるきっかけを作ることができれば幸いです。
自然災害等で被災した動的映像資料は、状態・劣化ともに様々あります。東日本大震災では、海水と土砂によって長期間汚染された資料を扱いましたが、今回のワークショップでは、同じように水損と土砂によって汚染された資料に対して、どのように対応するのかを学びます。特に個人所有の8ミリフィルムや、ビデオテープを対象とし、実際に応急処置を体験するワークショップです。

 

machiaruki0115:00〜15:45 新長田 まち歩き
ガイド:山住勝利(神戸市立地域人材支援センター

新長田は、阪神・淡路大震災で大きな被害を受けました。特に南地区は、地震後に発生した大火災で商店街や家屋などが広範囲に消失しました。そうしたかつての被災地を震災時の写真と見比べながら歩き、「震災」と「復興」を体感することによって、被災について学びます。スマートフォンをかざすと震災当時の写真が表示される「震災写真アーカイブマップ」も紹介します。

 

 

16:00〜16:45 講座「定点観測写真で振り返る、神戸の20年」
会場:神戸映画資料館

講師:高森順子(阪神大震災を記録しつづける会 事務局長)

震災当時、東灘区森南町にお住まいになられていた故・大仁節子さんは震災直後と震災から約3年後に、同じ場所を同じ画角で撮影する「定点観測撮影」を行い、そのうち阪神間の193カ所を写真集としてまとめました。彼女の残した写真は、震災で壊れた町並みと人々の暮らし、そして、変わりゆく街を知ることができる貴重な資料となっています。昨年夏には、震災を知らない学生とともに、彼女が残した写真のうち、神戸市中央区、神戸市東灘区森南町の43カ所を新たに撮影しました。そのときの撮影エピソードもご紹介しながら、震災からの20年を振り返りたいと思います。

1999shinbun

2013shinbun

神戸市中央区 神戸新聞会館 上から1995、1999、2013年撮影

 

17:00〜17:30 まとめ〜解散
会場:神戸市立地域人材支援センター

《参加費》無料(要申し込み)
*受付は締め切りました。
*「講座:定点観測写真で振り返る、神戸の20年」のみ、事前申し込み無くとも当日ご参加いただけます。

共催:神戸ドキュメンタリー映画祭実行委員会、神戸市立地域人材支援センター、NPO法人映画保存協会
神戸市 平成26年度まちの再生・活性化に寄与する文化芸術創造支援助成対象事業


神戸映像アーカイブプロジェクト
みんなで発掘・宝探し試写会
[終了]2013年12月14日(土)13:30〜
[終了]2014年1月18日(土)13:30〜
[終了]2014年2月1日(土)13:30〜
[終了]2014年2月2日(日)13:30〜
神戸映画資料館には、1万本を超える収蔵フィルムがありますが、内容が未調査のものも多数あります。劇映画のほか、教育目的で作られたものやホームムービーなどなど。それらを実際に映写機にかけて上映し見ていきます。一口に映画フィルムといっても多様であることを知っていただく機会です。どんな映像が写っているでしょうか。宝探しの気分でご参加ください。
 

《参加費》無料   《会場》神戸映画資料館

主催:神戸ドキュメンタリー映画祭実行委員会
助成:神戸市「平成25年度 まちの再生・活性化に寄与する文化芸術創造支援助成」


[終了]春休み こうべ こども映画教室
2014年3月30日(日)13:00〜(終了予定16:00)

昨秋、「こうべ こども映画まつり」で大好評だった映画教室が、さらに盛りだくさんな内容で春休みに開催。
今回は、無声映画時代の定番だった、活弁と演奏付きの上映を体験できます。
 
13:00〜
第一部:映画工作
動く絵はどうやって作るの? 親と子で工作しながら映画のひみつを学びます。
 ■ 先生:小池照男(実験映画作家)


 
14:30〜
第二部:映画のいろいろ
映画とひとくちに言っても、いろんな時代のいろんな作品があります。広い映画の世界を子どもたちと見てみましょう。楽しい活弁と演奏付き上映もあります。
上映作品:『チャップリンのスケート』(1916)ほか
 ■ 弁士:大森くみこ ■ 演奏:深海無声團(藤代敦、Momee)
 ■ 先生:板倉史明(神戸大学准教授)
 
定員:40人(推奨学年:小学校全学年)

《参加費》
こども(小学生以下)無料(要大人の付き添い)
大人 700円
*定員に達しましたので、予約受付を終了しました(3月29日)
*ご予約受付中(大人のみのご予約は、3月24日より受付)
info@kobe-eiga.net 宛に、お名前(お子さんと親御さん、参加される方全員分)、お子さんの学年、連絡先(電話)を書いてお送りください。追って予約受付確認のメールを差し上げます。
*定員の余裕があれば当日受付可

《会場》神戸映画資料館

主催:神戸ドキュメンタリー映画祭実行委員会
協力:神戸大学国際文化学研究科メディア文化研究センター
助成:神戸市「平成25年度 まちの再生・活性化に寄与する文化芸術創造支援助成」


[終了]神戸と映画 第3回
神戸人に聞く

2013年12月15日(日)
「神戸と映画」をテーマにした定期イベントの第3回。
東北での震災体験の聞き取りから、「聞くこと」を映画制作の柱ととらえ、現在は神戸を拠点に新作を準備中の濱口竜介監督。
彼の「聞くこと」という手法が、神戸の人や場所の新たな相貌に気づかせてくれるかもしれません。
 
13:30〜
第一部 上映
「なみのこえ 気仙沼」
(2013/103分/HD[ブルーレイ上映])
製作:サイレントヴォイス
プロデューサー:芹沢高志、相澤久美
監督:濱口竜介、酒井耕
実景撮影:佐々木靖之 整音:鈴木昭彦
2012年1月から2013年3月に行われた宮城県気仙沼市に暮らす7組11名への対話形式インタビューの記録。
人口が減り続け復興の未来の見えない気仙沼だが、未来への希望を人々は微かに見ようとしている。濱口と酒井は『なみのおと』の方法論を受け継ぎながらもそこに着目し、震災に直接関わる内容を超えて、被災者の過去をも掘り起こそうとする。喋るのが苦手な人にあえてカメラの前で語らせることで、確かに見えてくるものがある。
 
15:40〜
第二部 講座:映画にとって“聞くこと”とは
講師:濱口竜介(映画監督)
上映:濱口竜介監督による神戸人インタビュー1
 

《参加費》無料   《会場》神戸映画資料館

主催:神戸ドキュメンタリー映画祭実行委員会
助成:神戸市「まちの再生・活性化に寄与する文化芸術創造支援助成」


オープニング公演とパーティ[要予約]
2013年10月18日(金)19:00〜21:30
会場:Art Theater dB Kobe

写真:小椋善文

オープニング公演 「言葉のダンス、ダンスの言葉」
 濱口竜介(映画監督) ×「国内ダンス留学@神戸」
神戸在住の映画監督・濱口竜介と、DANCE BOXの育成プログラム「国内ダンス留学@神戸」によるコラボレーション。
 ■ 映画祭オリジナル作品
 『Dance for Nothing』(2013/27分/HD[ブルーレイ上映])
 監督:濱口竜介 出演:国内ダンス留学@神戸
 
 ■「国内ダンス留学@神戸」のダンスパフォーマンス
 
立食パーティ(1ドリンク付き)
新長田B級グルメをお楽しみください。

一般2,500円 学生2,000円
 
ご予約・お問い合せ
神戸ドキュメンタリー映画祭実行委員会 事務局(神戸映画資料館内)
078-754-8039 info@kobe-eiga.net


うつしえるのか ここにあるもの
──スクリーンで不死の生を新たに得る身体表現

2013年10月20日(日)〜22日(火)、 25日(金)〜27日(日)
会場:神戸映画資料館

演劇・舞踏など肉体を使って表現されるパフォーミング・アーツ、またコンサートなどの一回性の高い表現。これらを映像にいかにうつしえるのかをテーマにした特集上映です。

「オトン」
Les yeux ne veulent pas en tout temps se fermer, ou Peut-être qu’un jour Rome se permettra de choisir à son tour
(1969/88分/35mm/西ドイツ=イタリア)
監督:ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ
撮影:ウーゴ・ピッコーネ、レナート・ベルタ
出演:アドリアーノ・アプラ、アンヌ・ブリュマーニュ、エンニオ・ラウリチェッラ
暴君ネロ帝亡きあとのローマの権力の座をめぐる政治と恋の駆け引きを描くコルネイユの戯曲『オトン』を、ジャン=マリー・ストローブとダニエル・ユイレが映画化した彼ら初のカラー作品。ローマの小高い遺跡で、古代ローマの衣装をまとった俳優たちがコルネイユを演じる。しかし眼下には、車道を走る車が見え、絶えず聞こえてくる現代ローマの喧噪が異化装置のように働く。ストローブ=ユイレは、フランス語を母語としない俳優たちに、コルネイユのテクストをあえて暗唱させることで、かれらの訛りや様々なセリフのテンポ、その瞬間に捕捉された俳優たちの声にわれわれを注目させる。これほどキャメラが動き回るストローブ=ユイレ作品も珍しい。

「エンペドクレスの死」
Der Tod des Empedokles
(1986/132分/35mm/西ドイツ=フランス)
監督:ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ
撮影:レナート・ベルタ、ジャン=ポール・トライユ、ジョヴァンニ・カンファレッリ
出演:アンドレーアス・フォン・ラウフ、ヴラディミーロ・パラッタ、マルティナ・パラッタ
ヘルダーリンの未完の二幕悲劇『エンペドクレスの死』の第一稿をストローブ=ユイレが映画化した、『黒い罪』『アンティゴネー』へと続くヘルダーリンものの最初の作品。古代シチリアの詩人哲学者エンペドクレスが民衆と訣別し、誇り高き死を決意してエトナ山の火口に向かって消えていくまでが、原作テクストの厳密な暗唱と圧倒的なイメージを通して描かれてゆく。本作には別テイクを用いた四つのネガ編集版が存在するが、その違いはじっと目をこらして見てもほとんどわからない。なにも動くもののない画面のぎりぎりの緊張感の中で、雲の流れ、陽の光の移ろい、風の動き、俳優のわずかな身振りさえもが、とてつもない豊かさを帯びてくる。


「風の景色」
(1993/67分/16mm/日本)
製作・監督・脚本:大内田圭彌 撮影:堀田泰寛 照明:伴野功 音楽:大野松雄
協力:アスベスト館
出演:土方巽、芦川羊子、和栗由紀夫、雨宮一光、山本萌、大内田光穂
世界的なブームを呼んだ「暗黒舞踏」の創始者で、カリスマ的に人々を虜にした舞踏家・土方巽は、文学、美術、哲学、演劇、音楽など様々な分野に衝撃を与え、『恐怖奇形人間』『1000年刻みの日時計 牧野村物語』などの映画にも出演した。映画『風の景色』は、舞台空間での舞踏をひたすら追及し続けた土方が、膨張する街・東京の闇という外的空間を舞台にして風のように自在に舞うアートドキュメンタリーの傑作として語り伝えられている。1976年に製作したものの監督自身が不満足で封印したが、1986年に死去した土方の姿を後生に伝えるべく再編集し、ディレクターズ・カット版として1993年に新たに完成したもの。監督は『地下広場』『疱瘡譚』などで知られる大内田圭彌。


「バッコスの信女」
(1978/92分/16mm[DVCAM上映]/日本)

製作:岩波ホール 制作:岩波映画製作所
監督:羽田澄子 撮影:西尾清、成瀬慎一、渡辺重治
出演:観世寿夫、白石加代子、蔦森皓祐

鈴木忠志演出による岩波ホールでの公演『バッコスの信女』(1990年以後『ディオニュソス』と改題上演)の記録。能楽師・観世寿夫をディオニュソス役に迎えた野心的なギリシア悲劇の公演で、観世寿夫の最後の出演作となった。後に『AKIKO─あるダンサーの肖像』『歌舞伎役者 片岡仁左衛門』などを手がける羽田澄子が監督。公演の模様のほか、稽古風景も記録されている。当時をふりかえり羽田は、10分しか続けて撮れない16mmフィルム、カメラ3台で、繰り返すことのない舞台を切れ目なくすべて記録するにはどう撮るか悩んだと語っている。

「ラスト・ワルツ」
The Last Waltz
(1978/116分/35mm/アメリカ)
製作:ロビー・ロバートソン 監督:マーティン・スコセッシ 撮影:マイケル・チャップマン
出演:ザ・バンド、ボブ・ディラン、ニール・ヤング、ドクター・ジョン、ヴァン・モリソン、ジョニ・ミッチェル、エリック・クラプトン、マディ・ウォーターズ、ニール・ダイヤモンド、リンゴ・スター、ロン・ウッド、ロニー・ホーキンス、ポール・バターフィールド
伝説のロックバンド、ザ・バンドの1976年に行われた解散コンサートの記録。主役であるザ・バンドがホスト役にもなり、次々とステージに上がる豪華ゲストミュージシャンたちと素晴らしい競演を見せる。監督は『タクシードライバー』『ヒューゴの不思議な発明』などで知られる巨匠マーティン・スコセッシ。



©Eurospace+T&C film

「書かれた顔」
Das geschriebene Gesicht
(1995/100分/35mm/日本=スイス)
製作:ユーロスペース
監督:ダニエル・シュミット
撮影:レナート・ベルタ
出演:坂東玉三郎、武原はん、杉村春子、大野一雄
特異な美学で知られるスイスの映画作家ダニエル・シュミットが、「女形」の坂東玉三郎に密着し、日本の舞踏、とりわけ歌舞伎を描いたドキュメンタリーともフィクションとも区別の付かない夢幻的作品。男と女の、舞台と楽屋の、大地と水の、光と影の間のトワイライトゾーンを、その移ろいゆく薄明の時間のなかを、玉三郎が狂乱のクライマックスを踊り、大野一雄が夕闇の埠頭で幻想的に舞う。優雅な所作を見せつつ映画について語る杉村春子。そこに不意に成瀬巳喜男の『晩菊』の一場面が挿入される。黄昏についての映画であると同時に、映画の黄昏をも捉えた希有の作品。「書かれた顔」というタイトルはロラン・バルトの日本論『表徴の帝国』より取られた。

©AAC

「KAZUO OHNO」

(1995/15分/35mm/日本=スイス)
製作:愛知芸術文化センター
監督:ダニエル・シュミット
撮影:レナート・ベルタ
出演:大野一雄、大野チエ
「身体」をコンセプトに、愛知芸術文化センターが企画製作する「オリジナル映像作品」の第4弾。『書かれた顔』と並行して撮影された。世界的な舞踏家・大野一雄が、東京・晴海埠頭に異空間を出現させる。


「バッハの肖像 ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2009より」
(2010/120分/HD[ブルーレイ上映]/日本)
製作:堀越謙三 監督:筒井武文
撮影:芦澤明子、御木茂則 録音:鈴木明彦
出演:ミシェル・コルボ、鈴木雅明、勅使川原三郎、タチアナ・ヴァシリエヴァ、ルネ・マルタン
毎年日本で開催されているクラシック音楽祭、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン。「バッハとヨーロッパ」をテーマに行われた2009年の模様を映画監督で批評家の筒井武文が記録した作品で、関西初上映。第一線で活躍する音楽家たちによって繰り広げられるミサ曲、カンタータ、ヨハネ、マタイ受難曲の公演、そしてミシェル・コルボや鈴木雅明の指揮によるリハーサル風景も興味深い。勅使川原三郎の舞踏とタチアナ・ヴァシリエヴァのチェロの素晴らしい共演も見られる。音楽そのものはもちろん、演奏するという行為の美しさが立ち上るドキュメンタリー。


「不気味なものの肌に触れる」
(2013/54分/HD[ブルーレイ上映]/日本)
製作:LOAD SHOW、fictive
監督:濱口竜介 脚本:高橋知由
撮影:佐々木靖之 音楽:長嶌寛幸
振付:砂連尾理
出演:染谷将太、渋川清彦、石田法嗣、瀬戸夏実、村上淳
今夏、特集上映「濱口竜介 プロスペクティヴ in Kansai」で発表された濱口竜介最新劇映画を神戸初上映。構想段階にある長篇『FLOODS』、その壮大な物語へのプロローグと位置づけられる。物語の中心人物を演じる染谷将太と石田法嗣のダンスが作品の不穏な基調を作っており、振付を担当するダンサーの砂連尾理も出演している。『親密さ』で、演劇をユニークな手法で取り入れた濱口竜介の新たな挑戦を感じさせる。


トーク(参考上映有り) 追加決定
2013年10月20日(日)13:30『風の景色』上映後

大谷 燠(NPO法人DANCE BOX代表)
大学在学中の1972年に土方巽の舞踏と出会い、土方の弟子であるビショップ山田率いる「北方舞踏派」の創立に参加。その後、TORII HALLプロデューサーなどを経て2002年NPO法人DANCE BOXを設立。アートと地域社会の関わりを軸にコンテンポラリーダンスの公演やワークショップの企画・制作などを精力的に行っている。

参考上映

「Project Rebirth 幻の万博映画「誕生」——アストロラマで踊る土方巽へ」

(2011年/17分/慶応義塾大学アート・センター)


座談会
2013年10月27日(日)15:45〜(『KAZUO OHNO』上映につづいて)
出席者

越後谷卓司 (愛知県文化情報センター主任学芸員)
愛知芸術文化センターのオリジナル映像作品『KAZUO OHNO』(1995、ダニエル・シュミット監督)、『HAND SOAP』(2008、大山慶監督)、『Generator』(2011、牧野貴監督)などをプロデュースするほか、テーマ上映会「大野一雄ビデオ・ライブラリー」(2003)、「映像アート90年史」(2013)や、現代アートを軸にした複合的な国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2013」ではキュレーターとして映像プログラムを担当。

筒井武文 (映画監督)
東京造形大学在学中より映画を撮り始める。フリーの助監督、フィルム編集者を経て、自主制作映画『ゆめこの大冒険』(1986)を完成させ劇場公開。映画制作と並行して、東京藝術大学大学院映像研究科、映画美学校などで後進の育成につとめるほか、映画批評を執筆。現在、「キネマ旬報」のレビューコーナーを担当している。最新監督作は、映画美学校第10期高等科生とのコラボレーション作品『孤独な惑星』(2011)。

濱口竜介 (映画監督)
2008年、東京藝術大学大学院映像研究科の修了製作『PASSION』が国内外の映画祭で高い評価を得る。その後も日韓共同製作『THE DEPTHS』(2010)、東日本大震災の被災者へのインタビューから成る映画『なみのおと』『なみのこえ』、東北地方の民話の記録『うたうひと』(2011-2013、共同監督:酒井耕)、4時間を越える長編『親密さ』(2012)を監督。精力的に新作を発表し続けている。最新作は今回上映する『不気味なものの肌に触れる』(2013)。

*内容は予告無く変更する場合があります。

*作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。


 

最新情報

ツイッターでも情報発信中

[date:2013.10.22]
【整理券発行について】
10月26日(土)・27日(日)は、その日の一回目の上映一時間前より、整理番号付き当日券を発券します。3回券をお持ちのかたも、整理番号券とお引き換えください。

[date:2013.10.13]
オープニング+パーティ ご予約受付中(締め切り:10月15日)

10月18日(金)19:00 会場:Art Theater dB Kobe
濱口竜介監督と「国内ダンス留学@神戸」のコラボ企画、オープニング上映作品が完成しました!
タイトルは『DANCE FOR NOTHING』。
ぜひこの機会にご覧ください。

[date:2013.10.5] トーク決定
10月20日(日)13:30『風の景色』上映後
ゲスト:大谷 燠(NPO法人DANCE BOX代表)
土方巽の舞踏との出会いによりダンスの道に進まれた大谷さんが土方を語ります!
参考上映あり。

2013年10月18日(金)
オープニング公演・パーティ

「言葉のダンス、ダンスの言葉」

濱口竜介(映画監督) ×「国内ダンス留学@神戸」

会場:Art Theater dB Kobe

2013年10月19日(土)
〈ホームムービーの日 in 神戸〉
地域や家庭に眠るフィルムを持ち寄る上映会
会場:神戸市立地域人材支援センター

2013年10月20日(日)〜22日(火)、25日(金)〜27日(日)
特集上映
「うつしえるのか ここにあるもの
──スクリーンで不死の生を新たに得る身体表現」

座談会
出席者:越後谷卓司(愛知県文化情報センター主任学芸員)
筒井武文 (映画監督)
濱口竜介 (映画監督)
会場:神戸映画資料館

 主催  神戸ドキュメンタリー映画祭実行委員会
 後援  長田区役所
 助成  芸術文化振興基金
 協力  神戸映画資料館、神戸市立地域人材支援センター、NPO法人 DANCE BOX、(株)神戸ながたTMO、新長田まちづくり(株)、神戸商工会議所、NPO法人 KOBE鉄人PROJECT、FMわぃわぃ、神戸芸術工科大学、神戸大学国際文化学研究科メディア文化研究センター、長田活性化研究会、長田文化倶楽部、神戸ファッション美術館、愛知県文化情報センター、岩波ホール、ユーロスペース


第5回神戸ドキュメンタリー映画祭 ホームムービーの日 in 神戸

ちいさなフィルムのためのちいさな祭典! 世界16カ国で同時開催
ホームムービーの日 in 神戸
みなさんのホームムービーを見せてください!
〈ホームムービーの日 in 神戸〉プレ企画 “9ミリ半のフィルム” 開催!

画:椿﨑和生

地域や家庭に眠るフィルムを持ち寄る上映会です。
個人的な記録(映像)が、地域の、そして時代の記憶を呼び覚まします。
この機会に、みなさんの思い出を映像とともに甦らせてください。

2013年10月19日(土)13時半〜
会場:神戸市立地域人材支援センター
参加無料

司会:金千秋(FMわぃわぃ総合プロデューサー)

* たかとりコミュニティセンターにおける、多文化な背景を持つ子どもたちによる表現活動「Re:C」は、映像制作を行っています。
抱腹絶倒のNG集も特別公開!

上映フィルム募集中(募集は終了しました)
フィルムをお持ちのかたは、事前に神戸ドキュメンタリー映画祭実行委員会事務局(神戸映画資料館内)までご連絡ください。

お寄せいただいたフィルムは、傷みや内容を確認後、持ち主の方と上映のご相談をします。上映させていただいたフィルムは、その後も内容を簡単に確認できるようDVD化してお渡しいたします。


主催・お問い合せ
神戸ドキュメンタリー映画祭実行委員会事務局 (神戸映画資料館内)
078-754-8039 info@kobe-eiga.net


※内容は予告無く変更する場合があります。