プログラムPROGRAM

特別プログラム[参加無料]
1930年代の韓国映画と日本映画にみるアクション
2016年10月29日(土)
近年韓国で発見された無声映画『青春の十字路』と日本のアクション映画『争闘阿修羅街』を比較検討する試み。
『青春の十字路』は韓国映像資料院主任研究員の鄭琮樺(チョン・ジョンファ)氏の解説、『争闘阿修羅街』は神戸大学の板倉史明准教授の解説で読み解く。なお、『争闘阿修羅街』は天宮遥氏による生伴奏付き。
 
13:30〜
「青春の十字路」
청춘의 십자로
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(韓国/1934/54 72分/無声/デジタルベーカム上映)製作:金剛キネマ社
脚本・監督:安鍾和 撮影:李銘雨
出演:李源鎔、申一仙、金蓮實、朴淵
デジタルベーカム提供:韓国映像資料院
故郷を離れてそれぞれ上京した兄妹の視点から都市生活の断面を描き出した無声映画。2007年に韓国内でオリジナルネガが発見され、韓国映像資料院の手で復元されたもの。監督の安鍾和(アン・ジョンファ、1902-1966)は羅雲奎とともに釜山の朝鮮キネマで俳優として活動した後、監督としてデビュー。著書『韓国映画側面秘史』(春秋社、1962年)は、日本語に翻訳され『韓国映画を作った男たち:一九〇五―四五年』(長沢雅春訳、青弓社、2013年)として出版されている。羅雲奎の『アリラン』でも主演を務めた女優・申一仙(シン・イルソン)をはじめ、金蓮實(キム・ヨンシル)、李源鎔(イ・ウォンヨン)ら創成期における無声映画の名だたる俳優たちが登場している。「日韓国交正常化50周年 韓国映画1934-1959創造と開花」(於/東京国立近代美術館フィルムセンター、福岡市総合図書館)に次ぎ今回が関西初上映。
 
14:50〜
「争闘阿修羅街」

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(1938/36分/無声/16mm)大都映画
監督:八代毅 原作・脚本:吉村操 撮影:下村晴夫
出演:ハヤブサヒデト、大岡怪童、大河百々代、高村栄一、松村光夫
フィルム提供:マツダ映画社 生伴奏:天宮遥(ピアニスト、シンガーソングライター)
新聞記者が悪党の手から発明品と研究者の令嬢を救い出すアクション映画。三流映画として人気があった大都映画(巣鴨撮影所)の数少ない残存作品。

レクチャー 15:35〜16:20
鄭琮樺(チョン・ジョンファ)
(韓国映像資料院主任研究員)
板倉史明(神戸大学准教授)

《参加費》無料

 
 

新発掘韓国映画初上映
2016年10月29日(土)
2014年に神戸映画資料館で35mmのポジフィルムが見つかり、韓国映像資料院が復元し話題となった『鴎(原題・海燕)』の関西初上映。今回は東京国立近代美術館フィルムセンター提供による日本語字幕を付して上映。
 
16:40〜
「鴎」
갈매기(海燕)
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(韓国/1948/74分/35mm)芸術映画社
監督:李圭煥 脚本:李雲龍 撮影:梁世雄 美術:金晩炯
出演:南美林、金東圭、朴學、趙美鈴
日本語投影字幕提供:東京国立近代美術館フィルムセンター
海辺の感化院に赴任した女性教師が少年たちの更正に情熱を注ぐ。同年に製作された清水宏監督の『蜂の巣の子供たち』(1948)と同様に、世の中から見放された子供を主人公にした作品で、無声映画時代の名匠・李圭煥(イ・ギュファン)監督作。解放後初の文芸映画で、韓国の有名女優・趙美鈴(チョ・ミリョン)のデビュー作でもある。「日韓国交正常化50周年 韓国映画1934-1959創造と開花」(於/東京国立近代美術館フィルムセンター、福岡市総合図書館)に次ぎ今回が関西初上映。

《料金》
一般1400円 学生・シニア1200円 会員一般1200円 会員学生・シニア1000円

これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。