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映画館の闇 『映画を見に行く普通の男』刊行記念
2012年5月26日(土)・27日(日)
ジル・ドゥルーズの大著『シネマ』の中で、フランスの映画論の中でもとりわけ詩的なものとして挙げられているジャン・ルイ・シェフェールの『映画を見に行く普通の男』の翻訳書が現代思潮新社より5月31日に刊行される予定です(神戸映画資料館で26日から先行発売)。
これを記念し、本書で取り上げられている作品を集めました。映画館の「本当の闇」を体験してください。
 
[関連企画] 5月26日(土)
神戸映画資料館レクチャー:映画の内/外
第9回 映画の夜と戦争③_『映画を見に行く普通の男』
ゲスト:丹生谷貴志 聞き手:井上正昭

Aプログラム
「巨人ゴーレム」
Der Golem, wie er in die Welt kam
(ドイツ / 1920 / 86分[18fps] 105分[16fps]/ サイレント / 16mm)
監督:パウル・ヴェゲナー、カール・ベーゼ
原作:グスタフ・マイリンク
脚本:パウル・ヴェゲナー、ヘンリク・ガレーン
撮影:カール・フロイント
出演:パウル・ヴェゲナー、アルバート・シュタインリュック、リダ・サルモノヴァ
 
ユダヤ教の伝承に登場する泥人形ゴーレムに材を取った物語。1915年、1917年に次ぐ3度目の映画化。
 
“その彫像が完遂されることへの欲望はもはや後退し、ただ唯一なる神に見捨てられた男が一人、人間のかたちが生成すべき場所に無意味に触れ続けようと祈念しているだけのような具合で、或いはどうにも出来ないほど大きすぎる人形を与えられて放りっぱなしにされた幼児のような具合で、そしてしかし、その虚しい遊びは不意にあやかしのように完遂されるのです。”
(『映画を見に行く普通の男』より)
 
Bプログラムローレル&ハーディ集(日本語字幕無し)
「二人の水兵 」Two Tars
(1928 / 21分 / サウンド版 / 16mm)
監督:ジェイムズ・パロット
監修:レオ・マッケリー
撮影:ジョージ・スティーブンス
出演:スタン・ローレル、オリヴァー・ハーディ、セルマ・ヒル、ルビー・ブライアン
 
「リバティ」Liberty
(1929/ 19分 / サウンド版 / 16mm)
監督:レオ・マッケリー 撮影:ジョージ・スティーブンス
出演:スタン・ローレル、オリヴァー・ハーディ、ジェイムズ・フィンレイスン、トム・ケネディ
 
「ビッグ・ビジネス」Big Business
(1929 / 19分 / サウンド版 / 16mm)
監督:ジェイムズ・ホーン 監修:レオ・マッケリー
出演:スタン・ローレル、オリヴァー・ハーディ、ジェイムズ・フィンレイスン、タイニー・サンフォード
 
チビではにかみ屋のローレルと巨漢で気むずかし屋のハーディの極楽コンビのよるスラップスティック・コメディ。
“彼らの言葉は互いの間を表面だけ引っかけて飛び交うだけでその背後には何も無く、僕らに向けてではないから僕らにはもっと無意味で、要するに一種の言葉以前の言葉、元から何も理解する気のない意味不明の言語学の徒であること。この二人組は、互いを互いの悪夢とする……のではなくて、互いに相手を自分がそこから誕生するべき胎盤にして作者とする─そんな具合に二人なのである。”
(『映画を見に行く普通の男』より)
 
Cプログラム
「吸血鬼」Vampyr
(ドイツ・フランス/1931/ 70分 / 16mm)
監督:カール・テホ・ドライヤー
脚本:カール・テホ・ドライヤー、クリステン・ジュル
音楽:ウォルフガング・ツェラー
撮影:ルドルフ・マテ
出演:ジュリアン・ウェスト、アンリエット・ジェラール、モーリス・シュッツ
 
カール・ドライヤー監督が『裁かるゝジャンヌ』に続いて手がけた幻想的な怪奇映画。
 
“吸血鬼を死なせるのに余計な儀式など要らないのです。自らは時間を表出することのない画像-身体をフィルムの回転という時間の中に巻き込み、そしてそれを映写機の中に─粉挽き小屋の中に─閉じこめるだけで、吸血鬼を栗鼠を、誰かを[何かを]死に至る仮死の中に投げ込むのに充分なのです。”
(『映画を見に行く普通の男』より)
 
Dプログラム
「フリークス」Freaks
(アメリカ / 1932 / 60分 / 16mm)
製作・監督:トッド・ブラウニング
原作:トッド・ロビンス
脚本:ウィリス・ゴールドベック、レオン・ゴードン、エドガー・アラン・ウールフ、アル・ボースバーグ
撮影:メリット・B・ガースタッド
出演:ウォーレス・フォード、オルガ・バクラノヴァ、ロスコー・エイツ、レイラ・ハイアムズ 、ハリー・アールズ
 
見世物小屋で奇形を売り物とするフリークスたち。公開当時、各地で上映禁止となったカルト作品。
 
“同じものなど何一つないのに似ている、そのことだけで出来た世界、似ているのに同じではない、同じではないのに似ている、これがこの世界の狂気であり、この世界は合せ鏡状の永遠に似ているのであり……そのことがこの世界の恐ろしさを成すのである。”
(『映画を見に行く普通の男』より)
 
 

《料金》入れ替え制1プログラムあたり
一般1000円 学生・シニア900円
会員900円 会員学生・シニア700円

《割引》
2プログラム目は200円引き
[レクチャー:第9回 映画の夜と戦争③_『映画を見に行く普通の男』] 参加者は1プログラム目も200円引き


戦後の大衆文化
2012年5月19日(土)・20日(日)
近年復元された『サザエさん 七転八起の巻』『煉獄に咲く花』ニュープリントに加え、今は見ることができない戦後の風俗を活写した『女体の放射能』『七彩の花吹雪』を併映。荒井良平、西河克己、石山稔らベテラン監督の力量を確認しよう。
Aプログラム
「サザエさん 七転八起の巻」
(1948 / 53分 / 35mm)
監督:荒井良平 原作:長谷川町子
脚本:京都伸夫 撮影:藤井春美、平野好美
音楽:服部良一
出演:東屋トン子、木野浩、宮城千賀子、滝沢静子、沢蘭子
国民的人気漫画「サザエさん」の日本初の実写映画化。雑誌記者をしているサザエさんが、友人の妹の入院費を捻出するために奔走するという物語。服部良一が作曲した軽快なレビューシーンがふんだんに盛り込まれている。日活京都時代劇映画の巨匠、荒井良平がマキノ真三と宮城千賀子夫妻が設立したマキノ映画で手がけた現代劇。東屋(あずまや)トン子は宮城千賀子と宝塚歌劇団の同窓生(旧芸名・東屋鈴子)で、マキノ映画での荒井良平の前作『ゴムまり』に出演、その役名であるトン子に芸名を改めた。
 
Bプログラム
「煉獄に咲く花 」
(1953 / 38分 / 35mm)
監督:石山稔 脚本:山田良平
撮影:布施福松 音楽:浦上鐘一
出演:鈴木暁子、原惠子、久世まゆみ、大倉節美、三船あき子
ある売春婦の手記を映画化したもので、水害で家族を失い東京に出てきて路頭に迷っていたところ、声をかけてきた親切そうな女に騙されて娼婦に転落した女と、貧しい漁村から病身の母の治療費をかせぐために東京に出て娼婦になった女を主人公に、人身売買の悲惨な実体を批判する映画。「衆議院参議院婦人議員推薦」と字幕が出る。監督は帝キネ、松竹下加茂、河合、大都などを渡り歩いたベテラン石山稔。
 
「女体の放射能」
(1950年代 / 10分 / 35mm)
和製短篇ヌードショウ映画。音楽に合わせ舞台上で繰り広げられる裸体の乱舞。製作会社、制作年、スタッフなど詳細不明。フィルムには「女体の放射能」とタイトルが出るが、フィルム缶には「女体放射能」と書かれている。「女体放射能」と同一作品なら1957年に上野ニュース館、1959年に新橋名画座で上映された記録がある。
 
「七彩の花吹雪」
(1953 / 20分 / 16mm)
監督:西河克己 撮影:高村倉太郎
出演:川路龍子、曙ゆり、小月冴子、南條名美
宝塚歌劇団、日本歌劇団(OSK)と並ぶ日本三大少女歌劇団のひとつ、松竹歌劇団(SKD)の定期公演「第22回東京踊り」の記録。東洋一を誇る浅草の国際劇場の舞台に繰り広げる歌と踊りの一大絵巻。当時、日本情緒溢れる派手なレビューで東京観光の目玉にもなっていた。監督は裕次郎、小百合、百恵などスター主演映画のベテラン西河克己。

《料金》入れ替え制1プログラムあたり
一般1000円 学生・シニア900円
会員900円 会員学生・シニア700円

《割引》2プログラム目は200円引き


ゴールデンウィーク名画座 ジョン・フォード
2012年5月4日(金・祝)〜6日(日)
大映画監督ジョン・フォードの『黄色いリボン』と『肉弾鬼中隊』を35ミリプリントで上映。
 
「黄色いリボン」She Wore A Yellow Ribbon
(アメリカ/1949/103分/35mm/テクニカラー)
監督:ジョン・フォード
原作:ジェームズ・ワーナー・ベラ
脚本:フランク・ニュージェント、ローレンス・スターリングス
撮影:ウィントン・C・ホック
音楽:リチャード・ヘイグマン
出演:ジョン・ウェイン、ジョーン・ドルー、ジョン・エイガー、ベン・ジョンソン、ハリー・ケリー・Jr、ヴィクター・マクラグレン
 
“騎兵隊3部作”の第二作。1876年の西部。退役を間近に控えた騎兵隊の大尉ネイサン(ジョン・ウェイン)は、隊長の妻と姪を護送役に任命される。しかし、戦況の悪化により二人を伴って隊に戻った彼は、退役までの限られた時間の中、部下とともにインディアンに抗戦する。
 
 
「肉弾鬼中隊」The Lost Patrol
(アメリカ/1934/66分/35mm)
監督:ジョン・フォード
原作:フィリップ・マクドナルド
脚本:ダドリー・ニコルズ
撮影:ハロルド・ウェンストロム
音楽:マックス・スタイナー
出演:ヴィクター・マクラグレン、ボリス・カーロフ、ウォーレス・フォード、レジナルド・デニー
 
第一次大戦中のメソポタミア砂漠で、姿の見えないアラブ軍に追い詰められる英国軍中隊。限られた空間と登場人物で作られたフォード初めての戦争映画。一人また一人と味方が銃弾にたおれていく中で極限状態に陥る兵士たちの心理を描き出す。『フランケンシュタイン』(1931)のボリス・カーロフが伍長を演じている。
 

《料金》入れ替え制1本あたり
一般1000円 学生・シニア900円
会員900円 学生会員・シニア会員700円

《割引》
2本目は200円引き


トーマス・アルスラン監督特集
2012年4月27日(金)〜5月1日(火)
現代ドイツ映画の旗手トーマス・アルスラン。
自らの出自とベルリンに向き合った20年間の軌跡をたどる。

4月28日(土)15:45〜(終了予定16:45) 参加無料・要当日の映画鑑賞券
レクチャー:渋谷哲也(ドイツ映画研究者)
  
トーマス・アルスランは現代におけるインディペンデント映画の旗手の一人である。映像の重視と俳優のミニマルな演技を特徴とし、記録とフィクションの境界を軽やかに越える独自のスタイルで珠玉の作品を発表している。
アルスランはベルリンの記録者としても注目に値する。分断の歴史を被った都市の寂しげな相貌を収めた初期短編に始まり、この都市に生活する若者のナチュラルなまなざしを刻印した3部作を経て、21世紀における眩いばかりのメトロポールへの変化を捉えた新作まで、場所に対するアルスランの感覚の鋭さは際立っている。だが彼の映画の指し示す地平はもっと自由で幅広い。もはやトルコ系移民2世や「ベルリン派」というレッテルに囚われることなく、ヴェンダースやファスビンダーらニュージャーマンシネマ世代のインパクトを引き受けた世界市民としての映画作家に属しているといっても過言ではない。。最新作ではついにヨーロッパを離れ、アメリカ大陸を旅する移民たちを描く作品に挑む。今回の回顧上映ではグローバルな映画作家としてのアルスランに出会ってほしい。

トーマス・アルスラン Thomas Arslan
1962年、ブラウンシュヴァイク(ドイツ)生まれ。小学校時代の4年間をアンカラ(トルコ)で過ごした後、ドイツに戻る。86年にベルリンの映画テレビアカデミーに入学し、92年より映画監督・脚本家として活動。アカデミーの同窓生クリスティアン・ペッツォルトらと作風が類似していたため「ベルリン派」と称された。代表作はトルコ系移民2世の若者を取り上げた3部作『兄弟』『売人』『晴れた日』。ドキュメンタリー『彼方より』でトルコにカメラを向けた後、2006年の『休暇』からトルコとは関連のない映画製作を行っている。現在、北米のドイツ系移民の男たちが金鉱を目指して旅した実話に基づく最新作『黄金』(仮題)を準備中。

  
Aプログラム
「兄弟」Geschwister
(1996/82分/DVCAM上映)
監督・脚本・編集:トーマス・アルスラン
撮影:ミヒャエル・ヴィースヴェック
出演:タメール・イギット、サヴァシュ・ユルデリ、セルピル・トゥルハン、ヒルデガルト・クーレンベルク
ベルリン在住の移民2世3兄弟の日常を描く。兄エロルは学業を中断し、無為な日々を生きていた。弟アハメドは高校に通いながらドイツになじんでいた。父親の干渉にうんざりしている妹レイラは独立を望んでいた。そんな彼らの日常は、エロルがトルコ軍に徴兵されることになり、さらなる葛藤を生み出してゆく。
 
 
Bプログラム
「売人」Dealer
(1998/74分/DVCAM上映)
監督・脚本:トーマス・アルスラン
撮影:ミヒャエル・ヴィースヴェック
編集:ベッティーナ・ブリックヴェーデ
出演:タメール・イギット、イディル・ユネル、ビロル・ユーネル、バキ・ダヴラク
ジャンはベルリンで麻薬の売人として生計を立て、ボスに目をかけられ成り上る道を夢見ていた。恋人ジャーレとの間には幼い娘がいる。また旧知のエルダルは警察官になり、ジャンをつけ狙った。ある日ボスが路上で殺され、ジャンは決心してレストランで働くことにする。だが堅気の生活を続けられる彼ではなかった。
 
 
Cプログラム
「晴れた日」Der Schöne Tag
(2001/74分/DVCAM上映)
監督・脚本:トーマス・アルスラン
撮影:ミヒャエル・ヴィースヴェック
編集:ベッティーナ・ブリックヴェーデ
出演:セルピル・トゥルハン、ビルゲ・ビングル、フローリアン・シュテッター、ハンス・ツィッシュラー
デニスは俳優の卵として映画の吹き替えの仕事をする21歳。その日の録音の後、彼女は恋人ヤンと別れる。その後彼女は晴れたベルリンの街をあちこち歩きながら、映画のオーディションを受け、いろいろな相手と愛について会話をする。地下鉄で出会った青年ディエゴと一晩を一緒に過ごし、翌朝デニスは一人で歩み出してゆく。
 
 
Dプログラム
「彼方より」Aus der Ferne
(2005/89分/DVCAM上映)関西初上映
監督・製作・脚本・撮影:トーマス・アルスラン
録音:アンドレアス・ミュッケ=ニージトカ
編集:ベッティーナ・ブリックヴェーデ
2005年5月から6月にかけてのトルコ横断の旅の記録。イスタンブールやアンカラといった西部の大都市から、未だに紛争の絶えない東部地域を通ってイラン国境に至る。トルコという遥かな故郷に対する監督の想いが伝わってくる。ベルリン映画アカデミーで制作した、ベルリンの壁跡地のドキュメンタリー「周縁で」を同時上映。
 
同時上映
「周縁で」Am Rand(1991/24分/DVCAM上映)関西初上映
 
 
Eプログラム
「休暇」Feren
(2007/91分/DVCAM上映)関西初上映
監督・脚本:トーマス・アルスラン
撮影:ミヒャエル・ヴィースヴェック
出演:アンゲラ・ヴィンクラー、カロリーネ・アイヒホルン、ウーヴェ・ボーム
ベルリンの郊外ウッカーマルク。森に囲まれた閑静な家にアンナは夫と息子と暮らしている。ある夏の日、アンナの前夫との間の娘ラウラが恋人と子どもと共に休暇に訪れる。またアンナの母親も重病のためアンナの家で介護を受ける。そこに外国暮らしの次女ゾフィも戻って来る。これまでバラバラだった家族が集い、ぶつかり合い、お互いの関係が見つめ直される。ある者は去り、ある者は残り、夏は終わってゆく。
 
 
Fプログラム
「イン・ザ・シャドウズ」Im Schatten
(2010/82分/ブルーレイ上映)関西初上映
脚本・監督:トーマス・アルスラン
撮影:ラインホルト・フォアシュナイダー
編集:ベッティーナ・ブリックヴェーデ
音楽:ガイア・イェンゼン
出演:ミシェル・マティシェヴィチ、カロリーネ・アイヒホルン、ウーヴェ・ボーム
アルスランが初めて手がけたジャンル映画。刑務所を出所したトロヤンは、かつての強盗仲間から仕事の分け前を得ようとするが、かえって命を狙われる。独立を守りたいトロヤンはドーラの手引きによって現金輸送車襲撃を計画する。だがそこに彼を執拗につけ回す汚職刑事が絡み、事件は思いがけない方向に展開する。
 

《料金》入れ替え制1プログラムあたり 
一般1000円 学生・シニア900円
会員900円 会員学生・シニア700円

《割引》
会期中、2プログラム目は200円引き(要半券提示)

企画・協力:渋谷哲也(東京国際大学)
協力:アテネ・フランセ文化センター
 
[参考]Ustream
出演:渋谷哲也(ドイツ映画研究)、三浦哲哉(映画批評家)
映画監督トーマス・アルスラン 前篇
映画監督トーマス・アルスラン 後篇 


ドイツ映画の名作
2012年4月21日(土)・22日(日)
「死の銀嶺」 Die weiße Hölle vom Piz Palü
(ドイツ / 1929 / 87分[16fps]/ サイレント / 16mm)
監督:G・W・パブスト、アーノルド・ファンク
撮影:ハンス・シュネーベルガー
音楽:ジュゼッペ・ベッチェ 
出演:グスタフ・ディーズル、レニ・リーフェンシュタール、エルンスト・ペーターセン、エルンスト・ウデット
『聖山』『マッターホン』『新しき土』のアーノルド・ファンクが『喜びなき街』『パンドラの箱』のG・W・パブストと共同監督し、『意志の勝利』『民族の祭典』の女性監督レニ・リーフェンシュタールが女優時代に主演した無声映画。スイスのピッツ・パリュウ(主峰3905m)の山頂を目指す博士と愛妻が雪崩に逢い谷間に墜落、博士は愛妻を失う。十年の歳月が流れ、新たな男女カップルが山小屋に現れ博士と3人で登頂しようとするが大雪崩で遭難。カップルを救うため博士は犠牲となってしまった。若き日のレニ・リーフェンシュタールの美しさが見どころ。
 
 
「ガソリン・ボーイ三人組」
Die Drei von der Tankstelle
(ドイツ / 1930 / 90分 / 16mm)
監督:ヴィルヘルム・ティーレ
製作:エリッヒ・ポマー 
撮影:フランツ・プラナー
音楽:ウェルナー・リヒャルト・ハイマン
出演:リリアン・ハーヴェイ、ヴィリー・フリッチ、フリッツ・カンパース、オルガ・チェホーワ
『会議は踊る』で一躍有名になったリリアン・ハーヴェイ、ヴィリ・フリッチュが出演する音楽映画。『嘆きの天使』『狂乱のモンテカルロ』『会議は踊る』『三文オペラ』『ワルツ合戦』などと共にウーファのシネオペレッタとして知られ、主題歌「友達は良いもの」がヒット。ガソリン・スタンドを買った青年三人組は、いつも給油に来る愛らしい娘に惚れてしまうが、最もハンサムな青年と結ばれるという話を歌や踊りを交えて楽しく描く。
     

《料金》入れ替え制
1本あたり
会員900円 学生会員・シニア会員700円
《割引》2本目は200円引き
*非会員のかたは、1日会員(登録料100円)のご登録でご覧いただけます。


ソヴィエト映画会② 革命と映画
2012年3月24日(土)・25日(日)
1991年12月25日、ソヴィエト連邦が解体して今年で20周年。ソヴィエト、ロシア映画の古典や代表作から異色作まで、不定期のシリーズとして上映していきます。
今回は、大監督エイゼンシュテインとプドフキンのそれぞれが、ソヴィエト連邦誕生の発端である十月革命を映画化した作品を上映。
「聖ペテルブルグの最後」 Конец Санкт-Петербурга
(ソ連 / 1927 / 110分[16fps]/ サイレント / 16mm)
監督:フセヴォロド・プドフキン、ミハイル・ドレル
脚本:ナターン・ザルヒ
撮影:アナトーリー・ゴロヴニャ
編集:アレクサンドル・ドヴジェンコ
出演:ヴェラ・バラノフスカヤ 、アレクサンドル・チスチャコフ、セルゲイ・コマロフ
革命前夜のロシア帝国。首都の工場へ働きに出てきた農民が、工場の労働争議に参加する。獄中や第一次世界大戦の戦場で革命家たちと交わる中で目を開かれ、十月革命の山場となる冬宮襲撃では突撃の先頭に立つ…。 若者の平凡な物語を通して、革命ロシアの物語をつむぎ、前作『母』、次の『アジアの嵐(ジンギスカンの後裔)』と合わせて革命三部作と呼ばれる。
 
 
「十月」Oktyabr
(ソ連 / 1928 / 100分[16fps]/ サイレント / 16mm)
監督・脚本:セルゲイ・M・エイゼンシュテイン、グリゴリー・アレクサンドロフ
原作:ジョン・リード
撮影:エドゥアルド・ティッセ
出演:ワシーリー・ニカンドロフ、ウラジミール・ポポフ、ボリス・リワーノフ
 
政府の依頼により、『全線』の製作を中断して十月革命十周年記念として作られた作品。1917年の労働者の武装蜂起から冬宮襲撃までを、再現による群衆シーンで描き出す。“私は、サドヴァヤへとって返した。突然、発砲があり騒ぎが起こった。私はマーケットのアーチの下に潜り込んだ。発砲のため通りからあっと言う間に人が消えた!……それらの日々は歴史となった。その歴史をどれほど懐かしみ触れてみたいと思ったことか。十年を経て、私は映画『十月』の中でそれらを再現した。”(エイゼンシュテイン)
     

《料金》入れ替え制
1本あたり
会員900円 学生会員・シニア会員700円
《割引》2本目は200円引き
*非会員のかたは、1日会員(登録料100円)のご登録でご覧いただけます。


戦後復興期の白黒映画 
2012年3月17日(土)・18日(日)
「山河を越えて」は名犬、「魔の口紅」はレビュー、「やぐら太鼓」は相撲がモチーフになっており、戦後復興期の風俗や情景を見ることができる。また、人々に力を与えようとした当時の映画作家の想いが伝わってくる。夏川静江、喜多川千鶴、 高杉早苗らが出演する上映機会の少ない戦後の作品3本。
「やぐら太鼓」
(1952/81分/16mm)滝村プロダクション
監督:マキノ雅弘、滝沢英輔 
脚本:小国英雄、松浦健郎
原作:長谷川幸延 撮影:会田吉男 
音楽:服部良一 美術:南一美
録音:酒井栄三 照明:横井総一
出演:二本柳寛、高杉早苗、伊豆肇、杉葉子、渡辺篤、出羽ノ海、千代ノ山、羽黒山、照国

マキノ雅弘と滝沢英輔の共同監督作品で、マキノの特集などでも上映されていない作品。相撲を引退して田舎に引き込んだ主人公が相撲の夢に生きる物語で、出羽ノ海、千代ノ山が特別出演。羽黒山、照國、東富士の土俵入りもある。
 
 
 
 
 
「魔の口紅」
(1949/66分/16mm)映画芸術協会
監督:佐々木康 脚本:鈴木兵吾
原作:斎藤良輔 撮影:石本秀雄
音楽:万城目正
出演:水島道太郎、喜多川千鶴、月形龍之介、浜田百合子
「山の手劇場」を舞台に活動するレビュー劇団で、人気女優が自殺したあと妹がその劇団に入ったが、それから次々と不思議な事件が起き、ついに姉の貞操を奪った悪魔は警察に捕まる。山本嘉次郎、成瀬巳喜男、黒澤明、谷口千吉らによって設立された映画芸術協会の作品で、後にピンク映画監督に転身した本木荘二郎が企画。西条八十作詩・万城目正作曲の主題歌「花の宴」など歌う場面も多い。なお、トップのクレジット部分とラストの一部が欠落しています。ご了承ください。
 
 
「山河を越えて」
(1952/61分/16mm)文芸プロ
監督・脚本:山口順弘 撮影:広川朝次郎
出演:プリンス号(犬)、夏川静江、青柳光、嵯峨善兵、志摩絵子、石島房太郎
 
スコットランド産コリー種の名犬プリンス号が主役として活躍する映画。山村に疎開してきた少年が子犬を拾ってきて育てたが、家族と東京に帰ることになって、犬を友達に預けて出発したところ、犬は少年の後を追って様々な困難に遭いながら幾百キロ、東京で巡り会う涙の感動作。
    

《料金》入れ替え制
1本あたり
会員900円 学生会員・シニア会員700円
《割引》2本目は200円引き
*非会員のかたは、1日会員(登録料100円)のご登録でご覧いただけます。


ドキュメンタリー「ダスト ─塵─」
2012年3月3日(土)・4日(日)14:30〜

「ダスト ─塵─」Staub
(ドイツ・スイス/2007/94分/35mm)
監督・脚本:ハルトムート・ビトムスキー 撮影:コルヤ・ラシュケ
録音:ゲルト・メッツ 編集:テオ・ブローミン
共同製作:ヴェルナー・シュヴァイツァー、 ハルトムート・ビトムスキー
製作:ハイノ・デッカート
 
プロジェクターや部屋にたまる埃、鉱山に舞う粉塵、工場で製造される顔料の微粒子、雨に洗い流される樹木に堆積した塵、9.11に起こった世界貿易センタービルの崩壊やミサイルの爆発で巻き起こる凄まじい粉塵の嵐、あるいは宇宙のスターダスト……。世界に充満するさまざまな塵の様相を、技術者や科学者の考察を交えて観察していく。2009年の山形国際ドキュメンタリー映画祭インターナショナル・コンペティションに出品され、「塵」という題材のユニークさと、その映画化の手法が注目された作品。
 

《料金》
一般1500円 学生・シニア1300円
会員1300円 学生会員・シニア会員1200円

《割引》
[レクチャー:第8回 ものかき放談─世界と小説と自由] 参加者は100円引き

後援:山形国際ドキュメンタリー映画祭


映画で知る朝鮮③『花を売る乙女』
2012年2月18日(土)・19日(日)・25日(土)16:00〜
北朝鮮を代表する一大革命叙事詩
 
「花を売る乙女」
(1972/北朝鮮/125分/DVCAM)
監督:パク・ハク、チェ・イッキュ
出演:ホン・ヨンヒ、パク・ファソン、キム・リョンニン、リュ・フナム
 
 植民地時代、貧しい家庭に生まれた主人公のコップニは、病に臥せている母の薬代を稼ぐため、昼は地主の家で働き、夜は街に出て花を売る。そんな過酷な運命を、半ば諦めのように受け入れるコップニが、朝鮮人民革命軍(抗日パルチザン)に入隊した兄と再会し、その世界観を徐々に変えていく。闘争だけが、自らを不幸な運命から解き放ってくれる手段であると。
 はじめは歌劇として創作されたものが映画化された。同名の歌劇は1973年8月、平壌のマンスデ芸術団の日本公演の際に上演され、その舞台はNHKでも放映された。今でも平壌の劇場では定期的に上演されている。映画版「花を売る乙女」で主人公コップニを演じたホン・ヨンヒの姿は、北朝鮮の1ウォン札の裏面に描かれている。まさに国を代表する映画がこの「花を売る乙女」である。
 
[関連企画]
映画で知る朝鮮①『安重根 伊藤博文を撃つ』
映画で知る朝鮮②『天安艦沈没』

《料金》
一般1500円 学生1300円 シニア1000円
会員1000円 会員学生・シニア900円

【前売券】1000円(神戸映画資料館で取り扱い/2月14日まで)

主催・配給:カナリオ企画


映画で知る朝鮮②『天安艦沈没』
2012年2月18日(土)・19日(日)14:00〜
         21日(火)・24日(金)・25日(土)11:00〜

韓国全土を襲った戦争の恐怖、
いったい何が起きたのか!?
疑惑を追い続ける韓国ドキュメンタリー

 
 
  「天安艦沈没」
  (2010/韓国/78分/DVCAM)
  製作:タミ・ピクチャーズ
  監督:キム・ドギュン
 
 
46人が犠牲になった痛ましい事故。
これは北朝鮮の仕業なのか?

 
 2010年、3月26日。104人の兵士を乗せた韓国海軍哨戒韓「天安艦」がペンリョン島近海で沈没し、46人が死亡した。
 韓国政府は当初未詳の事故と言っていたが、翌日には「北朝鮮の魚雷攻撃のための撃沈」と言葉が変わり、いっせいに反北朝鮮キャンペーンが始まり、人々は戦争の恐怖におののいた。平和と交流、協力のムードが漂っていた朝鮮半島を一気に戦雲が覆った。
 韓国政府の対北敵対政策が嵐のように吹きまくり、「報復」と言う言葉がマス・メディアを席巻し、あらゆる南北関係が遮断され、韓国はいつ戦争が勃発するか判らない軍事的緊張に包まれた。
 しかし韓国の国民の3分の2はこの「北朝鮮攻撃説」に懐疑的であった。「キー・リゾルブ-ハゲワシ米韓合同軍事演習」のさなかに事件が起き、しかも沈没した「天安艦」が対潜水艦追尾訓練を行っていた哨戒艦であったからだ。
 さらに2012年の総選挙や大統領選挙の行方を占う地方選挙を目前にして、与党の大敗が予想されたときだった。「北風起しに利用しようとしたのではないか?」疑惑が人々に広がっていった。
 その後の政府の発表は、こうした国民の疑惑を一層強めた。政府が「証拠」として出した全てが、科学的に覆えされた。結局「北の犯行」を立証するいかなる合理的な解釈も成り立たなかった。
 しかし、未だに事件の真相は明らかにはされてはいない。
「天安艦」はなぜ沈没したのか?
「天安艦」は米軍とどんな訓練をしていたのか?
「天安艦」沈没後、米軍の取った不可思議な行動—
「救助訓練」とはいったい何なのか?
 
 映画『天安艦沈没』はこうした疑惑を明らかにし、真実を解明することが、死亡した兵士らへの真の鎮魂となるという思いを込め、制作されたドキュメンタリー映画である。
 
[関連企画]
映画で知る朝鮮①『安重根 伊藤博文を撃つ』
映画で知る朝鮮③『花を売る乙女』

《料金》
一般1500円 学生1300円 シニア1000円
会員1000円 会員学生・シニア900円

【前売券】1000円(神戸映画資料館で取り扱い/2月14日まで)

主催・配給:カナリオ企画


映画で知る朝鮮①『安重根 伊藤博文を撃つ』
2012年2月17日(金)〜20日(月)11:00〜
         25日(土)13:30〜

テロリストか英雄か?
朝鮮のみる安重根とは・・・

 
 
  「安重根 伊藤博文を撃つ」
  (1979/北朝鮮/120分/DVCAM)
  監督:オム・キルソン
  脚色:白頭山創作団
  撮影:チョン・イッカン
  出演:リ・インムン、ロ・ポクシル、
     チョ・ミョンソン
 
 
伊藤博文を暗殺した愛国青年・安重根(アン・ジュングン)の壮烈な生きざまを壮大なスケールで描いた歴史大作!!
 
 ハルピンで伊藤博文を射殺した安重根。映画は彼が何を考え、なぜ伊藤博文を射殺するにいたったのかを彼の壮絶な生き様を描くなかで解き明かしていく。当時日本では彼を、忠臣伊藤博文を殺害した「不逞鮮人」と呼んだが、朝鮮民族は彼を「民族の英雄」として称えた。まさに極と極の捉え方である。
 
 現代朝鮮では彼を愛国者、英雄として評価する一方で、テロで問題は解決できないという正当論をもって評価している。行為は愛国的な行為ではあるが、全民族的な独立闘争を考えずにテロの方法を取ったのは間違いだったと言うのだ。映画は朝鮮独立闘争の指導者であり、建国の父である故金日成主席が初期革命活動期に創作した同盟の革命劇を脚色したもので、具体的に事実に基づいて製作された。
 
 映画は日本の大陸侵略の背景を壮大なスケールで描き、伊藤博文に当時の日本の朝鮮侵略の姿を、そしてそれに抗する朝鮮民族の独立闘争を安重根とその仲間に象徴させて事実を具体的に描いている。
 
 主人公の安重根は祖国に対するあふれる愛と、侵略者である日本帝国主義に対する憎悪を胸に抱きながら東奔西走するが、悲惨で苦い結果にまみれる。前途が塞がった彼は、伊藤博文をはじめとする侵略の首謀者たちと、国を売った反逆者たちをうつことこそ朝鮮を救う唯一の道だと信じ、ハルピンの駅頭で伊藤博文を射殺し、「朝鮮独立万歳!」を叫ぶ。
 
 しかし祖国朝鮮は日本の植民地となり、独立運動は血にまみれながら停滞していく。それを目の当たりにして、安重根は絶句する。「民族を正しく導いてくれる偉人、英雄と出会えることは無いのか!民族の英雄は、はたしていつ現れるのか!!」
それは朝鮮民族の初期反日独立闘争の歴史的総括であり、民族の熱い願望だった。
 処刑された安重根の遺体はまだ発見されていない…
 
[関連企画]
映画で知る朝鮮②『天安艦沈没』
映画で知る朝鮮③『花を売る乙女』

《料金》
一般1500円 学生1300円 シニア1000円
会員1000円 会員学生・シニア900円

【前売券】1000円(神戸映画資料館で取り扱い/2月14日まで)

主催・配給:カナリオ企画


外国映画名画鑑賞会
2012年2月11日(土・祝)・12日(日)
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
今回は、1970年代のアメリカ映画2作品を16mmプリント、日本語字幕投影で上映します。
 
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)
  

《料金》入れ替え制
1本あたり 
会員900円 学生会員・シニア会員700円
*非会員のかたは、1日会員(登録料100円)のご登録でご覧いただけます。
《割引》
2本目は200円引き


東日本大震災復興支援上映プロジェクト
Cinema with Us ともにある in 神戸
PART-1 2012年1月14日(土)・15日(日) 神戸映画資料館
PART-2 2012年1月21日(土)〜27日(金) 神戸アートビレッジセンター
 
Aプログラム
「すぐそばにいたTOMODACHI」
(日本/2011/日本語/95分)
監督:セシリア亜美北島
3.11。在日ビルマ人95人が被災地に行きボランティアを行った。様々な事情を抱えながら日本にいるTOMODACHI の行動と思いを映す。
 
Bプログラム2本立て
「二つの悲劇─東日本大震災とスローフード運動」
(日本/2011/日本語/24分)
監督:掛川正幸
惨状を自分の目で見て、さらに自分にできることを考えた。その結果生まれたのが、この作品だ。
 
 
 
「雪海」
(日本/2011/日本語/60分)
監督:大竹暁
塩竈市出身のスキー・モーグル五輪選手・畑中みゆき。略奪や暴動、決して報じられることのない被災地の現実。震災後、畑中とともに避難所を回り、島で暮らす漁師たちと出会い、海に生きることの意味を知る…。
 
 
Cプログラム3本立て
「私たちにできたことできなかったこと」
(日本/2011/日本語/30分)
監督:岡崎孝
大震災発生以降、山形市内でみられた様々な事象を、人物ではなく、張り紙や看板などを通して解き明かす。
*監督来館。Cプログラム上映終了後、質疑応答あり。 
 
 
「まけないタオル 復興コンサート」
(日本/2011/日本語/17分)
監督:岡達也
山形県最上町に避難している被災者とともに開かれたコンサートの記録。
 
 
 
「けの汁」
(日本/2011/日本語/33分)
監督:千村利光
失われつつある日本の地方の文化の魅力を津軽の郷土料理「けの汁」に託して描く。東北へのエールとして「あおもり映画祭」から寄せられた作品。
 
 
Dプログラム
「僕のカメラと津波」
(インド/2011/英語、タミル語、ベンガル語/日本語字幕あり/90分)
監督、撮影、編集:R・Vラマニ
『あなたはどこ?』(YIDFF 2003)で山形を訪れたインドの映像作家が、2004年のスマトラ沖地震による大津波であやうく命をおとしそうになる。溺れかけなりながらも握りしめていたカメラは大破したが、買ってからの4年間で撮りためた映像には機械によって記録された時間の記憶が残っていた。
 

《料金》
一般800円 学生500円

主催:特定非営利活動法人 山形国際ドキュメンタリー映画祭
共催:神戸映画資料館、神戸アートビレッジセンター
助成:芸術文化振興基金、企業メセナ協議会 GB Fund


鉄道映画の魅力
2012年1月7日(土)〜9日(月・祝)

リュミエール兄弟の『列車の到着』(1895)から出発した映画は、鉄道を描くことで発展してきたともいえるでしょう。今回は鉄道を主役にしたサイレント期の日本映画と、1930年代の記録映画2本を上映します。
Aプログラム「特急三百哩」
(1928 / 92分[16fps] 82分[18fps]/ サイレント / 35mm)日活京都(大将軍)
監督:三枝源次郎 原作・脚本:木村千疋男
撮影:気賀靖吾
出演:島耕二、山本嘉一、瀧花久子
   三桝豊、三田實、吉井康
 若き機関士と曲芸団の乙女との恋愛と結婚を軸に、それを邪魔する男との葛藤を描いた作品で、舞台は門司機関区だが、撮影は梅小路など京都周辺で行われている。鉄道研究者によると8620、C51、C53(スリーシリンダ)、9600、8900、 2120、8550、1070など昭和初期に活躍したさまざまな蒸気機関車の動く映像がたいへん貴重で、鉄道ファン必見の映画である。
 主演者は後に監督になる島耕二と、若き日の滝花久子。伴奏音楽は弁士自身が和洋合奏を主にした選曲を行 うことになっている。
 なお、プラネット映画資料図書館所蔵の当フィルムは、2001年から映画保存協会が復元を模索し、大阪芸術大学の太田米男教授らの尽力で復元され、ようやく2004年の京都映画祭で上映が実現したものです。
 
復元については、映画保存協会の[復元報告]特急三百哩 よみがえった幻の鉄道映画 をご参照ください。
 
 
Bプログラム
「夜行郵便」Night Mail
*日本語字幕無し
(イギリス / 1936 / 24分 / 16mm)英国郵政局
製作・監督:ハリー・ワット、バジル・ライト
ナレーター:ジョン・グリアスン、スチュワート・レッグ
ロンドンとスコットランドの間を一晩かけて走る夜行郵便列車を記録した、1930年代「イギリス記録映画派」を代表する傑作。走行しながらの貨物の集荷・吐き出しのシーンが見所。W・H・オーデンがこの映画のために書き下ろした詩が朗読される。
 
「中支那鉄道 建設の記録 」
(1937 / 51分 / 35mm)同盟通信社、鉄道省
1939年設立の華中鉄道(中支鉄道)へは狭軌から標準軌に改良された9600型251両をはじめ多くの蒸気機関車が日本から送られ活躍した。中国大陸における日本軍の兵站業務を円滑化するために、鉄道の敷設に邁進する「建設戦士」たちを追った記録映画。
 
 
 

《料金》
入れ替え制
1プログラムあたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 会員学生・シニア900円

《割引》2プログラム目は200円引き


ニコラス・レイ監督『孤独な場所で』
2011年12月30日(金)・31日(土)

 
ハリウッドの異端児、ニコラス・レイ監督の生誕100年を記念し、『孤独な場所で』を日本語字幕付き35ミリフィルムで特別上映。
 
「孤独な場所で」In a Lonely Place
(アメリカ/1950/93分/35mm)
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
監督:ニコラス・レイ
原作:ドロシー・B・ヒューズ
脚本:アンドリュー・ソルト
撮影:バーネット・ガフィ
音楽:ジョージ・アンセイル
出演:ハンフリー・ボガート、グロリア・ グレアム、アート・スミス、マーサ・スチュワート 、カール・ベントン・リード
 
『暗黒への転落』に続いてボガートがレイを監督に起用、自身の会社サンタナ・プロで製作した。頑固で粗暴な性向ゆえに疎まれ、長く一線から退いているハリウッドの脚本家が殺人の嫌疑をかけられる。美しい隣人の証言で男は釈放され、二人は恋に落ちるが、男の複雑な人間性を知れば知るほど女は困惑し、一度は解けた疑いが再び頭をもたげる。犯人捜し、映画界の内幕暴露で観客の興味を惹きつつ、善人とも悪人とも分類しがたい特異なキャラクターと、彼を愛しながらも受け容れられない女の苦悩を掘り下げていくレイの演出には一分の隙もない。レイ自身と否でも重なるボガートの相手役にはグロリア・グレアム。いうまでもなく当時のレイ夫人である。(藤井仁子)
[関連企画] 連続講座:映画批評_新しい映画と観客のために
第4回 ニコラス・レイ生誕100年  講師:藤井仁子

《料金》
一般1500円 学生・シニア1300円
会員1300円 会員学生・シニア1200円

《割引》
[連続講座:映画批評_新しい映画と観客のために 第4回 ニコラス・レイ生誕100年] 参加者は100円引き


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。