調査研究事業Research Project

平成30年度美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業
事業主体:一般社団法人 神戸映画保存ネットワーク

「藤太郎と母」部分
神戸映画資料館所蔵ID:50286
撮影年:1927年

【フィルム状態】
フォーマット:35mm
長さ: 15分[16fps.]
音声:サイレント
色:白黒・染色・調色
完全度:部分(全2巻中、第2巻のみ)

【内容について】
製作国:日本
種別:教育劇
製作会社:中央フヰルム商會

江戸時代初期、近江国(現在の滋賀県)出身で近江聖人と言われた陽明学者・中江藤樹(1608~1648)の少年時代の逸話を基にした教育劇映画。幼くして祖父の養子となった藤太郎(とうたろう)は、祖父とともに伊予(現在の愛媛県)に移り住む。ある時、故郷に一人で暮らす母親の「ひび」「あかぎれ」を心配し、薬を持ってこっそり近江に帰るが、修業なかばで帰って来てはいけないという母親の厳しいいさめを受けて引き返す。『教育映画目録』(文部省、1930年5月調査、10頁)には、1927年3月製作、内容と目的は「中江藤樹先生伝 母性愛と孝子」とある。この逸話は戦前の修身教科書や講談にも取り上げられた。中央フヰルム商會(中央フィルム商会)は、『日本教育映画発達史』(田中純一郎著、蝸牛社、1979年、55頁)によれば、主宰者は村上文亮で、1918年創立、名古屋市内教育映画業者の草分けとされ、撮影技師は早川守義とある。作品の末尾にある「服部養鷄園 支配人 服部鋭太郞」の部分は、『藤太郎と母』に本来付いていたものかはわからないが、中央フヰルム商會は地域産業の記録映画も製作していた。
調査者:佐崎順昭(映画史家)

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