調査研究事業Research Project

平成30年度美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業
事業主体:一般社団法人 神戸映画保存ネットワーク

「第三圖南丸 捕鯨実況」一部抜粋
神戸映画資料館所蔵ID:50386
撮影年:1940年代

【フィルム状態】
フォーマット:35mm
長さ:9分[24fps.]
音声:サイレント
色:白黒
完全度:部分(ラッシュフィルム)

【内容について】
製作国:日本
種別:記録

「第三圖南丸」(第三図南丸 だいさんとなんまる)とは、日本水産株式会社が建造・所有していた捕鯨母船。フィルムの入っていた缶のラベル(缶表)情報から、朝日映画製作株式会社の『南極捕鯨』(1941年、監督:京極高映、撮影:西本良之助・圓座俊平、4巻)のラッシュフィルムの可能性もある。この作品はトーキーだが、撮影はサイレント撮影機で行われたと思われる。雑誌『文化映画』1941年9月号には、京極監督の次のような言葉が残されている。「二万余フイートの撮影フイルムを前に腰を下ろしてよくもまあ西本君と僕と助手なしの二人きりで(尤も後から圓座君が応援に来てくれたけれど)こうも廻して来たことか。それもワンカットと云へども興奮しないで撮影しなかつた場合はないのです。それが為にどれもこれも使用したくて捨てられる処か全部つないで皆様にお目に掛けたい気持で一杯です。」(グラビア頁) 撮影期間は1940年10月から中断を挟んで翌年4月まで(『文化映画』1941年11・12月号、73頁)。太平洋戦争が始まるとともに捕鯨船は海軍の輸送船などに徴用された。
調査者:佐崎順昭(映画史家)

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