2019年度美術館・歴史博物館重点分野推進支援事業
事業主体:一般社団法人 神戸映画保存ネットワーク
「東京見物[仮題]」一部抜粋
神戸映画資料館所蔵ID:50006
【フィルム状態】
フォーマット:35mm
長さ: 9分[16fps.]
音声:サイレント
色:白黒・染色
完全度:部分
【内容について】
製作国:日本
種別:記録
題名は缶表によるもので、中間字幕には「宮城二重橋 楠公銅像」「櫻田御門 日々谷公園」「高輪泉岳寺 乃木邸」「帝國大學 青山御所」「靖國神社 上野公園」「西郷銅像 上野動物園」「不忍池 浅草中店」「淺草観音 淺草公園」「両國橋 國技舘前」「中央停車場 高架鐵道」とあり、映像の冒頭には日本橋や銀座通りが写っている。明らかに1923年の関東大震災以前の映像と思われる。浅草六区の映画館前の幟から読み取れる作品名『泰西悲劇 清き操』『軍神廣瀬中佐』『関取千両幟 新内出語』『英國史スコット』『俠艶錄』『悲絶壮絶 社會劇 焰!!!』などから判断すると1910年代とも推定できるが、特定には至っていない。また、国技館の大相撲取組表からは太刀山、西ノ海、石山、玉手山らの名前が読み取れ、取組力士の一人は梅ヶ谷にも見えるが、これも特定できていない。参考までに、文部省が1930年に発行した『教育映画目録』には、震災前の東京を記録した作品として『偲ばるゝ大東京』(東京シネマ商会、1913年)や『東京見物』(東亜キネマ、1922年)がある。
調査者:佐崎順昭(映画史家)
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