プログラムPROGRAM
2017 12

神戸映画資料館レクチャー:映画の内/外 第13回
ドゥルーズ=ガタリ『カフカ──マイナー文学のために〈新訳〉』刊行記念
〈マイナー〉であることをめぐって
2017年12月2日(土)
 
「偉大なもの、革命的なものは、ただマイナーなものだけである」という、ドゥルーズ=ガタリの『カフカ──マイナー文学のために』が、宇野邦一氏の新訳で蘇る!
その新訳の刊行を記念し、訳者である宇野邦一氏、そして、鈴木創士氏、丹生谷貴志氏が語り合うトーク・セッション。ドゥルーズ=ガタリ、カフカ、アルトー、ジュネ、ランボー、フランシス・ベーコン、映画、哲学、文学、絵画、そして、身体、感覚etc.で、生々しく蠕動する「過程」とは?

 

14:00~16:00 参考上映

16:15~17:45 トーク・セッション

登壇者
宇野邦一
立教大学名誉教授。主な著書に、『アルトー 思考と身体』(白水社)、『ドゥルーズ 群れと結晶』(河出書房新社)、『ジャン・ジュネ 身振りと内在平面』(以文社)、『破局と渦の考察』(岩波書店)、『土方巽 衰弱体の思想』『映像身体論』(以上、みすず書房)、など。翻訳書に、ドゥルーズ=ガタリ『アンチ・オイディプス』『千のプラトー』(共訳、河出文庫)、ドゥルーズ『フランシス・ベーコン 感覚の論理学』『フーコー』(以上、河出書房新社)、『シネマ2』(共訳、法政大学出版局)、ベケット『伴侶』『見ちがい言いちがい』(以上、書肆山田)、ジュネ『判決』(みすず書房)、『薔薇の奇跡』(光文社古典新訳文庫)、アルトー『タラウマラ』(河出文庫)など。

鈴木創士
作家、翻訳家。著書に、『分身入門』(作品社)、『ザ・中島らも らもとの三十五光年』(河出文庫)、『ひとりっきりの戦争機械 文学芸術全方位論集(青土社)など。翻訳書に、アルトー『ヘリオガバルス あるいは戴冠せるアナーキスト』、ジュネ『花のノートルダム』、ランボー『ランボー全詩集』(以上、河出文庫)、ラマルシュ=ヴァデル『すべては壊れる』(共訳、現代思潮新社)など。

丹生谷貴志
神戸市外国語大学教授。著書に『〈真理〉への勇気 現代作家たちの闘いの轟き』『ドゥルーズ・映画・フーコー』(青土社)、『死体は窓から投げ捨てよ』、『死者の挨拶で夜がはじまる』、『家事と城砦』、(河出書房新社)など。翻訳書に、シェフェール『映画を見に行く普通の男 映画の夜と戦争』(現代思潮新社)などがある。
 

《参加費》 トーク・セッション+参考上映
一般:1800円 学生:1000円 会員:1500円
*予約受付中
info@kobe-eiga.net まで、参加者様のお名前・ご連絡先(メールアドレスまたはお電話番号)をお知らせください。

受付終了(12月1日)
開催当日13:00より会場にてキャンセル待ちの受付をいたします。

これまでの「神戸映画資料館レクチャー:映画の内/外」


JISYU〈自主映画アーカイヴ上映〉 vol.4
映画王と早大シネ研特集
(1980年代東京)
2017年12月9日(土)神戸映画資料館、10日(日)大阪・プラネット・プラス・ワン
 
→CO2 シネアスト・オーガニゼーション大阪 JISYU vol.4

今年、オムニバス映画『LOCO DD 日本全国どこでもアイドル』で監督をした島田元は、1980年代の自主映画を牽引した映画作家の一人だった。島田たちが所属した早大シネマ研究会や卒業後に高田馬場TomTom倶楽部が制作した映画、また季刊誌『映画王』の発行などの活動は、立教大学のパロディアス・ユニティを巻き込み、東京の映画シーンに大きな足跡を残した。神戸映画資料館での『LOCO DD』公開に合わせ、神戸・大阪で早大シネ研出身の作家たちによる8ミリ作品を上映する。

12月9日(土)神戸プログラム

13:15 Aプログラム

「どてらワルツ‘81」(1981/50分/8mm)監督:高城千昭
女子高校生に痴漢をした青年とそれを止めに入った男が奇妙な同居生活をはじめる。神代辰巳を通過した、独自の映画世界が展開。

「ついのすみか」(1986/35分/8mm)監督:井川耕一郎
失踪した姉の恋人と妹が、都会の一軒家で逢瀬を繰り返す。静かに言葉と身体を互いに突きつける二人。

15:00 Bプログラム
「リトル・ウィング」
(1981/70分/8mm)監督:島田元
ジミヘンに浸り、つげ義春に憧れる漫画家志望の主人公が、東京の恋人や友人たちから離れ、旅先である女と出会う「青春妄想映画」。

16:20 島田元監督トーク
参加無料(当日の映画鑑賞者対象) 
聞き手:田中晋平(神戸映画保存ネットワーク客員研究員)

 

12月10日(日)大阪プログラム(会場:プラネット・プラス・ワン)

17:00Cプログラム

「殺人教室」(1983/60分/8mm)監督:島田元
殺し屋を養成する殺人塾に通っていたまちこが、卒業後に初仕事を終えるまでを描いた娯楽アクション映画。

「ハーケンクロイツの男」(1988年/30分/8mm)監督:高橋洋
整形手術を繰り返して逃亡を続け、日本に潜伏していたナチスドイツ残党の夫婦のもとに、ナチスハンターの男がやってくる。

18:30 島田元監督トーク
参加無料(当日の映画鑑賞者対象)
聞き手:田中晋平

19:30Dプログラム
「サメロメ」
(1982/70分/8mm)監督:竹藤恵一郎
ある病院で医者と患者たちの記憶が交わり合う無言劇。2014年にリニューアルされたが、今回はオリジナルの8ミリフィルムを上映。

 
 
 

《料金》入れ替え制1プログラムあたり
一般1500円 学生1000円 会員1300円

主催:神戸映画資料館、プラネット・プラス・ワン、CO2、一般社団法人神戸映画保存ネットワーク


『LOCO DD日本全国どこでもアイドル』
2017年12月8日(金)〜12日(火)

花咲く乙女たちのウソとホント!
Dorama & Documentaryで描く地方アイドルたちの現在と未来!

オトメ☆コーポレーション/3776/FantaRhyme 主演!

3人の監督が3組のロコドル(地方アイドル)を自ら選び、虚実皮膜のアイドルにふさわしく、ドラマとドキュメンタリーをないまぜにして描いたオムニバス映画、いよいよ公開決定!

 

 

第一話『Last DAYS~君といた場所~』

監督:田中要次 撮影:大橋次郎、ウォン オンリン
出演:オトメ☆コーポレーション

「あるよ」を流行させた役者として知られるBoBAこと田中要次が選んだのは、同郷の長野のオトメ☆コーポレーション。作品完成前に全員脱退というアクシデントに見舞われながらドラマを超える現実に誠実に向き合い、苦難を克服して作品化。先の見えないアイドルたちを愛でるファンには、特に興味深い作品となっている。

 

第二話『ファンタスティック ライムズ!』

監督:大工原正樹 音楽:H(eichi) 撮影:中瀬慧 照明:玉川直人 音響:川口陽一 編集:和泉陽光
出演:FantaRhyme

映画、TVドラマ、Vシネマ、音楽ビデオなど数百本にわたる作品を演出している大工原正樹は、福岡をベースに活躍するFantaRhyme(ファンタライム)。確かな技量と熱意で都内のフェスに出るたびに「FanataRhymeすごい!」と反応がある伸び盛りの彼女らの「今」を、ドラマ部分に大胆に即興を盛り込みながらイキイキと切り出している。

 

第三話『富士消失』

監督:島田元 撮影:松本岳大 記録・制作:島田充子
出演:井出ちよの(3776)

80年代の自主映画シーンで名を馳せ、脚本家としても知られる島田元は、静岡は富士山のアイドル3776(みななろ)。各界で絶賛されたアルバム「3776を聴かない理由があるとすれば」をヒントに、現実から夢の世界へと越境する。

 
(2017/113分/ブルーレイ上映)©LOCO DD 製作委員会

→公式サイト
→予告編

→JISYU〈自主映画アーカイヴ上映〉 vol.4 映画王と早大シネ研特集(1980年代東京)

《料金》
一般:1700円 学生:1300円 シニア:1100円 会員:1100円
*初日サービスDAY 一律1100円

12月10日(日)
『LOCO DD 日本全国どこでもアイドル』神戸公開記念ロコドル・トーク

ゲスト KOBerrieS♪
聞き手 島田元(『LOCO DD』企画・製作・3776篇監督)
ロコドル(地方アイドル)映画『LOCO DD 日本全国どこでもアイドル』の神戸初公開を記念して、神戸を代表する4人組アイドルKOBerrieS♪(コウベリーズ♪)を招き、ロコドルとしての活動や意欲などを語ってもらいます! 物販タイムあり!
15:15~ ロビーにて物販タイム
16:00~ トークショー(映画上映前)

※当日16:00の回の『LOCO DD 日本全国どこでもアイドル』鑑賞者を対象とさせて頂きます。
※物販タイムのみ、13:30の回の鑑賞者が上映終了後、途中参加することも可能です。

クリス・マルケル『レベル5』
2017年12月16日(土)・17日(日)


幾多の傑作を送り出してきた映像作家、クリス・マルケル。記憶と歴史への鋭いまなざしを向け、抵抗する人々を鮮明に捉えた彼は、国境やメディアなど、あらゆる境界を軽やかに越えて制作を続けていた。
今回は、マルケルの代表作であるにもかかわらず、日本では限られた形でしか紹介されていない『レベル5』(1996年)に、新たな日本語字幕を付けて国内4箇所にて特別上映。
この機会をお見逃しなく!
 

「レベル5」Level 5
(フランス/1996/105分/DVD上映)日本語字幕付き
監督・撮影:クリス・マルケル
音楽:ミッシェル・クラスナ
出演:カトリーヌ・ベルコジャ、大島渚ほか
製作:アナトール・ドーマン、フランソワーズ・ヴィドフ
製作会社:レ・フィルム・ド・ラストロフォル、アルゴス・フィルム、ラ・セット・シネマ

沖縄戦の記憶の分有をテーマにした、フィクションを交えたドキュメンタリー。ローラは亡き夫が残したコンピュータプログラムの中で最も難易度の高い「レベル5」のゲームを解く。渡嘉敷島の集団自決を体験した金城重明牧師の証言やサイパン島の岬から身を投げる記録フィルム、そして30年間も上映が禁止されたジョン・ヒューストン監督の『そこに光を』の中の沖縄戦で記憶を消失した兵士の映像などがモニター上で開封される。
 

講演「戦争・記憶・映像──クリス・マルケルの『レベル5』をめぐって」
12月16日(土)16:05〜17:00
(予定)
井上正昭(翻訳・映画研究)
参加無料(当日の映画鑑賞者対象)

クリス・マルケル Chris Marker
1921 年生まれ。戦時中は反独レジスタンス活動に身を投ずる。1950年前後からドキュメンタリー映画に関わり、アラン・レネとの共同監督『彫像もまた死す』(1953)や、『北京の日曜日』(1956)などで頭角を現す。全編スチール写真で構成したSF短編『ラ・ジュテ』(1962)はカルト的傑作に。旅する映画作家として知られ、日本を題材にした作品も『不思議なクミコ』(1965)『サン・ソレイユ』(1982)『AK』(1985)、そして本作と多数。また近年では、『アレクサンドルの墓:最後のボルシェヴィキ』(1993)などビデオ作品も多く手がけ、本作も撮影は主にビデオである。コンピュータ・メディアやテレビ・ゲームにも強い関心を持ち、映画百年を記念するマルチメディア・インスタレーション『サイレント・ムーヴィ』(1995)や、人間と世界それぞれの“記憶”をテーマにしたCD-ROM作品『Immemory(イメモリー)』(1998)など、2012年に91歳で亡くなるまで、新メディアを使って旺盛に制作を続けた。

《料金》
一般:1400円 学生:1300円、会員:1200円
*招待券のご利用不可

→京都 12月12日(火) 同志社大学寒梅館クローバーホール

主催:神戸映画資料館、同志社大学今出川校地学生支援課
共催:アテネ・フランセ文化センター
協力:愛知県美術館、アルゴスフィルム、クリス・マルケル・ファンクラブ、渡辺真也


年末特別企画 ホームシアター DAYS
2017年12月22日(金)・23日(土)・25日(月)

神戸映画資料館のシアタールームを特別料金でご提供します。おひとりでもグループでもご利用いただけます。
年末の冬休みに入る楽しい時期、ゆったり気ままにお過ごしください。

特別料金 6,000円 会員5,000円 (180分あたり/オペレーター料込み)
通常 貸室使用料+オペレーター料5,000円のところ

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ご利用時間
10:00〜13:00 13:00〜16:00 16:00〜19:00
→ 空室状況(随時更新)

ご予約方法
078-754-8039 info@kobe-eiga.net
電話かメールでご希望利用日時とお名前、連絡先をお知らせください。
空き状況を確認し、ご返信いたします。空きがある場合、当日のお申し込みも受付ます。

お支払い方法
ご利用1週間前までに、指定の口座にお振込ください。
サポーター会員・正会員に限り、当日のお支払いも可能です。

* キャンセル料
1週間前まで:無料  6日前から前日まで:50%  当日:100% 

* 上映可能な素材はBlu-rayとDVDです。上映素材は当日お持ちください。
上映準備に10~15分ほどのお時間を頂きます。
パソコンで作成したディスクは、通常のBlu-ray、DVD再生機で再生できることをご確認ください。
また、事前にご郵送くだされば、再生確認をいたします。

* シアター内への食べ物の持ち込みはご遠慮ください。飲み物は可能です。
併設のカフェでは、ドリンクをご注文いただければ食べ物の持ち込みは可能ですので、合わせてご利用ください。

* 個人利用以外(有料上映等)や、1枠(180分)に2枚以上のディスクを使用される場合は、通常の貸室利用となります。こちらもお気軽にご相談ください。


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。