プログラムPROGRAM

サイレント映画

1920年代ヨーロッパ
2008年12月5日(金)・7日(日)※6日(土)休映
シュルレアリスムやダダイズムなどの芸術運動と映画が結びつき、実験的な映像作品が生まれた1920年代のヨーロッパに焦点をあてるプログラム。エルンスト、リヒター、デュシャン、レイと錚々たるアーティストの証言を含む中編記録映画『ダダ』は、本邦初上映。
[芸術運動]
「リズム21」Rhythmus 21
(ドイツ/1921/3分/16mm/無声)
監督:ハンス・リヒター(Hans Richter)
 
「アネミック・シネマ」Anémic cinéma
(フランス/1926/8分/16mm/無声)
監督:マルセル・デュシャン(Marcel Duchamp)


「エマク・バキア」Emak-Bakia
(フランス/1926/13分/16mm/無声)
監督:マン・レイ(Man Ray)

「アンダルシアの犬」Un chien andalou
(フランス/1928/15分/16mm/サウンド版)
監督:ルイス・ブニュエル(Luis Buñuel)
「雨」Pluie
(オランダ/1929/12分/16mm/無声)
監督:ヨリス・イヴェンス(Joris Ivens)
 
「ダダ」Dada
(ベルギー/1967/31分/16mm/日本語字幕無し/英語字幕)
※日本語資料配付
監督:グレタ・デセス(Greta Deses)
 
 
[ドイツ表現主義]
「最後の人」Der letzte Mann
(ドイツ/1924/72分/16mm/無声/日本語字幕無し)
監督:F. W.ムルナウ(Friedrich Wilhelm Murnau)
脚本:カール・マイヤー
撮影:カール・フロイント
出演:エミール・ヤニングス、マリー・デルシャフト、マックス・ヒラー
後にアメリカに招かれ『サンライズ』(1927)などの傑作を手がけるムルナウのドイツ時代の代表作。ホテルのドアマンが高齢のためにトイレ番にされてしまう悲哀を、名優エミール・ヤニングスが演じる。

《料金》各回入れ替え
1プログラムあたり
会員900円 学生会員・シニア会員700円
《割引》
2プログラム目より200円引き


エイゼンシュテインとプドフキン
2008年11月28日(金)~30日(日)
ロシア・アヴァンギャルドを代表する二人の映画監督、エイゼンシュテインとプドフキン。それぞれが発展させたモンタージュ理論は、「衝突」のエイゼンシュテインに対し、プドフキンは「連結」であると対比して考えられている。
「ストライキ」
(ソ連/1924/81分/サウンド版/16mm)
監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン(Sergei Mikhailovich Eisenstein)
脚本:ワレーリー・プレトニョーフ、セルゲイ・エイゼンシュテイン、グリゴリー・アレクサンドロフ、I・クラヴチュノフスキー
撮影:エドウアルド・テイッセ
労働者と資本家の衝突をテーマに、ストライキが自然発生的な抗議から組織的な闘争へと発展するプロセスを描いた作品で、エイゼンシュテインの長篇第一作。主要な数人を除いては素人の労働者を出演させ、ニュース映画を観るような生々しい映像世界を展開している。
「母」
(ソ連/1926/90分/サウンド版/16mm)
監督:フセヴォロド・プドフキン(Vsevolod Illarianovich Pudovkin)
原作: マクシム・ゴーリキー
脚色: ナターン・ザルヒ
撮影: アナトリー・ゴロブニヤ
ソビエト映画史で、エイゼンシュテイン監督の『戦艦ポチョムキン』と同時代の傑作として名高いのが、プドフキン監督の『母』である。20世紀初頭の帝政ロシアを舞台に、労働者の母が革命的意識に目覚める姿を描くゴーリキーの小説を映画化。モスクワ芸術座の俳優を起用し、エイゼンシュテインとはまた違ったモンタージュを試みている。
「戦艦ポチョムキン」
(ソ連/1925/65分/16mm/サウンド・英語版/日本語字幕無し)
監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン
脚本:セルゲイ・エイゼンシュテイン、ニーナ・アガジャノヴァ・シュトコ
撮影:エドゥアルド・ティッセ
乳母車が階段を落ちていく「オデッサの階段」と呼ばれる場面が特に有名な大作。映画の基本的文法であるモンタージュ技法を確立した作品で、「映画の教科書」と見なされるが、スペクタクル映画としての魅力はまったく古びていない。

《料金》各回入れ替え
1本あたり
会員900円 学生会員・シニア会員700円
《割引》
2本目より200円引き


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。