プログラムPROGRAM

未分類

初笑い時代劇大会
2011年1月29日(土)・30日(日)
日本の白黒(モノクロ)映画を上映するシリーズ第1弾として新春に相応しい爆笑喜劇時代劇4作品を集めた。エンタツ、アチャコ、ロッパ、シミキン、トニー谷、金語楼、堺駿二、伴淳などなど、懐かしのお笑い芸人が繰り広げる抱腹絶倒の物語のかずかず。
監督は3本が斎藤寅次郎、1本が丸根賛太郎監督。制作は1950年代前半です。題名は当日のお楽しみに!
 
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)

《料金》入れ替え制
1本あたり
一律500円


ペドロ・コスタ監督特集
2011年1月14日(金)〜16日(日)
『何も変えてはならない』の公開を記念して、ペドロ・コスタ監督の作品を特集上映。
  
Aプログラム
「ヴァンダの部屋」
No Quarto da Vanda
(2000/178分/35mm)
監督・撮影:ペドロ・コスタ
出演:ヴァンダ・ドゥアルテ、ジータ・ドゥアルテ、レナ・ドゥアルテ
リスボンのスラム街フォンタイーニャス地区で、少人数のスタッフにより、ヴァンダとその家族をじっと静かに見つめる。ヤクを吸うヴァンダが時に聖女と見紛う奇跡の映像。
 
 
Bプログラム
「映画作家ストローブ=ユイレ/
あなたの微笑みはどこに隠れたの? 」

Danièle Huillet, Jean-Marie Straub cinéastes : Où gît votre sourire enfoui?
(2001/104分/35mm)
監督・撮影:ペドロ・コスタ
出演:ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ
映画作家の創作のプロセス・瞬間だけでなく、ときに滑 稽でさえあるストローブ=ユイレ夫婦の物語や映画への愛が、膨大な議論や感情のやりとりを通じて描かれる。
Cプログラム
「コロッサル・ユース」
Colossal Youth / Juventude em marcha
(2006/155分/35ミリ)
監督・撮影:ペドロ・コスタ
出演:ヴェントゥーラ、ヴァンダ・ドゥアルテ、ベアトリズ・ドゥアルテ、イザベル・カルドーゾ
『骨』『ヴァンダの部屋』に続いて、リスボンのフォンタイーニャス地区を舞台に、カーポ・ヴェルデからの移民のひとりヴェントゥーラが新しい集合住宅と荒廃した貧民窟を行き来する。魂の彷徨の物語。ヴァンダのその後も描かれる。
 
 
Dプログラムペドロ・コスタ短編集
「六つのバガテル」
6 Bagatelas
(2002/18分/ビデオ)
監督:ペドロ・コスタ/ティエリー・ルナス
出演:ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ
ストローブ=ユイレを撮影した6つの場面によって構成された嬉遊曲(ディヴェルティメント)。
 
「タラファル」
Tarrafal
(2007/16分/ビデオ)
監督:ペドロ・コスタ
出演:ヴェントゥーラ、イザベル・カルドーゾ、ヴァンダ・ドゥアルテ
ポルトガルによって建設された政治犯用の強制収容所が存在した土地タラファル[カーボ・ヴェルデ]をめぐって語られる土地と家族の運命。
「うさぎ狩り」
The Rabbit Hunters
(2007/23分/ビデオ)
監督・脚本:ペドロ・コスタ
出演:アルフレッド・メンデス、ヴェントゥーラ、ジョゼ=アルベルト・シルヴァ
『コロッサル・ユース』のヴェントゥーラが語り部を演じ、この土地を巡る人間関係の過去と現在が交錯する。
 

ペドロ・コスタインタビュー
『コロッサル・ユース』の日本公開時(2008年4月2日)に行われたものです。
配給会社シネマトリックス、および前田晃一氏らのご厚意により、ここに掲載させていただきます。

 
  

《料金》入れ替え制
1プログラムあたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

《割引》
「何も変えてはならない」の半券提示、あるいは2プログラム目は200円引き


初期の鈴木卓爾 誰も寝てはならぬ上映会
2010年12月23日(木・祝)〜26日(日)

 

劇場長編デビュー作『私は猫ストーカー』で注目され、『ゲゲゲの女房』が今秋公開(神戸は12月4日〜)された鈴木卓爾監督。
高校生時代の8ミリ作品(第1作はアニメーション!)から、1988年にぴあフィルムフェスティバル審査員特別賞を受賞した『にじ』、さらに現在まで制作がつづく「ワンピース」シリーズを一挙上映!!
25日(土)・26日(日)両日
鈴木卓爾監督トーク

 

 

誰も寝てはならぬ上映会に寄せて   鈴木卓爾
今回、8mm時代のフィルム作品を上映していただけるという思いがけないお申し出をいただき、この際だから見ちゃう?という事になりました。あわせて、94年から現在までのビデオ短編集「ワンピース」も全部上映! 25年前の8mmフィルムが、神戸の地で、映写機の歯車と熱光源を通過して、もう一度スクリーンに映し出されるなんて、私にとっては開けてはいけないパンドラの匣です。きっと恥ずかしさに身悶えすることになるのはわかっているのですが、Mっ気があるので、堂々とトークもします。何を撮ったのか、すっかり内容も忘れているフィルムもあります。記憶の虫干し作業から、一体何が見えてくるか? 初期のつたない映画ですので、気持ちよい眠気を誘うかもしれませんが、スヤスヤご高覧いただければ幸いに存じます。

 

Aプログラム 計69分
「街灯奇想の夜」(1984/7分/8mm/アニメーション)
「バナナのにおい」(1986/25分/8mm)
「つゆのいと」(1986/11分/8mm)
「映研の危機」(1986/7分/8mm)
「マリを追う少女」(1986/14分/8mm)
「カラテじじいの夜」(1986/5分/8mm/サイレント)
高校時代に作った鈴木監督の第1作で、最高傑作との声もある『街灯奇想の夜』を含む、最初期の8ミリ作品集。86年の1年間に作られた5作品すべてに、映画作家・鈴木卓爾の萌芽が見られる。

 

Bプログラム 計71分
「水戸黄門」(1987/7分/8mm)
「直射月光」(1987/25分/8mm)
「ダム」(1987/11分/8mm)
「きゅうそくかいおん」(1988/25分/8mm)
「ウシウシモウモウ」(1990/3分/8mm)
初の長編作品『にじ』の前後に制作された8ミリ作品。『私は猫ストーカー』を想起させる『直射月光』のほか、赤い靴の女を水中に配置した『ダム』など、映画の中に偶発性を呼び込む作品たち。

 

Cプログラム
「にじ」(1987/83分/8mm)
ぴあフィルムフェスティバル審査員特別賞を受賞した、鈴木監督の自主制作時代の代表作。
1月から8月、東京から故郷・磐田への旅。カメラを持った男は、撮ることの意味を問う自分自身にレンズを向ける。今回上映するのは、83分のロングバージョン。

 

Dプログラム 計52分
「電球男」(1991/3分/16mm/サイレント)
「ヒドラと踊ろう」(1994/5分/16mm/アニメーション)
「おっけっ毛ビビロボス」(1996/19分/16mm)
撮影:鈴木昭彦 音楽:金澤信一
出演:西田尚美、阿部サダヲ、猫田直
劇団の舞台に関連して作られた『電球男』と『ヒドラと踊ろう』、妖怪「おっけっ毛」とバンドガール久子との道ならぬ恋を描いた『おっけっ毛ビビロボス』のほか、幻のホラー短編を参考上映。

 

Eプログラム
ワンピースプロジェクト1(1994〜98/計78分/DV)
『天まで昇れ!お父さん』『傘男』『地獄のおじいさん』『彼女は三次元』(以上1994)
『裏山事件』『今日こそ教祖』『座敷あらし』『LET’S ハルマゲ』(以上1995)
『おもいでタンス』(1996)
『水洗タンク』『うららかぶららか』『演出×出演』『社長の首』(以上1997)
『ケッパヤチガラサ?(あたしで最後?)』『サウンドオブ中学教師』(以上1998)
使っているのは家庭用ビデオカメラ1台だけ。カメラワーク(ズームやパン、移動など)は一切なし、編集、アフレコも無しというミニマムな映画作りに16年以上取り組んできた鈴木監督と矢口史靖監督。その短編作品群「ワンピース」の中から、鈴木監督作品を制作順に一挙上映。

 

Fプログラム
ワンピースプロジェクト2(2001〜2010/計78分/DV)
『多摩川サイコキラー』『コクリさん』『男の子はみんな』(以上2001)
『お客様は神様』『種を蒔いたのはばあば?』(以上2006)
『俺がこの歳でおめでた?』『ケーキを食べたのは誰?』(以上2007)
『失恋沼』『小説家』『泥棒』(以上2010)
「ワンピース」シリーズの2000年代に入ってからの鈴木監督最近作10本。多摩川にも、家の中にも、沼にも、いたるところに幽霊が出現する。

 

鈴木卓爾
1967年生まれ、静岡県磐田市出身。高校3年時、アニメーション映画『街灯奇想の夜』(84)を制作。東京造形大学時代に8ミリ作品を撮りまくる。88年、『にじ』がぴあフィルムフェスティバル(PFF)にて審査員特別賞を受賞。92年、大学の後輩にあたる矢口史靖監督のPFFスカラシップ作品『裸足のピクニック』に脚本と助監督で参加。その後、『トキワ荘の青春』(95/市川準監督)などで俳優としても活動する傍ら、NHK教育「中学生日記」「時々迷々」などの脚本を手がける。2009年、『私は猫ストーカー』で長編劇映画デビューを果たし、2010年秋、第2作『ゲゲゲの女房』が全国で公開。

協力:ぴあ

《料金》入れ替え制
1プログラムあたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

《割引》
2プロ目は200円引き

遠方からのお問い合せも多いので、メールでのご予約を受付ます。
日時、お名前、連絡先を明記して、info@kobe-eiga.net にご連絡ください。


濱口竜介作品集
11月20日(土)〜23日(火・祝)
昨年12月、神戸映画資料館で関西初上映した『PASSION』。濱口竜介監督の東京藝術大学大学院の修了作品で、その新人離れした演出術は驚きをもって迎えられた。
今回は、濱口監督の初期作品から、最新作『永遠に君を愛す』(2009)を一挙上映する。
Aプログラム2本立て
「何食わぬ顔」
(2002-03/43分/8ミリ→DV)
監督・脚本:濱口竜介 撮影:濱口竜介、渡辺淳
出演:松井智、岡本英之
浪人生の松井は、予備校の夏期講習の為に東京へ出て来た。同じ予備校に通う里恵もたまたま日程が一緒だ。松井にはほかに本当の目的があった。一足先に東京へ出てしまった同級生の育子に会うこと。育子に会う約束を取りつけるも、彼女には他の男たち(岡本、濱口)との先約があった。一方、里恵も松井をデートに誘うが…。どこまでもすれ違い続ける5人の心。彼らの日常的非日常。
「みんなの顔がとても好きでした(自分除く)」(監督談)
「はじまり」
(2005/13分/DV)
監督・脚本:濱口竜介
撮影:松本浩志
出演:梅田つかさ、花澤拓巳
今夜、世界は俺のものだ!
受験を間近に控えた中学3年生の友子は、年末に余裕のサッカー観戦。友達とも別れ、帰るいつもの田舎道。誰もいない帰り道で一人、詩のような言葉を唱えながら歩いていた時、偶然同じクラスの洋太にばったり出会った。
ENBUゼミナール卒業制作。
 
 
Bプログラム2本立て
「Friend of the Night」
(2005/44分/DV)
監督・脚本・撮影:濱口竜介
出演:岡本英之、鈴木里美
若手のシナリオライター・衛(まもる)は今まで手を付けたことのない「ホラー」という発注にうまく応えられないでいる。友人の結婚式で、同級生の奈美に出会った衛はその夜、彼女にとって「何が一番恐いか」を聞き出そうとする。最初ははぐらかしていた奈美だが、やがて「A」というかつての友達のことを語り始める。笑いとともに始まった「ある夜の友人」の話が、やがて衛と奈美の関係までも微妙に震わせていく。
「元々、主演の岡本英之が所属していたバンド“The Chronicles”主催の〈音楽×映画〉イベントの為に作られたもの。〈ラブホラー〉という発注だったが、できあがったものはラブともホラーとも言いがたい不思議な作品になりました」(監督談)
「記憶の香り」
(2006/27分/16ミリ)
監督:濱口竜介
脚本:小林美香 撮影:佐々木靖之
出演:藤川俊生、河井青葉
繰り返しの日常の中で出会った女の子によって運命を狂わされていく一人の男。
東京藝大2期の同期・小林美香の脚本に魅入られたように、あれよあれよとできあがった魔性の短編。河井青葉との初仕事でもある。「“他の人の脚本”や“映画音楽”など初めて尽くしでした。絶対に二度見て欲しい作品」(監督談)
 
 
Cプログラム
「PASSION」
(2008/115分/HDCAM[上映DVCAM])
監督・脚本:濱口竜介 製作:藤井智 撮影:湯澤祐一 照明:佐々木靖之 
美術:安宅紀史、岩本浩典 録音:草刈悠子
編集:山本良子 助監督:野原位
制作担当:渡辺裕子
出演:河井青葉、岡本竜汰、占部房子、
岡部尚、渋川清彦
 [紹介サイト]
 [日本映画の新しい地平02「PASSION」] コメント有り
 
結婚を間近に控えた一組のカップル。仲間の祝うパーティーの席上で、期せずして男の過去の浮気が発覚する。男と女は別れ、それぞれの夜を過ごす。等身大の20代男女が、夜の横浜を舞台に繰り広げる軽佻浮薄な恋模様、にも形而上学的な愛に関する考察、にも見える。彼らの辿り着いた結論に対して起こるのは感動か、嘲笑か。東京藝術大学大学院の修了作品。その新人離れした演出術で驚きを与えた。
 
 
Dプログラム
「永遠に君を愛す」
(2009/58分/HD[上映DVCAM])
監督:濱口竜介
脚本:渡辺裕子 撮影:青木穣
出演:河井青葉、杉山彦々、岡部尚、
菅野莉央、天光眞弓、小田豊
永子と誠一は、結婚式当日を迎えたカップル。しかし永子の表情はどこか浮かない。彼女は別れた恋人・寿志との間に起こったことを誠一に言えずにいた。一方の寿志も、招待状を受け取ったものの結婚式に向かうか決断できないでいる。結婚式はカップルにとっては普段と異なる特別な一日。それはまた花嫁の元恋人にとっても同じだ。それぞれの思いが交錯する、晴れ舞台直前の数時間。そのなかで明らかになってしまう“秘密”……。『PASSION』を経た濱口監督が、脚本には東京藝大1期の渡辺裕子を迎え、さらなる挑戦として撮り上げた最新作。
濱口組常連となった岡本英之が本業(ミュージシャン)で出演し、それまでにない軽やかさを映画に与えているのも見逃せない。

濱口竜介
1978年神奈川県出身。1998年東京大学文科三類に入学。同年から自主映画製作を始める。
2003 年に同大学文学部を卒業後、映画・ドラマの助監督、経済番組のアシスタント・ディレクター/ディレクターを経て2006年に東京藝術大学大学院映像研究科に入学。
4本の映画を製作し、2008年修了。

 
  
協力:東京藝術大学
 

《料金》
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

《割引》
当日、[GEIDAI-CINEMA #4 in KOBE]をご覧の方は200円引き


アニメーション発掘
2010年11月13日(土)・14日(日)
 
東京藝術大学大学院のアニメーション専攻第一期生の作品上映に併せ、最近復元された大藤信郎と政岡憲三の2作品を含む日本の1920〜30年代のアニメーションを一挙上映。13日には10月の人形アニメーション上映の続きとして持永只仁の日米合作アニメを上映。14日には珍しい作品を参考覆面上映。
  
Aプログラム
「春の唄」
(1931/4分/35mm)大藤信郎
国立近代美術館フィルムセンターで今年開かれた大藤信郎作品の特集上映のために9ミリ半染色フィルムから35mm染色版に拡大複写されたもの。童謡「春の唄」にシンクロするレコード・トーキー作品だが、今回はサイレント上映。
「ターチャンの海底旅行」
(1935/7分/35mm)政岡憲三
ターちゃんとミーちゃんが豆潜水艦で海中散歩して遭遇する危機や冒険を描く政岡アニメの新発掘作品。映画保存協会が「映画の里親制度」により、今年の「第5回映画の復元と保存に関するワークショップ」の課題として復元したもの。9ミリ半から35ミリに拡大。本来はトーキーだが、音声現存せずサイレント上映。
[関連サイト] 映画保存協会・第六回映画の里親
「茶釜音頭」
(1934/10分/35mm)政岡憲三 
山寺の和尚と小僧、狸の茶釜一家がくりひろげるドタバタ。音声付き可燃性35ミリフィルムとサイレント版16ミリの2本のプリントから長尺版35ミリへ復元された。
『茶釜音頭』と同様に国立近代美術館フィルムセンターで2004年に開催された「日本アニメーション映画史」のために作成した以下の35ミリプリントを一挙上映。
「茶目子の一日」(1931/5分)西倉喜代治 
「ノンキなトウサン竜宮参り(夢の浦島)」(1925/10分)木村白山
「太郎さんの冒険撮影」(1929/5分)相原隆昌、山本早苗 
「西遊記・孫悟空物語」(1925/5分)大藤信郎 
「村祭」(1930/2分)大藤信郎 
「海国太郎・新日本島万歳」(1938/8分)鈴木宏昌 
「あめやたぬき」(1931/4分)宮下万蔵
「兎と亀」(1924/6分)山本早苗 
「五匹の力(森の五匹の動物たち)」(193710分)鈴木宏昌 
 
 
Bプログラム
「ウィリー・マックビーンの冒険」
(日米合作/1963/92分/16mm/日本語字幕無し)
演出:持永只仁、浅野竜麿 
人形アニメーター:持永只仁、中村武雄、岡本忠成、田畑博司、及川功一
大天才ラスプーチン・フォン・ロットン教授は歴史を変えるため自身で発明したタイム・マシンで出発する。この企てを知った教授の飼っていた猿のパブロはタイム・マシンの設計図を盗み出し、ウィリー少年と協力、タイム・マシンを組み立て教授の跡を追ってタイム・トラベルの旅に出る。西部アリゾナ、スペイン、イギリス、古代エジプト、そして未来宇宙へ。
Cプログラム
[参考覆面上映]お楽しみ外国アニメーション
(16mm/日本語字幕無し)
  
  

《料金》入れ替え制
1プログラムあたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

《割引》
2プロ目は200円引き
当日、[GEIDAI-ANIMATION 01 in KOBE]をご覧の方は200円引き


日本映画名画鑑賞会
2010年11月7日(日)
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
 
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、上映1週間前より電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)

《料金》
一律500円


日本映画の再発見
2010年10月29日(金)〜31日(日)
これまで上映の機会に恵まれなかった時代ものをまとめて上映しようという試みである。懐かしのスターも多数出演。お楽しみに。
  
「襤褸(らんる)の旗」
(1974/115分/白黒/35mm)
製作:映画「襤褸の旗」製作委員会 
監督:吉村公三郎 脚本:宮本研 撮影:宮島義勇、関根重行
出演:三国連太郎、荒木道子、田村亮、志村喬
明治時代の栃木・群馬の渡良瀬川周辺で起きた足尾銅山の公害事件「足尾鉱毒事件」に材をとった作品。農民の苦しみを体感し公害と環境破壊に対して闘った田中正造代議士の半生を描いた本格的な劇映画で、実際に臭い土を食べるなど三国連太郎の熱演が語り草となっている。三里塚の農民と支援の労働者・学生が大挙出演協力したことでも知られる。公開は劇場でなくホールで行われたため、見た人も少ないだろう。今回、公開から三十有余年を経て、三里塚芝山連合空港反対同盟の協力で35ミリ版の上映が実現した。
 
  
「忍術千一夜」
(1939/50分/白黒/16mm)
製作:大都映画
監督:大伴竜三 脚本:三品文雄
出演:近衛十四郎、水川八重子、クモイ・サブロー、大岡怪童、高原富士子
解説:加藤柳美
 
珍しい大都映画で、若き近衛十四郎が活躍する時代劇コメディー。美男子侍・近衛十四郎とその友達の小太り侍が「忍術虎の巻」を手に入れ忍術遊びをしながら旅をする内、美人の姫・水川八重子がいる藩に流れつく。姫の縁談話がこじれ姫は誘拐されるが、二人の活躍で救出される。加藤柳美の解説が入ったプリントでの上映。
 
 
60年代・70年代テレビ時代劇2本立て
(16mm)
1960年代から70年代にかけて、フィルムで製作されたテレビ用時代劇を日替わりで上映。29(金)・30日(土)は60年代の作品、31日(日)は70年代のものを上映します。(番組の詳細は当日のお楽しみ。
*3日間とも別の作品を上映します。
  

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

《割引》
2本目は200円引き


川本喜八郎追悼 『蓮如とその母』と人形アニメーション
2010年10月23日(土)・24日(日)
人形アニメーション作家、人形作家として知られる川本喜八郎さんが今年8月23日に85歳で逝去された。NHKで人形劇「三国志」の人形美術を担当。昨年8月には新長田恒例の三国志祭にゲストとして来られ、人形を持ち込んで講演やサイン会が行われた。その逝去を悼み、滋賀県の同和問題啓発映画として企画された長編人形アニメーション『蓮如とその母』を上映し、プロデューサーの安東民兒さんを迎えて川本アニメ製作のエピソードを聞く。川本氏が師事したチェコのアニメ作家、イジー・トルンカの作品や、持永只仁らがアメリカのテレビ放映用に作った作品を参考上映。
  
Aプログラム
「蓮如とその母」
(1981/92分/16mm)
監督:川本喜八郎 脚本:新藤兼人 原作:平井清隆 撮影:田村実
音楽:武満徹 プロデューサー:安東民兒
人形制作:川本喜八郎、佐藤三郎
アニメーション:川本喜八郎、峰岸裕和、大向とき子、田嶋冨美子、桂沢良弘
声の出演:大門正明、渡辺美佐子、池上季実子、三國連太郎、小沢昭一、泉ピン子、高松英朗 他
語り:小池朝雄
室町時代に浄土真宗の僧として、衰退していた本願寺を中興した蓮如の半生を描いた長編人形アニメ。自らの低い身分を思って、あえて寺に捨てることしかできなかった蓮如の母の愛についても描く。劇場では公開されず、永らく幻の映画であった。
 
 
Bプログラム3本立て
「草原の唄」
(チェコスロヴァキア/1949/21分/16mm/日本語字幕無し/モノクロ版)イジー・トルンカ
ジョン・フォード『駅馬車』のパロディ。駅馬車で移動中の若い女性が通りすがりのカウボーイに一目ぼれ。だが馬車はギャングに襲われ、女性もさらわれてしまう。崖っぷちでカウボーイとギャングの一騎討ちが始まる。
「手」
(チェコスロヴァキア/1965/18分/16mm)イジー・トルンカ
トルンカの遺作で、チェコの来るべき時代(「プラハの春」以降の暗黒の時代)を予言した作品として、高い評価を受けている。
「リトル・ドラマー・ボーイ」Little Drummer Boy
(日米合作/1968/30分/16mm/日本語字幕無し)
人形アニメーター:中村武雄、田畑博司 ナレーション:グリア・ガースン
製作:アーサー・ランキン・Jr.
クリスマス・シーズン向けにアメリカで放映されたテレビ作品で、エルサレムでの不思議な少年の物語。
Cプログラム
「マッド・モンスター・パーティ」Mad Monster Party
(日米合作/1966/90分/16mm/日本語字幕無し)
監督:ジュールス・バス アニマジック・テクニシャン:タッド・モチナガ(持永只仁)
人形アニメーター:太田サトル、中村武雄、真賀里文子、園哲太郎、見米豊
怪物島に住むフランケンシュタイン男爵の跡目相続パーティに招かれたドラキュラ、ミイラ男、透明人間、狼男、ノートルダムのせむし男、ジキル博士とハイド氏、アマゾンの半魚人たちが繰り広げるドタバタ。キングコングもどきも登場。
  
  

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

《割引》
2本目は200円引き


日本映画名画鑑賞会
2010年10月3日(日)
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
 
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、上映1週間前より電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)

《料金》
一律500円


第2回神戸ドキュメンタリー映画祭
 記録映画に生きる 土本典昭の軌跡

2010年9月18日(土)〜26日(日)

 「水俣」シリーズなどを通して世界に大きな衝撃を与えた、日本ドキュメンタリー界を代表する監督・土本典昭(1928-2008)。第2回神戸ドキュメンタリー映画祭では、土本典昭の初期作品から晩年にいたる24作品を上映し、偉大なる映画作家の歩みを回顧します。
あわせて、土本と同時代の仲間たちを招いたトークイベント、ゆかりの映画人を招いた座談会も開き、ゲストが関係する作品を参考上映します。
 いま生きているものの記録として映画を撮り続けた土本は「いつもそこには考えることの快楽があった」と述べています。現実を見て、魅了されて、考え続けた土本典昭の作品は、いつまでも生き続けており、あらゆるものに開かれて、われわれを魅了し続けています。
 

19日(日)ゲストトーク
大津幸四郎
(監督/撮影監督)、小林茂(監督/撮影監督) 聞き手:山根貞男(映画評論家)
 
20日(月・祝)ゲストトーク
松本俊夫
(映像作家) 聞き手:山根貞男
 
25日(土)座談会
土本基子
(土本典昭夫人)、伏屋博雄(プロデューサー)、水野祥子(映画研究者)、安井喜雄(神戸映画資料館館長)
参考上映「天皇即位の日の記録」(1990/約10分/16mm)
 
《料金》無料(要・当日の上映会チケット)

カフェ・ロビースペース
2009年、東京国立近代美術館フィルムセンター展示室で開催された展覧会「ドキュメンタリー作家 土本典昭」の記録映像を、神戸ドキュメンタリー映画祭会期中ご覧いただけます。
制作:映画同人シネ・アソシエ

9月18日(土)13:00
「ドキュメント路上」
(1964/54分/35mm/FC所蔵ニュープリント)
東洋シネマ 撮影:鈴木達夫
高度経済成長の只中、都市整備の工事が急ピッチで進んでいた東京は日々交通戦争の状態であった。タクシー運転手を主人公に、違反や危険なしには働けない労働環境、そして交通事故が必然的に起こる実情を描き出す。警視庁の交通PR映画として作られたが、「映画青年の遊びの映画」と一蹴され、活用されずお蔵入りした作品。
 
9月18日(土)14:15
「留学生チュア スイ リン」
(1965/51分/16mm)
藤プロ 撮影:瀬川順一
文部省国費留学生として千葉大に学ぶチュア・スイ・リン君は、本国の英領マラヤがマレーシア連邦として独立することを知り、イギリスの特殊権益が続く限り本当の独立はないとして抗議の声を上げていた。本国は即刻チュア君に帰国命令を出し、文部省も彼の国費留学生としての身分を剥奪、大学も彼を除籍にした。帰国すれば投獄となるチュア君は、抗議行動と裁判に起ち上がる。
 
9月18日(土)15:30 / 24日(金)13:00
「パルチザン前史」
(1969/120分/16mm)
小川プロダクション 撮影:大津幸四郎、一之瀬正史
関西小川プロが製作参加した作品。京都大学全共闘のノンセクト学生を組織する京都大学助手の滝田修の革命運動を追う。軍事訓練の様子のほか、家庭を持ち、予備校の教壇に立ちながら大学解体を唱えることの矛盾について率直に語る滝田の姿。60年代末の学生運動の空気を伝える歴史的作品。
 
9月19日(日)13:00 / 25日(土)16:20
「水俣 患者さんとその世界」
(1971/完全版167分/16mm/FC所蔵ニュープリント)
東プロダクション 撮影:大津幸四郎
1968年、政府は水俣病を公害病として認定し、原因はチッソの工場廃水との見解を示した。チッソを相手に裁判を起した29世帯を中心に潜在患者の発掘の過程までを描いた記録映画の記念碑的名作。大阪でのチッソ株主総会における患者の怒りの爆発で、この映画は劇的なピークをむかえる。土本監督の水俣第1作で、これを契機に水俣病が世界に知られることになった。
 
9月20日(月・祝)16:20
「水俣一揆 一生を問う人々」
(1973/108分/16mm)
青林舎 撮影:大津幸四郎、高岩仁
1973年3月20日、熊本地裁は患者の訴えを認め、チッソに慰謝料の支払いを命じた。その後、ひきつづきチッソ本社で直接交渉がくりひろげられる。「死ぬまで面倒をみてくれろ」と誓約書への署名を求める患者とつっぱねる会社側の対立の様子が、初めて同時録音で記録された。
 
9月22日(水)13:00
「医学としての水俣病 第一部 資料・証言篇」
(1974/82分/16mm/FC所蔵ニュープリント)
青林舎 撮影:大津幸四郎
1956年、50名余の「奇病」患者発見から始まる医学者チームの研究と記録をたどる3部作の第1部。水俣病の原因を膨大な研究映像を用いて病理学的に解明していく。さらに、水俣病が「社会病」でもあることを患者の医療補償を求める闘いの歴史によって示し、今日のヘドロ未処理の現状までを描いている。
  
9月22日(水)14:40
「医学としての水俣病 第二部 病理・病像篇」
(1974/103分/16mm/FC所蔵ニュープリント)
青林舎 撮影:大津幸四郎
有機水銀がいかに人体に侵入するかを、病理解剖などを用いて示す。長年、新潟水俣病を追跡してきた新潟大学の調査が熊本の水俣病研究を補強。不知火海漁民の食生活に対する警告を発しつつ、水俣病患者認定のための患者負担など、医学のかかえる矛盾を明らかにする。
  
9月22日(水)16:40
「医学としての水俣病 第三部 臨床・疫学篇」
(1975/91分/16mm/FC所蔵ニュープリント)
青林舎 撮影:大津幸四郎
現地での数十年間の臨床体験をもつ精神神経学者の活動と意見を軸に、今日の水俣病の臨床上の問題点と疫学的側面が描かれる。ここでは医学的判断がつかないとされる例、水俣病の認定を却下された例を取り上げ、水俣病研究が第二段階にさしかかったことを示唆する。
  
9月21日(火)13:00
「不知火海」
(1975/153分/16mm/FC所蔵ニュープリント)
青林舎 撮影:大津幸四郎
水俣が悲劇の土地として滅びてはならない、「ここで生き続ける人がある限り、ここは甦るのだ」との思いで制作された作品。「脳を手術したら治らないか」と初めて治療の可能性を尋ねる胎児性の少女に答えることのできない医師。水俣湾の対岸の島には、いまだ救済の手が届かない漁師たちの暮らしがあった。
 
9月20日(月・祝)13:00
「しばられた手の祈り」
(1977/40分/スライド)火種プロダクション
共同構成:前田勝弘、小池征人
自主制作のための火種工房を主宰する富山妙子は、新しい芸術運動として、詩と絵と音楽によるスライドを製作。これは政治犯釈放を訴えるために、金芝河の原作をもとに土本監督が構成したもの。音楽を高橋悠治が担当。
 
  
 
9月21日(火)16:00
「わが街わが青春 石川さゆり水俣熱唱」
(1978/43分/16mm/FC所蔵ニュープリント)
青林舎 撮影:一之瀬正史
水俣病の公式発見から20年、胎児性水俣病の患者たちも20歳を迎えた。「何かデッカイことをやりたい!」一人の青年が石川さゆりショーを考えついた。身体の痛みをひと時忘れ、一人前の大人として仕事を果たそうと奮闘する若い患者たち。
  
9月23日(木・祝)13:00
「偲ぶ・中野重治 葬儀・告別式の記録 1979年9月8日」
(1979/55分/16mm/FC所蔵ニュープリント)
中野重治を偲ぶ映画人有志の会
プロレタリア文学作家、中野重治の葬儀と告別式の記録。知人、友人が思い出を語り、会葬者の流れに代表作「雨の降る品川駅」「わたしは嘆かずにはいられない」の朗読が重ねられる。
 
9月26日(日)15:20
「海とお月さまたち」
(1980/50分/16mm)
日本記録映画研究所 撮影:瀬川順一
海の潮の流れを支配する月と、その潮の流れをよんで漁をする漁師たち、そして不知火海に生きる様々な魚たちを詩的に描いた児童向き映像ファンタジー。
 
 
    
9月21日(火)17:00
「水俣の図 物語」
(1981/111分/16mm)
青林舎 撮影:瀬川順一、一之瀬正史
丸木位里、丸木俊夫妻が、巨大壁画「水俣の図」の制作に取り組む。彼らを絵に向かわせていく不知火海の美しさと、裏腹な人間の受難の問題。瀬川順一のキャメラ、武満徹の音楽、石牟礼道子による詩が「絵の記録映画」を構成する。
  
9月23日(木・祝)14:10
「原発切抜帖」
(1982/45分/16mm/FC所蔵ニュープリント)
青林舎 撮影:渡辺重治
世界唯一の原爆被爆体験国から原子力大国へかけ進む日本の戦後史を、新聞記事の早めくりで一息に見直す試み。主役は土本による新聞記事のスクラップブックで、小沢昭一が軽妙なナレーションを付けている。
 
9月23日(木・祝)15:10
「海盗り 下北半島・浜関根」
(1984/103分/16mm/FC所蔵ニュープリント)
青林舎 撮影:清水良雄
横なぐりのヤマセふぶく下北半島の小さな漁村、浜関根。1981年、ここに原子力船「むつ」の新母港を建設するという話がにわかに降ってわいた。この映画は浜関根の漁業権をめぐる攻防を漁民の側から見た記録である。プルトニウム半島化する下北半島での漁民の「海盗リ」に対する死闘を描く。
 
9月23日(木・祝)17:10
「はじけ鳳仙花 わが筑豊わが朝鮮」
(1984/48分/16mm/FC所蔵ニュープリント)
幻燈社 撮影:清水良雄
戦時下の旧満州で過ごした植民地体験から、加害者としての日本人を描くことを模索する画家・富山妙子。彼女の作品に高橋悠治の音楽、李礼仙の語りが加わり、劇中劇のように身の上ばなし「身世打鈴(シンセタリョン)」が展開する。
  
9月26日(日)16:30
「ひろしまを見たひと 原爆の図丸木美術館」
(1985/25分/スライド)
原爆の図丸木美術館、青林舎 撮影:本橋成一
丸木位里、丸木俊夫妻の共同制作の原点は、1945年8月6日に原爆が落とされた広島の惨状である。この悲劇を繰り返さないよう平和への祈りを込めて描かれたのが、超大作「原爆の図」。夫妻の40年に及ぶ共同制作の足跡をたどり、作品を解説したスライド作品。
 
9月20日(月・祝)13:55 [参考上映「銀輪」と2本立て]
「日本一ぶりの里訪問記」
(1986/27分/ビデオ)青林舎 撮影:清水良雄
日本一の養殖ぶりの産地、鹿児島県長島町・東町漁協のPR映画。限られた漁場、僻地・離島という条件の下、東町漁協は養殖ぶり日本最大の産地として成長した。沿岸漁業と養殖漁業の両立、網元制度の廃止、漁協中心の新しい協同性の確立など、その軌跡を探る。 
  
9月26日(日)13:00
「よみがえれカレーズ」
(1989/116分/16mm/FC所蔵ニュープリント)
記録社、シグロ 共同監督:熊谷博子、アブドゥル・ラティーフ 撮影:一之瀬正史 他
土本がアフガニスタンに取材した第1作。1988年5月15日のソ連軍撤退開始から同年12月までの約5ヶ月間、現地撮影が行われた。内戦の爪あとが残る中、帰国した難民、地下水脈 “カレーズ” を守る民衆らの姿を見つめる。
 
9月24日(金)15:20
「回想・川本輝夫 ミナマタ 井戸を掘ったひと」
(1999/42分/DVCAM)
土本典昭仕事部屋
長く水俣病運動の先頭に立ち、1999年12月に急逝した川本輝夫。その生前の姿を土本の水俣作品に見る。市会議員になって活動を続けたが、彼の「井戸を掘った者はおいてきぼりです」の言葉から運動の複雑さを浮かび上がらせる。追悼集会で上映された土本典昭による「私家版」ビデオである。
  
9月24日(金)16:20
「もうひとつのアフガニスタン カーブル日記1985年」
(2003/42分/DVCAM)
映画同人シネ・アソシエ 撮影:高岩仁、一之瀬正史
1985年のアフガニスタン初訪問時に撮影された内戦下の首都カーブルが記録されている。新しい祝日・革命記念日の20万市民の素顔など「民主共和国」時代の日常を描く。
  
9月24日(金)17:20
「在りし日のカーブル博物館1988年」
(2003/32分/DVCAM)
映画同人シネ・アソシエ 撮影:高岩仁、一之瀬正史
アフガニスタンの文化財は、1992年民主共和国の崩壊以後、その7割が破壊されたり、略奪されて海外に流出して失われた。しかし、カーブル博物館が1993年に破壊される前の88年、土本らは幸運にも代表的文化財を撮影していた。世界唯一の在りし日の博物館の記録である。『よみがえれカレーズ』の未使用ネガから復元し、将来のアフガニスタンの資料映像となるように「私家版」として完成させた。  
 
 
9月26日(日)17:15
「みなまた日記 甦える魂を訪ねて」
(2004/100分/DVCAM)
映画同人シネ・アソシエ
1996年「水俣・東京展」に掲げる水俣病犠牲者の遺影を集めるため、土本が約1年間水俣に滞在した時にビデオキャメラにおさめた素材を2004年にまとめた。撮影の数年後、改めて仮編集のままのビデオを見た土本がまず再発見したのは「“墓場”(埋立地)を『水俣病を記憶する場』(聖地)に作りかえていった」患者自らの働きかけだった。水俣最終作にして土本の遺作となった、水俣の甦りを訪ねる旅の記録。
 
   
参考上映
9月20日(月・祝)13:55
[「日本一ぶりの里訪問記」と2本立て]
「銀輪」
(1956/12分/35mm/FC所蔵ニュープリント)
新理研 監督:矢部正男、松本俊夫、樋口源一郎 撮影:荒木秀三郎
のちに実験映画作家として活躍する松本俊夫が中心になって制作した、日本自転車工業会の海外PR用映画。少年の自転車へのあこがれを幻想的に表現している。松本が前衛芸術グループの実験工房とともに構想をまとめ、武満徹が音楽を、円谷英二が特殊撮影を担当。幻の映画だったがフィルムセンターがオリジナルネガをもとにデジタル復元した。
参考上映
9月19日(日)17:30
「阿賀に生きる」
(1992/115分/16mm)
阿賀に生きる製作委員会 監督:佐藤真 撮影:小林茂
80年代の水俣を描いた『無辜なる海』(1983/香取直孝監督)のスタッフだった佐藤真が、水俣と同様の問題を抱える新潟県・阿賀野川に着目、川筋に生きる人々の暮らしや公害の事実を、3年にわたる長期滞在で撮影した作品。福祉ドキュメンタリーで知られ、作り手と被写体の人たちがともに考えながら映画をつくった柳澤壽男監督に師事した小林茂カメラマンの影響が強く感じられる。
  
参考上映
9月25日(土)13:00
「映画は生きものの記録である 土本典昭の仕事」
(2006/94分/DVCAM)
ビジュアルトラックス 企画・製作: 伏屋博雄 監督:藤原敏史 撮影: 加藤孝信
これまでの作品のファイルや新聞切抜帖、スティンベック(フィルム編集机)やビデオ編集機の置かれた土本の仕事部屋。伏屋博雄、藤原敏史、石坂健治らは何度も仕事部屋を訪ね、土本が長年追い続けてきた「水俣」や『ある機関助士』『ドキュメント路上』『不知火海』など自作への思いを聞く。そこに各作品の名シーンを挿入し、土本作品初体験の観客にも理解しやすく構成されている。さらに、久しぶりに水俣へ出向いた土本の姿をカメラは追う。
 
参考上映
9月18日(土)17:50
「大野一雄 ひとりごとのように」
(2007/100分/DVCAM)
クエスト 監督・撮影:大津幸四郎
平野克己監督の『魂の風景・大野一雄の世界』(1991)で撮影を担当した大津幸四郎が、腰を打ち歩行不能になり、言葉も不自由になりながらも、100歳を超えてなお舞台に立ち続ける舞踏家・大野一雄の姿を描く。今年6月1日、惜しまれつつ103歳で亡くなった大野を偲ぶ上映でもある。
 
   

《料金》入れ替え制
1回券
一般:1200円 学生・シニア・障がい者:1000円
会員一般:1000円 会員学生・シニア・障がい者:900円

3回券(前売り)
2600円(非会員共通) 2300円(会員共通)

期間中フリーパス券(限定10枚/取扱は神戸映画資料館のみ)
*3×3.5cm程度の顔写真(モノクロコピー可)をご用意ください。
12000円(会員共通)

〈前売りチケットの取り扱い〉
神戸映画資料館、プラネット・プラス・ワン
 
*当日券、および整理券は、12:00からその日のすべての上映会分を販売、発行いたします。
*前売り3回券、フリーパス券、および招待券をお持ちの方は、受付にて整理券をお求めください。

主催:神戸プラネット(神戸映画資料館)
後援:長田区役所 
助成:しみん基金KOBE、アサヒビール芸術文化財団、芸術文化振興基金
協力:新長田まちづくり株式会社
上映素材・写真提供および協力:東京国立近代美術館フィルムセンター、シグロ、映画同人シネ・アソシエ、自由工房、アテネ・フランセ文化センター、火種プロダクション、東町漁業協同組合、モンタージュ、徳間書店、クエスト、大津幸四郎、伏屋博雄、「阿賀に生きる」製作委員会、小林茂、高岩純子


竹中労の仕事 パート1
まぼろしのチャンバラ・グラフィティ『大殺陣 にっぽん剣優列伝』発掘と「日本映画縦断」再考
2010年8月27日(金)〜29日(日)
長らく見ることができず「幻の映画」といわれた『大殺陣 にっぽん剣優列伝』。元祖ルポライター・竹中労の代表作のひとつ「日本映画縦断」から生まれた、その映像版だが、竹中が「神様」と言ったアラカンこと嵐寛寿郎から「怪優」団徳麿まで登場する、ザッツ「チャンバラ・エンタティメント」。
今年、プロデューサーである伊藤公一氏が永眠され、故人も強く望んでおられた再上映の為、フィルムが竹中の弟子・鈴木義昭に託された。この特集は、その偉業を偲ぶとともに、竹中労の仕事の再発見を意図したものである。
 竹中労
  
 

8月28日(土)トーク《並木鏡太郎とマキノ映画》
山際永三(映画監督)×鈴木義昭(ルポライター)

山際永三監督は新東宝撮影所を経て佐川プロ製作・大宝配給『狂熱の果て』で監督デビュー。『チャコちゃん』『コメットさん』『帰ってきたウルトラマン』『ウルトラマンA』などの作品を監督し、テレビの黄金時代に活躍した。粕三平らと第一次「映画批評」を編集、実験映画『炎 1960〜1970』の作家としても知られ、石井輝男プロダクションを率いるなど多才で知識と経験豊富な監督である。並木鏡太郎監督の遺稿となった自伝的小説「京都花園天授ヶ丘 マキノ撮影所ものがたり」(愛媛新聞社)の出版に尽力、また遺品を立命館大学アートリサーチセンターに寄贈するなど並木監督との関わりが深い。
 
参考上映「夜討曽我」 (1929/24分[16fps]/サイレント/16mm)
監督:並木鏡太郎 出演:沢田敬之助、河津清三郎 
並木鏡太郎監督の処女作で、曽我十郎祐成と五郎時致の兄弟が父の仇を討つ有名な曾我物語の映画化。加藤泰が「伊藤大輔 詩と真実」のあとがきで伊藤全作品の写真収集を評価した故・赤井祐男氏が古道具屋の店頭で発見した貴重なフィルムで、赤井氏は並木監督全作品の写真・解説付きの自作アルバムをつくり監督に進呈したことを付記したい。

8月29日(日)トーク《団徳麿と東映京都》
宮崎博(元東映俳優、「チャンバラ人生」著者)×鈴木義昭(ルポライター)

元東映京都撮影所専属俳優の宮崎博は、映画の古都・京都と時代劇の草創期・黄金時代を語り、また撮影所の合理化を語り、その復興への情熱を語る「チャンバラ人生」(白地社)の著者。片岡千恵蔵門下だった宮崎と竹中労の交流は、1966年8月、竹中が東映京都撮影所で争議中の東映俳優労働組合を支援したことに始まる。宮崎は、多くの映画に助演する一方で、戦後時代劇の黄金期でありながら矛盾に苦悩した撮影所にあって、「東俳労」委員長として活躍した。さらには、映画『祇園祭』をめぐっては伊藤大輔監督、竹中らとともに初期の制作運動の中心にあった。竹中の映画論の記念碑的連載「日本映画縦断」では、当時京都の大部屋にあった怪優・団徳麿、マキノゆかりの岡島艶子らを竹中に紹介するなど、強力なブレーンであった。「日本映画縦断」の舞台裏と、その意味するところを知る数少ない映画人でもある。
 
参考上映「野情」 (1928/31分[16fps]/サイレント/16mm)
監督:後藤秋声 出演:団徳麿、原駒子
悪の数々で捕り手に追われる三鬼平九郎(団徳麿)とその情婦・乙姫お新(原駒子)であったが、お新は世間並みの真面目な所帯苦労がしたかった。そこにお新を慕う男が現れ、平九郎の元を去るのだった。このフィルムは数少ない現存する団徳麿主演の無声映画で『銀蛇』と改題された時代劇映画である。独自の扮装術で様々な役柄を演じた怪優ダントクこと団徳麿は、竹中労の名著「日本映画縦断」のインタビューでその存在を再認識させた。東亜、帝キネ、月形プロ、右太プロ、千恵プロ、新興、マキノトーキー、日活、松竹、東横、東映と渡り歩きピンク映画にも出演するなど、日本映画史を体現した団徳麿の発言から学ぶべきことは多い。

「江戸怪賊伝 影法師」
(1925/80分[16fps]/サイレント/16mm)
指揮:マキノ省三 監督:二川文太郎 原作・脚色:寿々喜多呂九平
出演:阪東妻三郎、高木新平、牧野輝子
それは、バンツマから始まった! 傾向と異端へと疾走する「日本映画縦断」の発端には、バンツマがいる…。阪東妻三郎が演じる「影法師」と呼ばれる義賊が悪を倒し弱きを助ける物語を軸に、影法師を慕う女たち、偽の影法師を登場させるなど、省三、二川、寿々喜多コンビの力量を垣間見ることができる。16mmプリントの欠落部を9.5mmプリントから補足した版を上映。
 
「右門一番手柄 南蛮幽霊」
(1929/99分[16fps]/サイレント/16mm)
監督:橋本松男 脚色:山中貞雄 原作:佐々木味津三
出演:嵐寛寿郎、頭山桂之助、尾上紋弥
竹中労は言った、「アラカンより他に神はなし」。「聞書アラカン一代 鞍馬天狗のおじさんは」の著者・竹中労と、アラカンこと嵐寛寿郎の縁は深い。アラカンなくして、元祖ルポライターの青春もなかったに違いない。嵐寛寿郎が演じるご存知むっつり右門とおしゃべり伝六、あばたの敬四郎らが繰り広げる右門捕物帖の一篇。殺人と三百両盗難という謎だらけの事件を右門の見事な推理で解決する。山中貞雄が脚本を担当。
  
「欲情の河」
(1967/64分/16mm)プロダクション鷹
監督:木俣堯喬 撮影:荒井誠 編集:沢本完 音楽:河原淳
出演:水城りか、上田明美、佐藤洋、団徳麿、湊武雄
マダガスカルから航海を終え神戸港に帰ってきた船員と高級娼婦との出会いと恋愛を軸に、さまざまな男女関係を絡めて描いたピンク映画。神戸大丸、三宮神社、花時計、六甲山、神戸の夜景、さんちかタウンのネオンなどに加え、大阪城、奈良公園、ドリームランド、平等院と関西ロケを多用している。団徳麿は、娼婦の高校時代の回想シーンに父親役で登場、子供想いの好人物を演じている。やがては東京進出を計る木俣堯喬監督のプロ鷹、関西時代の現存作品。水城りかは、当時のプロ鷹専属女優。
   
「狂った牝猫」
(1968/63分/16mm)プロダクション鷹
監督:木俣堯喬 撮影:荒井誠
出演:水城りか、団徳麿、上田明美、佐藤洋、湊武雄
団徳麿が主演の「ピンク映画」。香港、大阪を回って名古屋空港に到着したミス・パシフィックの山野夕子は、製糸会社の新作発表会に出演するため会場に急いでいた。到着寸前に見知らぬ男に拉致され、夕子の出ない発表会は中止になった。実はその製糸会社の専務(団徳麿)が夕子のために購入しておいたマンションの一室に拉致したのだった。専務と夕子は肉体関係を結びながらライバル会社に身売りするなどの悪行を企むのだが…。関西拠点の独立プロ・プロ鷹のピンク映画に出演したといわれる団徳麿だが、現存する主演作品のフィルムは極めて貴重である。
 
「大殺陣 にっぽん剣優列伝」
(1976/75分/16mm)羅針盤
製作:伊藤公一 監督・脚本・原作:夢野京太郎
撮影・編集:井上修 ナレーション:西村晃
竹中労(夢野京太郎)が情熱を傾けた「浪人街」リメイクの予告篇的意味合いで、映像ルポの一環として作ったチャンバラ映画のアンソロジー。大正から昭和初期にかけて隆盛したチャンバラ活動写真36本の名場面を集め、夢野京太郎の斬新な脚本によって新たな生命が吹き込まれた。銀幕の剣豪たちとともに、マキノ映画を始め映画黄金時代の青春が甦る。だが、76年に公開されて以後、さまざまな理由で忘れられた幻の映画となった。この映画のプロデューサー・伊藤公一は、週刊誌時代から竹中の同志だったが、今年2月1日に永眠。今回の「追悼上映」が浮上した。撮影・編集の井上修はNDU(日本ドキュメンタリスト・ユニオン)のスタッフで、近年も台湾原住民の靖国合祀問題を追いかけた『出草之歌 台湾原住民の吶喊 背山一戦』で健在ぶりを示した。『浪人街』リメイクで竹中と協働中のマキノ雅弘と稲垣浩が監修に当たり、ナレーションには「二代目水戸黄門」、昭和の名優・西村晃が名調子を披露している。
   
「山上伊太郎ノート」
(1978/50分/8mm)
監督:栄華京(河野真吾) 撮影:木内克幸
不世出の天才シナリオライター・山上伊太郎の生涯を追い続けた竹中労。山上の業績を讃えて、またフィリッピン戦線に殉じた山上を偲んで、京都妙心寺に「伊太郎地蔵」を建立した。1977年から毎年「伊太郎忌」を開き、多くの映画人が山上に想いを馳せたが、このフィルムは「第2回伊太郎忌」の記録。竹中労、滝沢一、岡島艶子、関本郁夫などゆかりの映画人が登場する。白井佳夫編集長時代のキネマ旬報に竹中が連載した「日本映画縦断」に触発された若者たちが結成したグループ「なには映画村」。主に十三の博愛社で定期的に時代劇映画を上映するなど意欲的で、後のシナリオライター西岡琢也もメンバーだった。その「なには映画村」が奔走した「伊太郎忌」は現在まで続いている。
 
「わが映画人生 並木鏡太郎監督」
(1990/97分/ビデオ)日本映画監督協会
監督:山際永三
日本映画監督協会が大切な日本映画の「財産」を記録し伝える目的で製作し、映画監督が個人史を語る『わが映画人生』。1988年、沢島忠監督による松田定次監督へのインタビューから始まり、現在も年間6本のペースで撮影が進められている。マキノから新東宝へ時代劇を中心にした娯楽映画一筋に生きた並木鏡太郎監督に、新東宝時代に助監督に付いた経験のある山際永三監督が聞き役を務めた貴重な証言映像。
 
 
『大殺陣・にっぽん剣優列伝』と伊藤公一さんのこと
 新宿の小さなスペースだった。紀伊國屋本店の裏に今もある「アドホックビル」というビルの中にあった画廊兼用の会場は、今はもうない。いつ頃まであったかも、今は記憶にない。そこで『大殺陣・にっぽん剣優列伝』という映画の有料試写会がおこなわれたことだけは、確かだ。五十人位はいただろうか。
 満員だった。この映画が『浪人街』リメークの予告篇になるはずだったのだが…、と竹中が語った。前年から「キネマ旬報」誌上で、熱気を帯びていた『浪人街』リメーク運動、その中心的なツールとして、この映画が製作されたことを忘れることはできないだろう。「年表」を見れば、この映画が完成するのとほぼ時を同じくして、『鞍馬天狗のおじさんは/聞書アラカン一代』『日本映画縦断③山上伊太郎の世界』が上梓されている。その少し前には、深作欣二らが書いた「浪人街・ぎんぎら決闘録」が気に入らないと、自ら書いた「浪人街・天明餓鬼草紙」の脚本を、竹中は仕上げている。風雲急を告げるように、この『大殺陣』が世に送り出された。
   鈴木義昭(ルポライター)
全文を読む
    

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 会員学生・シニア900円

《割引》
2本目は200円引き

 
[関連企画] 「竹中労の仕事 パート2」は来年以降に予定しています。


日本映画名画鑑賞会
2010年8月1日(日)
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
 
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、上映1週間前より電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)

《料金》
一律500円


日本映画名画鑑賞会
2010年7月25日(日)
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
 
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、上映1週間前より電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)

《料金》
一律500円


木村威夫追悼上映 幻想とリアリズム
2010年6月25日(金)〜27日(日)

今年3月21日、91歳で逝去された木村威夫監督を追悼します。
80代半ばで初監督した短篇『夢幻彷徨』、遺作となった『黄金花』のほか、美術監督作品として鈴木清順監督とのコンビ作『ツィゴイネルワイゼン』を上映します。
 
「山根貞男 連続講座〈新編:活劇の行方〉3」でも美術監督・木村威夫を取り上げ、その美術世界が生み出す活劇性を論じていただきます。
 
[関連企画] [山根貞男 連続講座〈新編:活劇の行方〉3](6月26日)
 

木村威夫(きむら・たけお)
1918年生まれ。日本を代表する美術監督の一人。美術監督作品に、『警察日記』(1955/久松静児)、『赤い波止場』(1958/舛田利雄)、『東京流れ者』(1966/鈴木清順)、『ツィゴイネルワイゼン』(1980)、『夢見るように眠りたい』(1986/林海象)、『深い河』(1995/熊井啓)、『父と暮らせば』(2004/黒木和雄)など多数。
2004年に、80代半ばにして短篇映画『夢幻彷徨』を初監督。『街』(2004)、『OLD SALMON 海をみつめて過ぎた時間』(2006)、『馬頭琴夜想曲』(2007)の後、2008年、初の劇場長篇『夢のまにまに』を手がけ、長篇2作目の『黄金花』が遺作となった。

「黄金花(おうごんか) ―秘すれば花、死すれば蝶」
(2009/79分/35mm)
製作:プロジェクト ラム、エアプレーン レーベル、太秦
配給・宣伝:太秦
原案・脚本・監督:木村威夫
プロデューサー・音楽:川端潤 協力プロデューサー:林海象
撮影監督:小川真司  録音:浦田和治  整音:久保田幸雄
美術:丸山裕司  装飾:嵩村裕司  編集:白尾一博
出演:原田芳雄、松坂慶子、川津祐介、松原智恵子、三條美紀、野呂圭介、絵沢萠子、飯島大介、牧口元美、真実一路、中沢青六、河村博重(能)、麿赤兒、長門裕之、あがた森魚
 
植物学者の牧草太郎博士はじめ、物理学者、役者、自称映画女優、バーのママ、板前、質屋、などなど、多くの孤独な老人が身を寄せている老人ホーム「浴陽荘」。
虚と実、夢と現実、日常と非日常、生と死、相反するすべてのものを包み込み、傷つき苦しみながらも、生きることへの限りない想いが浮き彫りになってくる…。
植物学者・牧博士の時空を超えた魂の物語=ファンタジー。
 
「途方もなく面白い。いや、正確には、デタラメかつリアルな時空を生み出す奔放な造形力の途轍もなさが面白い。鈴木清順の映画の数々で摩訶不思議な美術をくりひろげた木村威夫だからこその仕業であろう。」(山根貞男/「キネマ旬報」2010年1月下旬号「日本映画時評251」より)
 
 
「夢幻彷徨 MUGEN-SASURAI」
(2004/35分/DVCAM)
製作・配給:ワイズ出版
監督・原案・美術思考:木村威夫 脚本:山田勇男
撮影監督・編集:白尾一博 企画・製作:岡田博
出演:銀座吟八、藤野羽衣子、秋桜子、飯島大介、石川真希、佐野史郎
 
木村威夫が85歳にして初めて監督に挑んだ短篇作品。戦後の日本を舞台に、2人の男女の魂の彷徨を、セリフを排し、映像と音楽だけで鮮烈に描く。自らの戦争体験を元にしながらも、自由なイメージの連鎖として結実したこの作品には木村美術が凝縮されている。
25日・27日[併映:木村威夫美術監督作品(覆面上映)]
 
 
「ツィゴイネルワイゼン」
(1980/144分/35mm)
製作:シネマ・プラセット 配給:リトルモア
製作:荒戸源次郎 監督:鈴木清順
原作:内田百閒 脚本:田中陽造
撮影:永塚一栄 音楽:河内紀
美術:木村威夫、多田佳人 照明:大西美津男
出演:原田芳雄、大谷直子、大楠道代、藤田敏八、麿赤児、樹木希林
 
1980年、東京タワーの下に銀色のドーム型テントの移動映画館「シネマ・プラセット」を建て、そこで上映されロングラン・ヒットした伝説的作品で、仕掛け人は『赤目四十八瀧心中未遂』『人間失格』の監督、荒戸源次郎。内田百閒の「サラサーテの盤」ほかいくつかの短編小説をもとに繰り広げられる、鈴木清順監督の斬新かつ大胆な幻想譚。
   
 

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 会員学生・シニア900円

《割引》
2本目は200円引き


日本映画名画鑑賞会
2010年6月5日(土)
上映作品は、当日のお楽しみとさせていただきますが、選りすぐりの傑作・名作を揃えて上映しますので、どうぞご期待ください。
 
(会員の皆様からの上映作品タイトルの問い合わせを、上映1週間前より電話・e-mailで受け付けます。会員番号をご確認の上、お問い合せください)

《料金》
一律500円


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。